12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『ハローグッバイ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ハローグッバイ』の概要:高校生の水野はづきは、元彼の子供を妊娠しているかもしれないと不安を抱えていた。そんなある日、おばあさんとぶつかって荷物をばらまいてしまう、クラスメイトの今村葵を見かける。そのおばあさんはある人に手紙を届けようとしていた。

映画『ハローグッバイ』の作品情報

ハローグッバイ

製作年:2016年
上映時間:80分
ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
監督:菊地健雄
キャスト:萩原みのり、久保田紗友、木野花、もたいまさこ etc

映画『ハローグッバイ』の登場人物(キャスト)

水野はづき(萩原みのり)
高校生。クラスの中でも「イケている」グループに所属している。元彼との間に子供ができたのではないかと心配している。
今村葵(久保田紗友)
はづきの同級生。真面目で大人しい性格で、クラスメイトからは「委員長」と呼ばれている。両親は働いており、家にあまりいない。孤独感を紛らわせるため、万引きを行っている。
小林悦子(もたいまさこ)
痴呆症を患っているおばあさん。ある人に手紙を届けようと、街を徘徊している。初恋の人の名は「幸二郎さん」。

映画『ハローグッバイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ハローグッバイ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ハローグッバイ』のあらすじ【起】

今村葵は真面目で大人しい性格だった。クラスメイトからは「委員長」と呼ばれ、水野はづきのグループからは良いように使われていた。鬱憤が溜まっていた葵は、クラスメイトの荷物を盗んだ。その時、妊娠検査薬を見つけてしまう。

葵が花壇に盗んだ物を隠していると、はづきが元彼に生理がこないことを相談している声が聞こえてきた。妊娠検査薬ははづきの物だった。現在、元彼ははづきの友人の瞳と付き合っており、はづきは堕ろすことを考えていた。

葵は孤独を紛らわせるために万引きを行っていた。ある時、おばあさん(小林悦子)にぶつかってしまい、荷物をばらまいてしまう。そこに、偶然はづきが通りかかった。はづきは悦子が通帳を持っていることに気づきお金を下ろさせようとするが、悦子は痴呆症を患っていて暗証番号が分からなかった。

はづきがお金を下ろさせるのを諦めて帰ろうとしたとき、元彼と瞳が一緒にいるところに出くわしてしまう。葵ははづきを放っておくことができず、悦子と共に後を追いかけた。はづきは付いてくる葵に、警察に悦子を連れていくことを提案した。その時、悦子が男性を追いかけて行ってしまう。悦子は思い人の「幸二郎さん」と間違えて追いかけてしまったのだった。

映画『ハローグッバイ』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『ハローグッバイ』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『ハローグッバイ』のあらすじ【承】

はづき達は悦子を警察に連れていった。葵は住所を書くことを拒み、はづきは謝礼が貰えるかもしれないと聞いて喜んだ。すぐに家族が来て、悦子を無理矢理連れて帰ろうとした。はづきは痛がっている悦子を見て、迎えに来た家族に苦言を呈した。

はづきは妊娠検査薬を使おうとするが、鞄の中を探しても見つからなかった。葵は家に帰り、盗んだ商品をゴミ箱に捨てた。悦子がゲームセンターで取ったブレスレットだけは捨てることができず、葵は手に取って見つめた。

はづきが妊娠しているかもしれないことが、友人達にいつの間にかバレていた。瞳が話したのだ。はづきはショックを受ける。葵は悦子の様子を見に行き、家族が施設に入れようとしていることを知る。悦子が手に持っていたラブレターを思い人に届けるため、はづきに協力を求めた。はづきが嫌がったため、10万円渡すから協力して欲しいと頼んだ。

はづき達は悦子の家に行くが、悦子ははづき達のことを覚えておらず怯えてしまう。2人は説得を諦めて帰った。その時、はづきは悦子が書いたラブレターを持ってきてしまう。どうしようか悩んでいるとき、葵が小売店の店長を見て逃げ出した。はづきは訳が分からないまま、葵を追いかけた。

映画『ハローグッバイ』のあらすじ【転】

はづきは葵の家を訪れた。ゴミ箱に捨てられている未開封の商品を見て、葵が万引きしていたことを知る。ずばり、家にいない両親の気を引くためだろうと指摘した。葵は言い当てられたことに苛立ち、はづきと喧嘩になった。その時、葵は盗んでいた妊娠検査薬を投げつけ、ずっと逃げるのかと挑発した。

葵が片づけていると、はづきがトイレから泣きながら出てきた。葵ははづきを座らせ、ティッシュを渡して落ち着かせた。はづきは妊娠していなかったことを告げた。葵は安堵し、はづきに寄り添って喜んだ。その後、はづきは学校で、友達が自分のことを心配しておらず、瞳と喧嘩するのではないかと笑いながら話している会話を聞いてしまう。

葵は妊娠していなかったことを友人達に伝えた。すると、「心配した」「話したい」といったメッセージが、携帯に一斉に送られてくる。はづきが返信する気力を失くしたとき、葵の姿が見えた。はづきと葵は悦子に会いに行き、葵は悦子がいつも口遊んでいるメロディーを歌った。それを聞いた悦子は、一緒に歌って微笑んだ。

映画『ハローグッバイ』の結末・ラスト(ネタバレ)

葵達は悦子の家の中を確認し、「幸二郎さん」の手がかりを求めた。「幸二郎さん」の情報は見つけられなかったが、冨田和枝の年賀状を見つける。悦子の友人である和枝なら、「幸二郎さん」の居所を知っている可能性があると考えたのだ。2人は悦子を連れて和枝に会いに行った。

和枝は葵達に、「幸二郎さん」は悦子と自分の友達のトミコと結婚したことを教えた。葵達はその事実に衝撃を受ける。昔は当人同士の気持ちではどうすることもできない事情で、結婚せねばならないこともあったのだ。しかも、「幸二郎さん」もトミコも既に亡くなっていた。

葵は余計なことをしたのではないかと落ち込み、悦子を連れて帰ることにした。だが、はづきにここまで来たのなら手紙を届けに行こうと言われる。2人は悦子を連れて「幸二郎さん」の息子の耕介に会い、手紙を受け取ってあげて欲しいと頼んだ。だが、その手紙はラブレターではなかった。トミコに宛てた手紙だった。

耕介は手紙に書いてあった曲をピアノで演奏した。その曲は昔、耕介が父に大事な人のために作った曲だと言われ教えられた曲と同じだった。はづき達は演奏を聞きながらトミコに宛てた手紙を読んだ。そこには、「幸二郎さん」とトミコの関係に苦しんだ時期もあったが、2人の幸せを願っている悦子の胸の内が綴られていた。

はづき達は悦子を家に連れて帰った。悦子ははづき達のことが分からなくなっていたが、はづき達は手を握って別れを伝えた。葵ははづきに明日から話しかけないことを伝えた。はづきはそれを受け入れ、名前を呼び合って別れた。

葵は盗んでいた商品を持って行き、小売店の店長に謝罪した。常習性があったため、店長は両親と警察に連絡を入れた。葵は一週間の停学処分を受けることになった。その後、葵は学校に行くが、万引きのことが知れ渡っていたため浮いた存在となった。瞳達も葵のことを噂するが、はづきは仲間に加わらず教室を出た。葵は外に出て悦子が大切にしている歌を口遊み、下にいたはづきは葵を仰ぎ見て微笑んだ。

映画『ハローグッバイ』の感想・評価・レビュー

友情と恋愛がうまく絡み合った作品だなと思った。はづきは一見冷たく非情な女の子に見える。だが、この年頃ならではの残酷さがあるだけで、悦子のことを助けるところもあり本来は優しい気持ちがある女の子なのだろうと思う。そのことが上手く表現されていた。もたいまさこの痴呆症のおばあさん役がとても上手く、さすがだなと感じた。人に対しての優しい気持ちを思い出させてくれる、温かな雰囲気が感じられる作品だった。(MIHOシネマ編集部)

みんなの感想・レビュー