映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』の概要:狂暴化したメイクーモンが歪みの中へ消えた後、「感染デジモン」への対策を進める光子郎達。だが、タケルのパートナーデジモンであるパタモンに感染の兆候が現れる。感染を止めるためにはデジタルワールドを全てリセットするリブートを行うか、光子郎達は選択を迫られることになる。
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』の作品情報
上映時間:105分
ジャンル:SF、アドベンチャー、アニメ
監督:元永慶太郎
キャスト:花江夏樹、三森すずこ、細谷佳正、田村睦心 etc
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』の登場人物(キャスト)
- 八神太一(花江夏樹)
- 選ばれし子供達の一人。メンバーの中心的な存在。前作までは戦うことの悩みを抱えていたが今作では少しずつ乗り越えようと行動に出ている。
- 泉光子郎(田村睦心)
- 選ばれし子供達の一人。前作同様、感染の原因の調査にあたるが、中々原因を特定できず周囲とのコミュニケーションが上手く取れていない。
- 高石タケル(榎木淳弥)
- ヤマトの弟で選ばれし子供。今回はパートナーデジモンであるパタモンが感染するが周囲に話さずに一人で抱え込んでしまう。
- 望月芽心(荒川美穂)
- メイクーモンのパートナー。メイクーモンが暴走したことに心を痛めている。
- 姫川マキ(甲斐田裕子)
- 西島とは同僚であり元恋人。メイクーモンが歪みを発生させた際、不敵な笑みを浮かべる等、今回起きているデジタルワールドの異変に何かしら関与していると思われる。
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』のあらすじ【起】
芽衣のパートナーデジモンであるメイクーモンが狂暴化し消えた後、光子郎はオフィスに戻り原因を調査する。だが、中々原因を掴めないことに急いてしまい、芽衣へ行き過ぎた質問をしてしまう。
その頃ヤマトは、ヤマト達の後輩で同じく「選ばれし子供達」の大輔達と連絡が取れていないことを心配し、西島と姫川のもとを訪れる。姫川は、安否確認を取れているので心配しなくていいとヤマトへ言う。だが、本当は後輩の「選ばれし子供達」は消息不明となっており、その事実を隠した姫川に対し、西島は不信感を抱くのであった。
一方、感染することを防ぐため、パートナーデジモン達は光子郎のオフィスに避難していた。タケルはパートナーデジモンであるパタモンに会いに来たが、パタモンが既に感染していることに気が付く。だが、近くにいた光子郎や丈には感染していることを隠し、タケルはパタモンをオフィスから家へ連れて帰る。
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』のあらすじ【承】
タケルがパタモンだけを連れ帰ったことで、一旦今後のパートナーデジモンとの関わり方を話し合うため、一行は集まる。話し合いの結果、パートナーが学校に行っている間は、デジモン達は光子郎のオフィスで待機し、それ以外の時間はパタモン同様連れて帰ることになった。
話し合いの後タケルはパタモンの状況を誰にも言えず不安を抱え込みながら家に帰る。自分だけが知っていると思っていたが、実はパタモンも感染していることを自覚しており、メイクーモンのようになるのかタケルに不安を吐露するのであった。
後日、パタモンは自身が感染していることをデジモン達にのみ告白するのであった。そこへホメオスタシスと名乗る人物がヒカリの体を借り、現実世界とデジタルワールドを救うためにはデジタルワールドの世界を一旦ゼロに戻すリブートしかないことを告げる。だが、リブートを行えば、デジモン達の記憶も全てリセットされることを意味していた。アグモン達パートナーデジモンは、パートナーの世界を守るため、記憶を無くす可能性があることを覚悟することを余儀なくされる。
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』のあらすじ【転】
各パートナーデジモン達は、リブートが起きる前に自身のパートナーとの思い出をなるべくたくさん作ろうと考え行動をする。ほとんどのデジモン達は、パートナーにはリブートのことを伏せて日常生活を送るよう心掛け振る舞っていた。しかし、太一だけはアグモンが何か隠していることに気が付き追及する。誤魔化せないと判断したアグモンは、太一へリブートの件を話してしまう。
時を同じく、再度現実世界に歪みが発生し感染していると思われるメイクーモンが姿を現す。知らせを受けた太一達は、現場へ駆けつけ応戦する。狂暴化したメイクーモンを現実世界で暴れさせてしまうと周辺に危害が及んでしまうため、太一達は歪みの中で押し込もうと試みる。
その頃光子郎は、これまでメイクーモンは感染したと考えていたが、逆で感染と歪みの元凶こそメイクーモンであることを突き止める。このままメイクーモンを放置しておくと感染を拡大させてしまうと予想した光子郎は、直ちに戦闘現場へ向かうことにする。
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』の結末・ラスト(ネタバレ)
メイクーモンと交戦していた太一達だが、メイクーモンによる感染の影響が徐々に拡大し始める。パタモンの進化体であるエンジェモンは、感染により暴走を始めてしまう。それに続くように次々と他のデジモン達も感染し自我を失い狂暴化する。
唯一感染を免れていたテントモンとパートナーの光子郎が到着する。だが、ついにリブートのカウントダウンが始まってしまう。光子郎はリブートの影響を受けないデジタルキューブを作成しており、その中へデジモン達を入れようと試みる。光子郎の想いに応えるようテントモンもヘラクルカブテリモンに究極進化し、メイクーモン達を止めにかかる。
だが、無情にもデジタルキューブへみんなを入れることができず、リブートがかかってしまい、デジタルワールドに関する存在は全てリセットされてしまうのであった。
歪みはなくなり平穏が訪れたが、パートナーデジモンを失った悲しみは「選ばれし子供達」には大きかった。だが、彼らは自分のパートナーデジモンと再会すべく、デジタルワールドの世界へ行くことを決意するのであった。
映画『デジモンアドベンチャー tri. 第3章 告白』の感想・評価・レビュー
今作では身近なデジモンが感染することで、デジモン達にとって感染という存在がより身近に感じる恐怖であることを決定づけている。ポップな絵柄に隠れているが、これはデジモン視点で考えればホラー以外の何物でもない。だが、恐怖というのは失うことからくる感情でもある。つまり、恐怖を感じるデジモン達は、愛があるがゆえにそれを失う恐れを抱くのである。だからこそ、今作は前作よりもデジモンとそのパートナーが互いを思いやる描写が美しく切なく表現されていた。切迫した状況の中、互いを思いやる描写というのはきっと観ている人の心を揺さぶるだろう。(MIHOシネマ編集部)
キャラクターの中でも特に好きなパタモンが感染してしまうという展開は、まさか仲間のデジモンが感染するとは思っていなかったため驚きました。
優しさから自分の罪を告白できないタケルや、自分の罪をしっかりと仲間に告白したパタモンなどそれぞれが個性を持ちつつも仲間との絆や友情を大切にしているのが伝わってきました。
メインのキャラクター以外の思いやりの行動も丁寧に描かれているのがすごく良かったです。(女性 30代)
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