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映画『アナベル 死霊館の人形』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アナベル 死霊館の人形』の概要:実在する呪いの人形、アナベル人形を題材に制作された死霊館シリーズ。エピソードゼロに当たる作品でシリーズとしては2作目。待望の第一子を心待ちにしていた若い夫婦を狙う、人形を媒介とした悪魔との攻防と悲劇を描いている。

映画『アナベル 死霊館の人形』の作品情報

アナベル 死霊館の人形

製作年:2014年
上映時間:99分
ジャンル:ホラー
監督:ジョン・R・レオネッティ
キャスト:アナベル・ウォーリス、ウォード・ホートン、アルフレ・ウッダード、トニー・アメンドーラ etc

映画『アナベル 死霊館の人形』の登場人物(キャスト)

ミア・フォーム(アナベル・ウォーリス)
人形の収集が趣味で金髪の美しい女性。主婦として自宅で子育てをしている。悪魔に印をつけられ、子供を守ろうと必死に抗う。
ジョン・フォーム(ウォード・ホートン)
医者の卵でミアの夫。優しい性格で妻を労わる。研修医として近くの病院で働いており、妻の言葉を信じて家族を救おうと奮闘する。
エブリン(アルフレ・ウッダード)
引っ越したアパートメントの近くにある書店の店員。黒人女性。ミアと同じ年頃の娘を事故で失っており、何かと手助けをしてくれる。
アナベル・ヒギンズ(ツリー・オトゥール)
元隣人の家出した娘。悪魔崇拝のカルト教団に所属し、悪魔を崇拝していた。悪魔の召喚をするべく、人形に呪いをかけ自殺する。

映画『アナベル 死霊館の人形』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アナベル 死霊館の人形』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アナベル 死霊館の人形』のあらすじ【起】

1967年初期、カリフォルニア州のサンタモニカ。ジョン・フォームとミアの若い夫婦は第一子の出産を控え、幸せな生活を送っていた。夫のジョンは医者の卵でまだ不安もあったが、夫婦にとって子供の出産ほど嬉しいことはなかった。
近所との付き合いも良好、隣人のヒギンズ夫妻とも仲が良く、明るい未来が待っているとばかり思われた。

しかし、人形収集を趣味にしていたミアが、欲しかったアンティーク人形を夫からプレゼントされたある日の夜、ヒギンズ夫妻の家に強盗が入る。ミアが救急車の手配をしていると、強盗はジョンとミアの自宅へも襲来。犯人は若い女と男の2人組でミアも刺されてしまう。ジョンが助けに入り警察もすぐに来てくれたため、赤ん坊も助かった。

犯人の女は子供部屋に籠城し、ミアがお気に入りの人形を抱いて自殺を図っていた。後日、警察の調べにより犯人の男女は、家出して行方不明になっていたヒギンズ夫妻の娘アナベルとその恋人であることが判明する。この2人は悪魔崇拝のカルト教団に所属していたため、何らかの儀式的な行為による殺人だったのではないかと思われた。

事件があった翌日からフォーム夫妻の自宅では、不可解な現象が続出。夜中にミシンが勝手に動き出したり、アナベルが手にした人形が勝手に移動していたり、テレビが故障したりと様々な現象が起こる。ミアは不審に思いジョンに人形を捨てるようお願いした。

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映画『アナベル 死霊館の人形』のあらすじ【承】

そんなある日、ジョンが研修医の会議に出席するため、2日ほど家を空けることになった。ミアは子供服の作業中、テレビに見入ってしまいミシンで指を怪我してしまう。気を取り直したところで部屋が焦げ臭いことに気付く。キッチンへのドアを開けると、入れたはずのないコンロのスイッチが勝手に入っており、熱され過ぎたポップコーンが発火。キッチンはすでに火の海だった。ミアは急いで逃げようとするも、躓いて転倒。這いずって逃げようとしたところ、見えない何かに足を引っ張られ危うく殺されそうになる。幸い、異変を察した近所の人が来てくれたため、助かった。

知らせを聞いたジョン。病院に搬送された妻の元へ急いで戻ると、すでに出産を終えた後だった。産まれた赤ん坊は女の子。ミアが不可解な現象が起きる家には、子供を連れて帰りたくないと言うため、ジョンは引っ越しを決意。夫婦はカリフォルニア州のパサデナに引っ越した。

引っ越し先のアパートメントは広くて過ごしやすかったが、2階の音が筒抜けだった。ミアは事件以来、自宅に引きこもりがちとなっていたが、子供も順調に成長し恐怖は去ったかに思われた。しかし、荷物の整理をしていると捨てたはずの人形が箱の底から出てくる。ジョンは確かに捨てたはずだと言うが、ミアは夫からのプレゼントだからと人形を飾ってしまった。

後日、赤ん坊を連れて散歩へ出たミア。アパートメントの階段で幼い兄妹と出会う。兄の方は絵を描きながら頑なにミアと話そうとしなかったが、妹の方とは少しだけ会話をした。
近所を散歩して書店を発見。書店員のエブリンと挨拶後、帰宅したミア。アパートメントの階段で赤ん坊が事故に遭う絵を数枚拾う。恐らくは兄妹の兄が描いたものと思われた。

映画『アナベル 死霊館の人形』のあらすじ【転】

研修医として忙しいジョンと絵について相談。喧嘩になりかけるも、どうにか和解した。しかし次の日の夜、ミアが1人で夕食を摂っていると止めたはずのレコードが鳴り、開いている窓から見知らぬ女の子が入って来る。女の子は家の中を走り回り、勝手にミシンを起動してミアに襲い掛かる。女の子はアナベルだった。

帰宅したジョンにそのことを話したミア。夫婦は教会の神父へ相談に行くも、神父はまともに取り合ってくれなかった。

ジョンが夜勤でいない日の夜だった。ミアはアパートメントの地下にあるごみ捨て場へごみを捨てに向かう。彼女はそこで赤ん坊の泣き声を聞き、ベビーカーを発見。中に血が付いた布が入っていたため、取ろうとしたところ、何者かに腕を掴まれる。その手は黒く爪先が尖っていた。明らかに人間ではない。

彼女は恐怖に苛まれ、急いでエレベーターへ逃げる。掴まれた腕には何かの印がついていた。しかし、上階のボタンを押したはずのエレベーターは動こうとせず、何度も地下でドアが開く。ミアは恐慌状態となり、階段を使って逃げることにした。すると、その何者かも後を付いて来る。どうにか自宅へと戻り助かった。

翌日、事件の捜査をしている刑事に連絡したミア。印がついていたはずの腕には何もない。刑事からアナベルの話を聞く。事件時、アナベルは人形を抱き、部屋の壁に印を書き残して自死している。ミアは事件当時の写真からその印を目にし、腕につけられた印と同じものであることに気付いた。

まじないにて何かを召喚したのだろうか。ミアはエブリンの書店へ向かい、彼女と一緒に調べることにした。エブリン曰くカルト教がまじないをして召喚するのは大概、悪魔だということだった。

映画『アナベル 死霊館の人形』の結末・ラスト(ネタバレ)

悪魔崇拝の本を借り、書店から帰ろうとしたミア。子供を抱いたまま鍵を取り落としてしまう。拾おうとした時に誰かに呼ばれ、顔を上げると扉の窓にアナベルの姿が映る。すると、ベビーカーが勝手に動き出してトラックとクラッシュ。奇しくも絵の通りに事故が起きてしまった。幸い、赤ん坊を胸に抱いていたので、怪我はなかった。

帰宅後、本を調べ悪魔召喚について知ったミア。悪魔を召喚するには特定の印を描き、近親者と無垢なる子供の血を流さなければならないらしい。アナベルは両親を殺害し自殺している。召喚は完結しておらず、完結させるにはミアの子供を殺害しなければならない。アナベルは霊となってでも召喚を完結させるべく、子供の命を狙っているのだ。

狙われていると知った直後、ミアは悪魔に襲われアナベルが死の間際に抱いていた人形が原因だと知る。夜勤から帰宅したジョンに救われ、夫婦は危機感を覚えて神父に相談した。超常現象の専門家であり、法王庁の認定を受けている夫婦を紹介してもらうことになり、ひとまずは神父が人形を預かってくれた。
しかし、人形を預かった神父は教会へ戻る寸前、アナベルに襲われてしまう。

ジョンは病院にて神父の容態を見守り、その間はエブリンが来てくれることになった。
意識の戻った神父から、悪魔が子供ではなく実はミアを狙っていると聞いたジョン。自宅へ電話をかけるも、邪魔されて通話ができない。電話の直後、自宅へ神父の姿をした者が訪問。神は汝の罪を許したもうと叫ばれ、ミアは自宅へ閉じ込められる。

家の中で子供を探すも姿が見えない。そこで、エブリンが教会へ向かおうと言った矢先、悪魔が姿を現し彼女を倒してしまう。子供を隠され、恐慌状態に陥ったミア。子供部屋の人形は血に塗れ、天井には奇怪な文字が刻まれた。
悪魔の罠に嵌められたミアは、自らが魂を渡す承認をするよう誘導される。ジョンとエブリンが必死に彼女を扉の向こうから呼び続けるも、閉じ込められたミアには聞こえない。

子供部屋の窓が開いた。子供を助けたければ、死んで魂を寄越せということらしい。ミアは人形を胸に抱き、窓から身を投げようとする。そこへ、ジョンとエブリンが部屋へ突入。ジョンはミアをどうにか留まらせ、代わりにエブリンが人形を抱いて身を投げた。

半年後、回復した神父の説法を聞きに教会へ来たミアとジョン。子供も無事に戻り、ようやく立ち直りかけていた。しかしエブリン死後、人形の行方はようとして知れず。人形の呪いは簡単に祓えるものではない。ただ、今回はミアとジョンの元から去っただけなのだろう。

とある雑貨屋。看護師をしている娘の母親が飾られていた人形を目にし、娘の誕生日プレゼントとして購入していく。そうして、人形の呪いは次の物語『死霊館』へと続いていくのである。

後に人形はアナベル人形と呼ばれ、実在する人形は法王庁認定の超常現象研究家ウォーレン夫妻が所持。夫妻が経営する博物館にてケースに収められ月に2回、神父により清められている。

映画『アナベル 死霊館の人形』の感想・評価・レビュー

実際にあった話という部分が地味な演出などにも影響を与えている気がする。
あまり大げさだとやはり信憑性に欠けるので、その辺りのバランスは丁度良い印象。
SAWもそうだが、ジェームズ・ワン監督が作る作品のなんともいえない不気味さは、目を背けながらも見てしまう魅力がある。
ただ、こういった悪魔信仰と神父が戦うという往年の構図は、大体神父が痛い目を見てしまうので、見る前から結果が予測出来てしまうのが少し残念ではある。(男性 30代)


突然霊が襲ってきて驚かされるようなシーンはあまり多くはなく、ジワジワと恐怖が訪れるホラー映画という印象を受けた。こういう展開ならばこういう驚かせ方をするというようなホラー映画の定番とは少しずれた演出をしているため、予期せぬところで現れる恐怖を楽しめる。
実在する人形をモデルにしているという点がまた恐ろしい。その点もちゃんと映画で触れられているので、恐怖が倍増する。
全体的なストーリーはありきたりなもので、感激する事はなかったが、ホラーの演出などは素晴らしく、おすすめできる作品だと思う。(男性 20代)


実在する可愛らしいラガディアン人形、アナベル人形を題材にしたホラー。人形自体はほとんど動かないし、動いているところは見られないが、知らない間に動き、この人形には何かある、と感じさせるところが上手い演出と言えるだろう。
設定はありふれているし、出会ったばかりの他人であるイヴリンが命を賭けるところは違和感だったりと、なんとなく物足りないところはあるので、これだけ見たら正直普通すぎるホラーである。しかし、一作品目の「死霊館」を見て、好きだった私にとってはアナベル人形誕生の瞬間が見られるので嬉しい。(女性 20代)


幸せな生活に静かに忍び寄る恐怖が一番怖い。この映画を観た直後に浮かんだ感想がこれだ。人形を捨てても遠くに逃げても、気付いたら側にいる。どんな残酷なシーンよりも驚かせ要素よりも、これが一番怖いということを証明していた。映画を観終わった後に、不幸に見舞われると脳裏にアナベル人形がちらついた。それほどあのビジュアルと恐怖感を摺り込まれた。

エブリンが子供のために命を投げ出したシーンがあっさりとしているのは少し残念に感じた。追い討ちをかけるように、人形が別の人の手に渡るシーンで締め括られるのはとても気分が悪い。この感想もホラー映画としては、正解なのかもしれない。(女性 20代)


子供の頃、おばあちゃんのお家にあった「日本人形」。みんな綺麗だと言っていたけど、私は怖くて嫌いでした。特に夜になると動き出すんじゃないかと思うくらい、リアルな顔つきだったのを覚えています。
この作品に出てくるアナベルは「アンティーク人形」。とにかく顔が怖いです。目を見開いた表情に少し笑みを浮かべたような口元。こういう人形ってストーリーよりも記憶に残るので、より鮮明に覚えているんですよね。寝る前に思い出さないことを祈ります。(女性 30代)


時間の短さや残虐さ、驚かせかた等全体的にバランスの良いホラー映画です。エレベーターのシーンでは、肝が冷えました。また、アナベル人形の見た目が酷く恐ろしく、鑑賞後は人形の存在だけが印象に残りました。夫は、よく妻にあの人形をプレゼントしたものだと疑問に思います。エブリンは良心的な方だったので、最後自ら犠牲になり亡くなってしまい、胸が痛みました。これを機に、他の死霊館シリーズも見て、ストーリーの繋がりを楽しみたいです。(女性 30代)


前作の気持ちの良い終わり方に対して、今作はかなり後味が悪い。だがその後味の悪さが、いい意味で不気味で後を引き、個人的にはホラー映画らしくて好き。
“悪魔は人間の承諾がないと魂を奪えないから自ら差し出すよう仕向ける”という設定はなるほどなーと思わされたし、悪魔側の高等さや狡猾さがうかがえる感じが面白かった。
あの不気味な絵を置いていったのが近所の兄妹ではなく悪魔の仕業だったことを願うばかりである。(女性 30代)

関連作品

次作 アナベル 死霊人形の誕生

みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    「ソウ SAW」の“ジグソウ人形”や「デッド・サイレンス」の“腹話術人形”など、人形を使ったホラー映画を多く生み出してきたジェームズ・ワンが製作にまわった、実在する“アナベル人形”。
    本物は可愛らしさすら感じるアナベル人形を、欲しがる理由がわからないと思わせるような不気味なアンティークドールに仕上げるという腕前は一流。
    「死霊館」を見た人なら、その作品の登場人物の名前が出てきたり、アナベル人形自体も出ているので、先取りした感覚を覚えるだろう。

    DVD特典には、映画撮影中の不可解な出来事が監督やスタッフの口から語られている「アナベル人形の呪い」も収録されているが、大げさな印象を受けてしまう。
    有名な人形ホラー映画「チャッキー」シリーズに並ぶ不気味さが「アナベル」にもあるが、アナベル人形が勝手に動くシーンがほとんど無く、それこそが現実味を帯びていてゾッとさせられる。

  2. 匿名 より:

    ①絶妙な驚かし方の演出

    実在する人形、登場人物も実在する人々というリアリティを出すためのハードルが高く、近年のホラー映画に多く見られる「実際に起こった事件」がベースの作品。
    しかし「本当にあった事件」という言葉やテロップは使わず、ラストでアナベル人形が今、博物館に厳重に保存されていること、そしてお祓いが続けられていることのみに触れているので、他の作品のような大げさな印象を受けない。
    また序盤で、人形には人間の魂や悪魔が宿りやすい、というテロップを入れており、日本人には馴染みのある説なのでストーリーに引き込まれる。
    だがテロップの使いすぎで、時間内に入りきらなかった話を無理に詰め込んだ印象も受ける。

    オバケ屋敷のように大げさな驚かし方も使われている作品だが、意外な方向からアナベル人形が飛び出してきたり、ミアが人形と間違えてリアを投げてしまった後にやはり人形だったというありがちな展開を、時間を引き伸ばすことで怖がらせるという展開に持っていく演出は上手い。
    わかっていても、ドアが閉まるギリギリの所で飛び出してくるアナベルの幽霊には、驚かずにはいられない。

    ②ホラー映画の定番設定にガッカリ

    名前の売れている俳優はあえて起用せず、誇張しすぎない程度のリアリティを出しているので世界観に浸りやすい作品。
    重要な役のエブリンには、かつてアカデミー賞も受賞した演技派女優アルフレ・ウッダードを起用し、演技派だからこその最期が描かれている。
    教会での「自己犠牲」の話でほのめかしたり、エブリンが娘を亡くした後から死に場所を探しているように描かれているが、ミアのために命をささげるための説得力には欠ける。

    カルト教団の悪魔信仰から悪魔との対決に流れていく設定は、ありふれていてつまらなさを感じる。
    印を付けられたミアが本当の標的というのも意外性が無く、ペレズ神父が事故に遭うのはホラー映画の典型ともいえる。
    しかしジョンがミアの主張を頭ごなしに否定するのではなく信じようとする姿勢や、味方であるエブリンが特別な力や道具を持っていないのは、ホラー映画にしては珍しく斬新な設定。