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映画『Bad Moon Rising』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『Bad Moon Rising』の概要:菜葉菜を主演に迎え真冬を舞台に描かれる、謎めいた男女の静かなロードムービー。バイプレイヤーとして名高い菅田俊が、脇を固める。監督は「ヨコハマ物語」などを手掛けた喜多一郎。

映画『Bad Moon Rising』の作品情報

Bad Moon Rising

製作年:2015年
上映時間:107分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ミステリー
監督:喜多一郎
キャスト:菅田俊、菜葉菜、瀬古千裕、結城貴史 etc

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映画『Bad Moon Rising』の登場人物(キャスト)

トワコ(菜葉菜)
気が付いた時には病院のベッドの上におり、家族との旅行の約束を果たすために彷徨い始める女性。楽しい時の記憶ばかりが残り、状況をつかめないままケイジと過ごし始める。
ケイジ(菅田俊)
母の介護をしながら働く中年男性。老老介護になり兼ねない状況で、母に「殺して欲しい」と頼まれ意を決して手を下すも後悔の念に追われ、行く当てもないまま車で走りだした。

映画『Bad Moon Rising』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『Bad Moon Rising』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『Bad Moon Rising』のあらすじ【起】

「ここでいい」止まることなく回り続ける風車の下で、二人は別々に歩み始めた。

ケイジの運転する車に同乗していたトワコ。車通りの少ない道路でヒッチハイクをする男性を見かけ、「乗せてあげよう」とケイジに提案するのだった。その少年は「ハハニアイニ」と片言に語った。

ケイジは仕事をしながら、母・カズコの介護をしている。「殺して」とぼやくことが多くなった母をどうすべきなのか悩んでいた。一大決心をし、車を走らせ始めたケイジ。一方で、病院のベッドの上で目を覚ましたトワコは、息を切らしながら自宅へ戻った。その日は家族旅行だったことを思い出し、置いていかれたと感じたトワコは、ふらふらと家族の行先を当てもなく捜し歩くのである。疲れ切って道路に横たわってしまった時、ケイジの車が通りかかった。心配して、声をかけたケイジ。なぜか病院に居たというトワコだったが、きっと家族は遊園地に居るという。その遊園地まで送り届けることにしたケイジ。偶然にも、トワコが探している息子の名前はケイジであった。

車を走らせながら、ケイジは母との思い出を話し始めた。いつか一緒に旅行に行きたかったと、後悔を口にするケイジ。トワコは静かにその話に耳を傾けてあげるのだった。

映画『Bad Moon Rising』のあらすじ【承】

トワコが抜け出した病院では、大騒ぎになっていた。事故で受けた外傷や脳の損傷はもうなかったという医師。実はトワコは半年間昏睡状態で眠り続けていたのだ。ケイジとトワコは目的の遊園地に到着するも、遊園地は半年前に閉園してしまっているという。疑問を抱くトワコの脳に、息子との記憶が断片的にフラッシュバックし頭を抱え座り込んでしまった。車で少し休んだトワコは落ち着きを取り戻し、「初めての遊園地なのにびっくりさせてごめんね」とケイジに伝えた。観覧車に乗ってみたいというケイジに対して、トワコは「今度一緒に乗ろう」と優しく声をかけ再び眠りについた。

小学校教師の三島。彼女の過去の過ちを知るカメラマンに追われている。事あるごとに現れ、「罪の意識を見せろ」というカメラマン。三島は完全に恐縮しきっていた。

翌日、行く当てを失ったトワコはケイジの予定に同行した。まずは別れた妻を訪ねたいというケイジ。雑誌の編集をしていたというケイジは家庭を顧みず、妻は出て行ってしまったという。幼い頃はJAZZのピアニストになりたかったというケイジは、トワコにも幼いころの夢を尋ねた。トワコは「姉と比べられることのない自由が欲しかった」とにこやかに話す。ずっと陸上を続けていたトワコは大学でコーチと出会い、結婚した。凄く「今」幸せだと話すトワコ。二人はそのまま車内で眠るのだった。

映画『Bad Moon Rising』のあらすじ【転】

翌日、ケイジは元妻の元を再び訪ねていた。謝りたかったというケイジに対して、きつく当たる元妻。娘のことを気遣うケイジだったが、綺麗に忘れ切っていたからもう来ないでと妻は追い返す。さらに手持ちの現金を全て貸せと言うのだ。去り際に、娘は町はずれの「ミルキーウェイ」という店に居ることだけを教えてくれた。気を落とすケイジだったが、すぐに教えてもらった店へと向かった。あまりに変わり果てた娘の姿に苛立ちを隠せないケイジは、店前に立つボーイに当たり散らす。すると娘は昼間、飲食店でも働いていると教えてくれたのだった。翌日、その店を訪ね娘ときちんと再会することができたケイジ。通帳を託そうとするも「同情するな」と指し返されてしまった。しかし優しかったおばあちゃんに会いたいと言う娘。実はケイジはすでに母親を手にかけて殺してしまっていた。正直に話すケイジだったが、娘は信じようとはしなかった。

トワコが家族と泊まるはずだった山奥の旅館を訪ねたが、行方は掴めずにいた。帰り道、渓谷を覗いていると、三島を追っていたカメラマンが声を掛けてきた。未解決事件の現場を写真に収めるのが趣味だというこの男は、何か意味を含ませたような言葉でトワコを見ながら話をし続けた。その頃、トワコが入院していた病院では、トワコの姉が一人の若い医師と話していた。実は幼いころからトワコに嫉妬していた姉。トワコが病院から逃げ出し、再び自由を手に入れたと思うと気持ちが治まらない、と医師に本音をぶつけてしまうのであった。

映画『Bad Moon Rising』の結末・ラスト(ネタバレ)

行き先を見失ったケイジとトワコは、お互いの過去を振り返っていた。良い記憶しかないというトワコ。抜け落ちた記憶の中で、誰かを傷つけているのではないかと不安を隠せないトワコを、ケイジは優しくなだめるのであった。そして車に戻ろうとした時、一人の警官が車の近くに立っていた。事故の調査をしているという警官は、念のためトランクの中を見せて欲しいと願い出る。母の死体をトランクに入れているためケイジは、焦りを隠せなくなる。運良く警官は別の連絡が入りその場を立ち去ったが、それからケイジの運転は荒くなってしまった。事故の記憶がフラッシュバックしかけ、気を失ってしまうトワコ。ケイジは未解決の事故を調べているというカメラマンのことを思い出し、トワコの記憶喪失の原因について何か知らないか聞くために会いに行くことにした。

カメラマンから話を聞くケイジ。トワコが意識を取り戻した時、三島がものすごい形相で
車の横を通り抜けた。嫌な予感がしたトワコは三島の後を追ってカメラマンの家へ向かう。案の定、包丁を持っていた三島を抑え込んだケイジとトワコ。するとカメラマンは不気味に笑い出し「被害者と加害者が助け合っている」と言い放った。実は、トワコの家族の命を奪った事故は三島が起こしたものだった。全ての記憶を取り戻し、探し求めていた家族はもうこの世にはいないことを知るトワコ。泣き崩れたトワコを慰め、ケイジは本来会いに行く予定だったトワコの両親の元へ行こうと提案する。最愛の家族の死を受け止めたトワコは、ケイジと大きな風車の下で別れた。その後、ケイジは母の死体を抱きかかえ、海へと一歩ずつ歩みを進めるのであった。

映画『Bad Moon Rising』の感想・評価・レビュー

モノクロに近い色味ですべての事実が明らかになっていく物語であった。不必要な要素に見えた登場人物とその背景もきちんと繋がっていく展開だが、少し寸劇感が否めないのが残念である。仕事を失い、面倒を見てきた母の命の尊厳に突き当たる男。たまたま出会った記憶喪失の女性、というコンテンツは十二分に期待して間違いないものである。独特の空気感が漂う107分なので、苦手な人にとってはとても長く感じてしまうかもしれない一作。(MIHOシネマ編集部)

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