映画『天使が歌う街』の概要:子供時代に経験したある出来事によってクリスマスが嫌いになってしまった主人公がそのトラウマを乗り越えていく物語。実力派のミュージシャンが数多くのクリスマスソングを聴かせてくれる。2013年製作のアメリカ映画。
映画『天使が歌う街』 作品情報
- 製作年:2013年
- 上映時間:89分
- ジャンル:ヒューマンドラマ、音楽、ファンタジー
- 監督:ティム・マッキャンリーズ
- キャスト:ハリー・コニック・Jr、コニー・ブリットン、チャンドラー・カンタベリー、フィオヌラ・フラナガン etc
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映画『天使が歌う街』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『天使が歌う街』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『天使が歌う街』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『天使が歌う街』 あらすじ【起・承】
大学教授のマイケル(ハリー・コニックJr.)はアメリカのテキサス州で妻のスーザンと10歳になる息子のデイビッドと暮らしている。手狭になった家を売りに出し、新居を探していたが、なかなか思うような物件と巡り会えずにいた。
マイケルには離れて暮らす両親と姉の他に、実はもうひとり兄がいた。マイケルが10歳の頃、クリスマスプレゼントにスケート靴をもらった兄とマイケルは湖でスケートの競争をする。先へ行くマイケルを兄が引っ張ったはずみで2人は転倒し、兄は割れた氷の隙間から湖に落ちて死んでしまう。そのことでマイケルはずっと自分を責め、クリスマスが大嫌いになっていた。
感謝祭はマイケルの実家でにぎやかにお祝いしたが、家族で過ごすと辛い過去を思い出してしまうマイケルはクリスマスには来ないという。デイビッドは祖父(クリス・クリストファーソン)の所でクリスマスを祝うことを楽しみにしていたので落ち込む。それを見かねたマイケルの父はデイビッドだけクリスマス前に来て一緒にライトアップの飾りつけをしようと提案し、さすがのマイケルも父の提案を受け入れる。
ある日マイケルは一人でサイクリングに出かけ、立派な家が売りに出ているのを見つける。その家の持ち主ニック(ウィリー・ネルソン)は、マイケルが払えるだけの額でこの家を売ってもいいという。ただし“この町の人を失望させるようなことだけはしないこと”という条件を出す。マイケルは喜んでニックと契約し、家に帰る。
スーザンとデイビッドもこの家を気に入り、夢見心地で引っ越してくる。ニックは鍵とピアノだけを置いて、姿を消していた。
映画『天使が歌う街』 結末・ラスト(ネタバレ)
まだ荷物も片付かない中、向かいに住むグリフィン夫婦が挨拶に来る。グリフィン(ライル・ラヴェット)はクリスマスの飾りを持ってきて“ここはライブオーク・レーン(光の道)と呼ばれるクリスマスのデコレーションで有名な場所だ”と説明する。
その後、何人もの住人がマイケルの家へクリスマスの飾りを持ってやってくるが、マイケルはそれを全部屋根裏に放り込み、クリスマス用に家を飾ることを拒み続ける。
クリスマスが近づき、デイビッドは祖父のところへ行く。デイビッドはクリスマスの飾りつけを楽しみ、どうしても暗くなってライトアップを見てから帰りたいと言い出す。祖父はデイビッドの願いを聞き入れる。
ところが、2人が乗った車はトラックと衝突してしまい、デイビッドは軽傷で済むが祖父はその事故で亡くなってしまう。
デイビッドは自分のせいで祖父が死んでしまったのだと自分を責める。マイケルは“お前は悪くない”と何度も言うがデイビッドは聞き入れなかった。その姿は“兄は自分のせいで死んだのだ”と自分を責め続けるマイケルと全く同じだった。
マイケルは父が自分に残した最後のプレゼントの箱を開ける。そこには幼いマイケルたちがクリスマスを祝う様子が映された8ミリビデオが入っていた。ニックから“家族を結ぶものは思い出だ”と教えられたマイケルは、父の想いを理解しクリスマスの飾りつけを始める。そんなマイケルをみんなも手伝う。そしてようやくデイビッドも外へ出てくる。
マイケルは“おじいちゃんも叔父さん(マイケルの兄)もきっと見ている”とデイビッドに語りかけ、2人でライトアップのスイッチを入れる。そこにはどの家よりも光り輝くマイケルの家があった。
映画『天使が歌う街』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『天使が歌う街』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
クリスマスソングを楽しむ映画
物語の前半はそれほどでもないが、主人公のマイケルが実家で感謝祭のお祝いをする辺りで“やけに音楽のシーンが多いな”と感じ始める。
物語の中盤マイケル一家がニックの家へ引っ越し、訪ねてくる住人が全員玄関でクリスマスソングを歌って帰るという演出に至って“あ、これは一種の音楽映画なのか”ということがわかってくる。
マイケルの父を演じるクリス・クリストファーソンも謎の老人ニックを演じるウィリー・ネルソンもお向かいのグリフィンを演じるライル・ラヴェットもテキサス州出身の大御所ミュージシャンだった。どうりでクセの強いルックスをしているわけだ。
前知識なく観始めると、ストーリー展開の遅さや唐突な演出に違和感を感じるがアコスーティックな雰囲気で奏でるクリスマスソングを楽しむ映画だと分かって観れば、その違和感も解消できる。
ニックが天使だったなら…
ウィリー・ネルソンが演じるニックという老人は神出鬼没で、ちょっと人間離れした雰囲気がある。最初の登場からただの奇特な老人ではないのだろうなと予想はつくが、まさか天使だったとは…。
でも、それは物語のラストでニックが着ているライダースの背面に天使の羽が描かれていたことや非現実的な設定からそう思っただけで、具体的に“実は天使だった”という何かはっきりした描写があるわけではない。
クリスマスに老人の姿をした天使が現れるといえば、フランク・キャプラ監督の超有名な映画「素晴らしき哉、人生!」をどうしても思い浮かべてしまう。ニックにもあの天使のようにマイケルを助けなければならない理由があってそこが描かれていたら、この物語にももっと深みが出たのかもしれない。本当にニックが天使だったならの話だけれど。
映画『天使が歌う街』 まとめ
この映画は定番のクリスマス映画だと思って観るのが一番いいと思う。物語のドラマ部分に期待すると、いろいろな粗が目についてしまうので心穏やかにこの雰囲気を楽しむことができない。
時期外れに何となく観るよりは、街のクリスマスムードが盛り上がり“ああ、クリスマスだなあ”と実感する頃や、クリスマスを家でのんびり過ごしているようなシチュエーションで観るのが一番いい。それくらいこの映画はどっぷりクリスマスな映画だ。真夏にアイスを食べながら観るのは多分きつい。
作中で歌われるクリスマスソングもぬくもりのあるものばかりなので、恋人や家族と過ごすクリスマスの夜に大切な人と観て欲しいと思って作られた映画なのではないだろうか。
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