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映画『悪夢のエレベーター』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『悪夢のエレベーター』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『悪夢のエレベーター』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『悪夢のエレベーター』の結末までのストーリー
  • 『悪夢のエレベーター』を見た感想・レビュー
  • 『悪夢のエレベーター』を見た人におすすめの映画5選

映画『悪夢のエレベーター』の作品情報

悪夢のエレベーター

製作年:2009年
上映時間:105分
ジャンル:ミステリー、コメディ
監督:堀部圭亮
キャスト:内野聖陽、佐津川愛美、モト冬樹、斎藤工 etc

映画『悪夢のエレベーター』の登場人物(キャスト)

安井三郎(内野聖陽)
エレベーターに乗り合わせていた一人で、実は探偵事務所の所長。日々の生活に退屈を感じており、一種の諦めのような感情を抱いている。
愛敬カオル(佐津川愛美)
ゴスロリのスタイルに身を包んだ少女。『投身自殺をするため』エレベーターに乗り込んでいた。実は探偵社のメンバー。
牧原静夫(モト冬樹)
ジョギングスーツを着た中年。『人の心を見透かす超能力者』という裏設定がある。探偵社の一員。
小川順(斎藤工)
麻奈美という本妻がいながら浮気をしている若い男。丁度愛人の家から帰るためにエレベーターに乗っていた。

映画『悪夢のエレベーター』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『悪夢のエレベーター』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『悪夢のエレベーター』のあらすじ【起】

とある夜、とあるマンションのエレベーターが急に止まった。そんなエレベーターにたまたま乗り合わせていた4人は、全く動く気配を見せないエレベーターに対し、時間を潰すためにも互いに自己紹介を始める。一人一人順番に口を開いていくメンバーであったが、しかし、その乗客は一見しても曲者ばかりだった。

1人目はこのマンションに暮らしており、丁度ジョギングに向かおうとエレベーターに乗っていた平凡な中年、牧原静夫。2人目は明らかにガラの悪そうなオーラを漂わせているチンピラ、安井。3人目はこの中で唯一の女性、ゴスロリファッションに身を包んだ若い女、カオル。

そして彼らは自ら明かしはしなかったものの、それぞれが、人の心理を読む超能力者、刑務所から出所してきたばかりの空き巣、自殺願望があり屋上から投身自殺をするためにエレベーターに乗っていた、という裏の設定があった。そして最後、4人目の男はこの中で唯一普通に見える小川順であった。

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映画『悪夢のエレベーター』のあらすじ【承】

唯一の『常識人』、小川はその奇妙な同席者たちを訝しんだ。どう考えても裏のありそうな面々に対し、信頼してよいものかと悩む小川であったが、しかしこのまま狭いエレベーターに取り残されたままでも仕様がないと、仕方なく彼らと協力して脱出することを考え始める。

しかし実は、小川を除く同席者3人は同じ探偵事務所に所属する探偵であり、小川の妻、麻奈美からの依頼で、小川の浮気の証拠を掴むためにこうしてエレベータートラブルに見せかけて小川と接触したのであった。そしてその小川は丁度、このエレベーターに住む愛人の家から妻の元に帰る途中であった。

そのことを知らない小川は、「万が一のために遺書を残しておこう」という安井の言葉に従い、ボイスレコーダーに自らの罪を吹き込もうとする。その自白テープを麻奈美に手渡せば、彼らの任務は達成される筈であった。しかし、ここで小川はとあることに気がつく。それぞれの理由から階下に『降りよう』としていた自分に対し、上の階へ『昇ろう』としていた安井とカオルが同じエレベーターに乗り合わせていたのだった。

映画『悪夢のエレベーター』のあらすじ【転】

本格的に疑いの目を強めた小川であったが、しかし既に時は遅かったのである。自らの浮気を自らの口でボイスレコーダーに吹き込んでしまっていた小川は、睡眠薬入りの注射器を探偵たちにより首元に突き刺されてしまう。しかし、ここで予想外のことが生じた。睡眠薬によって眠るだけの筈であった小川が、何故か命を落としてしまったのだった。

このままでは自分達が殺人者になると焦った安井たちは、カオルの咄嗟のアイデアであった、小川を投身自殺に見せかけて屋上から突き落とすことにした。屋上の鍵を手に入れるために管理人室に忍び込んだ安井であったが、何とそこでエレベーター内と思われる監視映像を見ている管理人と鉢合わせたのだった。

犯行を見られたと思った安井は、揉みあいの末管理人を殺してしまう。カオルは小川を屋上から突き落として証拠を隠滅しようと提案する。しかし、そんな時小川の愛人が屋上へと登ってきてしまった。彼女は小川に捨てられたことを嘆き自ら命を絶とうとしていたのだった。そんな、愛人を安井は何とか踏みとどまらせるのであった。

映画『悪夢のエレベーター』の結末・ラスト(ネタバレ)

ハプニングに見舞われながらも何とか依頼をこなした安井は、依頼者である麻奈美に電話で報告をする。例を述べた麻奈美は、話の流れから自分の妹について語り始める。自分のことを慕っているその妹はつい先ほどまで精神病棟に入院しており、つい2週間前に退院したばかりであるという。

そこで安井は、とあることに気付く。今日小川に刺した睡眠薬入りの注射器を、一時カオルに預けていたことを、そして今回の作戦を考えたのもカオル本人であったことを。そう、麻奈美の妹とはカオルのことであった。カオルは自分の大事な姉に対して不義を働いた小川を最初から殺す為に、身分をいつわりこの探偵事務所に潜り込んだのであった。

カオルにはめられ、彼女の作戦通りに小川を殺してしまったことに気がついた安井の後ろで、大きな爆発音が鳴り響いた。後ろを振り返った小川の前では、炎に燃え盛る、つい先ほどまで自分達がいたマンションの姿があった。そこでは、まるでカオルが自分の野望を果たし炎の中で笑っているようであった。

映画『悪夢のエレベーター』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

初見時は、斎藤工さん演じる小川が主人公なのかと思っていました。しかし、映画の中盤でその予想は引っ繰り返され、内野聖陽さん演じる安井が主人公ポジションとなり、物語が大きく動き出したため、驚きを隠せませんでした。
モト冬樹さんは、人付き合いの良いオネエ役で、親しみやすさが愛しい役柄だと感じました。そして、最後のどんでん返しを作り出した張本人・カオル役の佐津川愛美さんの演技は、可愛らしくもあり恐ろしくもあり、ラストの身震いする不気味なエンドは、佐津川さんの演技で作り出されたと言っても過言ではありません。
悪夢のエレベーターは、ホラー・コメディ・サスペンスの3つが詰まった良作映画です。(女性 20代)


真夜中、突然エレベーターに閉じ込められた男女4人。ヤクザ風の男に、妻の出産に立ち会いたいイケメン、中年オヤジに死にたい女。なんだか訳ありげな人達が揃ったエレベーター内での密室劇。邦画のこういう作品って、迫力もなく臨場感もなく、ハラハラドキドキさせる訳でもなく、あまり期待していませんでした。が、この作品めちゃくちゃ面白かったです。コメディかと思いきや、後半ガラッと雰囲気が変わり、ミステリーやホラー要素も。
ラストまで見逃さずに、エンドロールの後までしっかり見ましょう。(女性 30代)


エレベーターという密室で巻き起こる会話劇がとても面白かったです。最初はただのトラブルかと思いきや、登場人物それぞれが秘密を持っていて、どんどん状況が悪化していく展開に引き込まれました。特に佐津川愛美さん演じるカオルの正体が明らかになったときは驚きました。最後までテンポよく、意外性のある結末も良かったです。(20代 男性)


序盤の軽妙な会話と、中盤からのシリアスな展開のギャップにハマりました。見かけはコメディなのに、内容はかなりブラックで心理サスペンス的。登場人物が皆うさんくさくて信用できないところがリアル。特に、犯人だと思っていた人物が実は…というどんでん返しが見事でした。終わってからもう一度見直したくなる映画です。(30代 女性)


正直、邦画にしてはよくできている密室劇だと思いました。舞台演劇を映画にしたような作りで、テンポの良いセリフの応酬と、予想外の展開が魅力的。特にモト冬樹さんの演技が意外にも深みがあって驚きました。コメディだけど、どこか切なさもあり、ラストの真相は重みがあります。(40代 男性)


最初はテンションの高いドタバタ劇だと思っていたのに、気がつけば複雑な人間関係と騙し合いに引き込まれていた。佐津川愛美のキャラクターが魅力的で、無邪気な表情と裏の顔の落差が怖いけど魅力的。エレベーター内という限られた空間をここまで活かした構成力に感心しました。(20代 女性)


舞台劇のような構成で、人物同士の会話や心理戦が丁寧に描かれていた。登場人物が少ない分、それぞれの背景や秘密がじわじわと明かされていく過程が楽しい。最終的には「誰がウソをついているのか?」というサスペンスに引き込まれ、最後は見事などんでん返し。面白かった。(50代 男性)


「軽い映画だろう」と思って観たら、意外にも深かったです。人間の業や孤独、罪の意識がテーマにあって、ラストで一気に物語の色が変わるのが見事。最初から伏線が張られていたことに後から気づいて、思わず2回目を観ました。脚本の巧みさに拍手したくなる作品でした。(30代 女性)


心理的な駆け引きが続く緊張感のある物語で、舞台劇のようなセリフのリズムが心地よかったです。特に、キャラクターたちの裏の顔がどんどん暴かれていく過程がスリリングで、観ていて飽きません。ラストで一気に視点が反転する展開も秀逸で、邦画でもこんな脚本があるのかと驚きました。(40代 男性)


久々に「こういう邦画もアリだな」と思える作品でした。スリルあり、笑いあり、そして最後はじわりと感動もあり。エレベーターという閉じた空間だけでこれだけドラマを展開させるのはすごい。俳優陣の演技もそれぞれに味があり、特にカオル役は印象に残りました。(20代 男性)

映画『悪夢のエレベーター』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『悪夢のエレベーター』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

キサラギ

この映画を一言で表すと?

“自殺”の真相を巡る、笑って泣ける密室型会話劇ミステリー。

どんな話?

売れないアイドル・如月ミキの一周忌に集まった5人の男たち。それぞれが思い出を語るうち、次第にミキの死に隠された真実が明かされていく。全編ワンシチュエーションで展開する、予想を覆す物語。

ここがおすすめ!

『悪夢のエレベーター』と同じく、密室での会話劇が魅力。ユーモアの中にサスペンスがあり、観る者の想像をどんどん裏切っていく展開がクセになります。笑いと感動、そして驚きが詰まった一作。

12人の優しい日本人

この映画を一言で表すと?

“無罪か有罪か”を巡る、笑いと本音が飛び交う法廷劇コメディ。

どんな話?

日本に陪審員制度が導入されたという仮定の下、密室で12人の市民が被告人の有罪・無罪を話し合う。誰もが一度は納得した判決に、ひとりの「無罪」が波紋を起こす。

ここがおすすめ!

密室×会話劇×心理の駆け引きが光る『悪夢のエレベーター』と好相性。言葉の力で物語が転がっていく面白さと、登場人物たちの本音が垣間見えるスリリングな展開が魅力です。

CUBE(キューブ)

この映画を一言で表すと?

出口のない“謎の立方体”で、人間性が試される極限脱出サスペンス。

どんな話?

目覚めるとそこは、無数のトラップが仕掛けられた立方体の部屋。見知らぬ者同士が生き残りをかけて協力するが、次第に互いの本性が剥き出しになっていく。

ここがおすすめ!

密室という物理的制約が極限の心理劇を生むという点で、『悪夢のエレベーター』と共通。登場人物の変化、疑心暗鬼、そして不条理な環境が生む緊張感を堪能できます。

カメラを止めるな!

この映画を一言で表すと?

前半と後半で意味が反転する、驚きと感動の低予算発掘映画。

どんな話?

ワンカット・ゾンビ映画の撮影現場。序盤はB級ホラーだが、後半でその“裏側”が描かれ、全てが伏線として繋がっていく驚きの展開へ。ジャンルを超えたエンタメ作品。

ここがおすすめ!

『悪夢のエレベーター』のように「最後まで観ないと真実が分からない」系が好きな方におすすめ。笑えて泣けて驚ける、“ネタバレ厳禁”の快作です。アイデア勝負の物語好きにぴったり。

密告はうたう 警視庁監察ファイル(ドラマ版)

この映画を一言で表すと?

正義の裏側に迫る、静かで鋭い心理追及型捜査劇。

どんな話?

警察内部の不正を暴く“監察官”が、同僚を疑い追い詰めていく。証拠よりも証言と心理を重視した描写が特徴で、相手の矛盾を突いて真相に迫っていく様がスリリング。

ここがおすすめ!

『悪夢のエレベーター』のような“言葉で詰めていく”構成が好きならこちらもおすすめ。静かな会話の中に潜む緊張感と、人間の裏表を描いた作品で、じっくり楽しめます。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. 影山みほ 影山 美穂 より:

    いつも当サイトにお越しいただきありがとうございます。
    ご指摘ありがとうございます。先ほど記事のほうを修正させていただきました。

  2. 通りすがり より:

    いつも映画を見た後、参考に覗かせて頂いておりますが・・。
    内容に誤りありですよ・・。

    >更に彼らにとって不幸な事に、小川を屋上から突き落とす姿を小川の愛人に見られてしまったのだった。やけになって自殺しようとする愛人を何とか踏みとどまらせる一同であった。

    この時、小川の死体はまだエレベーターの中。
    奥さんの元へ帰った小川の行動を悲観して自殺しようとしたのです。