映画『恋は邪魔者』の概要:2003年に公開されたアメリカの映画で、映画「ブリジット・ジョーンズの日記」でもお馴染みのレニー・ゼルヴィガーが主役を務めている。1960年代のアメリカを舞台に、男女の激しい恋の駆け引きが繰り広げられる。
映画『恋は邪魔者』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー、ミュージカル
監督:ペイトン・リード
キャスト:レニー・ゼルウィガー、ユアン・マクレガー、デヴィッド・ハイド・ピアース、サラ・ポールソン etc
映画『恋は邪魔者』の登場人物(キャスト)
- バーバラ・ノヴァック / ナンシー・ブラウン(レニー・ゼルヴィガー)
- メーン州の片田舎出身の司書。「恋は邪魔者」という本を書いて、世界的なベストセラー作家になる。
- キャッチャー・ブロック(ユアン・マクレガー)
- 超一流男性誌「ノウ」のスター記者で、ピュリッツァ賞の受賞経歴を持つ。また、かなりなプレイ・ボーイとしても知られており、「噂のプレイ・ボーイ」とも呼ばれている。
- ピーター・マクマナス(デヴィッド・ハイド・ピアース)
- 「ノウ」誌の社長。キャッチャーの奔放さに翻弄され、その後始末をすることが多い。ヴィッキーに恋心を抱いている。
- ヴィッキー・ヒラー(サラ・ポールソン)
- バナー・ハウス出版社のやり手編集者で、バーバラの本の編集担当を務める。バーバラの良き理解者。
映画『恋は邪魔者』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『恋は邪魔者』のあらすじ【起】
バーバラ・ノヴァックは、自分の著書「恋は邪魔者」を出版してもらうに当たり、ニューヨークにあるバナー・ハウス出版社を訪れた。バーバラの編集担当となったヴィッキーに出迎えられ、そのまま役員のいる部屋に通される。そこでバーバラは、「恋は邪魔者」という本の内容を役員達に説明する。それは、女が男と同等の立場で働くならば、女にとって恋は邪魔なものという論理に則った内容のものであった。しかし、女性が男性と同じ立場で働くなんて面白くないと感じる男性役員達は、この本は売れないに決まっていると鼻で笑ってしまう。
「恋は邪魔者」の支持者でもあるヴィッキーはバーバラと共に、なんとかこの本をベストセラーに出来るようにと画策する。そこで浮かんだアイディアは、超一流男性誌「ノウ」のスター記者であるキャッチャー・ブロックに、「恋は邪魔者」のカバー・ストーリーを書かせるというものであった。
「ノウ」誌の社長のピーターは、ヴィッキーのことを密かに好いていたため、無理矢理キャッチャーにカバー・ストーリーを書くよう要請。しかし、当のキャッチャーは、ことある毎にバーバラとの会食をすっぽかし、カバー・ストーリーを書く素振りなど微塵も見せなかった。三度目の会食をドタキャンした時には、遂にバーバラの逆燐に触れてしまい、百年後でも絶対に会わないと宣告されてしまう。
いよいよ本が販売となり、ヴィッキーとバーバラは連れだって本屋を訪れる。しかし、そこにはたった一冊だけの「恋は邪魔者」の本があるだけ。意気消沈してしまったバーバラを元気づけるため、ヴィッキーは、人気テレビ番組で宣伝してもらえるように手配した。この計らいが功を成し、本はあっという間に世界に広まる。世界的なベストセラーになった。また、この成功を受けて、女性と男性の対場は等しいという考えが女性の中で浸透していった。
映画『恋は邪魔者』のあらすじ【承】
「恋は邪魔者」がベストセラーになったことで、書店にバーバラの等身大写真が飾られるようになる。これをたまたま目にしたキャッチャーは、一目惚れ。ピーターにカバー・ストーリーを書くと約束する。
時同じくして、ベストセラー作家として引っ張りだことなったバーバラは、テレビ出演の機会も増えていた。そのテレビ出演の際に、キャッチャー・ブロックこそ女の敵であると名指しし、キャッチャーに対して宣戦布告した。このことで、キャッチャーの元には女性が寄り付かなくなってしまう。
反撃に出たいキャッチャーは、バーバラの暴露記事を書くことで名誉回復することを思い付く。そこで、ジップという宇宙飛行士に化けて、バーバラに近づくことにした。洗濯屋でバーバラに声を掛け、バーバラ好みの男性を演出することで、バーバラの心を掴むことに成功するキャッチャー。バーバラと、ジップに化けたキャッチャーは何度となくデートを繰り返し、楽しい時間を共有する。しかし、デートを重ねるうちにキャッチャー自身が何度となく恋に落ちそうになってしまう。身の危険を感じたキャッチャーは、探偵を雇ってバーバラの身元を洗わせることにする。
時同じくして、ピーターとヴィッキーも良い雰囲気になりつつあった。ピーターが、自宅でヴィッキーのためにと手料理の準備をしているところにキャッチャーが呼び出される。これを見て閃いたキャッチャーは、ピーターと家の交換をすることにした。そしてバーバラに、ピーターがヴィッキーのために用意したという料理を、自分が作った料理だとして振舞い、ジップがいかにも家庭人であるかのような演出をする。素敵な夜を過ごしたジップとバーバラは、勢いでキスをしてしまう。
キャッチャーが自宅に戻ると、そこでは賑やかなパーティーが開かれていた。一週間近く禁欲してきたのだからと、キャッチャーは手近な女性を寝室に連れ込んでしまう。そこへ、ヴィッキーに招待されたバーバラがやって来る。バーバラは、上着を脱ぐためにとある部屋に入ると、そこには男女が交じり合っている姿が。慌てて部屋を出ようとした時に、バーバラはそこにいる男性がジップであると認めてしまう。ジップに裏切られたと知ったバーバラは怒りながら家を出て行ってしまった。
ここで躓いては記事が書けないと焦ったキャッチャーは、なんとか誤魔化してバーバラの気持ちを繋ぎ止めることに成功する。
映画『恋は邪魔者』のあらすじ【転】
「恋は邪魔者」のセンセーションで、世界中の至る所で、女性が男性と同等の立場や権利を主張するようになっていた。家事や雑事を押し付けられていた男性達は、こんな社会は間違っていると、遂に反旗を翻すことを決意する。バナー・ハウス社では「恋は邪魔者」の編集を執り行ったヴィッキーをくびにすることが決定された。
くびの宣告を受けて、バーバラの元に転がり込んだヴィッキーは、実は恋に落ちたことをバーバラに告白。そして、バーバラも恋に落ちたことを告白した。どちらも「恋は邪魔者」が描き出した理想の女性像からは離れてしまったのだ。しかし、恋に落ちた以上はその恋を実らせようと二人は決意するのであった。
ジップに化けたキャッチャーはバーバラを伴い、野暮用だと嘘をついて、本当の自分の家へと向かった。バーバラの口から、愛しているという言葉を言わせれば自分の勝ちだと、キャッチャーは信じていたのだ。部屋には盗聴器を仕掛け、バーバラが恋に落ちた証拠を録音するのであった。
時同じくして、ピーターとヴィッキーもデートをしていた。しかし、いつもに増してピーターの様子がおかしいことに気付いたヴィッキーは、ピーターを問い詰める。すると、キャッチャーの暴露記事のことが発覚。バーバラの危機を察したヴィッキーは、一目散にバーバラの元に向かった。
キャッチャーの家に、キャッチャーの元恋人のスチュワーデスが偶然訪ねてきた。合鍵をそのままにしていたため、部屋の中に入ってこられてしまう。これで、ジップがキャッチャーであるとバレてしまったため、本当のことをバーバラに伝えるキャッチャー。そして勝利宣言をする。それを冷静に聞いていたバーバラは、盗聴器のところに歩み寄り、スイッチを切る。そして、これは全て計画された出来事であったことを伝える。さらに、バーバラ・ノヴァックというのは架空の人物で、本名はナンシー・ブラウンと言い、一年前にキャッチャーの秘書を務めていたと告白する。その時に、キャッチャーに本気で恋に落ちてしまったからこそ、ただの遊び相手になりたくなかったと。バーバラのあまりにも壮大な計画と自分への深い愛を知り、キャッチャーは本気で恋に落ちてしまう。そして、勢い余ってプロポーズしてしまう。
そこへ、先ほどのスチュワーデスが戻ってくる。そして、「恋は邪魔者」が自分を変え、視野を広げてくれたと、バーバラに感謝の意を伝える。世界中の女性が自分の可能性に気付けることが出来たのだと。この話を聞いていたバーバラは、やはりキャッチャーとは結婚出来ないと言い出す。全女性のためのリーダーでいるべきだと。
映画『恋は邪魔者』の結末・ラスト(ネタバレ)
なんとかバーバラと一緒になりたいキャッチャーは、自分の暴露話を公開して、バーバラに愛を伝えることを思い付く。しかし、会社には社員が一人もおらず、ピーターからもう終わりだと言われてしまう。女性は今や、女性誌「ナウ」を発刊するノヴァック=ヒラー社で働いているという事実をキャッチャーに示すピーター。それならば面接を受けるまでだと、キャッチャーは、ノヴァック=ヒラー社に突入する。
ノヴァック=ヒラー社に面接に来たキャッチャーは、直ぐにバーバラの元に通される。しかし、全く相手にされないキャッチャーは、先ほど書いた自分の暴露記事をバーバラに渡し、部屋を後にする。
引き留める声もないことに心底がっかりしたキャッチャーは、沈鬱な面持ちで帰りのエレベーターを待っていた。エレベーターのドアが開くと、なんとそこには赤毛に染めたバーバラがいたのだった。キャッチャーの顔が輝き、改めて一緒になることを誓う二人。エレベーターの扉が再び開くと、そこにはヘリコプターが用意されていた。このままラスベガスで結婚しようというキャッチャーの提案を快諾したバーバラは、晴れてキャッチャーと結婚する。ピーターとヴィッキーも結婚を約束する。
その後、夫婦になったバーバラとキャッチャーは、「愛に乾杯」という本を共著で出し、「恋は邪魔者」で始まった男女の戦争に終止符を打ったのであった。
映画『恋は邪魔者』の感想・評価・レビュー
とにかく、ファッションやセットがめちゃくちゃ可愛い!THE60年代のカラフルなテイストがキュートで、それだけでも楽しめます。特にレニー・ゼルウィガーが演じるバーバラがピンクを基調としたワンピースやコートをサラッと着こなしており、お人形さんみたいで、とても可愛らしかったです。ストーリーはラブコメディですが、封建的な男性社会に切り込み、女性の社会進出の難しさを題材にしており、60年代の女性の生き苦しさも描かれていました。古き良きオシャレなロマンティックで女性におススメの作品です。(女性 30代)
同じ分野で一流同士の男女が恋愛をすると、とんでもない駆け引きをするのだなと感じる反面、恋する気持ちはその人の生き方や人生まで変えてしまうのだと、微笑ましく見られる作品でした。
女性に人気の小説家と人気男性誌の記者。どちらも才能に溢れていますが、恋愛はなかなか一流とはいかず試行錯誤する姿が可愛らしかったです。
最後はお互いが協力し合い、ハッピーエンドとなるのでほっこりできました。(女性 30代)
キャッチャーの女たらしぶりに辟易するも、バーバラの仕掛けた逆ドッキリにギャフンとさせられるのかと思いきや、バーバラ自身が更にどんでん返し。彼女の深すぎる愛と、才能の使い方には正直引いてしまいました。そこからは二人共どこまでが本音で嘘なのか全く分からなくなり、ついていけませんでした(笑)。街並みや服装は可愛らしいのだけど、バーバラが怖すぎます。一つ言えるのは、間違いなく二人は運命で結ばれているということですね。(男性 20代)
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