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映画『エリザベス』あらすじとネタバレ感想

映画『エリザベス』の概要:1998年製作のイギリス映画(原題:Elizabeth)。ケイト・ブランシェットを主演に迎え、イングランドの女王エリザベス1世の衝撃的な半生を描いた歴史大作である。歴史映画にしては124分という短さも人気。

映画『エリザベス』 作品情報

エリザベス

  • 製作年:1998年
  • 上映時間:124分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:シェカール・カプール
  • キャスト:ケイト・ブランシェット、ジョセフ・ファインズ、ジェフリー・ラッシュ、クリストファー・エクルストン etc

映画『エリザベス』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

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映画『エリザベス』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『エリザベス』のあらすじを紹介します。

16世紀のイングランドはカトリックとプロテスタントが争う宗教抗争がおこっていた。

プロテスタントを支持していたエリザベスも女王に幽閉されてしまうものの、女王が死んだあと後継者としてエリザベスが新女王に。

スコットランドの戦争に敗北したイングランドは、財政難に陥っていた。
その上、エリザベスは自身が信仰しているプロテスタントで国の信仰を統一することに。

このことで激怒したローマ法王。
イングランドに密使を向かわせる。
これはプロテスタントに反対するカトリック信者の長と手を組むためだった。

一方でエリザベスに結婚をして身の安全を守るよう側近は進言する。
当時エリザベスが付き合っていた男には妻があったのだ。

ローマ法王とカトリック信者の話を聞いたエリザベスは、敵にすることを覚悟。
こうして戦いは幕をあけたのだ。

全てが終わったエリザベスは国民の前でこう宣言する。
「私は国家と結婚する」と。

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映画『エリザベス』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『エリザベス』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

1人の女性・エリザベスのドラマ

まだまだ男性が実権を握っていた16世紀のイングランド。

エリザベスは母親が処刑され、不遇の環境で幼少期を過ごす。
そして腹違いの姉メアリー女王に憎まれていたが、彼女の死後女王の座に着くことになる。

この辺りから彼女の強い決意と、女性としての執着や覚悟が観ることができる。
恋もし、陰謀や暗殺の恐怖にさらされながらも自分が信仰しているプロテスタントに信仰を統一しようとする。

この映画は一見歴史映画に見えるが、宗教の信仰心、人間の欲望や裏切り、女性としての愛情の深さなど全てを取り揃えた人間ドラマであると思う。

日本人には馴染みの薄い宗教問題は正直良くわからないところもあるのだが、エリザベスは芯が強く未来を見据えていることだけは伝わる。

愛した男性ともうまくいかないが、それが返って彼女を強くしているのだ。

見事なキャスティング

ケイト・ブランシェットが見事である。
エリザベスの顔はわからないがいかにも似ている女優をキャスティングしたものだ。

肌が白く、少々キツめで冷静そうな女性像を見事に演じている。
この役はまさにはまり役で、彼女の人生を変えたのではないだろうか。
続編のゴールデン・エイジも素晴らしい。

この映画の見所は、間違いなくケイト自身であろう。
彼女ではなかったらまた違った結果になったことは目に見えている。

豪華な衣装やセット、それに見合う俳優たちを楽しんでもらいたい。
女性が主役の純粋な史劇は珍しい。
名作の1つであることは今後も変わらないであろう。


令和になった今、やっと多様な社会なんてワードが聞こえる世界になりつつありますが、彼女が生きてきた時代は女性の活躍の場などほとんど認められることがなかったでしょう。そんな時代に女王として国のために尽くし、戦った強い女性の姿は、今を生きる私たちに勇気を与えてくれました。
ケイト・ブランシェットの彫刻のような整った美しいお顔がエリザベスの役にぴったりでした。続編も続けて鑑賞したいと思います。(女性 30代)


ケイト・ブランシェットがとても気品に満ち溢れて美しく、最後まで目が離せませんでした。女王に君臨してからの、人を寄せつけないほどのオーラを放つ姿は、私がもともと持っていたケイト・ブランシェットのイメージに近いのですが、この作品では若く可愛らしい表情も見ることができました。
処刑や暗殺のシーンを見ていると、当時の宗教弾圧や権力争いの残酷さを改めて感じます。さまざまな策略の中で、生涯独身を貫き、国に全てを捧げたエリザベス女王の凄みに圧倒される作品でした。(女性 40代)

映画『エリザベス』 まとめ

史劇というのはCG処理が素晴らしいスペクタクル大作と内容が素晴らしい落ち着いた史劇に分かれる。

本作品は後者である。
ケイト・ブランシェット演じるエリザベスは芯が強く、考えを曲げない性格の女性。
その分トップに立つ風格が備わっている。

本作品は全ての事態を淡々とこなし、時に冷たく、時に激しく生きる見事なまでの女性像を描いている。

全体的にトーンは暗く、明るい雰囲気は一切無いのだが不思議とつまらなくも感じない。
それよりも魅力的な世界へどんどん惹かれていく。

テーマとしてはエリザベスの人生観。
宗教の難しさ、生への執着、人の心にすむ暗い嫉妬心を嫌になるほどリアルに描いている。
このことがエリザベスという映画を非常に良いものに仕上げている理由だろう。

やはり映画はリアリティーに富むものに見ごたえがあるように感じる。

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