映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』の概要:1870年代のニューヨーク社交界を舞台に、互いに強く惹かれあいながらも、結ばれることのなかった男女の切ない恋を描く。「タクシードライバー」や「グッドフェローズ」などで知られるマーティン・スコセッシ監督作品。スコセッシ監督の作品にしては珍しく、暴力的な描写が一切ない。
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』の作品情報
上映時間:139分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:マーティン・スコセッシ
キャスト:ダニエル・デイ=ルイス、ミシェル・ファイファー、ウィノナ・ライダー、リチャード・E・グラント etc
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映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』の登場人物(キャスト)
- ニューランド・アーチャー(ダニエル・デイ=ルイス)
- ニューヨーク社交界の名門アーチャー家の家長。仕事は弁護士で、法律事務所に勤めている。アーチャー家は格式一辺倒の閉鎖的な家だが、ニューランドは柔軟な考え方ができる。
- エレン・オレンスカ(ミシェル・ファイファー)
- ニューランドの幼馴染。ヨーロッパの伯爵に嫁いだが、快楽主義の夫に愛想を尽かし、離婚するつもりでニューヨークへ帰ってきた。伝統や格式よりも自由を重んじる。
- メイ・ウェランド(ウィノナ・ライダー)
- ニューランドの婚約者でエレンの従姉妹。伝統主義の母親に忠実なお嬢様。母親は名門ミンゴット家の出身で、メイとエレンの祖母に当たるミンゴット夫人は社交界の権力者。
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』のあらすじ【起】
1870年代のニューヨーク。名門アーチャー家の家長であるニューランドは、社交界の仲間たちとオペラ鑑賞を楽しんでいた。するとその場にエレン・オレンスカが姿を見せ、みんなは彼女の噂話を始める。
エレンはヨーロッパの伯爵と結婚していたが、離婚するつもりで最近ニューヨークへ帰ってきた。世間体を気にする社交界の人々は、彼女の奔放さを快く思っていなかった。
エレンはニューランドの幼馴染であり、彼の婚約者のメイと従姉妹同士でもある。久しぶりに再会したメイは、とても美しい女性になっていた。
毎年オペラ鑑賞の後には、ボーフォート邸で華やかな舞踏会が開かれる。ボーフォートは有名な実業家で、女関係も派手だった。社交界の人々は、そんなゴシップが大好きで、ニューランドは、エレンがゴシップのネタにされることを危惧する。
メイとエレンの祖母であるミンゴット夫人は、ニューヨーク社交界の皇太后と呼ばれている権力者だった。ミンゴット夫人は、自分に似たところのある快活なエレンを、とても気に入っている。エレンも、自由な感覚を持つ祖母が大好きだった。
ミンゴット夫人は、帰国したエレンのために、自宅での晩餐会を計画する。しかし友人たちはこの招待を拒否し、エレンへの無言の抵抗を示す。
ニューランドは、社交界で最も権力のあるライデン氏にエレンの窮状を訴える。ライデン氏はニューランドの話に理解を示し、オーストリ公爵の晩餐会にエレンを招待してくれる。そこでエレンは、自分が浮いた存在であることに気づく。
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』のあらすじ【承】
エレンは社交界の人々の冷たい視線に傷つき、ニューランドの前で泣き出す。ニューランドはエレンに黄色いバラの花束を贈り、彼女を慰める。
エレンは伯爵と離婚するつもりだったが、世間体を気にする家族はそれに反対していた。彼女と親しいニューランドは、エレンの説得役を任されてしまう。
ニューランドは不本意ながら、エレンに離婚を思いとどまるよう話をする。エレンは寂しげな顔で、離婚をやめるとニューランドに約束する。
メイは母親の保養に付き合ってフロリダへ行き、エレンはライデンの別荘で心の傷を癒す。エレンから手紙をもらい、ニューランドは彼女に会いに行く。
エレンはニューランドが来たことを喜んでくれる。ニューランドは、彼女との情事を期待していた。しかし、最近エレンにつきまとっているボーフォートがやってきて、2人の時間は台無しになる。
エレンは再びニューランドに手紙を出すが、彼はそれを無視してメイに会いに行く。急に結婚を早めたいと言い出したニューランドに、メイは不安を感じる。メイは、“他に好きな人がいるなら自分は身を引く”と言うが、ニューランドはそれを否定する。しかしニューランドが結婚を急ぐのは、エレンを忘れるためだった。
ところが、伯爵がエレンに復縁を申し出ていると知り、ニューランドの心は乱れる。彼はエレンを訪ね、愛を告白する。エレンも本気でニューランドを愛していたが、自分は身を引くべきだと考えていた。ニューランドは彼女を抱きしめ、2人は熱いキスを交わす。そこへ結婚の時期を早める許可が出たというメイからの手紙が届く。
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』のあらすじ【転】
ニューランドとメイは結婚式を挙げ、豪勢な新婚旅行へ出かける。エレンは旅に出て、2人の結婚式には出席しなかった。ニューランドは、必死の思いでエレンのことを諦める。エレンもニューランドから逃げるようにして、ニューヨークを離れる。
エレンと最後に会ってから1年半が過ぎた頃、ニューランドは、ニューポートの海で、エレンの後ろ姿を見る。ニューランドは、船が灯台を過ぎるまでに彼女が振り向けば声をかけるという賭けをする。しかしエレンは振り向いてくれなかった。
ニューランドはエレンへの気持ちを断ち切ることができず、ボストンにいる彼女を訪ねる。ひとり旅の途中だったエレンは、予定をキャンセルして、ニューランドと1日過ごしてくれる。
エレンは、伯爵からのお金の受け取りも拒否し、今も自分の意志を貫いて生きていた。ニューランドは、自分だけ偽りの愛に生きていることがつらかった。彼はエレンに“ご主人のもとへ帰れ”と言いながらも、エレンなしでは生きられないと感じていた。
翌日、エレンの男性秘書がニューランドを訪ねて来て、エレンを伯爵のもとに帰すなと忠告する。戻れば裕福に暮らせるが、その人生に希望はないと彼は話す。
ボーフォートは事業に失敗し、彼に投資していたエレンも金に困っているらしいという噂が流れる。エレンがボーフォートの愛人だというデタラメな噂まで広がっていた。ニューランドは、メイに仕事だと嘘をつき、エレンのいるワシントンへ行くことにする。その夜、ミンゴット夫人が卒中で倒れたという知らせが入る。
ミンゴット夫人は、金の無心に来たボーフォートのせいで興奮して倒れたのだと怒っていた。夫人は電報でエレンを呼び寄せており、ニューランドが彼女を駅まで迎えに行くと申し出る。メイは、突然仕事が延期になったという夫を疑う。
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』の結末・ラスト(ネタバレ)
ニューランドはエレンを迎えに行き、2人は馬車の中で熱烈なキスをする。ニューランドのエレンに対する気持ちは、抑えきれなくなっていた。ニューランドに“どこかへ逃げたい”と言われ、エレンは“あなたにはできない”と答える。それを聞いてニューランドは怒り出し、途中で馬車を降りてしまう。
しかし翌日、ニューランドは彼女を待ち伏せし、明後日会う約束を取り付ける。その日、メイはミンゴット夫人のところでエレンと長話をしたらしく、遅くなって帰宅した。ニューランドはエレンに手紙を書き、封筒の中に鍵を入れる。
翌日、ニューランドはメイに全てを話そうと決意する。しかしメイは、ニューランドが別れを切り出す前に、エレンがヨーロッパに帰って、ひとりで生きていくことにしたという話をする。エレンが来週には旅立つと聞き、ニューランドは言葉を失う。
エレンの送別会も兼ねて、ニューランドの自宅で晩餐会が開かれる。そこでニューランドは、エレンとの仲が決定的に引き裂かれ、一族は妻を中心に回っているのだと確信する。
ニューランドは、“しばらくどこか遠くへ行きたい”とメイに切り出す。メイは夫に妊娠を報告し、それを阻止する。エレンがヨーロッパ行きを決めたのも、メイの妊娠を知ったからだった。メイは、夫とエレンの関係に気づき、しっかりと防御線を張っていた。ニューランドは、これから先もエレンと結ばれることは決してないのだと悟る。
その後夫婦は二男一女に恵まれ、それなりに幸せな家庭生活を送る。メイが肺炎で亡くなった時、ニューランドは嘆き悲しんだ。2人は長い年月をかけ、本物の夫婦になっていた。
57歳になったニューランドは、長男のテッドに誘われてヨーロッパへ行く。テッドはエレンに連絡を取っており、ニューランドは彼女の自宅に招かれる。エレンの自宅前まで来たニューランドは、しばらく考えた末、彼女に会わないまま帰っていく。
映画『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』の感想・評価・レビュー
19世紀のNY、社交界の掟、上流社会のエレガントな生活、装飾、高級食器が美しく並ぶ豪華な食卓、女性を綺麗に見せるためのドレス。
綺麗な映像だけでも観る価値がある優美な作品。
無邪気で何も知らないと思っていた本妻メイが、実は一番状況をよく把握していた。
メイ演じるウィノナ・ライダーは可憐で美しく儚げで、観ていてうっとりする。
ラストの老いたニューランドが階段を上らずに去っていく後姿は素敵だった。(女性 40代)
ナレーション部分がとても多いので進んでいくうちにこれは映画なのかという疑問を持ってしまいあまり物語に入り込むことが出来なかった。
確かにナレーションで解説が無いと理解が難しいところが多いのですがなんだか違和感を感じたのでそこは残念だった。
映像の美しさはとても素晴らしく映画というより芸術作品を見ているような気持ちになった。
出てくる衣装も料理も綺麗でその時代の貴族の世界を垣間見れて良かったと思う。(女性 20代)
地位や立場、階級やルールのせいで結ばれることの無かった男女の恋愛をマーティン・スコセッシ監督が暴力シーン一切無しで描いたこの作品。
雰囲気が素晴らしいです。上流階級の気品溢れる社交界や幼なじみとの禁断の恋、どのシーンもものすごく緻密で繊細に描かれています。そしてとにかく「女は強い」。自由奔放で自分らしく生きる幼なじみと、純新無垢で従順に生きる婚約者。どちらが良いと言うのではなく、どちらの女性もしっかりと芯があり強くて美しかったです。(女性 30代)
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