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映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』あらすじネタバレ結末と感想

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』の概要:『初雪の恋 ヴァージン・スノー』は、日韓合作の恋愛映画。陶芸家の父について韓国から来た高校生のミンと、日本の女子高生の七重の初恋を描く。主演は宮﨑あおいとイ・ジュンギ。

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 作品情報

初雪の恋 ヴァージン・スノー

  • 製作年:2006年
  • 上映時間:101分
  • ジャンル:ラブストーリー、青春
  • 監督:ハン・サンヒ
  • キャスト:イ・ジュンギ、宮崎あおい、塩谷瞬、森田彩華 etc

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★☆☆☆

[miho21]

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 あらすじ【起・承】

韓国人の少年・ミンは、陶芸家の父が仕事の都合で日本へ行くのに着いて京都にやってきた。見るもの全てが新鮮に感じるミンは、自転車に乗ってあちこちを巡っていた。そんな時、ある神社で巫女をしている少女・七重と出会い、一目ぼれする。しかし、まだ日本に来たばかりのミンは日本語がわからず、彼女の名前を聞くことすらできなかった。

ミンは京都のある高校に転校するが、偶然にもそこは七重が通う学校だった。七重と再会できたことにミンは喜ぶが、ある時七重が大事にしている画材セットを川に落として駄目にしてしまう。
そこで、新しい道具を買うためにクラスメイトの小島の助けを得てバイトを始める。

バイトで貯めたお金で画材セットを買ったミンは、すぐに七重にプレゼントする。最初は遠慮していた七重も、真っ直ぐなミンの人柄に触れ、徐々に打ち解けていく。
しかし、言葉の壁でお互いの気持ちをそのまま相手に伝えるのは難しい。そこで、ミンは日本語を、七重は韓国語を勉強し始める。

ある日、2人で出かけた場所で七重はある陶磁器に目を奪われる。ミンは自分の父が陶芸家であることを話す。そして、いつかミンが作った陶磁器に七重が絵付けすることを約束する。
ミンは陶芸なんて、と馬鹿にしていたが、それからは父に教えてもらいながら陶芸の勉強を始めるのだった。

夏のある日、2人はデートの最中ボートに乗る。だが、七重の顔は浮かない。ミンがどうしたのかと尋ねると、ここでボートに乗ったカップルは別れるというジンクスがあるのだと言う。それを聞いたミンは、「韓国には初雪の日にデートしたカップルは永遠に結ばれるジンクスがある」と話し、安心させる。

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映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 結末・ラスト(ネタバレ)

七重の家は、母親と妹の3人暮らしである。父の死後、母は落ちぶれ、悪い男に関わっていつも酒浸りだった。男がやってきては母に暴力をふるい、七重と妹はいつも震えながら暮らしていた。
ついに妹は母を守るために包丁を手にするようになり、七重はひそかに家族を守るために引っ越すことを決意する。

夏祭りの日、ミンは七重に陶磁器の作品をプレゼントした。七重はお返しに手作りのお守りを手渡す。七重は2人でいる最後の時間をかみしめる。ミンはそんな七重の様子にどこかおかしいと感じながらも、その日はそのまま別れる。

ある日、韓国の祖母が倒れたとの知らせが入る。急いで帰国したミンは祖母の無事を確認して安心する。祖母は七重のお守りをお土産と勘違いしたため、ミンは仕方なくそれを祖母に渡した。

ミンが日本に戻ると、七重は姿を消していた。クラスメイトも誰も行方を知らなかった。ミンは七重のいない日本にいても仕方がないと、そのまま韓国へ戻ってしまった。

それから数年後。韓国の美術館で七重の絵が展示されることになった。現地で取材を受けた七重は、美術館で偶然にミンと再会する。
気まずいながらもお互いの近況を話すが、ミンは七重が黙って消えたことが許せず、心を閉ざしていた。そしてそのまま仲直りすることなく別れてしまう。

七重と久々に再会したミンは、裏切られた当時のことがよみがえり、昔七重に貰った絵を破る。そんなミンを見かねたのは祖母だった。祖母は、七重のお守りを手渡す。その中には手紙が入っていた。そこには、家庭の事情で引っ越さなければならないことや、またいつか会える日を願う、ということが書かれていた。

ミンは再び日本へ行き、七重と行った思い出の場所を訪ねる。昔行ったことのある寺を訪ねると、いつか2人で書いた思い出ノートに七重が毎年メッセージを書いていることを教えられる。七重はジンクスのことを覚えており、韓国・京都それぞれの初雪の日にミンを待っていたのだ。

ミンは急いで韓国に戻る。奇しくもその日は初雪の日だった。この間七重と再会した場所へ向かうと、七重はそこで待っていた。

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

主演2人はとてもいい

ストーリーも役者もあまりぱっとしない作品なのだが、主演2人の演技はとても良かった。日韓合作で、主演俳優としては今では両国でもトップクラスの宮崎あおいとイ・ジュンギなので、演技力は申し分ない。
お互い言葉が通じず、それぞれの国の言葉を勉強してたどたどしいながらも会話するのが可愛らしい。七重は物静かで奥ゆかしく、ミンは自由奔放で明るい。宮﨑あおい、イ・ジュンギそれぞれの魅力が最大限に引き出されていてよかった。
ただ、その他のキャストについては特に注目に値することもなかったように思う。ストーリーは純愛で感動はするけれど、ありきたりでひねりがなく、簡単にラストの展開が読めてしまうのが残念だった。

京都の観光ムービーのよう

主なロケ地が京都なので、名所が出てくるだろうなとは思っていたが、これでもかというほどいろんな名所が登場するので驚いた。分かりやすい所でいうと、清水寺、平安神宮、鴨川、京都駅、知恩院……。
私は京都旅行が好きでいろんなところを周ったことを思い出し、あれはあそこ、これはそこ、などと当てるのが少し楽しかった。
京都に住んでいてこれほど周辺を周るのかと疑問に思ったが、いろんな名所を見られるのは楽しい。名所を訪れたことがある人なら、その時の思い出を振り返りつつ楽しめるのではないだろうか。
例えば、2人が夏祭りの待ち合わせをした場所。知恩院だと思うが、あそこは女坂と男坂とがあって、男坂の階段は特に段差が高く急で普通に歩くのも大変なのだが、宮﨑あおいはここを浴衣で歩いている。そういうシーンの状況を、実際訪れてみると実感できるので、ロケ地を巡ってみるのも楽しいかもしれない。

映画『初雪の恋 ヴァージン・スノー』 まとめ

すごくきれいな純愛ストーリーでいい作品だったとは思うが、全体のバランスとしては前半を丁寧に描きすぎて後半が駆け足になってしまっているように感じた。京都は特にいろんな場所でロケをし、ストーリーだけでなく背景も楽しめる。が、その反面韓国のシーンには力が入っていない。そして、突然別れた後の2人の心の描写はもう少し丁寧に描いても良かったのではないかと思う。例えば、絵が韓国で展示されると決まってから、七重が何を感じたのか、この辺も全く描かれていない。
前半では2人の心の小さな変化も細かく拾っていったのに、後半では全てが台無しになっているようだった。

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