映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』の概要:1862年の南北戦争時代。甥の遺体を家族に引き渡すべく南軍を脱走するニュートン・ナイト。だが、故郷で南軍と敵対したニュートン。その後黒人奴隷との出会いをきっかけに反撃の狼煙を上げる。
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』の作品情報
上映時間:140分
ジャンル:ヒューマンドラマ、戦争
監督:ゲイリー・ロス
キャスト:マシュー・マコノヒー、ググ・ンバータ=ロー、マハーシャラ・アリ、ケリー・ラッセル etc
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』の登場人物(キャスト)
- ニュートン・ナイト(マシュー・マコノヒー)
- 南北戦争時代、南軍から脱走した兵士。脱走後、自由を求め反乱軍を結成する。
- レイチェル(ググ・バサ=ロー)
- 奴隷として扱われてきた黒人女性。ニュートンとは事実婚関係になる。
- モーゼス・ワシントン(マハーシャ・アリ)
- 脱走したニュートンが沼地で出会う元黒人奴隷。差別をしないニュートンと友情関係を構築していく。
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』のあらすじ【起】
1862年、南北戦争時代の戦場にて南軍として所属していたニュートン・ナイトと呼ばれる一人の男がいた。彼は戦場にて人を殺すことに疲れ切っていた。
そこへ彼の甥が同じ戦場に配属されることとなる。初めての戦争となり、怯える甥に対し、少しでも心を落ち着かせようとニュートンは傍に居続けた。
戦場に出たニュートンの目の前で甥が撃たれてしまう。甥を背負い急いで戦場を離れたニュートン。治療エリアをいくつも回るが相手にされず、ニュートンの行動も空しく甥は死んでしまう。
戦場に疲弊したニュートンは甥の遺体を担ぎ戦場を脱走してしまう。田舎の実家に戻ってきたニュートンは甥の母親に引き渡すのであった。
ニュートンは自分の家に戻ってくる。妻セレナは、敵前逃亡してきた夫を心配する。その最中、息子が熱を出してしまう。すぐに医者を呼んで対処する必要が生じるのであった。そこで黒人の使用人の女性レイチェルがやってくる。彼女のおかげで熱も下がりニュートンは感謝の証として金を渡す。
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』のあらすじ【承】
依然として南軍が一般家庭の農家から農作物を奪いにきていた。敵前逃亡のこともありニュートンの家にも当然兵士がやってくるのは想定できた。
その後、ニュートンの近所の家に兵士たちがやってくる。ニュートンは子供たちや見せかけの銃をあらかじめ準備しておき、兵士たちを牽制するのであった。はったりだとは気付かなかった兵士たちはその場を去る。
ニュートンはこのまま自分がここにいることで周囲に迷惑をかけてしまうと考え、逃亡兵が集まるとされる沼を目指すことにする。途中、兵士たちに襲われ、足を負傷するも逃げ切ることに成功する。
沼の手引きは前に息子の治療をしてくれたレイチェルがした。沼の奥地にはニュートンと同様、戦争から逃亡した人間が暮らしていた。
沼での生活が始まりそこで生活する人たちと距離を縮めていく。そこでモーゼスという黒人男性と仲良くなる。
モーゼスの首周りには奴隷として扱われていたときにつけられた金具の首輪が付いたままであった。ニュートンは取り外す際に出る音で敵に気付かれることを承知の上で彼の首輪を外す。案の定敵が来るがニュートンたちは撃退することに成功する。
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』のあらすじ【転】
ニュートンたちが生活する沼地へ自由を求め次第に脱走兵たちや奴隷たちが集まるようになる。
だが、変わらず南軍は農地の身勝手な徴収を止めなかった。そして沼地にニュートンがいることを知った南軍は本格的に侵攻を始めようとする。
ニュートンたちは自由を守るため反乱軍を結成し、抵抗する道を選ぶ。そして南軍が占拠していたジョーンズ郡と隣接する3つの郡を奪取することに成功する。
その頃にはニュートンはレイチェルとの関係性を深めており、事実婚状態になっていた。
新たな土地を得て喜ぶニュートンたち。だが、その喜びは長くは続かなかった。再度南軍は強硬姿勢を見せる動きをする。100を超える騎兵隊がニュートンたち反乱軍のもとに向かっているとの情報が入った。北軍に協力要請をするもあまり力になってくれる様子もなかった。このまま抵抗してところで人数も武器も足りないため、結果は見えていた。ニュートンは仲間に沼地へ再度戻ることを提案し移動することとなる。
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』の結末・ラスト(ネタバレ)
その後1865年6月、南北戦争が終結する。ニュートンは新しい妻であるレイチェルと一緒にソソに移住した。そこへ居場所がなくなった前妻セレナと息子がニュートンの家を訪ねてくる。生活する場所がないことを知ったニュートンは、自分たちと一緒に生活することを提案する。セレナもその提案に甘え共同生活を始めるのであった。
南北戦争の終了に伴い、選挙権が奴隷であった人たちも開放された。選挙権を持てることに彼らは喜ぶのであった。その後、ニュートンとレイチェルとの間に新しい子供が生まれる。
一方、人としての権利が認められたことに喜ぶモーゼスは黒人判事を目指すべく著名活動を開始する。だが、モーゼスの活動を妬む白人たちもいた。彼らはモーゼスが著名活動で一人歩いている道中を狙い襲撃する。その結果、モーゼスは殺害されてしまうのであった。
モーゼスの死に怒ったニュートンたちはその後の選挙投票の場に集団で行く。自分たちの投票用紙を用意させ投票するも彼らの意思が反映される結果とはならなかった。
映画『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』の感想・評価・レビュー
実際に実在したニュートン・ナイトの人生を描いた本作。南北戦争下において独立運動を率先したニュートンの人生を知るのは初めてであった。恐らく日本人はあまり彼の存在を知らないのではなかろうか。
事実を基に作られているが登場人物の中には架空の人もいる。本国では黒人を救済する白人視点の映画だと一部黒人から批判があったそうだが、本作はニュートンにフォーカスしており、彼がそういう活動をしていたのであればその批判は少々違和感。面白いかと言われると難しいが、虐げられた生活を送ってきた人たちが自由を求め活動する力強さは、私達にも勇気をくれるのではないだろうか。(MIHOシネマ編集部)
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