内藤鈴は17歳の内気な高校生。母を亡くしたことをきっかけに、大好きだった歌が歌えなくなっていた。ある日、親友に紹介され、インターネット上の仮想世界「U」の存在を知る。鈴はその「U」で、ベルという名の歌姫として人気を集めるようになる。
映画『竜とそばかすの姫』の作品情報
- タイトル
- 竜とそばかすの姫
- 原題
- なし
- 製作年
- 2021年
- 日本公開日
- 2021年7月16日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- SF
アニメ - 監督
- 細田守
- 脚本
- 細田守
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 成田凌
染谷将太
玉城ティナ
幾田りら
森川智之
津田健次郎
小山茉美
宮野真守 - 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝
映画『竜とそばかすの姫』の作品概要
映画『サマーウォーズ』(09)や、映画『おおかみこどもの雨と雪』(12)などのヒット作を手掛けてきた細田守が、監督&脚本を担当した作品。成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、森川智之、津田健次郎など、豪華なキャストが声の吹き替えを担当した。高知の田舎町とインターネット上の仮想世界「U(ユー)」が物語の舞台になっている。内気な女子高生が様々な出来事を通して、大きく成長していく姿が描かれている。
映画『竜とそばかすの姫』の予告動画
映画『竜とそばかすの姫』の登場人物(キャスト)
- 内藤鈴 / ベル
- 女子高生。内気な少女。幼い頃に母を亡くし、現実世界で歌が歌えなくなる。仮想世界の「U」で、「ベル」という名の歌姫として活躍する。
- 久武忍(成田凌)
- 高校生。バスケットボール部員。鈴の幼馴染。鈴のことを気に掛けている。女の子からモテる。
- 千頭慎次郎(染谷将太)
- 高校生。カヌー部員。カミシンの愛称で親しまれている。熱血で、天真爛漫な性格。
- 渡辺瑠果(玉城ティナ)
- 女子高生。吹奏楽部員。美少女。何でもそつなくこなすタイプで、周囲から一目置かれている。
- 別役弘香(幾田りら)
- 女子高生。鈴の親友で、良き理解者。鈴に仮想世界「U」のことを教える。鈴がベルであることを唯一知っている。
映画『竜とそばかすの姫』のあらすじ(ネタバレなし)
内藤鈴は17歳の内気な高校生。幼い頃は歌を歌うことが好きだったが、母が亡くなってからは歌うことができなくなっていた。ある日、親友の別役弘香から、インターネット上の仮想世界「U」のことを教えられる。仮想世界「U」の利用者は50億人以上。そこでは「As」と呼ばれる自分の分身を作り、自由に生活することができた。
鈴はベルという名の「As」を生み出す。仮想世界の世界では、歌を歌うことができた。ベルの美しい歌声は、多くの人を魅了した。その一方で、仮想世界「U」には、多くの人から嫌われている謎の存在「竜」がいた。
鈴は「竜」の存在を知る。心に傷を抱えている様子の「竜」に寄り添おうとするが、多くの人が「竜」の排除に動き出していた。
映画『竜とそばかすの姫』の感想・評価
ヒット作を生み出してきた細田守監督作品
細田守が監督&脚本を担当した作品。細田守は短編アニメーション映画『劇場版デジモンアドベンチャー』(1999)や短編アニメーション映画『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(00)などの作品を手掛け、アニメーション監督としての地位を着実に築いてきた。さらに、監督を務めたSFアニメーション映画『時をかける少女』(06)が大ヒットを記録したことで、一躍有名になる。
映画『サマーウォーズ』(09)は細田守初の長編オリジナル作品として話題を集めた。『竜とそばかすの姫』と同じく、現実の世界×インターネット上の仮想世界、二つの世界が物語の舞台になっている。圧倒的な映像美や、壮大なスケールの物語だけでなく、友人への愛、家族の大切さなど、人と人との関わりや絆が描かれているところが細田守監督作品の魅力の一つ。『竜とそばかすの姫』でも、その魅力がしっかりと生かされているはずである。
豪華なキャストが声の吹き替えを担当!
主人公の内藤鈴&ベルと、インターネット上の仮想世界「U」に存在する竜は、まだ誰が声の吹き替えを担当しているか明かされていない(2021年5月28日時点)。しかし、物語に深く関わる鈴の同級生や、インターネット上の仮想世界「U」で活躍するキャラクター達の声の吹き替えを担当しているキャストは既に明かされている。
内藤鈴の幼馴染・久武忍役は、人気俳優の成田凌。天真爛漫な高校生・千頭慎次郎役は、実力派俳優の染谷将太。美少女で周囲から一目置かれている女子高生の渡辺瑠果役は、ファッション雑誌『ViVi』の元専属モデルの玉城ティナ。内藤鈴の親友・別役弘香役は、音楽ユニット「YOASOBI」のメンバーである幾田りら。
自警団「ジャスティス」のリーダー・ジャスティン役は声優の森川智之。現代美術アーティスト・イェリネク役は声優の津田健次郎。内藤鈴の父親役は俳優の役所広司。その他、歌手の坂本冬美、歌手の森山良子、ものまねタレントの清水ミチコなど、豪華なキャストが集結している。
現実世界×インターネット上の仮想世界
物語の舞台になるのは、高知の田舎町×インターネット上の仮想世界「U(ユー)」。「U(ユー)」は5人の賢者「Voices」によって生み出された仮想世界である。全世界の人々が利用しており、登録者数は50億人を突破している。
「U(ユー)」の世界では、「As(アズ)」と呼ばれるアバターを使って活動することになる。主人公の内藤鈴はネットに詳しい親友の別役弘香から「U(ユー)」の存在を教えられる。そして、「ベル」という名のアバターを生み出す。
鈴は現実の世界では内気な性格で、目立たない少女である。その一方で、ベルは美しい歌声と美しい容姿で人気を集めていく。現実の世界と仮想世界の狭間に揺れながら、鈴が大きく成長していく様子が描かれている。
映画『竜とそばかすの姫』の公開前に見ておきたい映画
おおかみこどもの雨と雪
細田守が監督を務め、奥寺佐渡子と共に脚本を手掛けた作品。漫画家、アニメーターとして活躍している貞本義行が、キャラクターデザインを担当している。興行収入42億円を超える大ヒットを記録している。日本の他に、台湾やフランスなど世界各国で公開されている。「第45回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門 最優秀長編作品賞」を受賞している。
花は大学で「彼」と出会い、恋に落ちる。「彼」には秘密があった。それは、ニホンオオカミの末裔であることだった。彼はおおかみに変身できる「おおかみおとこ」だったのだ。花は彼の秘密を知っても、別れることはなかった。やがて、二人の間に子供ができる。生まれてくる子供がおおかみに変身する可能性があったため、病院に頼ることはできなかった。苦労も多かったが、家族で幸せに暮らしていた。そんな中、「彼」がおおかみの姿のまま、亡くなってしまう。
詳細 おおかみこどもの雨と雪
君の名は。
成田凌がヒロインの同級生・勅使河原克彦役の声の吹き替えを担当している。新海誠が監督&脚本を担当している。興行収入は250億円を超えており、「日本歴代興行収入ランキング第5位」(2021年5月23日時点)を記録している。作品に登場する建物や風景のモデルになった場所を訪れる「聖地巡礼」という言葉が話題になった。
立花瀧は東京に暮らす高校生。アルバイトをしながら、慌ただしい日々を送っていた。一方、宮水三葉は岐阜県の山奥に暮らす高校生。寂れた田舎町だったため、東京に強い憧れを抱いていた。ある日、三葉は奇妙な夢を見る。他人の体で、別の人生を歩んでいるのだ。たが、それはただの夢ではなかった。三葉と瀧の体が入れ替わっていたのだ。
詳細 君の名は。
バケモノの子
細田守が監督&脚本を担当した作品。染谷将太が主人公・九太の青年期の声を担当している。九太の幼少期の声を担当したのは、女優の宮崎あおい。人気ロックバンド「Mr.Children」の楽曲『Starting Over』が主題歌に起用されている。人間の少年・九太と、バケモノの熊徹の絆を描いた物語。
人間の世界とは別に、バケモノの世界が存在していた。熊徹はバケモノの世界「渋天街」に暮らす熊獣人である。ある日、人間の世界で一人の少年と出会う。名前を尋ねても少年が答えなかったため、九太と名付けた。九太は母親を亡くし、一人ぼっちだった。二人は「渋天街」で共同生活を始める。最初は反発し合っていた二人だったが、師弟として関係を深めていく。
詳細 バケモノの子
サマーウォーズ
細田守が監督を務めた作品。インターネット上にある仮想世界「OZ」が作品の中に登場し、謎の人工知能「ラブマシーン」との戦いに挑む高校生の姿が描かれている。俳優の神木隆之介が主人公・小磯健二の声の吹き替えを担当したことでも大きな話題を集めた。「第33回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞」を受賞している。
小磯健二は憧れの先輩・篠原夏希に4日間のバイトを頼まれる。そのバイトとは、夏希の婚約者を演じることだった。何も知らされていなかった健二は、困惑したまま夏希の祖母の誕生日祝いに出席することになる。一方で、仮想世界「OZ」で異変が起きていた。健二はあることが原因で、「OZ」に異変を起こした犯人としてニュースで報じられてしまう。
詳細 サマーウォーズ
映画『竜とそばかすの姫』の評判・口コミ・レビュー
『竜とそばかすの姫』感想。圧倒的アニメの快楽。世界中で人気になることに説得力を持たせた楽曲。大画面で観るべき映画。だけど終盤の展開は「作り手の皆さん、この強引な展開を放置していいんですか…!?」と本気で思う。ネットの描写もやや善or悪の二項対立すぎるか。良くも悪くも細田監督〜! pic.twitter.com/Rt6jYWcglo
— ヒナタカ@映画 (@HinatakaJeF) July 18, 2021
竜とそばかすの姫
圧巻の映像美とベルの歌声が流れる序盤で心を掴まれたけど『美女と野獣』要素や展開があまり噛み合ってないなぁ…思いながら観てたらあの歌唱と監督の強いメッセージが伝わる場面で一気にやられた。
少女の成長物語も良く描けてるし、少し歪さを感じるけど、自分は好きな作品。 pic.twitter.com/VlOKRpuql4— ダンボール BABY DRIVER (@ryokke1091) July 18, 2021
『竜とそばかすの姫』新作映画100本目
現実世界と仮想世界、まさに我々の生きる現実とSNS。
無慈悲な誹謗中傷や賞賛のバズり方など、“U”の世界と“As”のアバターを通し上手く表現していた。
すず役の中村佳穂の歌声や映像表現はこの上なく素晴らしかったが内容面はイマイチ乗り切れず。 #EDDIE映画2021 pic.twitter.com/7W58BdPtI8— EDDIE@KingsFan👑 (@eddie2yuji) July 18, 2021
「竜とそばかすの姫」
色んなテーマを詰め込みすぎて全体的に薄くなってしまった印象で物語を推し進める為のご都合主義な展開の多さが少し気になりました。
(細田監督は脚本別の人に書いてもらった方が良いと思ってたり)とはいえ映像美と音楽は素晴らしいのでそれだけでも劇場に行く価値はあるかと。 pic.twitter.com/fIcQIO7f1n
— DonKoji (@thankyoumo) July 18, 2021
『竜とそばかすの姫』
う~ん。
身近な日常をリアルに見せるからこそファンタジーが生きてくるのに、現実世界の描き方に違和感や突っ込みどころが多く、どうも乗り切れなかった。細田監督の作品はいつもそう感じるんだよなあ。脚本がもったいない。楽曲とアニメーションは素晴らしかったです。 pic.twitter.com/N0MWAJWS3e
— ちえぞう (@chiezou6700) July 18, 2021
映画『竜とそばかすの姫』のまとめ
細田守が監督を務めた長編オリジナルアニメーション映画。作品の中で、全世界の50億人以上が利用するインターネット上の仮想世界「U」が登場する。そこには、大勢の人から嫌われている謎の生き物「竜」が存在していた。「U」の世界を守るため、自警団を中心に人々は「竜」の排除に動き出す。女子高生の内藤鈴は「竜」の心の傷に触れ、排除の動きについて深く悩むことになる。鈴は「竜」と思いを通わせることができるのか?「U」の世界は一体どうなってしまうのか?気になる要素が盛りだくさんの作品になっている。
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