映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』の概要:認知症の母と、介護をする娘の姿をドキュメンタリー番組として撮影する大学生たちが、老女の行動に異質なものを感じ取っていく。「パラノーマル・アクティビティ5」の脚本を手掛けたアダム・ロビデル監督作品。
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:ホラー、サスペンス、ミステリー
監督:アダム・ロビテル
キャスト:ジル・ラーソン、アン・ラムゼイ、ミシェル・アン、ブレット・ジェンタイル etc
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』の登場人物(キャスト)
- デボラ・ローガン(ジル・ラーソン)
- アルツハイマーの老女。ガーデニングと絵を描くのが趣味。厳しい性格だが、勇敢に病と闘う女性。夫と死別後、電話の伝言サービスをしながら生計を立て、女手一つでサラを育て上げた。撮影中、病状が悪化してしまう。
- サラ(アン・ラムゼイ)
- デボラの娘。医療費の一部負担と助成金が受けられると知り、ミアの取材に飛びついた。家の維持費など、お金に困っている。家を出てガールフレンドと生活しているが、デボラのために実家に戻った。ストレスから、お酒が手放せなくなっている。
- ミア(ミシェル・アン)
- アルツハイマー病患者の取材を計画した医大生の女の子。アジア系の顔つきをしている。注射を打つくらいの医療知識は持っている。
- ギャビン(ブレッド・ジェンタイル)
- ミアに頼まれて手伝いをすることになった青年。音響を担当する。奇妙な体験をするが、ミアとハリスには信じてもらえない。
- ルイス(ジェレミー・デカルロス)
- ミアに頼まれ、カメラマンとして手伝うことになった青年。屋根裏部屋などには、最初に行くよう促される、損な立場。
- ハリス(ライアン・カトロナ)
- ローガン家の隣に住む男性で、デボラと一緒にガーデニングを楽しむ友人。デボラの体調を心配し、取材には猛反対している。
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』のあらすじ【起】
医大生のミアは、アルツハイマー病患者の取材のために、バージニア州に住むローガン家を訪れた。
補助金と医療費の一部負担を知り、お金に困っている娘サラは快く引き受けた。
しかしデボラは引き受けたがらない。
ミアは自分の祖父もアルツハイマー病だと嘘をつき、受け入れられようとする。
1週間後、ローガン家に部屋を用意してもらったミア、ギャビン、ルイスは、本格的な取材を始める。
ある日、ガーデニング中のデボラを撮影していたルイスは、デボラがヘビを手にしているのを目撃する。
ある日の夜、デボラはスコップを探して、パニック状態になる。
ギャビンにナイフを向け、自分の首を傷付けたデボラ。
救急車で運ばれ、検査をした結果、病気がひどく進行しているとわかる。
鏡に向かってひとり言を言ったり、家の中を徘徊するようになってしまった。
庭に侵入者がいると思い込み、窓を釘で打ち付けるデボラ。
夜中に庭に出て、スコップで穴を掘るという騒動も起こす。
その後、定点カメラに映るデボラが、瞬間移動したように見えるものも見つかる。
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』のあらすじ【承】
デボラの症状はひどくなる。
隣人ハリスは、撮影がデボラに悪影響を及ぼしているからやめるように言う。
ある日サラは、あの男からの電話に出るな、というデボラの言葉の意味を訊ねる。
パニック状態の時に、何度も繰り返していた言葉だった。
再びパニックになるデボラ。
背中に炎症が出来てうろこ状になり、病気も進行し、病院で精密検査を受けるようになる。
しかし、何もわからないままだった。
デボラの症状は悪化し続け、小さな人形などは片づける事になった。
その時、家の中でヘビを見かけた。
ギャビンは、デボラが描いた不気味な絵や、勝手に開く窓に脅えるようになる。
ある夜、デボラが使っていた交換機が鳴り響く。
デボラの姿が見えず、家中を探すサラとミアたち。
屋根裏部屋には、全裸で交換機を触りながら、異様な声を出すデボラの姿があった。
交換機がショートし、主治医のナズィールを呼ぶことになる。
交換機の337番に、デボラはこだわっていた。
ミアは、ナズィール医師から、いざという時のために鎮静剤を渡される。
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』のあらすじ【転】
デボラの異様な声を解析すると、フランス語で、ヘビが解放するというような言葉だった。
交換機の名簿を調べると、377番はデジャルダンだとわかる。
70年代、難病にかかった小児科医デジャルダンは、不死身になるための儀式を行った。
ヘビの刻印や毒が刻まれた4人の少女の遺体が、ルージュ川で見つかり、デジャルダンが行方不明になって事件は発覚した。
儀式では、5人の生贄が必要とするはずだったが、被害者は4人だけだった。
デボラに話を聞くと、デジャルダンは殺されたと言う。
その後、ミミズを吐いてデボラは倒れた。
デボラは入院することになる。
夜、ハリスは銃を乱射し、警察に連行された。
我慢の限界だったギャビンは、手伝いをやめて帰っていった。
病院で、デボラは難病の少女を誘拐する。
2人の姿は病院内で見つかり、デボラは拘束される。
サラは悪魔祓いを依頼しようとするが、どこも引き受けてくれなかった。
人類学者シファーに相談すると、デボラはデジャルダンのことを考えるあまり、デジャルダンになりきってしまったのだという。
遺体を燃やすしか方法はなかった。
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』の結末・ラスト(ネタバレ)
デボラに頼まれて、ハリスはデボラを殺そうとする。
しかしそれは失敗し、ハリスは大怪我を負う。
デボラは偶然、デジャルダンの5人目の標的がサラだと知ってしまった。
そしてデジャルダンを殺し、庭に埋めた。
瀕死のハリスに真実を聞いたサラは、デジャルダンの遺体を探す。
だが、すでにデボラが掘り返した後だった。
屋根裏部屋でデジャルダンの遺体を見つけ、暖炉に運んで火を付けるサラ、ミア、ルイス。
遺体が入っていた袋からはヘビが出てきて、火はすぐに消えてしまった。
デボラは自分で拘束を解き、再び難病の少女を誘拐して姿を消した。
行先はルージュ川近くの鉱山だと察したサラは、保安官たちと鉱山へ向かう。
デボラは少女を連れ、鉱山の中に逃げこむ。
サラとミアは坑道の中で、怪物に変わり果てて少女を飲み込もうとするデボラを見つける。
そこでデジャルダンの遺体を焼き払い、デボラと少女は解放された。
デボラは誘拐犯として起訴されるが、裁判に耐えられる力は残っておらず、衰弱していくばかり。
助かった少女カーラは、難病が奇跡的に完治した。
映画『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』の感想・評価・レビュー
本作は、ヴァージニア州の田舎町を舞台に、認知症の母と母を介護する娘を追ったドキュメンタリー番組を撮影する大学生たちが体験する恐怖を描いたサスペンスホラー作品。
認知症かと思っていたら、連続殺人鬼の悪霊に憑りつかれていたという展開はまさにホラー。
お婆ちゃんが子どもを丸呑みしたり、ミミズを吐き出したり、瞬間移動の末に大暴れする奇行のシーンはただただ恐怖だった。
予想外の展開と衝撃の結末で、最後まで飽きずに楽しめる作品となっている。(女性 20代)
認知症のおばあちゃんの姿を追ったドキュメンタリーだなんて軽く考えて鑑賞し始めましたが想像のはるか斜め上を行く展開が待っていたので思わず笑ってしまいました。
そもそもデボラは認知症では無く、悪魔に取り憑かれていました。最初は認知症にも思える行動でしたが、徐々に異常さは増していき周囲がこれが認知症ではないと感じる頃には既に手遅れだったので少し可哀想だなと思ってしまいました。
少女を飲み込もうとする姿はかなり衝撃的です。(女性 30代)
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