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映画『デビルズ・ソナタ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『デビルズ・ソナタ』の概要:ある日、絶縁状態だった父親の訃報を知らされた天才女性バイオリニスト。彼女は天才作曲家だった父親が生前住んでいた邸を訪れ、未発表の新曲を発見。楽譜に記された謎のシンボルを調べるうち、曲に秘められた恐ろしい真実を知る。

映画『デビルズ・ソナタ』の作品情報

デビルズ・ソナタ

製作年:2018年
上映時間:88分
ジャンル:ミステリー、ホラー
監督:アンドリュー・デズモンド
キャスト:フレイヤ・ティングリー、ルトガー・ハウアー、シモン・アブカリアン、ジェームズ・フォークナー etc

映画『デビルズ・ソナタ』の登場人物(キャスト)

ローズ・フィッシャー(フレイヤ・ティングリー)
天才女性バイオリニスト。聡明だが、プライドが高い。父マーロウの遺産を受け継ぎ、ソナタの謎を追う。心が清く純粋。
リチャード・マーロウ(ルトガー・ハウアー)
ローズの父親で天才作曲家と名高い。秘密結社、闇の騎士団の思想に傾倒し、悪魔を召喚するソナタを終生に渡って完成させる。焼身自殺を図り死亡。
チャールズ・ヴェルネ(シモン・アブカリアン)
ローズのマネージャー。口が上手くソナタの謎を追ううちに魅入られる。反発するローズに手を焼いている。アルコール依存症気味であるため、強い薬を服用している。
サー・ヴィクター・ファーディナンド(ジェームズ・フォークナー)
マーロウを良く知る大物作曲家。マーロウが秘密結社、闇の騎士団に傾倒していたことをチャールズに教える。
ジェームズ(マット・バーバー)
音楽レーベルの社員。チャールズからマーロウの遺作があると知らされ、サー・ヴィクター・ファーディナンドを紹介する。

映画『デビルズ・ソナタ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『デビルズ・ソナタ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『デビルズ・ソナタ』のあらすじ【起】

天才女性バイオリニストのローズ・フィッシャーはある日、マネージャーのチャールズ・ヴェルネから突然、父親の訃報を告げられる。ところが、彼女の父親リチャード・マーロウとは、生後14か月で生き別れてそれっきりの絶縁状態だった。後日、弁護士から聞いた話によると、天才作曲家であったマーロウはフランスに在住し、莫大な資産をローズに遺したらしい。非常に人気が高くどの指揮者も彼の曲でタクトを振りたがったと言われていたらしいが、マーロウはある日突然、姿をくらましてしまったのだ。

ローズはチャールズの制止を振り切って、仕事もキャンセルし強引にフランスへ。
単身、フランス郊外にある豪邸へやって来たローズ。週一でお手伝いさんをしていたという女性と出会い、父の人となりを聞く。どうやら気難しく恐ろしいほど集中力のある人物だったようだが、自ら焼身自殺を図ったらしい。ローズはお手伝いさんと別れ豪邸で一晩、過ごすことにした。

そして、マーロウの書斎にて“バイオリンソナタ、作品54”という楽譜を発見。だが、楽譜には奇妙な記号が各所に書かれており、曲を正確に弾くことができない。そこで、ローズはチャールズと連絡を取り、記号について調べてもらうことにした。

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映画『デビルズ・ソナタ』のあらすじ【承】

連絡をもらったチャールズは、ひとまずネットでマーロウのインタビュー動画を視聴。すると、マーロウは数年がかりで作曲している曲があると明言していた。恐らく、ローズが発見した楽譜がそうなのだろう。

その夜、入浴していたローズの部屋を開けようとする者が現れる。人影はマーロウの書斎に消えたが、突如時計の鐘が鳴る。時計の扉には楽譜に記されている記号の1つが記されていた。
翌日、町のパブへ買い出しに向かったローズ。町では幼い子供の行方不明事件が多発しているらしい。

その頃、チャールズは楽譜の記号について調査中。業界の知り合いであるジェームズに楽譜を見せ、マーロウの遺作であることを告げると、唯一マーロウと親しかったというサー・ヴィクター・ファーディナンドを紹介される。早速、面会へ向かったチャールズ。ヴィクターはマーロウと同輩で楽譜についても知っていた。そして、楽譜の記号はフランスの秘密結社が19世紀に作ったものだと言う。記号にはそれぞれに意味があり、全てを合わせると秘密結社、闇の騎士団の紋章になる。闇の騎士団は、音楽には世界の扉を開く力があると主張していた。

映画『デビルズ・ソナタ』のあらすじ【転】

故に楽譜を正確に弾くことで魔力を持ち、悪魔を召喚できるらしい。ヴィクターはマーロウが娘のローズを深く愛し、彼女のために曲を作っていたと言うのだった。

その頃、ローズは暖炉のある居間で父の書類に目を通していたが、そこで自分の記事の切り抜きを発見。どうやらマーロウはローズの成長を見守っていたらしい。そこで、彼女はチャールズからの着信に気付くが、ふと暖炉へと目を移し楽譜に記されている記号が浮かび上がるのを目撃する。

その後、父が遺した曲を弾いたローズ。彼女はふと違和感を覚え部屋の窓を開ける。すると、そこには双子の像と炎を纏ったマーロウが姿を現し、森の奥を指差しているのだった。

翌朝、なぜか邸にチャールズが現れる。彼は調査の結果を直接知らせるためにフランスへとはるばるやって来たらしい。かつて、邸には秘密結社、闇の騎士団のリーダーが住んでいた。マーロウは彼らに傾倒しており、秘密結社の悪の4面と言われる記号を用いて悪魔を召喚するための曲を作った。記号には権力・不死・出現・双体性という意味がある。つまり、時計には不死、暖炉には権力の記号が記されていたのだ。

ローズがそれらをチャールズに教えると、彼は楽譜を火であぶり消えていた音符を出現させる。更に時計が1時間遅れていたことから、音符を前に移動してゆったり弾けばスムーズに奏でられるのではないかと推察。残る謎は出現と双体性であるが、そこでローズは昨夜の出来事を思い出す。炎を纏った父が現れ、双子の像の傍で森の奥を指差していた。その先に何かがあるのだろう。

チャールズがお手伝いさんから話を聞きに行くと言うため、ローズはその間に双子の像と森の奥を調査。双子の像には双対性の記号が記されていた。
その頃、お手伝いさんから話を聞いていたチャールズ。鏡の裏に闇の騎士団のシンボルが描かれていたこと、マーロウが子供を攫っていると噂されていること、森の奥に入ったまま帰らない日があったことを聞いた。

映画『デビルズ・ソナタ』の結末・ラスト(ネタバレ)

森の奥へ向かって歩を進めたローズは、遺跡のような小さな教会を発見。中に入ると地下へ続く階段があり、地下には壁画があった。バイオリンを奏でる女性と悪魔が描かれている。更に室内には埃の積もった録音機とマイク、拘束具や子供靴などがあり、記号が記された録音機のカセットテープには子供の悲鳴が録音されていた。恐ろしくなって逃げ出したローズだったが、深い霧の中で子供達の亡霊を目撃。慌てて邸へ戻りチャールズに助けを求めた。

チャールズは惑乱するローズを宥め睡眠薬を入れたお茶を差し出す。そして、鏡の裏に記されていたシンボルから楽譜を最後から反対に弾くのではないかと推察。ローズはロンドンに戻りたがっていたが、双子の像の記号を見つけたと報告した。楽譜を処分すると言い張るローズは、薬が効いて強い眠気に襲われ寝入ってしまうのだった。

楽譜の解読を行いローズに弾かせて業界に売り出したいチャールズ。森の奥の教会から録音機を回収し、カセットテープを端から聞いて解読を進めた。そして、マーロウの肖像画に描かれたバラの花の中に闇の騎士団のシンボルを発見する。

おかしな悲鳴に目を覚ましたローズ。書斎へ向かうと楽譜の解読を終えたチャールズがいる。マーロウは長い歳月をかけローズのためにソナタを完成させた。それはローズが生まれる前から計画されていたものであり、最後の記号はローズだった。彼女が奏でるソナタを世界の人々に届けるためで、ローズの使命だと言う。そして、このソナタは心が清く純粋な者にしか演奏できない。故に、マーロウはローズを捨てたのだ。

だが、悪魔を召喚するソナタを弾くことなど看過できないローズ。楽譜を燃やして警察へ通報すると言い張る。しかし、チャールズはソナタを弾けと彼女を脅し、バイオリンを渡した。仕方なくソナタを弾くことにしたローズ。すると、曲も半ばで悪魔が姿を現し、次いで子供達の亡霊も現れる。悪魔は曲に聞き入るチャールズへと迫り、彼の命を奪ってしまう。
その後、悪魔に取りつかれたローズは、父の遺作を披露する場を設け大勢の観客の前でソナタを弾くのであった。

映画『デビルズ・ソナタ』の感想・評価・レビュー

天才作曲家だった父親が遺した楽譜は、悪魔を召喚する曲だったという内容。見知らぬ記号が書かれていること、調査によって悪魔崇拝の秘密結社が関わっていると分かった段階ですでに先が見えてしまう。悪魔が召喚できてしまうソナタを完璧に弾いたら悪魔が召喚されてしまうじゃないか。そして、案の定の結末となる。悪魔崇拝、或いは召喚の類の作品の中でも音楽で召喚するというパターンはあまり観なかったため、斬新さはあったように思うが、いかんせん中盤で結末が見えてしまうので、謎の解明は必要だったのかどうか疑問だ。もうひとひねり、何か欲しかった。(MIHOシネマ編集部)

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