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映画『ヴィジット』あらすじネタバレ結末と感想

映画『ヴィジット』の概要:初めて会う祖父母の家に1週間滞在することになった姉弟が味わう、恐怖体験を描いたホラーサスペンス映画。「シックス・センス」の大どんでん返しが有名な、M・ナイト・シャラマン監督作品。

映画『ヴィジット』 作品情報

ヴィジット

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:94分
  • ジャンル:ホラー、サスペンス
  • 監督:M・ナイト・シャマラン
  • キャスト:オリヴィア・デヨング、エド・オクセンボウルド、ディアナ・ダナガン、ピーター・マクロビー etc

映画『ヴィジット』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

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映画『ヴィジット』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『ヴィジット』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ヴィジット』 あらすじ【起・承】

高校時代に教師と結婚して2人の子供を生んだが、その後離婚した母ロレッタ。
祖父母とは15年間音信不通だった。
ドキュメンタリー映画にするためカメラを回す姉ベッカと潔癖症の弟タイラーは、会ったこのない祖父母のもとで1週間過ごし、その間ロレッタは彼氏のミゲルと旅行へ。

月曜日

初めて会った祖父母と楽しいひと時を過ごす姉弟は、地下室はカビだらけだから入らないように、と注意される。
母とビデオ通話するが、祖父母の顔は見たくないと言う。
小腹がすいたベッカは夜中にキッチンへ向かうが、異様な様子の祖母マリアを見てしまう。

火曜日

かくれんぼするベッカとタイラーを突然追いかける、マリア。
タイラーは、祖父フレドリックが出入りする小屋に忍び込むが、そこには異様な数のオムツが。
失禁症のフレドリックが隠しているのだという。

病院で相談員のボランティア活動をしている祖父母が、最近顔を出さなくなったと心配した職員が訪ねてくるが、2人は留守。
フレドリックは町中で見知らぬ人に突然殴りかかり、マリアは深夜に全裸で壁を引っ掻いていた。

水曜日

マリアは病気だと聞かされ、夜9時半以降は部屋から出ないという約束する姉弟。
そして、マリアの失敗のせいで、パソコンのカメラが使えなくなる。
ベッカはマリアにインタビューをするが、ロレッタの話になると彼女は取り乱してインタビューにならない。

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映画『ヴィジット』 結末・ラスト(ネタバレ)

木曜日

病院で相談員の祖父母の世話になったというステイシーが、約束の日に来なかったと心配して訪ねてくるが、この時も2人はいない。
ベッカは出て行った父を許せなかったが、タイラーは自分なりに折り合いをつけているという事を知り、姉弟の仲も嫌な雰囲気。

壁を見て笑うマリアの姿に恐怖を感じたベッカは、タイラーと一緒に隠しカメラを仕込む。
そこには、自分たちの命の危険を連想させるものが映っていた。

金曜日

ロレッタに贈るためのマリアからの赦しの言葉をカメラに収めたベッカとタイラーは、一刻も早く家に帰りたかった。
直したパソコンのカメラを通して祖父母の姿を見せ、普通じゃないと母に助けを求めるが、その2人は祖父母ではないと告げられる。
外へ逃げるよう諭されるが、玄関の外にはトレイシーの遺体があり、2人は逃げ出せない。

こっそり、本物の祖父母が監禁されているかもしれない地下室へ向かうベッカ。
そこにいた本物の祖父母は冷たくなっていた。

本物の祖父母が相談員をしている病院の精神科病棟の患者ミッチェルと名乗る老人は、過去に子供を殺している妻クレアのために、本物のふりをして素晴らしい日々を過ごすつもりだったのだ。
恐怖から動けなくなったタイラーをいじめるミッチェル。
クレアの部屋に閉じ込められたベッカ。
クレアを殺して逃げだしたベッカは、タイラーを連れて家から出ようとするが、彼はパニック状態に陥っていた。

ようやく家から脱出したベッカとタイラーは、駆け付けた母と警察に保護された。

映画『ヴィジット』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ヴィジット』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ミスリードがうまい

真実にたどり着くまでのミスリードがうまくできていて、ちょっと変な部分があっても納得させられてしまう。
教師と結婚して家出したから、顔を合わせたくない母。
痴呆が入った老人だから、夜中におかしな行動を取るのも仕方がないという先入観のあるベッカとタイラー。
スカイプ通話でも、庭で全裸になったこともある祖母だと教えられ、ちょっと変わっているのが当たり前になってしまう。

だが、ボードゲームで遊ぶことを強いられている時に、ひとりタイラーを残したまま地下室を見に行くというベッカの行動はツッコミどころ。
POV作品の定番である、「この映像を見つけた人は」と注意と助けを促すセリフはやりすぎだ。

怖さと笑いは紙一重

鬼ごっこに混ざる祖母の顔は怖いのだが、立ち上がった時にお尻が見えているのには笑ってしまう。
全裸で夜中に壁を引っかいているという祖母の奇行も、怖いだけでなく突拍子がないため笑ってしまう。
笑いと恐怖は紙一重という言葉を、見事に再現したストーリーだ。

真実がばれた時、潔癖症のタイラーには使用済みオムツを擦り付けるという嫌がらせ、鏡を見たくないベッカにはそれを見せるという、人間の怖さや陰湿な部分もみせている。

救出された後に母との絆が深まり、父に捨てられたトラウマを克服したベッカとタイラーの姿が描かれているのは、心が温まる。
タイラーが自分の体験をラップにして笑いを取るエンディングにしたのには驚かされる反面、監督という設定のベッカが「どうしてもと言うので」という前置きをするところで、ほのぼのとした部分を感じる事ができる。


M・ナイト・シャマラン監督の作品は大当たりと大ハズレの差が激しく、そんなところもファンにとってはシャマランらしいと思えてしまうのですが、個人的に今作は大当たりでしょう。
ラストの大どんでん返しまでの怖すぎる状況を映し出すのが本当に上手くて、あの時見ていればとか、あの時気づいていればと後半になってしっかりその伏線を回収してくれるので本当に気持ち良いです。
急にかくれんぼに参戦してくるおばあちゃんはめちゃくちゃ怖かったし、オムツを擦り付けられるシーンは潔癖症の人には耐えられない拷問だと感じました。(女性 30代)


『シックス・センス』や『サイン』を手掛けた監督、M・ナイト・シャマランの作品と聞いて期待大で見ました。
しかし、前作が良かったため期待しすぎました。まずこの作品のキーワードは「3つの約束」です。ですがキーワードにしてる割にあっさりしていて捻りがなかった。ホラーというより、おじいさん・おばあさんによる奇怪なストーリー。ラストが特に残念。M・ナイト・シャマラン監督がなんであんな中途半端な終わり方するのか謎だった。(男性 20代)

映画『ヴィジット』 まとめ

M・ナイト・シャラマン初のPOV(主観映像)作品で、製作総指揮には「パラノーマル・アクティビティ」シリーズのスティーヴン・シュナイダーが参加している。

宣伝やDVDパッケージなどには「3つの約束」とあるが、大げさな決まり事として出てくるわけではなく、祖母が病気で夜になると徘徊するからという後付けのようなもの。
途中で宇宙人の話が出てくるため、SF要素があるホラーかと思えば、人間の怖さを描いた作品に仕上がっている。

大ヒット作「シックス・センス」と比べると劣ってしまうのだが、本作はどんでん返しに至るまでのごまかし方を楽しめる作品といえるだろう。

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