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映画『HUMAN LOST 人間失格』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

『人間失格』をベースとした、新たな作品が誕生した。今回は他の多くの作品とは異なり、昭和111年を舞台にしたSFアクション作品。これまでにない、新しい人間失格を楽しもう。

映画『HUMAN LOST 人間失格』の作品情報

HUMAN LOST 人間失格

タイトル
HUMAN LOST 人間失格
原題
なし
製作年
2019年
日本公開日
2019年11月29日(金)
上映時間
不明
ジャンル
SF
アクション
アニメ
監督
木崎文智
脚本
沖方丁
製作
不明
製作総指揮
不明
キャスト
宮野真守
花澤香菜
櫻井孝宏
福山潤
松田健一郎
小山力也
沢城みゆき
千管春香
製作国
日本
配給
東宝映像事業部

映画『HUMAN LOST 人間失格』の作品概要

太宰治の名作、日本が誇るべき至宝、『人間失格』が再び現代に蘇る。『恥の多い人生を送って来ました』の一文で始まる物語は、人間失格そのもの。長寿が約束され、病に苦しむこともなくなった人類。まさしく夢のような生活を手に入れた彼等だったが、人類の欲望は止まることを知らなかった。人間の浅ましさと、人間が元来持つ生き抜く力を改めて感じることができる一本。本広克行、木崎文智、沖方丁といった各ジャンルのスペシャリストばかりを集めた超豪華作品に仕上がっている。主題を務めたm-floも、作品の近未来感に見事にフィット。大人が本気の本気を出して製作した映画、手に汗握ること間違いなし。

映画『HUMAN LOST 人間失格』の予告動画

映画『HUMAN LOST 人間失格』の登場人物(キャスト)

大庭葉藏(宮野真守)
薬物に溺れ、自堕落な生活を送っていた青年。友人に巻き込まれる形で、未来を賭けた戦いに身を投じることになる。
柊美子(花澤香菜)
国家に反抗する組織『ヒラメ』の一員。彼女との出会いで、大庭の人生は大きく変わっていく。
堀木正雄(櫻井孝宏)
貧困層にドラッグを横流しする謎の男。敵が味方か、誰も分からない。

映画『HUMAN LOST 人間失格』のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は昭和111年。医療が急激に進歩し、とうとう人間は『死』を克服した。それを可能としているのが、人々の身体に埋め込まれたナノマシン。そのナノマシンを操る『S.H.E.L.L.』によって、人々は病にかかることなく120年の寿命が確約されるという夢のような生活を送っていた。しかし、その恩恵を受ける者がいる一方で、その制度によって苦しむ者もいた。貧困者は永遠に埋まらない貧富の差に苦しみ、さらには環境もどんどん汚染されていく。そんな中、薬物に溺れる自堕落的な生活を送る大庭葉藏という青年がいた。ある日彼は、柊美子という不思議な少女と出会う。そして、その出会いが、彼の人生を大きく変えていくのだった。

映画『HUMAN LOST 人間失格』の感想・評価

声優、宮野真守の本領発揮

近年、声優の幅広い活躍が注目されている。大物声優である山寺宏一や田中真弓が連続テレビ小説に出演し話題になったことも記憶に新しい。しかし、最近最もメディア出演を果たしている声優といえば、本作の主役を務めている宮野真守ではないだろうか。NHKで放送されていた星野源の冠番組『おげんさんといっしょ』にも出演し、なんと紅白出場も果たした彼。近年多くのバラエティに出演している宮野真守のことを、声優としての一面は知らずとも存在は認知している、といった人も多いのではないだろうか。しかし、やはり彼の魅力はなんといってもその声と演技力。大人気漫画『DEATH NOTE』で主演を担当して以降、第一線で活躍し続けるプロの声優の本気をしかと目に焼き付けよう。

止まることのない『人間失格』の世界

本作のベースとなっているのは、タイトルからも分かるように太宰治が書き残した日本が誇る名作小説『人間失格』。1948年というかなり昔に執筆されたにも関わらず、今でも派生作品が次々と制作されている、まさしく日本が誇る宝である。最新作は舞台こそ昭和であるが、昭和111年、人が死を克服しているというSF作品。全く原作とは設定が違う中でも、原作の人間失格へのリスペクトを要所に感じることができる。まさしく、人間失格の世界観には限界はないのである。『恥の多い人生を送って来ました』など、実際に作中で使用されている文章を引用しているなど、原作ファンであればより楽しめる作品となっている。『人間失格』の活躍が令和の時代になっても止まらない。

果たして不死は幸せなのか

本作の舞台は、昭和111年。近未来的なその時代では、人々はとうとう疾病を克服していた。体内に埋め込まれたナノマシンによって、120歳までの寿命と病無しの生活が確約されたのだ。さらには、そんな枠組みも超越し、とうとう作中で人々は『不死』に手をかける。果たして不死になることが幸せであるかどうかといったことは、これまで幾度となく議論されてきた議題。本作は、そんな議論に新たな一石を投じる作品に仕上がっている。当然、不死であることによって楽しいことを永遠に味わえるという魅力がある。一方で、日々を苦しいと感じている場合には、それが一生続くのである。果たして、この作品を見終えた後、あなたは不死になりたいと思うだろうか。

映画『HUMAN LOST 人間失格』の公開前に見ておきたい映画

映画『HUMAN LOST 人間失格』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『HUMAN LOST 人間失格』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

人間失格 太宰治と3人の女たち

これまで数多くのメディア化を果たしてきた日本が誇る名作『人間失格』。その中でも、最も近年に発表され話題となったのは本作ではないだろうか。2019年の9月に公開されたばかりの本作は、主演を務めた小栗旬の演技力と、独特の世界観を持つ蜷川実花が監督を務めたことで大きな話題となった。太宰治は、圧倒的な文才以外にもその破天荒な生き様が有名。妻子がいる太宰治だったが、他に2人の女性の影があった。本妻である美知子、才能溢れる作家志望の弟子であり愛人である静子、太宰の最後の女と呼ばれる富栄。彼女達との関係に溺れ、益々自堕落になっていく太宰の生活。そんな中、彼は今後何年も日本に残ることになる名作、『人間失格』を書き上げることとなる。

詳細 人間失格 太宰治と3人の女たち

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス

本作には数多くの超一流スペシャリスト達が集結しているが、本広克行もその1人。スーパーバイザーとして関わっている本広克行は、実写からアニメーションまで、なんでもござれの万能監督。そんな彼が近年アニメーション映画で製作したのが本作。シリアスな展開や細部まで作り込まれた世界観が人気を博し、アニメシリーズ後に映画化まで成し遂げた人気シリーズである。シビュラシステムという、人間の精神を数値化し、犯罪者になるであろう人物を事前に確保できるようになった社会。槙島聖護との戦いの後、姿を消した狡噛慎也。そんな彼は、現在東南アジアに身を潜めていた。そして、東南アジアでは現在、シビュラシステムが実験的に導入されていた。そのシビュラシステムによって、さらなる事件が巻き起こる。

詳細 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス

AKIRA

最新作が、今後の日本SFアニメーション映画を牽引していく一本であることに対して、本作はSFアニメーションの金字塔とも呼ぶべき作品。『さんをつけろよデコ助野郎』などのセリフはあまりにも有名で、上映から30年以上経っても未だに根強い人気を誇る名作。また、2019年夏に新アニメ化プロジェクトが発表され、まさに話題沸騰中の本作。1982年、大都市であった東京を滅ぼす恐ろしい新型爆弾が起動した。崩壊した東京は、その後再開発が進み、『ネオ東京』という場所が誕生した。貧富の差が激しく、街では暴走族の少年達が日夜バイクを乗り回していた。そんな中、いつもの通りバイクを走らせていた少年鉄雄は、謎の人物タカシとバイク事故を起こしてしまう。そして、その事故が、少年達の人生を大きく狂わせていくのだった。

詳細 AKIRA

映画『HUMAN LOST 人間失格』の評判・口コミ・レビュー

映画『HUMAN LOST 人間失格』のまとめ

人が望んでやまない無病息災、長寿。そんなテーマと人間失格を見事に組み合わせた本作では、視聴者に人間らしく生きるという意味を改めて考えさせる。また、近年話題沸騰中の声優、宮野真守の本気の演技も楽しむことができる。まだ声優としての彼の一面を知らない人は是非チェックしてみよう。さらにはキャスト陣だけでなく、監督や脚本など、製作陣も一流のスタッフばかりが集結。人間失格の無限の可能性も見ることができる日本アニメーション界が世に送る最先端の一本。

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