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映画『マイナス21℃』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『マイナス21℃』の概要:元プロアイスホッケー選手のエリックは、スノーボードをしにいった雪山で迷子になってしまう。彼は薬物中毒者で覚せい剤は持っていたが、食べ物は何も持っていなかった。極寒の中、エリックは下山を試みる。

映画『マイナス21℃』の作品情報

マイナス21℃

製作年:2017年
上映時間:98分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:スコット・ウォー
キャスト:ジョシュ・ハートネット、ミラ・ソルヴィノ、セーラ・デュモント、ヴァシ・ネドマンスキー etc

映画『マイナス21℃』の登場人物(キャスト)

エリック・ルマルク(ジョシュ・ハートネット)
元プロアイスホッケー選手。才能に恵まれていたが、独断プレイが目立ち、仲間と孤立する。監督と口論になったことで引退し、選手生命を失ってしまう。薬物に手を出し、それが原因で事故まで起こしてしまう。

映画『マイナス21℃』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『マイナス21℃』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『マイナス21℃』のあらすじ【起】

エリック・ルマルクは、ホッケーのコーチをしている厳格な父から指導されてプロ選手になったが、独断プレイが多く、仲間と上手く連携を取ることができなかった。監督と口論になった彼は、感情に任せてチームを抜け、アイスホッケーの世界から逃げ出してしまった。

だが、プロの試合で味わう興奮は忘れられなかった。ある時、同じプロ選手だった友人から覚せい剤を勧められる。試合の興奮と同じものを味わえると言われ、誘惑に負けたエリックは、それ以来、すっかりドラッグ中毒になってしまった。挙句には、ハイになったまま車を運転し、交通事故を起こして怪我を負ってしまう。

嫌な現実から逃げたくなったエリックは、事故で怪我した右足に痛みを残しながら、雪山のキャビンにこもるようになっていた。7日後には裁判所に出廷しなくてはならなかったのだが、エリックにはまだ迷いがあった。

スノーボードで気分を晴らそうと考えたエリック。途中、危険管理事務所に勤めるサラに出会い、彼女にスキー場まで送ってもらった。エリックは母のスーザンに留守電を残すと、雪山を滑り降りていった。

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映画『マイナス21℃』のあらすじ【承】

午後にはキャビンに戻る予定だったので、食べ物などは持っていなかったが、覚せい剤だけは所持しており、時折、吸っていた。雪山には嵐が近づいていたのだが、エリックはそれに気がつかない。天候が悪くなる中、彼は興味本位で侵入禁止エリアを進んでいき、迷子になってしまう。

携帯の電波も無く、ラジオも通じない。火を起こそうと試してみるが上手くいかず、エリックは苛立っていく。だが、ルマルク家の男は諦めないという父の言葉を思い出し、下山を試みることにした。辺りはすっかり暗くなっていた。エリックは危険を承知で暗闇の中を滑っていく。崖から落ちそうになったり、狼の遠吠えに怯えたりしながらも、なんとか無事に朝を迎えた。

現在地を調べたエリックは山を下りて行った。平野に出たのだが、そこは凍った湖だった。エリックの重みで氷が割れ、彼は水中に落ちてしまう。なんとか這い出たが、濡れた服を着続けていては凍死するのは明らかだった。彼は服を全て脱ぎ、乾かすことにした。-10℃の中、エリックは裸で震えながら、覚せい剤の袋を握りしめていたが、意を決して中身を捨て、薬物を断ち切る決心をする。

映画『マイナス21℃』のあらすじ【転】

夜になり、気温は-21℃まで下がった。絶対に山を下りると決意した彼が夜空を見上げると、山の上にスキー場らしき建造物の灯りを発見した。朝を待って、そこへと向かって行ったが、空腹と足の痛みは限界に近かった。特に右足の状態はひどいことになっていた。なんとか灯りが見えた場所までたどり着いたが、残念ながらそこには何もない。エリックは落胆したが、諦めずに歩みを続けていく。

携帯のバッテリーは無くなり、右足は凍傷を負ってみるみる酷くなっていった。靴下を降ろすと、激痛と共に足の皮膚も張り付いて剥がれてしまった。

長いこと連絡が無いことを心配したスーザンは、エリックの友人に電話し、泊まっているキャビンを突き止める。翌日、キャビンにやってきた彼女は、衣服や貴重品がそのままの状態なのに気がつき、遭難を疑い始めた。危険管理事務所を訪れ、エリックの写真を見せるスーザン。写真を見たサラは7日前に雪山に送った男性だと気がつき、すぐに捜索を開始。ヘリに乗り込むとエリックを捜しに出た。

映画『マイナス21℃』の結末・ラスト(ネタバレ)

ラジオを片手にさ迷い歩いていたエリックは、ヘリの音を聞きつけて助けを叫ぶが、サラは彼を発見できず、飛び去ってしまった。助かるためには山頂に出なければいけないと考えたエリックは、痛む足を引きずりながら山頂へと登ってきた。だが、ラジオを付けても反応は何もない。

エリックは今までの行いを振り返った。父はエリックとスーザンと捨てて家を出ていった臆病者だったが、それは自分も同じなのではないか。才能に恵まれていたのに、仲間とチームプレイができず、投げ出してしまったのは全て自己中心的な自分が原因だったのだ。そう考えたエリックは、過去の行いを恥じ、死を覚悟した。

ラジオの録音機能を使い、スーザンに今までの謝罪と、愛していると吹き込んだエリックは静かに目を閉じた。生存は絶望的だと諦めようとしていたサラだったが、その時、エリックのラジオ電波を受信する。すぐさま救助に向かった彼女は、山頂でエリックを発見。彼は雪山から生還することができた。

今回のことで、エリックは両足を失ってしまった。だが、一年後には義足でスノーボードを乗りこなせるようになった。結婚もし、子供のホッケーチームの指導も行っている。今では実業家として成功し、あの遭難以来、薬物には一切、手を出していないのだそうだ。

映画『マイナス21℃』の感想・評価・レビュー

雪山でほとんど飲まず食わずで8日間も生き延びることができたのは、エリックがスポーツ選手だったことも大きかったと思う。少年期から強靭な肉体と精神力を養っていた故の生還だが、そんな彼の心の弱さが描かれているのがいい。ジョシュ・ハートネットが出演したのは、内容が彼の役者人生とシンクロするからかもしれない。『127時間』『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』など、単独遭難を描いた作品は高度な演技力が必要だが、ハートネットは奮闘したと思う。(MIHOシネマ編集部)

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