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映画『愛の監獄』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『愛の監獄』の概要:アンナ・アマリは実家から近いヴェルサイユ刑務所に移送された。そこの所長であるジャン・フィルミノに興味を引かれる。仕事のことや母のことなど話すようになり、思いはどんどん膨らんでいった。

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映画『愛の監獄』の作品情報

愛の監獄

製作年:2016年
上映時間:110分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ピエール・ゴドー
キャスト:ギヨーム・ガリエンヌ、アデル・エグザルコプロス、ステファニー・クレオ、アリエノール・ポワッソン etc

映画『愛の監獄』の登場人物(キャスト)

ジャン・フィルミノ(ギヨーム・ガリエンヌ)
ヴェルサイユ刑務所・所長。真面目な人物で、部下からの信頼も厚い。
アンナ・アマリ(アデル・エグザルコプロス)
ヴェルサイユ刑務所に移送された囚人。刑務所で戯曲の解釈の勉強をしている。父はおらず、母との関係に悩みを抱えている。
エリーズ・フィルミノ(ステファニー・クレオ)
サンテ刑務所の刑務官。ジャンの妻。ジャンとの間に、娘(ルイーズ)がいる。

映画『愛の監獄』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『愛の監獄』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『愛の監獄』のあらすじ【起】

アンナ・アマリは実家から近いヴェルサイユ刑務所に移送されることになった。同房の女性達は温かくアンナを迎えてくれた。だが、ソニアという女性だけはアンナを威嚇し、終始イライラしていた。金曜日に法務大臣の視察で歓迎のファッションショーを行うのだが、そのモデルとして選ばれなくて拗ねているのだ。

アンナが調理場で仕事をしていると、所長のジャン・フィルミノがやって来た。ジャンは新人のアンナに目立つことをするなと注意した。アンナはジャンに興味を引かれ、ファッションショーにモデルとして出たときに髪を掻き上げて誘惑した。

アンナはジャンと会い、裁判の後も調理場での仕事がしたいと訴えた。裁判の間は、別の刑務所に移送されることになっていた。だが、4か月後の話なので、ジャンは確約することができなかった。戻ってから考えようと声を掛けると、アンナは不満そうな顔をした。ジャンはその様子を訝しみ、裁判について不安を抱いていないか尋ねた。アンナは静かに首を横に振った。アンナから刑期の予想を聞かれるが、裁判官じゃないので分からないと答えた。ジャンはアンナの刑期に興味はないようにしゃべっていたが、部屋に戻るとアンナの資料を手に取っていた。

アンナは調理場で働いて稼いだ金を、母に仕送りしていた。母はアンナが刑務所に収監されてから、友人達と疎遠になっていた。母との面会の後、アンナはピラーという受刑者に絡まれてしまう。お互い殴り合い、乱闘騒ぎに発展した。アンナはジャンから呼び出しを受け、自制心を持てと注意を受ける。カウンセリングを勧められるが、アンナはジャンと話したかった。ジャンも承諾したため、アンナは母のことや自分の将来のことなどを話した。アンナは刑務所で勉強し、出所後大学に行くつもりだった。2人はアンナが勉強している戯曲、『フェードル』の話で盛り上がった。

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映画『愛の監獄』のあらすじ【承】

アンナは裁判のため、フルリー・メロジス刑務所に移送された。アンナは化粧を施し、黒色のドレスに青色のジャケットを羽織った。だが、弁護士から肌を見せない方が良いとアドバイスされ、ストールを首に巻かれる。ジャンはアンナからの手紙を受け取った。そこには、裁判が上手くいかず、自分を責めていることが綴られていた。

ジャンは裁判所に向かうが、アンナの裁判は非公開のため傍聴することができなかった。アンナは10年から12年の禁固刑を求刑された。アンナは既に刑務所に入ってから4年以上経過しているため、24歳ぐらいに出所することができた。アンナの態度次第では、それよりも早く出ることも可能だった。アンナが希望していた厨房の仕事には戻せなかったため、ジャンはアンナに週に1回パソコンの仕事を任せることにした。仕事内容は、外部からの日用品の購入で、収監者からの受注と所持金の管理と購入可能な商品の一覧表の作成だった。

アンナは授業を受け、『フェードル』について勉強した。『フェードル』は許されない相手に恋をした話のため、教師は生徒達に恋について討論させた。授業の後、アンナはジャンへの思いを募らせていた。図書室でジャンに声を掛けられるが、ピラーがいたため自分の気持ちを言うことができなかった。アンナは席を立ち、ジャンに手紙を残したことを伝えた。ジャンが机に残された手紙を読むと、ジャンへの気持ちで一杯なので、他の刑務所に移送して欲しいと書かれていた。

ジャンは仕事をしているアンナに会いに行き、キスをしてしまう。パソコンの作業所はアンナしかいなかったため、2人の逢瀬の場所になっていった。だが、家に帰って妻の姿を見たジャンは、罪悪感を募らせる。ジャンはアンナと会い、別の刑務所に移送することを伝えた。アンナはジャンを非難し、意気地なしと罵った。

映画『愛の監獄』のあらすじ【転】

ジャンの妻のエリーズが、受刑者達に絵を教えるため、ヴェルサイユ刑務所を訪れた。そこで、モデルを募ると、アンナが手を上げた。アンナはジャンが見ているのに気づき、上半身裸になって見せつけた。ジャンはアンナの裸に見惚れていたが、エリーズと目が合ったため、その場を立ち去った。エリーズはジャンがアンナに見惚れていたことに気づいていた。家に帰ると、服を脱いでジャンに迫った。

ジャンは問題行動を繰り返したピラーを別の刑務所に移送することを決める。ピラーはアンナとの関係をばらすと脅すが、ジャンは異に介さなかった。すると、ピラーはアンナが根っからの娼婦で、最後に不幸になるのはジャンだと罵った。

先方が断ってきたため、アンナの移送が取りやめとなった。アンナはジャンの意向ではないかと尋ねるが、ジャンは何も言わなかった。アンナはジャンにキスをして体を求めた。ジャンもそれを拒まなかった。ジャンはエリーズに対して引け目を感じるが、パソコンの作業所でアンナと抱き合うことを止めなかった。

アンナが1人でパソコンの仕事を担当しているため、他の受刑者から不満の声が上がっていた。ジャンがアンナにつきっきりなのも、気に食わないのだ。ジャンはそんな噂など気にしないよう部下達に伝えた。一方、アンナは母から悪い恋人と別れるよう忠告を受ける。占い師にそう聞いたと言うのだ。アンナは怒り、二度と来るなと母を怒鳴りつけた。

映画『愛の監獄』の結末・ラスト(ネタバレ)

ジャンは冬休みを利用して家族旅行に出かけるが、アンナのことが気がかりで、携帯を手放さなかった。エリーズはそんな夫の様子に気づいていたが、何も言わなかった。しかし、ベッドに入って抱き合っている最中に、ジャンが電話を取ろうとしたため、エリーズは携帯を投げつけて怒りを露わにした。電話を鳴らしていたのはアンナだった。母が面会に来なかったことで、激しく動揺していた。アンナは何度鳴らしても出ないジャンに苛立ち、泣きながら薬を大量に服用した。

アンナの件を聞き、ジャンが病室に駆けつけた。アンナはジャンを抱き締めながら休んだ。次の日、ジャンはアンナの病室を訪れるが、内部調査が開始されたため、立ち入りを禁止される。

ジャンは聞き取り調査を受けることになる。内部調査はピラーの告発が原因だった。刑務所内でも、アンナはジャンの愛人として有名だった。ジャンはただの噂だと一蹴するが、アンナの移送が決定される。憂鬱な気持ちで家に帰ると、ジャンの誕生日パーティーが準備されていた。エリーズは浮気に気づいており終始冷たい態度だったため、ジャンは戸惑った。ジャンがエリーズに声を掛けると、アンナと手を切るか家を出ることを求められる。

ジャンは仕事を休み、家を出た。アンナは別の刑務所に移送されたが、電話で交流を続けた。もうすぐ、アンナの控訴審があり、外出許可が下りるはずだった。ジャン達は直接会える日を待ちわびた。その後、アンナの外出許可が下りた。ジャンはアンナを迎えに行き、ホテルに向かって体を求め合った。だが、アンナはジャンの妻や娘のことを気にして浮かない表情をしていた。別れる間際、ジャンはプリペイド携帯のCIMカードをアンナに渡した。

アンナはジャンに電話を掛けるが、出たのはエリーズだった。娘を学校に送るのに家に行き、携帯を忘れてしまったのだ。エリーズはアンナに消えてくれと罵り電話を切った。アンナはショックを受けた。実は、アンナのお腹の中には、ジャンとの間にできた赤ちゃんがいた。アンナはジャンの立場を考え、医務室にも行けずにいた。本人にもまだ伝えられていなかった。同房の女性はそんなアンナを心配し、面会日に他の男性と会えばいいとアドバイスした。

アンナとの関係がバレ、ジャンは逮捕された。刑事はアンナに嵌められたことにすれば良いとアドバイスするが、ジャンはそれを嫌がった。アンナとの接触を禁止されるが、アンナの外出許可日に会いに行った。だが、アンナはジャンと話すのを拒み、男性と立ち去った。ジャンはショックを受ける。ジャンが子供の発表会を見に行っている間、アンナは男性と産婦人科を訪れていた。

1年後。ジャンとアンナが争う裁判が行われた。弁護士はジャンに、アンナに嵌められたと言うよう指示した。だが、ジャンはアンナと顔を見合わせ微笑んだ。

映画『愛の監獄』の感想・評価・レビュー

刑務所の所長×囚人の禁断の愛を描いた物語。しかも、所長は既婚者なので、二重の意味で2人の関係は許されないものであった。

アンナ・アマリは何だか目を引く危なげな雰囲気を漂わせた女の子で、所長のジャンが興味を持ったのも頷ける。2人の関係を理解できるかと聞かれれば、絶対理解できないと答える。だが、アンナとジャンがお互いリラックスした表情で傍にいた姿を見ると、自分に必要な相手だと感じて惹かれたのかなと思った。(女性 20代)


本作は、家庭ある刑務所長と囚人の非道徳的ラブストーリー作品。
妻子ある刑務所長が、若くて可愛い女の子に擦り寄られて段々落ちぶれていく様子や、彼女に嫉妬した妻が彼に迫るシーンが何とも生々しかった。
よくある話という感じだが、彼の恋心は妻子への愛とは全く別だということが上手く描かれていた。
不倫を題材としているため初めは否定的な気持ちで観ていたが、一年後に法廷で再会した2人が互いに笑みを浮かべるラストシーンが、かつて愛し合ったことを後悔していないように見えてとても素敵だった。(女性 20代)


妻子ある女子刑務所の所長と、若い女囚の禁断の恋。この作品、もっと評価をつけて欲しいです。もっと沢山の人に観て欲しい。実際に起こったゴシップが元ネタになっていて、原作はこの所長が出版した自伝です。こんな過激なストーリーを自伝にして映画化までしてしまうのは、さすがフランスだなと。
女囚を演じるアデル・エグザルコプロスが本当に妖艶で、美しくて、でもキュートで。これは所長が溺れてしまうのも仕方なかったのかなと思うほど。堅物な男の人が不倫に溺れてしまう姿、最高です。(女性 30代)

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