映画『クジラの島の忘れもの』の概要:木元愛美は東京を離れ、沖縄で暮らす叔母の元へ身を寄せた。そこで、IT企業の研修生として働くベトナム人のグエン・コアと出会う。とある理由から生きる気力をなくしていた愛美は、コアの優しさに触れることで前向きになっていった。
映画『クジラの島の忘れもの』の作品情報
上映時間:98分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:牧野裕二
キャスト:大野いと、森崎ウィン、幸地尚子、はるか etc
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映画『クジラの島の忘れもの』の登場人物(キャスト)
- 木元愛美(大野いと)
- 阪神淡路大震災に遭い、家族を亡くす。東京を離れ、沖縄で暮らす叔母の元へ身を寄せる。生きる気力をなくしている。
- グエン・コア(森崎ウィン)
- ベトナム人。純粋で、真っ直ぐな心の持ち主。ある夢を叶えるため、企業の研修制度を利用して日本を訪れる。
映画『クジラの島の忘れもの』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クジラの島の忘れもの』のあらすじ【起】
2007年秋。木元愛美は東京を離れて沖縄で暮らす叔母の元に身を寄せ、「ジャンボツアーズ」という小さな旅行代理店で働き始めた。愛美は先輩社員の恵子と一緒に営業に行き、IT企業アザナで研修生として働くグエン・コアと出会う。コアはベトナムから来ており、沖縄で2年間暮らしていた。コアは展望デッキに立っていた愛美を見たことがあり、何をしていたのか尋ねた。すると、愛美の表情が曇った。
愛美は恵子と一緒に飲み屋を訪れた。その時、恵子はアザナの社長を誘っており、コアと研修生で台湾人のヤンも同席することになった。コアはベトナムの町や人々を豊かにしたいという夢を持っており、アザナの研修制度を利用して日本を訪れたのだった。愛美はコアから夢について聞かれ、クジラのブリーチを見たいことを話した。クジラのブリーチとはクジラが大ジャンプすることだった。愛美は幼い頃にそのクジラのブリーチを母と見たことがあった。
愛美は家までコアとヤンに送ってもらうことになった。その時、愛美は誕生日が何日か聞かれる。ベトナムや台湾では誕生日に自分でパーティーを企画し、大切な人に食事やプレゼントを振る舞うのが一般的だった。自分が生まれた日を一番感謝し、それを大切な人に伝えるのだ。話を聞いた愛美は、なぜか気を落としていた。
映画『クジラの島の忘れもの』のあらすじ【承】
アザナからツアー旅行の申し込みがあり、愛美が企画を行うことになった。企画書を見たコアは、座間味島の旅行を希望した。愛美の話を聞き、クジラが見たくなったのだ。コアと愛美は旅行について話し合うため、連絡先を交換した。
アザナの旅行には恵子が一緒に行く予定だった。しかし、当日に恵子が体調を崩してしまい、急遽愛美もアシスタントとして同行することになる。愛美は慌ただしく準備をして旅行に向かった。愛美達が泊まる予定の民宿は、愛美が12年前に母と泊まった思い出の場所だった。
旅行中に恵子が携帯を紛失してしまう。愛美は恵子に代わり、探しに行くことにした。偶然話を聞いていたコアは、同行を買って出た。愛美とコアはツアーで行った場所を探すが、なかなか見つからなかった。そんな時、民宿にあったと恵子から連絡が入る。愛美は安堵し、携帯探しに付き合ってくれたコアに感謝した。コアはお礼の代わりに、愛美が母と行った思い出の場所に連れて行って欲しいとお願いをした。愛美は承諾し、母との思い出の場所である浜辺をコアと訪れた。
映画『クジラの島の忘れもの』のあらすじ【転】
夜、愛美は阪神淡路大震災に遭い、家族を失ったことをコアに話した。1人になった愛美は18歳まで施設で育ち、その後は1人暮らしをしながら働いていた。その当時、叔母は旦那と別れるなど色んなことがあり、愛美を引き取る余裕がなかった。愛美は思い出の品を失ったことや1人だけ生き残ったことに対して、苦しい思いを抱えていた。
愛美達はホエールウォッチングを行うが、クジラのブリーチを見ることはできなかった。残念な気持ちのまま、旅行は終わった。別れる前に、コアは買っておいたお土産を愛美に贈った。それは、クジラのストラップだった。コアが愛美を食事に誘おうとしていると、叔母がやってくる。愛美は叔母と帰ることになり、コアは残念に思った。
コアのアザナでの研修は、あと3ヶ月で終了する予定だった。コアはベトナムに帰る予定だったが、それでも愛美のことを真剣に思っていた。一方、叔母は外国人であるコアと愛美が付き合うことを快く思っていなかった。まだ2人は付き合っていなかったが、愛美がコアに惹かれつつあることを見抜いていた。
映画『クジラの島の忘れもの』の結末・ラスト(ネタバレ)
会社の最終面接を受けるため、コアが一時ベトナムに帰国することになった。コアは愛美の分の航空チケットを用意しており、一緒にベトナムに来て欲しいと頼んだ。悩んだ末、愛美は行くことを決め、叔母にそのことを伝えた。叔母は強く反対した。彼女が別れた旦那は外国人で、自分と同じ辛い思いを愛美にさせたくなかったのだ。しかし、愛美の前向きな思いを知り、叔母は見守ることにした。
愛美はベトナムを訪れた。コアは愛美のために誕生日会を用意しており、友人達を集めていた。彼女の誕生日は、震災が遭った日だった。愛美は自分の誕生日を祝うことができなかったが、コアのお蔭で久しぶりに楽しむことができた。愛美はコアと出会い、少しずつ前向きな気持ちになっていった。
日本へ帰ってきた後、コアが突然女性を追いかけて行ってしまう。しかも、その女性と抱き合っていた。愛美はショックを受ける。愛美と連絡が取れなくなったコアは家を訪ね、叔母から居場所を教えてもらう。彼女は座間味島にいた。コアは愛美に事情を説明した。コアが抱き締めていた女性は、妹だった。妹は日本へ来た後、連絡が取れなくなっていた。2人は久しぶりに再会したのだった。
コアは愛美を連れて座間味島の民宿を訪れた。そこには、客がメッセージを書くためのノートがあった。そして、そのノートの中に、愛美の母の書き込みがあった。愛美と一緒にホエールウォッチングができたことが嬉しい気持ちと、愛美を思う母の愛が綴られていた。愛美はノートを抱き締め、泣きながら母を思った。
愛美は船の上で、コアに好きだと思いを伝えた。その時、クジラがブリーチをした。コアはクジラを見る愛美に寄り添い、プロポーズをした。その後、叔母は前向きに生きる愛美に触発され、手術することを決める。愛美は結婚を保留にし、叔母の傍にいることにした。そして、結婚をするまで預かって欲しいと、クジラのストラップをコアに渡した。コアは愛美の考えを尊重し、承諾した。コアはベトナムに帰り、夢に向かって頑張った。
映画『クジラの島の忘れもの』の感想・評価・レビュー
主人公の愛美とコアがとても純粋な2人で、久しぶりにピュアな恋愛映画を見たなという印象を受けた。亡き母を思う愛美と、愛美に寄り添うコアの優しい心がとても温かく感じた。愛美役の大野いとはとても綺麗で好きな女優さんなのだが、演技が少したどたどしかったのが残念だった。多分、大野さんのことを好きな人じゃないと、セリフが棒読みな部分や硬い表情が気になってストーリーが入ってこないかもしれない。(MIHOシネマ編集部)
心に負った傷を癒すために「沖縄」を訪れる人は現実の世界でもとても多いように感じます。また、そんな癒しの場所として「沖縄」をテーマにしている作品も数多く存在しています。
沖縄の魅力について私はそれほど知りませんが、この作品を見ると「沖縄」という土地特有の空気感や県民性が魅力を作り出しているのだと感じました。
ただでさえ純粋な愛美とコアでしたが、沖縄の空気に触れ、クジラの存在に運命的なものを感じ、彼らも、その周りの人も前向きな気持ちを取り戻していく様子は心が洗われるような感覚になりました。(女性 30代)
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