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映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』のあらすじ・感想・評判・口コミ（ネタバレなし）

2022.05.14

あの『怪盗クイーン』シリーズが、なんと令和の時代にアニメーション映画化！連載20年を迎えた『怪盗クイーン』が、シリーズ初となる劇場版を発表。多くの子ども達を楽しませてきた怪盗クイーンが、さらに人々を魅了する。

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の作品情報

怪盗クイーンはサーカスがお好き

タイトル
怪盗クイーンはサーカスがお好き
原題
なし
製作年
2022年
日本公開日
2022年6月17日(金)
上映時間
不明
ジャンル
アニメ
サスペンス
監督
傳沙織
脚本
國澤真理子
製作
不明
製作総指揮
不明
キャスト
大和悠河
加藤和樹
内田雄馬
森川智之
古川慎
のぐちゆり
田所陽向
白井悠介
製作国
日本
配給
ポニーキャニオン

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の作品概要

『怪盗クイーン』シリーズは、2002年にその歴史の幕を開けた。当時小中学生がこぞって読んでいた『青い鳥文庫』から刊行され、今となっては20作近いタイトルが発表されている。2021年にも新作が発表されたばかりの同タイトルは、20年経っても色褪せない、日本を代表する児童文学書となった。その20周年を記念して、アニメーション映画化が決定。現在『怪盗クイーン』シリーズを愛読書としている子ども達だけでなく、自分達の少年期にこの作品に触れてきた大人達にも大きな反響を呼んだ。その美しさ、狙った獲物は絶対に逃さない、不可能すら可能にしてしまうその格好よさから、男女問わず多くの人々から愛されてきた怪盗クイーン。そんなクイーンが、今度はスクリーンで多くのファンを魅了する。

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の予告動画

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の登場人物（キャスト）

怪盗クイーン（大和大河）
神出鬼没の大泥棒。狙ったものは必ず盗み出す。年齢、性別共に全てが不明。
ジョーカー（加藤和樹）
クイーンの相棒。自由なクイーンを諫める役割も担う。格闘技の達人。
RD（内田雄馬）
世界最高の人工知能であり、クイーン達が乗る飛行船に搭載されている。家事なども担当。

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』のあらすじ（ネタバレなし）

怪盗クイーンは、狙ったものは必ず手に入れる大泥棒。飛行船に乗り込み、相棒のジョーカー、人工知能のRDと共に日々スリルに満ちた毎日を送っていた。そんな彼女の次の狙いは、『リンデンの薔薇』。呪われた宝石と名高いその宝を手に入れようとしたクイーンの前に、謎のサーカス団が立ちはだかる。そして、彼らはクイーンより先に、その宝を手に入れてしまったのである。宝を手にしたサーカス団は、怪盗クイーンに挑戦状を叩きつける。軽業師や催眠術師など、凄腕の団員達が怪盗クイーンとジョーカーを襲う。果たして一体彼らは何者なのか。そして、怪盗クイーンは宣言通り、宝を手にすることができるのか。

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の感想・評価

主演、大和悠河

怪盗クイーンといえば、『美』。美しい怪盗でありながら、気品に満ち溢れ、どこかクールで格好良さのようなものまで感じさせる。実際に、女性のような外見はしているものの、実は性別不明。一人称も「私」であったり「僕」であったりするなど、非常に中性的な存在だ。そんなクイーンを演じるのは大和悠河。彼女はあの宝塚歌劇団出身であり、男役、しかも宙組の元トップスターという華々しい経歴を持つ人物なのだ。一般男性よりもはるかに男らしく、尚且つ美しく見える宝塚の男役。まさに、今回の役所にこれ以上ないほど適役といえるだろう。声だけで伝わるその中性的なミステリアスさに、性別を超えて虜になること間違いなし。

はやみねかおる作品

『はやみねかおる』、その名前に聞き覚えはないだろうか。恐らく現在20代後半頃の視聴者にとっては、懐かしさで身悶えする名前である。彼らがまだ小学生や中学生の頃、はやみねかおるは一世を風靡した。『名探偵夢水清志郎事件ノート』シリーズや、『都会のトム＆ソーヤ』シリーズなど、書けばもれなく大ヒット、と言った人気ぶり。学校の図書館には、これらの本が必ず並んでいたと言っても過言ではないだろう。そして、この『怪盗クイーン』シリーズもその一つ。世界を股にかける大怪盗という広い世界観と、怪盗クイーンのミステリアスさ、そして、壮大な冒険に心を震わせた子供達も多いだろう。今ではすっかり大人になってしまった当時の子供達にも、是非その時の気持ちを思い出して作品を楽しんで欲しい。

ジュブナイルミステリー作品

はやみねかおるは、ジュブナイルミステリー作家として広く知られている。ジュブナイルとはティーンエイジャーを対象とする、という意味。つまり、ジュブナイルミステリーは、少年少女に向けたミステリー作品である。少年期に読んでいた本というものは、その人の人格形成やその後の人生にまで大きく影響を与える存在。つまり、ジュブナイルミステリー作家とは、それだけ責任感のある仕事とも言えるだろう。実際、はやみねかおる作品に過去大きく影響を受けたという人は少なくはないだろう。多くの人の心に根付いた作品。だからこそ、見ていてとても懐かしくなる作品に仕上がっている。

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の公開前に見ておきたい映画

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

レイトン教授と永遠の歌姫

前述したように、はやみねかおる作品はジュブナイルミステリーとして広く知られている。主に小中高生をターゲットとした、少年期の人格形成に大きな影響を与えうるジャンル。そんな『怪盗クイーン』シリーズ同様、多くの子ども達に影響を与えているのが『レイトン教授』シリーズである。こちらは元々『Level5』が発表しているゲームタイトル。合計6タイトルがこれまで発表されている。本作は、そんなレイトンシリーズ初であり、唯一となる映画作品。大泉洋や堀北真希といったゲームからのキャスト陣がそのまま起用されている。レイトンの元に、「死んだはずの友人が蘇った」という手紙が届く。レイトンは、助手のルークと共に、多くの謎が渦巻く事件に巻き込まれていくのだった。

詳細 レイトン教授と永遠の歌姫

ルパン三世 ルパンVS複製人間

この『怪盗クイーン』シリーズを読んでいると彷彿させるのが『ルパン三世』シリーズである。クイーンは、自らの怪盗の美学に沿って行動している。盗みはするものの殺しは絶対にしない、年齢、性別共に不明という点も、両者に共通している。これまで何度もアニメ化、テレビスペシャル版が放送されてきたルパンシリーズだが、本作が記念すべき劇場版第一作目。1978年放送でありながら、クローン人間という先進的なテーマを取り上げており、ラスボスであるマモーの不気味さ、そして、その正体の衝撃度が大きな話題を呼んだ。その後、数多くの作品が続くルパンシリーズだが、今でも史上最高と称されることの多い、名作中の名作。

詳細 ルパン三世 ルパンVS複製人間

都会のトム＆ソーヤ

はやみねかおるの作品が実写映画化されるのは、実は今回が初めてではない。2021年の7月に、本タイトルが公開されたばかりなのだ。『都会のトム＆ソーヤ』は、はやみねかおるの代表シリーズの一つ。主人公は2人の少年。ごく平凡でありながら、実は卓越したサバイバル能力を持つ内藤内人と、彼のクラスメイトでありながら、大財閥の跡取りで学園始まって以来の秀才と呼ばれる竜王創也。内人は、ある日創也の秘密基地に偶然入り込んでしまう。そこで、創也はゲーム作りに勤しんでいたのだった。そこから、内人と創也との不思議な関わりが始まった。そして、二人は『エリアZ』という、リアルRPGをプレイすることになるのだった。

詳細 都会のトム＆ソーヤ

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』の評判・口コミ・レビュー

映画『怪盗クイーンはサーカスがお好き』のまとめ

はやみねかおるが処女作を発表し、それが講談社児童文学新人賞に入選したのが1989年のこと。当時、はやみねかおるは若干25歳である。それなら次々とヒット作に恵まれた彼は、2022年になっても第一線で執筆活動を続けている。何より素晴らしいのが、彼がジュブナイルミステリー作家という点。小中高生らに作風を受け入れてもらうためには、若者の繊細な感情の揺らぎや考え方を理解している必要がある。まだ20代だった執筆開始当時はいいが、年齢を重ねていくにつれ、その眩しい若々しい熱を見失ってしまうことが多い。しかし、今も尚、はやみねかおるはその気持ちを忘れることなく作品と向き合い続けている。だからこそ、昭和、平成、令和と3世代に渡って人々から愛され続けているのである。

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