映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』の概要：霊媒師の嘘を暴くことを生業にしているグッドマンは、ある日、尊敬する先人のキャメロンから三件の霊現象を調査してほしいとお願いされる。グッドマンは調査を開始するが、その先には恐ろしい真実が待っていた。

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』の作品情報

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』の登場人物（キャスト）

グッドマン（アンディ・ナイマン）

トリックを使い、あたかも真実のように人々を騙す霊媒師や超能力者などを暴いている。少年期に忘れられない暗い過去があり、それが今の行動に繋がっている。

マイク・プリドル（マーティン・フリーマン）

グッドマンの頭の中では、株で大儲けした富豪で、霊体験をした一人として出てくる。現実の世界ではグッドマンの主治医で、自絞死したグッドマンを見て、銃で自殺したほうが確実だと発言する。

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』のネタバレあらすじ（ストーリー解説）

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』のあらすじ【起】

グッドマンは子供の頃、チャールズ・キャメロン教授を知って、彼のしていることに感銘を受ける。キャメロンは、霊媒師や超能力者は嘘をついて人々を騙しており、彼らのトリックで人々は自分の信じたいように物事を見ているのだという持論を持っていた。グッドマンは彼に憧れ、大人になった今は、同じように彼らの嘘を暴いて回っていた。

キャメロンは自動車事故でこの世を去ったはずだったが、ある時、グッドマンの所にキャメロンから、会いたいという郵便が届く。彼に会いに行ったグッドマンは、ある頼みごとをされた。それは、三件の事件を調べてほしいというものだった。霊を信じていないキャメロンだったが、その三件はどう考えても霊現象としか考えられないのだそうだ。事件を再調査し、自分が間違っていることを証明してほしいとキャメロンは言った。

グッドマンは了承してキャメロンの元を去って行ったが、去り際にキャメロンの背後に人影のようなものを見て、雲行きの怪しさを感じるのだった。

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映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』のあらすじ【承】

一件目の相手、トニー・マシューズと会ったグッドマン。彼は深夜警備員をしていた頃、霊現象に遭遇したのだという。その時は妻が亡くなった直後で、娘は閉じ込め症候群となり、植物人間のような状態だった。大昔に精神病院だった場所の深夜警備の最中、ケーブルやカップが動くという現象が起こった。見回りに出たトニーは、普段は鎖で塞がれた扉が開いているのに気がつき、中に入ってみた。すると、扉が勝手に閉まり、閉じ込められてしまった。小さなライトの灯りの中をボロボロの服を着た少女が歩いてきて、パパと呟きながらトニーに抱きついてきたのだそうだ。

その後、教会に行ったトニーは神父から、それは神からの合図だと諭されたという。全ては現実で、真実なのだと。そのことがあって、トニーは5年前からやめていた娘の面会を再開したのだそうだ。

グッドマンは二件目の相手、サイモン・リフキンドを訪ねた。リフキンドは大学に落ちたことで自棄になり、親の車を無免許で乗り回した結果、森の中で悪魔を撥ねてしまったのだそうだ。その悪魔は全身が毛におおわれ、獣のような角を持ち、伝承などに出てきそうな姿をしていた。悪魔はリフキンドを追いかけ、やがて車内へと入ってきた。彼は森へと逃げたが、今度は人型の木が襲ってきたのだという。

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』のあらすじ【転】

リフキンドが恐怖体験をした場所へとやってきたグッドマンは、彼が自身の恐怖心から見たいものを見ただけだという結論を導き出す。それはトニーも同様で、ふたりとも心を病んでいたのが原因だったのだとグッドマンは考えた。

現場を去ろうと車に戻ってきたグッドマンは、車中に真っ青な顔をした自分の姿を発見してゾッとする。だが、その姿はすぐにその場から煙のように消えてしまった。

三件目の相手は株で大儲けしたマイク・プリドル。経済的にも安定し、妻と子供を作ることにしたプリドル。妻はすでに40歳と高齢だったが、体外受精により妊娠。だが、七ヵ月目に出血し、緊急入院した。妻の入院中、プリドルは自宅に用意した子供部屋でポルターガイスト現象に遭遇。入院しているはずの妻がいつの間にか部屋におり、鬼のような形相で、私たちは死んでしまったと叫んだという。部屋から逃げ出したプリドル。その時、妻と子供が亡くなったという電話が掛かってきたのだそうだ。

プリドルはその話を終えると、グッドマンの目の前でライフル自殺を図った。

キャメロンの所に戻ったグッドマンは、三件とも子供でも分かる単純な思い込みによる錯覚だと説明した。だが、キャメロンは真実を見逃していると指摘。帰ろうとするグッドマンを引き留め、キャメロンは自分の顔の皮を剥ぎだした。すると、下からはプリドルの顔が現れた。プリドルは背景を壁紙のようにビリビリと破ると、一枚のドアを見つけ出す。グッドマンは理解できなかったが、彼の後についてドアをくぐっていった。

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』の結末・ラスト（ネタバレ）

ドアの先にはグッドマンが忘れたい少年時代の光景が広がっていた。彼は少年時代にイジメの的になっていた。イジメっ子たちから暗く狭い水路の中に入れられそうになった時、知恵遅れの少年・キャラハンが現れ、彼が代わりに水路に入れられることになった。だが、狭い水路内で喘息の発作を起こしたキャラハンは、そのまま死んでしまった。怖くなったグッドマンは、イジメっ子たちと同じようにその場から逃げてしまったのだ。

グッドマンが今の仕事をしているのは、その時の罪の意識からだった。だが、それを聞いたプリドルは、君は何もしておらず、逃げていただけだと言う。プリドルが立ち去った後、目の前に突然、ゾンビのようになったキャラハンが現れ、グッドマンを引っ張っていった。キャラハンは嫌がるグッドマンを強引にベッドに寝かしつけた。

実は、“見たいものを見ていただけ”だったのはグッドマンのほうだったのだ。彼は車中で自絞死を決行したが失敗し、植物状態になっていた。閉じ込め症候群に陥っていたのはグッドマン本人で、三件の人物たちは、皆、彼のそばにいる者たちだった。リフキンドは彼を担当するインターン、トニーは病室の清掃員、プリドルは主治医だった。グッドマンは彼らの発言やラジオのニュースなどから、頭の中で自分だけのストーリーを組み立てていたのだ。

映画『ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談』の感想・評価・レビュー

オムニバス形式で話が進んでいき、最後には全てが繋がってひとつの結末を迎える話はよくある設定。『パッセンジャーズ』『アイデンティティ』『ユージュアル・サスペクツ』『シャッター・アイランド』などの系譜と言ったところか。ラストの数分で、今までの内容を示唆する台詞や行動がササっと描かれるのは個人的に好きだった。マーティン・フリーマンが英国らしいムードを漂わせ、作品に不思議な品が生まれている。（MIHOシネマ編集部）

レオナルド・ディカプリオ主演の『シャッター・アイランド』を感じさせる今作。実は自分が…という設定の作品はだいたい物語の途中で謎が解けて、最後の種明かしをする前に分かってしまうことが多いのですが、今作は最後の最後まで分かりませんでした。
作品にちりばめられていた伏線がラストで回収される時が物凄く気持ちよかったです。一度見るとラストの展開を知ってしまうので面白さは半減しますが、もう一度見直したくなる作品です。（女性 30代）