映画『クリント・イーストウッドの真実』の概要:俳優としても監督としても活躍を続けるクリント・イーストウッドの歩みを本人の解説とモーガン・フリーマンのナレーションで綴るドキュメンタリー。クリント・イーストウッドの代表作をかいつまんで観られる。
映画『クリント・イーストウッドの真実』の作品情報
上映時間:96分
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:リチャード・シッケル
キャスト:クリント・イーストウッド etc
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映画『クリント・イーストウッドの真実』の登場人物(キャスト)
ナレーションはモーガン・フリーマンが担当し、クリント・イーストウッド自身が自分の作品について語る。
映画『クリント・イーストウッドの真実』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クリント・イーストウッドの真実』のあらすじ【起】
2009年春。クリント・イーストウッドは南アフリカで29本目の監督作品「インビクタス」の撮影に入っていた。ネルソン・マンデラが自国のラグビーチームにW杯優勝を目指させアパルトヘイトの呪縛を解き放とうとした感動の実話を基にした作品だ。
イーストウッドの原点はワーナーブラザーズの撮影所にある。1950年代からここへ通い始めて約60年、この撮影所はイーストウッドにとって故郷のような場所だ。ここでは往年の名作が数多く誕生し、イーストウッドもその映画を観て育った。
「壮烈!外人部隊」(58)の端役でデビューし、現場のプロデューサーから“存在感を示せ”とアドバイスをもらったイーストウッドは、「マーベリック」(59)ですでにその存在感を見せつける。真の男らしさを持つ父親から母や家庭を敬う心を教えられて育ったイーストウッドには紳士的な魅力があった。
1959年から7年続いたテレビドラマ「ローハイド」で注目を浴びたイーストウッドは、3本のマカロニ・ウエスタンで映画スターとなる。「ダーティーハリー」(71)は70〜80年代のイーストウッドの代表作となり、88年までに5作品が製作された。
76年には南北戦争で妻子を殺された農民が復讐の鬼と化す西部劇「アウトロー」(76)の企画を自らワーナーに持ち込んだ。“壊れた家族の再生”はイーストウッド作品の隠れたテーマの1つになっている。
映画『クリント・イーストウッドの真実』のあらすじ【承】
ワーナーの裁判所セットにはイーストウッドの全作品の衣装が保管されている。長年彼の衣装を担当してきたデボラ・ホッパーが管理する衣装は膨大な数に上る。
その後もイーストウッドは役の幅を広げ「ブロンコ・ビリー」(80)では純粋で時代遅れの曲芸師、「ダーティファイター」(78)ではオラウータンを相棒とするトラック運転手を演じた。
「ペイルライダー」(85)では謎めいた牧師役で新しい西部劇の形を作り、「タイトロープ」(84)では挑発的な内容の脚本を気に入って心に闇を持つ刑事を演じた。
「ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場」(86)で演じた海兵隊軍曹は昔ながらの男の極め付けだとイーストウッドは語る。長年演じてきた男らしさの形に疑問を持ち始めたイーストウッドは「ホワイトハンター ブラックハート」(90)で尊敬するジョン・ヒューストン監督をモデルにした映画を手がける。
「センチメンタル・アドベンチャー」(82)は、才能はあるが自滅するカントリー歌手の話で、実の息子と初共演を果たす。
ロケ撮影を好むイーストウッドも時にはセットを使う。敬愛するチャーリー・パーカーの伝記映画「バード」(88)では40年代当時のニューヨークをセットで再現した。
映画『クリント・イーストウッドの真実』のあらすじ【転】
監督としての出世作となった「許されざる者」(92)は西部劇の王道を守りながらも新たな魅力に溢れている。製作の機が熟すまで彼は10年待ち、その撮影を心から楽しんだ。テーマは“暴力への悔恨”で、彼はこの作品を西部劇の撮り納めとした。
「パーフェクト ワールド」(93)は成熟した観客を意識して製作した。もともとイーストウッドは興行収入に興味がない。
監督と俳優をこなすイーストウッドはスイッチの切り替えを心がけている。「マディソン郡の橋」(95)で共演したメリル・ストリープには切り替えが上手いと褒められた。この作品は彼には珍しいラブロマンスで、不倫ではなく運命の出会いをテーマにしている。
イーストウッドはワーナー社が閉鎖しようとしていた音楽スタジオを救済し「イーストウッド音楽スタジオ」と名付けた。自身の映画音楽のほとんどがこのスタジオで製作されており、「ミスティック・リバー」(03)の音楽もこのスタジオで作られた。
「ミリオンダラー・ベイビー」(04)では親子愛のようなものを描こうとした。主演のヒラリー・スワンクはこの作品でオスカーを獲得、モーガン・フリーマンも主演男優賞を受賞した。イーストウッドは監督賞と作品賞を獲得し、作品は高い評価を得た。
「父親たちの星条旗」(06)の製作が決まりいろいろ調べるうちに、イーストウッドはこの戦争を日本側からも描きたいと考えるようになる。硫黄島で実際の地下要塞を見て「硫黄島からの手紙」(06)の製作を決心し、「父親たちの星条旗」を撮影しながら脚本を書いた。
映画『クリント・イーストウッドの真実』の結末・ラスト(ネタバレ)
「グラン・トリノ」(08)では偏屈な老人をヒーローにした。「インビクタス 負けざる者たち」(09)の企画は主人公のネルソン・マンデラを演じたモーガン・フリーマンが持ち込み、イーストウッドに監督を依頼した。ラグビーチームの主将はマット・デイモンが演じている。ラグビーを通して黒人と白人は歩み寄り、人種差別の壁を越えて母国のチームを応援する。マンデラの信条はイーストウッド自身の信条でもある。
イーストウッドの住まいはカリフォルニア北部のカーメルにある。朝鮮戦争時は近くの基地に駐屯しており、その頃からこんなところに住みたいと思っていた。この地にすっかり馴染み、ホテルとレストランを購入したが、その建物や景観に手は加えていない。
長年所有していた土地にはゴルフコースを建設し、ここで過ごす時の楽しみにしている。ゴルフの面白さは簡単にマスターできそうに見えて、なかなかそうはいかないところにあると語り、気負わず気楽に楽しんでいる。
年齢を重ねてもイーストウッドの製作意欲は全く衰えておらず、望まれる限りは作り続けようと思っている。型にはまることを嫌い、常に新しいことへ挑戦してきたイーストウッドはギャラよりやりがいを優先する。そしてこれからも前へ進み続ける。
映画『クリント・イーストウッドの真実』の感想・評価・レビュー
映画としてどうこうではないが、クリント・イーストウッドはもともと身長が大きすぎること、そして俳優としては顔がもう一つという評価を与えられていた俳優であり、(これは感想ではなく事実です。)二流のテレビドラマとイタリア制作の映画で這い上がってきた苦労人なんですね。今はともかくそのころは結構不当に扱われていたようで、少なくとも90年代くらいまでは映画界の主流ではなかったそうです。恨み言になりそうな部分は省かれていますが、そのあたりも確認の上でご視聴されるといいかもしれません。(男性 30代)
作品についてだけではなく、クリント・イーストウッド自身の思いや日々の様子も垣間見えたのも良かったと思う。俳優だけでなく監督として活躍しているのはもちろん知っているが、想像以上にアグレッシブな人だなと感じた。年を重ねても映画に対する情熱を燃やし続けていることが、素直に凄いと思った。クリント・イーストウッドのように生きられる人は、なかなかいないと思う。これからどんな作品を手掛けるのか、今まで以上に楽しみになった。(女性 30代)
私が知っている「映画俳優」「映画監督」としてのクリント・イーストウッドは彼の才能のほんの一部でしかないのだと感じる作品でした。
クリント・イーストウッドの俳優業、監督業にスポットを当てて作られた今作ですが、彼の発する言葉一つ一つに重みがあり、長い間ハリウッドで生きてきた重鎮であることを嫌でも気付かされます。
ナレーションを務めたモーガン・フリーマンもとても良くて、クリント・イーストウッドの魅力を更に引き出していました。(女性 30代)
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