映画『1000日のアン』の概要:1969年製作のアメリカ映画。イングランド王ヘンリー8世とエリザベス1世の母アン・ブーリンの出会いから別れまでを描いた歴史作品となっている。
映画『1000日のアン』の作品情報
上映時間:145分
ジャンル:ヒューマンドラマ、伝記
監督:チャールズ・ジャロット
キャスト:リチャード・バートン、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、イレーネ・パパス、アンソニー・クエイル etc
映画『1000日のアン』をフルで無料視聴できる動画配信一覧
U-NEXT | × |
---|---|
Hulu | × |
Amazonビデオ | × |
dTV | × |
TELASA | × |
TSUTAYA DISCAS | × |
ビデオマーケット | × |
Netflix | × |
※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス(VOD)の公式サイトでご確認ください。
映画『1000日のアン』の登場人物(キャスト)
- ヘンリー8世(リチャード・バートン)
- イングランド王。自らの私欲のために権力を振りかざす。政治よりも女性に現を抜かし、必死に口説き落としたアンでさえ用済みになると見限る。
- アン・ブーリン(ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド)
- ヘンリー8世に見初められ、再婚相手として王妃になる。これまでヘンリー8世が交際してきた女性とは異なり、結婚するまでヘンリー8世に心も体も許さない知的な女性。
映画『1000日のアン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『1000日のアン』のあらすじ【起】
ヘンリー8世とキャサリン王妃は仮面夫婦であった。跡取りを望むヘンリー8世だが、不運にも息子に恵まれずにいた。ヘンリー8世は自らの結婚を呪われた結婚と嘆き、キャサリン王妃への態度も冷淡であった。ある日、舞踏会で踊るアン・ブーリンを見初めたヘンリー8世は、宮廷にアンを向かい入れる。貴族のパーシーと恋愛の末に婚約をしていたアンは、枢機卿の元へ結婚を認めてもらいに出向くが、ヘンリー8世の口回しで認められなかった。アンは枢機卿の理不尽な態度に猛抗議をしたが、聞き入れられることはなかった。
ヘンリー8世は、自らの行いは全て神によるものだとして、好き勝手に振る舞う暴君であった。突然アンの一家を訪れたヘンリー8世は、アンに直接愛を伝えた。アンは強気な態度で拒むが、ヘンリー8世はいずれ自分を愛することになるだろう、と半ば脅迫気味な態度であった。
映画『1000日のアン』のあらすじ【承】
暫くの間、アンの元に滞在したヘンリー8世だが、アンの気持ちがヘンリー8世に向くことはなかった。アンは正直に、ヘンリー8世の荒々しく品のない態度を蔑み侮辱し、パーシーを愛していることを伝えた。怒ったヘンリー8世は、パーシーに危害を加えるようなことをほのめかし、アンはどうすることもできなかった。パーシーはヘンリー8世の命令で別の女と結婚し、アンはキャサリン王妃の侍女として宮廷で暮らすようになる。
アンは開き直り、ヘンリー8世の権力で贅沢な暮らしを楽しんだ。どんなに贅沢な暮らしや贈り物をしても一向に心を許さないアンを見て、ヘンリー8世はキャサリン王妃と離婚してアンと結婚することを宣言する。枢機卿はそんなことをしたら国で反乱が起こる、と止めに入るが、どんなことがあってもアンと結婚するのだと、ヘンリー8世は聞かなかった。ヘンリー8世はキャサリン王妃との結婚を無効にする裁判を起こすが、司教たちに認められず休廷となった。
映画『1000日のアン』のあらすじ【転】
ヘンリー8世はローマ教会から破門されることを覚悟で、教皇よりも王の権力が上だと証明する国王至上法を定め、誰も王を抑えることができなくなった。ヘンリー8世の元に仕えていた司教たちは、良心に従い次々とヘンリー8世の元を去って行った。この法令によりヘンリー8世とキャサリン王妃との間で離婚が成立した。
アンと結婚し息子を得るために、あらゆる手段を取るヘンリー8世に、アンはついに心を許し、その晩初めて2人は愛し合う。アンは身ごもり、遂にヘンリー8世と結婚する。結婚パレードで、民衆たちはアンに向かって娼婦と罵声を浴びせ、祝福ムードではなかった。しかしそんな空気は物ともせず、2人は浮かれていた。
アンの出産当日。息子が産まれることを待ち望んでいたヘンリー8世は、アンから産まれたのが娘だと聞かされ、落胆と怒りを露わにした。ヘンリー8世は、次は息子を望むと言い残し、寝室から出ていった。
映画『1000日のアン』の結末・ラスト(ネタバレ)
アンの出産を祝う舞踏会で、ヘンリー8世はまたしても若い少女に目を付ける。それに気付いたアンはその少女を宮廷から追放するが、ヘンリー8世はそれを許さなかった。アンとヘンリー8世は揉め、アンは少女を呼び戻すのであれば、アンとの間の娘のエリザベスに継承権を与えるように主張した。そのためには、王に歯向かう司教たちを死罪にする必要があるとして、ヘンリー8世は司教たちを大量虐殺した。
アンは2人目の子供を身籠るが、不幸なことに死産であった。ヘンリー8世は、息子が産めないのであればアンは用済みだとして、2度目の離婚を決意した。しかし、キャサリン元王妃の時と同じ理由で簡単に離婚が出来ないと考えたヘンリー8世は、法律家の助言の元、アンに姦通罪と近親相姦の濡れ衣を着せることにする。アンは長い間牢屋に閉じ込められることなった。ヘンリー8世は、命を救う代わりに、娘のエリザベスと国を離れるようにアンに命令するが、アンは従わなかった。アンは自分の命に代えてでも、エリザベスを女王にすることを決めていた。ヘンリー8世はアンに死刑を言い渡し、間もなく刑が執行された。ヘンリー8世は次の女の元へと向かった。アンとヘンリー8世が共に過ごした日はわずか1000日で、互いに愛し合ったのはその中のたった1日だった。
映画『1000日のアン』の感想・評価・レビュー
アンの、簡単にヘンリー8世に心を許さない意思の強さや、自分の娘のために命を捨ててまで、ヘンリー8世と戦い抜くプライドの高さが、とても魅力的な女性だと感じた。王妃という立場でも王の権力には屈することしかできないのが、苦しく悲しい。イギリス史として、当時の人間関係や、衣装などの重厚感も楽しめる作品であった。(MIHOシネマ編集部)
この作品を鑑賞した人は2つのパターンに分かれると思います。ヘンリーを酷い男だと思うか、アンを強かな女だと思うか。私は完全に後者でした。
確かに、既婚者でありながらアンに結婚をせまり、子供が産めないならと処刑したヘンリーは身勝手すぎるしクズみたいな男だと思います。
しかし、とにかく気が強くて、一筋縄ではいかないアンは自分の置かれた立場を利用して皮肉っぽいことを言ったり、ものすごく強かな魔性の女だなと感じました。
どちらにせよ、とてもドロドロした作品なのでスッキリはできませんが個人的には大好きな作品です。(女性 30代)
エリザベス1世の母アンブーリンが経験した、英国王室内での泥沼の出来事1000日間が描かれています。アンが処刑させられるまでの過程がとにかく理不尽で、ヘンリー8世のクズっぷりが本当に許せません。皮肉にも彼の悪態の凄さが、アンの誇りある生き方を光り輝かせています。エリザベスが一人歩くラストに、紡がれる思いが映し出されているようで神秘的でした。
アンの心情に焦点を当てた演出がメインですが、政情や王室といった史実を分かりやすく描かれていることも、今作の良いポイントだと思います。(男性 20代)
みんなの感想・レビュー