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映画『フルメタル・ジャケット』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『フルメタル・ジャケット』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『フルメタル・ジャケット』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『フルメタル・ジャケット』の結末までのストーリー
  • 『フルメタル・ジャケット』を見た感想・レビュー
  • 『フルメタル・ジャケット』を見た人におすすめの映画5選

映画『フルメタル・ジャケット』の作品情報

フルメタル・ジャケット

製作年:1987年
上映時間:116分
ジャンル:戦争、ヒューマンドラマ
監督:スタンリー・キューブリック
キャスト:マシュー・モディーン、アダム・ボールドウィン、ヴィンセント・ドノフリオ、R・リー・アーメイ etc

映画『フルメタル・ジャケット』の登場人物(キャスト)

ジェイムズ・T・デイヴィス(マシュー・モディーン)
通称ジョーカー。海兵隊の志願兵として新兵訓練基地で厳しい訓練を受け、卒業後はベトナムの基地で軍事報道部の記者を務める。自分の信念を曲げないタイプの皮肉屋で、戦地でもピースマークの缶バッチをつけつつ、ヘルメットには「Born To Kill」と書いている。
レナード・ローレンス(ヴィンセント・ドノフリオ)
海兵隊の新兵訓練基地で、ジョーカーと同じ班になった青年。肥満気味で何をやらせても愚鈍なため、鬼教官にしごかれる。班の仲間からも嫌われており、徐々に精神を病んでいく。狙撃手としての腕だけは一流。
ハートマン軍曹(R・リー・アーメイ)
海兵隊の新兵訓練基地でジョーカーの班を担当する教官。非常に口が悪く、汚い言葉を連発して、訓練生たちを罵り続ける。口だけでなく、鉄拳制裁も加える。典型的な鬼軍曹。
エヴァンズ(アーリス・ハワード)
通称カウボーイ。ジョーカーと同じ班になり、1番の親友となる。ベトナムでは海兵隊の歩兵部隊に所属し、前線で命がけの戦闘を続ける。ベトナムでジョーカーと再会する。
アニマルマザー(アダム・ボールドウィン)
カウボーイと同じ歩兵部隊に所属する兵士。命知らずのタフガイで、海兵隊向きの男。
ラフターマン(ケビン・メージャー・ハワード)
ベトナムでジョーカーの相棒を務める情報部のカメラマン。一応兵士だが、ジョーカーと同じく、戦闘経験はない。
エイトボール(ドリアン・ヘアウッド)
カウボーイと同じ歩兵部隊に所属する黒人兵士。仲間からは好かれている。

映画『フルメタル・ジャケット』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『フルメタル・ジャケット』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『フルメタル・ジャケット』のあらすじ【起】

南カロライナ州パリス・アイランドにあるアメリカ合衆国海兵隊の新兵訓練基地。ベトナム戦争が続く中、ジョーカーことジェイムズ・T・デイヴィス(以下ジョーカー)は、志願兵としてこの訓練基地に入る。今日から8週間、ジョーカーは同じ班の訓練生たちと共に、厳しい訓練を受けることになる。教官のハートマン軍曹は、口汚く訓練生たちを罵りながら、海兵隊の厳しさを教え込んでいく。訓練を終え、正式な海兵隊員として認めてもらうまで、彼らは人間扱いされない。どんなに不条理な目に遭っても、不平や不満を言うことは許されなかった。

ジョーカーの班にはレナード・ローレンスという愚鈍そうな訓練生がおり、早速ハートマン軍曹に目をつけられる。ハートマン軍曹は、太めのレナードを「ほほえみデブ」と呼び、初日から鉄拳制裁を加える。

翌日から始まった本格的な訓練でも、運動神経の悪いレナードはみんなについていけない。ハートマン軍曹はそんなレナードを罵り続け、徹底的にしごく。ジョーカーはレナードに同情し、彼に手を貸してやる。

日曜日の礼拝の日。無神論者のジョーカーは、「自分は聖母を信じません」と言い張り、ハートマン軍曹に殴られる。それでもジョーカーは自分の信念を曲げない。ハートマン軍曹はジョーカーの根性を認め、班長に任命する。班長になったジョーカーは、レナードの教育係も任される。

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映画『フルメタル・ジャケット』のあらすじ【承】

ジョーカーはレナードの訓練に付き合い、銃の組み立て方からブーツの紐の結び方まで、丁寧に教えてやる。ジョーカーの指導のおかげで、レナードがハートマン軍曹に叱られることも減ってくる。

ところが、抜き打ちの身体検査の時、レナードが隠し持っていたドーナツがハートマン軍曹に見つかってしまう。ハートマン軍曹はレナードの失敗を班の連帯責任と考え、レナード以外のメンバー全員に罰を与える。みんなが腕立て伏せをしているというのに、レナード本人はむしゃむしゃとドーナツを食べていた。このレナードの態度は、班のメンバーの反感を買う。

こういうことが何度か続き、ついに班のメンバーの怒りが爆発する。真夜中、班のみんなは寝ているレナードの身体を拘束し、硬い石鹸を包んだタオルで、順番にレナードの腹を殴っていく。ジョーカーは躊躇していたが、心を鬼にして、このリンチに参加する。レナードは子供のように泣き叫んでいた。

この出来事がきっかけとなり、レナードは精神を病んでいく。そんな中、レナードは射撃で思わぬ才能を発揮し、ハートマン軍曹に褒められる。レナードは自分の銃をシャーリーンと名付け、銃と会話するようになっていた。ジョーカーは、班で1番仲の良いカウボーイに、レナードのことを相談する。カウボーイも、レナードはすでに限界なので、病気除隊を考えるべきだと思っていた。

クリスマスも終わり、ジョーカーたちは卒業の時を迎える。ハートマン軍曹は教え子たちを一人前と認め、それぞれの配属先を発表する。高校新聞の記者だったジョーカーは、希望通り基礎軍事報道部への配属が決まった。カウボーイとレナードは、歩兵隊への入隊が決まる。

基地での最後の夜。見回り当番だったジョーカーは、銃を持ってトイレにいるレナードを発見する。レナードは7.62ミリ弾の完全被甲弾(フルメタル・ジャケット)を銃に込めていた。ジョーカーは銃をしまうよう説得するが、レナードは完全におかしくなっており、大声で騒ぎ出す。そして、トイレに入ってきたハートマン軍曹を撃ち殺す。その後、自身も銃口を咥えて引き金を引き、自殺してしまう。全てを目の当たりにしたジョーカーは、震えが止まらなかった。

映画『フルメタル・ジャケット』のあらすじ【転】

時は過ぎ、ジョーカーはベトナムのダナン海兵隊基地内にある軍の報道部にいた。この情報部では「スターズ&ストラウプス」という新聞を発行し、ベトナムの戦況やアメリカ軍の活躍を伝えている。しかし、ジョーカーも相棒のラフターマンも前線での戦闘は見たことがなく、刺激のない日々に退屈していた。

ベトナム暦の大晦日。ベトナムでテトと呼ばれる旧正月は休戦になるはずだったので、基地内はのんびりした空気に包まれていた。ところが、北ベトナム軍は休戦と見せかけて全土で大規模な攻撃を仕掛け、ダナン海兵隊基地も爆撃される。この奇襲攻撃により、各地に点在するアメリカ軍の軍事拠点は大打撃を受ける。予想以上に粘り強いベトコンの抵抗は、この戦争をさらに泥沼化させていく。

ジョーカーとラフターマンはフバイに飛び、戦闘地域を取材する。軍用ヘリに乗った兵士は、逃げ惑うベトナムの人々を機関銃で撃ちまくっており、ラフターマンは思わず吐いてしまう。その兵士は狂気じみた人物で、女性や子供もたくさん殺したことを得意げに語り、「ホント、戦争は地獄だぜ!」と言って笑っていた。

H中隊のいる前線に到着したジョーカーは、訓練仲間のカウボーイを訪ねる。カウボーイは、ジョーカーの訪問を喜んでくれた。カウボーイが所属する小隊は常に前線で戦っており、筋金入りの海兵隊員が集まっていた。その中でも、アニマルマザーと呼ばれている兵士は、命知らずのタフガイとして知られていた。アニマルマザーは、戦闘未経験のジョーカーやラフターマンをバカにする。

ジョーカーとラフターマンは、戦闘報道員として彼らと行動を共にし、本物の戦闘を体験する。ある町では、先頭を進んでいた小隊長が敵に撃ち殺されるのを目の当たりにした。仲間の兵士たちは戦死した2名に1人ずつ声をかけ、彼らを見送る。そのうちの1名は、病気除隊になる直前に戦死していた。

映画『フルメタル・ジャケット』の結末・ラスト(ネタバレ)

前線で戦う兵士たちは、この戦争の意味がよくわからなくなっていた。それでも、兵士として戦地にいる以上、戦闘を続けていくしかない。

諜報部から北ベトナム軍が撤退し、川向こうに腰を据えたらしいという連絡が入り、カウボーイの小隊は、その情報の確認を命じられる。爆撃で廃墟と化した町を移動する途中、指揮を取っていた兵士がぬいぐるみに仕掛けられた爆弾によって命を落とす。本部からの命令で、カウボーイが指揮を取り、任務を続行することになる。

カウボーイは小隊を引き連れ、目的地へと向かっていたが、途中で道に迷ってしまう。地図を確認し、進路変更する前、黒人兵士のエイトボールがこの先の様子を見にいく。爆撃後の町中に人影はなく、敵はいないかと思われたが、死角となる廃墟ビルに狙撃手が隠れており、エイトボールが銃撃される。アニマルマザーたちは、後方から闇雲に機関銃を撃ちまくるが、カウボーイはそれを止め、無線で戦車の応援を頼む。しかし、再びエイトボールが撃たれたため、仲間の兵士が救助へ向かう。その兵士も狙撃手に撃たれてしまった。

戦車が来そうにないので、カウボーイは後退を決める。しかし、アニマルマザーは撃たれた2名を置き去りにすることに猛反発し、命令に背いて彼らの所へ向かう。アニマルマザーは何とか銃撃をかわし、1名の敵が向こうの廃墟ビルから銃撃していることを確認する。アニマルマザーの報告を受け、カウボーイやジョーカーたちも彼のいる場所まで進む。

カウボーイは物陰に隠れ、みんなに作戦を伝える。ところが、カウボーイの後方は窓になっており、そこから狙撃手に撃たれてしまう。カウボーイは「何とかなる」と言いながら、ジョーカーの腕の中で息絶える。

ジョーカーはカウボーイの仇を討つため、アニマルマザーやラフターマンと共に、敵のいる廃墟ビルに入る。そして、ビルの2階で、ジョーカーはついに狙撃手を発見する。ジョーカーは後方からそいつを撃とうとするが、弾切れで銃が撃てず、狙撃手に見つかってしまう。鬼のような形相でジョーカーを銃撃してきたのは、まだ高校生くらいの少女だった。

銃声を聞きつけたラフターマンが少女を撃ってくれたので、ジョーカーは命拾いする。瀕死の重傷を負った少女は仰向けに倒れ、「私を撃って」とジョーカーたちに懇願する。アニマルマザーは放置するよう命じるが、ジョーカーはそれに反対する。自分がやるしかないと感じたジョーカーは、心を鬼にして少女に銃口を向け、トドメを刺してやる。

その夜、ジョーカーは小隊のメンバーたちと共に、ミッキーマウス・マーチを歌いながら、目的地まで行進する。ジョーカーは、自分は地獄のような場所でこうして生きているのだから、もう何も怖くないと思っていた。

映画『フルメタル・ジャケット』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

ベトナム戦争映画の代表的な作品であるが、「プラトーン」や「ディア・ハンター」、「地獄の黙示録」とは一味違う、戦争に対してのブラックなユーモアがあった。スタンリー・キューブリックの演出で嫌味なく寧ろ少し笑える部分もある。

それでもその向こうには、戦場の悲惨さのみならず、ベトナム戦争の精神面に関しての恐ろしさがはっきりと描かれていて目が離せなかった。ヴィンセント・ドノフリオのシーンは今でも瞼にこびりついている。(女性 20代)


本作は、ベトナム戦争を舞台に、軍隊や戦争の狂気を描いたスタンリー・キューブリック監督によるヒューマンドラマ作品。
教官の放つ台詞は全てにおいて下品さと過激さに満ちていて強烈なインパクトがあった。そして、キューブリック監督特有の不穏な雰囲気や気持ち悪さに大変魅せられた。
不気味さも含みつつ軽快な音楽が流れていて、人間の恐ろしさと戦争の恐ろしさの両方を感じられる狂気の演出が印象的だった。
最後は胸が締め付けられるような気持ちになった。(女性 20代)


前半と後半で全く異なる雰囲気に驚かされました。特に前半の訓練パートでは、ハートマン軍曹の鬼のような教育と、それによって壊れていくパイルの姿が衝撃的。ラストでパイルが自殺するシーンは今でも頭に焼き付いています。後半はベトナム戦争の無機質で虚無的な描写が続き、戦争がいかに人を無感情にしていくかを描いていて、観終わった後、何とも言えない虚しさに包まれました。(20代 男性)


スタンリー・キューブリックらしい冷徹なカメラワークと静かな狂気が全編を包んでいて、観ている間ずっと息苦しさを感じました。パイルの精神崩壊は現実に起こり得るもので、演技もリアルすぎて直視できないほど。後半の戦場描写では、仲間を失っていく中でも淡々と任務を遂行する兵士たちの無感情さに戦慄しました。「戦争は地獄」というテーマがこれほど強烈に伝わってくる映画は他にありません。(30代 女性)


この映画は、戦争映画というよりも“人間を壊していく装置”としての軍隊を描いた作品だと思います。パイルの自殺シーンは、単なる悲劇ではなく、制度に飲み込まれた末路として冷たく描かれていて、その分心に刺さりました。後半のスナイパーとの対決では、敵が“子ども”だったという現実に愕然とし、戦争がもたらす非情さと倫理の崩壊を感じました。(40代 男性)


キューブリックの演出力が光る一本。前半と後半で全くトーンの違う映画ですが、そのギャップこそが戦争の現実を物語っていると思いました。前半のパイルとハートマンのやりとりは、軍の狂気そのもの。そして後半で主人公がジャーナリストとして現場を見て回る中で、皮肉や矛盾が浮き彫りになる構成が見事です。最終的に誰も勝者のいない戦争の姿に、深い虚無感を覚えました。(30代 男性)


音楽の使い方が非常に印象的で、戦場の緊張感を逆になごませるようなポップな楽曲が流れることで、かえって恐怖が際立つという構成が見事。前半の軍事訓練で「人を殺す機械」を育てていく過程があまりに生々しく、現実の軍隊もこうなのかと背筋が凍りました。特に“パイル”の演技が素晴らしく、彼の笑顔と銃口の対比は永遠に忘れられません。(50代 女性)


若い頃に観たときはただ怖い映画だと思っていたけど、大人になって再鑑賞してみると、社会や権力の問題に鋭く切り込んだ作品だと感じました。パイルの狂気は、彼だけが異常なのではなく、環境そのものが狂っているのだと痛感します。戦争映画にありがちな英雄的な描写が一切なく、むしろ“無意味な死”を静かに描く姿勢に誠実さすら感じました。(40代 女性)


『フルメタル・ジャケット』は“戦場の現実”を描くというより、“人間が壊れていく過程”を見せる映画だと感じました。パイルが追い詰められていくシーンは、誰もが彼になり得るという恐ろしさがあるし、後半のベトナム戦では、その後の兵士たちの変化があまりにも無表情で、恐怖を覚えるほど。派手な戦争映画ではないけど、本質を突く重厚な一本です。(20代 女性)


戦争映画の金字塔と呼ばれる理由がよくわかりました。リアルな訓練描写から、ベトナムでの無意味な戦闘まで、全体を通して描かれるのは“戦争に希望なんてない”という冷酷な現実。スナイパーとのラストバトルでは、殺すことへの正当化すら剥がれ落ちて、何が正しいのか分からなくなります。エンタメではなく、“観るべき作品”だと感じました。(30代 男性)

映画『フルメタル・ジャケット』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『フルメタル・ジャケット』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

プラトーン

この映画を一言で表すと?

兵士の内面をえぐり出す、ベトナム戦争のもう一つの真実。

どんな話?

若き新兵がベトナム戦争に送り込まれ、戦場での現実に直面していく。味方同士の対立、命の軽さ、倫理の崩壊――彼はただ「正しいこと」をしたいだけなのに、それすら許されない世界がそこにはあった。

ここがおすすめ!

戦争の悲惨さだけでなく、人間性が失われていく過程を真正面から描いている点が『フルメタル・ジャケット』と通じます。臨場感のある戦闘と、深い人間ドラマが重なった名作です。

地獄の黙示録

この映画を一言で表すと?

狂気が支配する戦場の奥地へと向かう、心の闇を描いた旅。

どんな話?

特殊任務を命じられた主人公は、ベトナムの奥地へと向かう。目的は、独自の王国を築き軍規を破った元司令官の暗殺。だが旅の果てに見たものは、人間の理性を超えた“戦争の本質”だった。

ここがおすすめ!

幻想的な映像と音楽、そして狂気を描いた演出は圧巻。『フルメタル・ジャケット』で感じた戦争の非現実性や無意味さを、より深く味わいたい人におすすめしたい問題作です。

ハート・ロッカー

この映画を一言で表すと?

爆発寸前の緊張感、戦場が生む依存と中毒のリアル。

どんな話?

イラク戦争下、爆弾処理班に配属された兵士が、危険任務のなかで次第に“戦場”という場所そのものに魅了されていく。死と隣り合わせの中で見失っていく日常と正義。

ここがおすすめ!

戦争に“適応してしまう”人間の怖さを描いている点で、『フルメタル・ジャケット』の後半の空虚感と共鳴します。極限の緊張感とリアリズムが魅力の、近代戦争映画の傑作です。

ジャーヘッド

この映画を一言で表すと?

撃たない戦争、壊れていく兵士たちの精神を映す反戦記。

どんな話?

湾岸戦争に参加したスナイパーが、出番のない日々の中で精神的に追い詰められていく。撃つことすら許されず、ただ待つことしかできない“虚無の戦争”を体験する男の記録。

ここがおすすめ!

戦場にいても戦わないという構造が、『フルメタル・ジャケット』の後半の無気力な兵士たちの姿に近い。兵士という存在の無意味さと無力さを痛烈に描いた一作です。

カジュアリティーズ

この映画を一言で表すと?

正義と命令の狭間で揺れる、兵士の良心を問う戦場劇。

どんな話?

ベトナム戦争中、アメリカ兵が現地女性を拉致・殺害する事件に直面した一兵士。上官の命令に従うか、それとも人間として正しい行動をとるか。極限下で彼が下す決断とは――。

ここがおすすめ!

“正義とは何か”を戦争という極限状態の中で問い直す物語。『フルメタル・ジャケット』と同じく、戦場における倫理崩壊と人間性の喪失に真正面から向き合った重厚なドラマです。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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