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映画『メンフィス・ベル』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『メンフィス・ベル』の概要:時は第二次世界大戦中。イギリス駐屯中のアメリカ第8空軍では、25回の出撃を達成した爆撃機搭乗員は帰国が許可される。爆撃機メンフィス・ベルの乗組員の10人の若者達は、命をかけて25回目の出撃に挑む。実話に基づく青春群像劇。

映画『メンフィス・ベル』の作品情報

メンフィス・ベル

製作年:1990年
上映時間:107分
ジャンル:青春、戦争
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ
キャスト:マシュー・モディーン、エリック・ストルツ、ジョン・リスゴー、テイト・ドノヴァン etc

映画『メンフィス・ベル』の登場人物(キャスト)

デニス(マシュー・モディーン)
アメリカ第8空軍所属の大尉。操縦士。メンフィス・ベル搭乗員のリーダー。生真面目で一本気。実家は家具屋。
ルーク(テイト・ドノヴァン)
中尉。副操縦士。陽気な美男子。駐屯地で犬を飼っている。
フィル(D.B.スウィーニー)
中尉。航空士。悲観主義者で時折情緒不安定になる。
ヴァル(ビリー・ゼイン)
中尉。爆撃手。元医大生の伊達男。よくフィルの世話を焼いている。
ダニー(エリック・ストルツ)
二等軍曹。無線士。高校を優秀な成績で卒業後、爆撃機乗組員に志願した。アイルランド出身。
クレイ(ハリー・コニック・ジュニア)
二等軍曹。後尾銃座。農家の息子で、年少の頃から女遊びに興じていた。元歌手。
ラスカル(ショーン・アスティン)
二等軍曹。旋回士。小柄で冗談好き。自称女たらし。
ヴァージ(リード・ダイアモンド)
二等軍曹。機関士兼上部銃座。メンフィス・ベル搭乗員の中で最年少。あだ名は『ヴァージン』。
ユージーン(コートニー・ゲインズ)
二等軍曹。側面銃座。病弱で怪我が多い。信仰心が強く、お守りを手放せない。
ジャック(ニール・ジントリ)
三等軍曹。側面銃座。シカゴ出身の不良。少年院に数回入所している。
クレイグ・ハリマン(デヴィッド・ストラザーン)
空軍大佐。堅物で融通の利かない性格だが、兵士一人一人を大切に思っている。
ブルース・デリンジャー(ジョン・リスゴー)
軍の宣伝を担当する大佐。メンフィス・ベル取材のため、駐屯地を訪れる。

映画『メンフィス・ベル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『メンフィス・ベル』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『メンフィス・ベル』のあらすじ【起】

第二次世界大戦真っ只中の1943年。イギリスに駐屯するアメリカ第8空軍の基地からは、日々多くの兵士が飛び立っていく。

第8空軍では、25回の出撃を達成した爆撃機の乗組員達には名誉の帰国が認められる。爆撃機F-17の『メンフィス・ビル』は既に24回の出撃を達成しており、搭乗員達は最後の出撃を前にそれぞれ心の準備をしている。

軍の宣伝部に所属するデリンジャー大佐は、メンフィス・ビルの取材のために第8空軍基地を訪れる。メンフィス・ビルの搭乗員のうち、上官のデニス、ルーク、フィル、ヴァルの4名は、デリンジャーからインタビューを受ける。

ある夜、基地で駐屯1周年パーティーが開かれる。翌日には大規模な出撃が予定されており、兵士達は思い思いに貴重な時間を楽しむ。

ルークはグレンジャーと親しくなり、ダニーは友人達の写真を撮り、ラスカル、ユージーン、ジャックはダンスをしたり年少者をからかったりしている。ヴァージは童貞を卒業する。クレイは、皆に推されてステージで美声を披露する。

会場が大いに盛り上がる中、酔ったフィルはヴァルを会場に残し一人外へ出て、死にたくないと泣き叫ぶ。

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映画『メンフィス・ベル』のあらすじ【承】

翌朝、宿舎でデニス達が起床すると、フィルの姿がない。酔って悲観的になったフィルは、一晩中宿舎の外をうろついていた。ヴァルがフィルを発見し介抱する。

下士官の6名も宿舎で身支度を整えている。ダニーは、今日の出撃の際に機内に持ち込もうと、こっそりシャンパンを用意している。

食堂で兵士達が朝食をとっている。25回目の出撃を目前に控え、メンフィス・ベルの搭乗員達は浮足立っている。

ハリマン大佐が、デニスとルークを含めた上官達に今回の出撃について説明する。今回の目標は、ドイツ国内ブレーメンの工業施設である。極めて危険な任務内容に、デニス達は緊張する。

デニスとルークは他のメンフィス・ベルのメンバーと合流し、爆撃機が停まっている飛行場へ向かう。10名は『アメイジング・グレイス』を歌いながらジープで移動する。

出撃直前に、目標地ブレーメンは曇っているためしばらく待機しろとの命令が下される。出鼻を挫かれたメンフィス・ベルの一同は時間を持て余す。

皆にせがまれたダニーが、アイルランドの詩人イェーツの作品の一節を引用する。いつ死んでもおかしくない自分たちの境遇と詩の内容が重なり、一同はしばし沈黙する。

突如、ブレーメンに向けて出発するよう伝令が届く。搭乗員達は急いでメンフィス・ビルに乗り込む。

メンフィス・ベルを含めた計24機の爆撃機が飛び立つ。

映画『メンフィス・ベル』のあらすじ【転】

視界不良が続き、メンフィス・ベルは味方の爆撃機に接触しそうになる。

フィルは搭乗員達に、自分が死んだときのために形見を配る。ダニーは皆を落ち着かせるためにラジオを流す。

機体の高度は3000mに達し、搭乗員達は酸素マスクを着用する。連合国軍側の戦闘機と合流し、ドイツが近くなってきたことを実感した搭乗員達の間に緊張が走る。クレイ、ユージーン、ジャックは機銃を試射する。

搭乗員達は、戦争が終わったら何をするかをめいめいに語り始める。和やかな空気が流れたのも束の間、多数のドイツ軍戦闘機が奇襲をかけてくる。

性能の高い敵機の猛攻を受け、友軍機が次々と撃墜される。隣を飛んでいた味方の爆撃機が大破し、窓に張り付いた死体の一部を目にしたフィルは硬直する。指揮機が撃墜され、メンフィス・ビルが指揮を執ることになる。

地上からドイツ軍の高射砲による一斉攻撃を受け、メンフィス・ビルの機体に穴が開き燃料が漏れ始れる。何とかブレーメン上空まで辿り着くが、目標上空には霧がかかっており工場施設が見えない。デニスは、燃料切れの危険を圧してでも旋回して目標を撃つと判断を下すが、ルークに反対される。

ドイツ軍の戦闘機が現れ、米軍機を攻撃する。ルークはクレイに頼み、後部砲を代わりに撃たせてもらう。クレイが撃墜した敵機が友軍機に当たり、損壊した友軍機は墜落する。自分の行動で味方を死に追いやってしまったクレイは、自責の念に駆られる。

ちょうど目標の工業施設の上空に差し掛かったところで、やっと霧が晴れる。デニスの指示で全爆撃機から一斉に爆弾が投下され、工業施設は壊滅する。

デニスは任務完了と味方の爆撃機に伝え、基地へ戻るため方向転換する。

映画『メンフィス・ベル』の結末・ラスト(ネタバレ)

ドイツ軍戦闘機がメンフィス・ベルを追撃する。その衝撃で転落しそうになったラスカルをヴァージが助ける。メンフィス・ビルは大量に被弾し、ダニーは流れ弾に当たって大怪我を負う。

フィルは、自分が爆撃手を代わるからダニーの救助に行けとヴァルを急かすが、実は2週間しか医大に行かなかったヴァルは治療する勇気が無い。フィルの必死の説得で、ヴァルは持てる限りの知識を絞ってダニーを手当てする。

損傷したエンジンが出火し、デニスは消火のための急降下を決行する。デニスは指揮権を他の爆撃機に移す。ルークの助けを借りて、デニスは機体を急降下させて火を消した後、急上昇することに成功する。メンフィス・ベルは再び高度を保って飛行する。

ダニーの出血は激しく、基地に戻るまで持ち堪えられない。ヴァルは最後の手段として、ダニーに落下傘をつけてドイツ領内に落とし、ドイツ人に治療に任せることを提案する。フィルの「仲間を見捨てるな」という訴えを受け、搭乗員達は何としてでもダニーを基地まで連れ帰ることにする。

メンフィス・ベルは基地に近づき、搭乗員達は不安定な着陸に備えて機銃や余分な部品を外へ捨てる。基地まであと少しというところで、片方の車輪が故障して出ない。搭乗員達は交代しながら手動で車輪を下ろす。

着陸寸前で車輪が下り、メンフィス・ベルは無事に着陸する。難局を切り抜けて帰還したメンフィス・ベルを、兵士達が取り囲む。デニス達が、地上へ降りてくる。

デリンジャーがメンフィス・ベルのメンバーの集合写真を撮影する。デニスはダニーが持ち込んでいたシャンパンを開封して戦友達にかける。ダニーは救急班に運ばれていく。大歓声の中、メンフィス・ベルの一同は危機を乗り越えた喜びを噛みしめる。

映画『メンフィス・ベル』の感想・評価・レビュー

初めて観た戦争映画がこれだった。
子供だった当時は、流血したり攻撃を受けたりするたびに怖がっていたものだが、改めて観ると違和感がある。
この作品はほとんど飛行機の中で話が進むので、外部からの攻撃に震撼することはあっても、自分たちの攻撃で地上がどうなっているのかは描かれない。
一般兵の英雄伝という側面しかなく、戦争に踊らされたアメリカ市民の慰労のために作られた映画だと思わずにいられない。(女性 30代)

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