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映画『僕と世界の方程式』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『僕と世界の方程式』の概要:ネイサン・エリスは自閉症スペクトラムで、図形や数学が好きな一方で人とのコミュニケーションが苦手だった。ある日、大好きだった父が事故で亡くなり、母と2人暮らしになる。母は数学が得意な9歳のネイサンを、高校に連れて行った。

映画『僕と世界の方程式』の作品情報

僕と世界の方程式

製作年:2014年
上映時間:111分
ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
監督:モーガン・マシューズ
キャスト:エイサ・バターフィールド、レイフ・スポール、サリー・ホーキンス、エディ・マーサン etc

映画『僕と世界の方程式』の登場人物(キャスト)

ネイサン・エリス(高校生:エイサ・バターフィールド / 9歳:エドワード・ベイカー=クローズ)
自閉症スペクトラム。図形と数学が得意。人とのコミュニケーションが苦手。父には懐いていたが、母のことは拒んでいた。
マーティン・ハンフリーズ(レイフ・スポール)
高校の教師。国際数学オリンピックに出場したことがあるほどの実力者だが、多発性硬化症という病を患ってしまう。
ジュリー・エリス(サリー・ホーキンス)
ネイサンの母。ネイサンに手を握ることすら拒まれ、接し方を悩んでいる。それでも諦めることなく、深い愛情を持ってネイサンのことを育てている。
チャン・メイ(ジョー・ヤン)
国際数学オリンピックの中国選抜メンバーの1人。選抜メンバーが集まった合宿でネイサンと出会う。数学の勉強を強要する家族に辟易している。

映画『僕と世界の方程式』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『僕と世界の方程式』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『僕と世界の方程式』のあらすじ【起】

ネイサン・エリスは自閉症スペクトラムで、共感覚を持ち光や形の変化に敏感だった。図形や数学が好きな一方で、人とのコミュニケーションが苦手だった。父は車を運転しながら、ネイサンに人と接することを諦めないよう優しく諭した。その時、横から車がぶつかってきて、父が亡くなってしまう。葬儀で悲しみに暮れる母のジュリーは、ネイサンに手を繋いで欲しいと懇願した。だが、ネイサンは接触を嫌がりその場を逃げ出した。

9歳のネイサンの数学と図形の理解力は、小学校では対応できないほどだった。ジュリーはネイサンを高校に連れて行った。そこで、国際数学オリンピックに出場したことがあるマーティン・ハンフリーズ先生に出会う。ネイサンは国際数学オリンピックに興味を示し、マーティンに数学を指導してもらうことになる。

国際数学オリンピックは高校生を対象とした数学大会の最高峰で、中国が最強だった。7年後、ネイサンは国際数学オリンピックの選抜試験を受けていた。結果発表は1週間後で、ネイサンは受かるか不安な気持ちを抱く。

ネイサンはマーティンに、国際数学オリンピックで優勝しなかった理由を尋ねた。マーティンはたくさんの理由があると答えた。多発性硬化症という病気になったのも、その理由の1つだった。マーティンは病気になったことに絶望し、数学への情熱を無くしていた。マーティンはネイサンが選抜に受かるか不安がっているのを理解しており、明るく励ました。

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映画『僕と世界の方程式』のあらすじ【承】

ジュリーはネイサンの昼食を購入するため、ファーストフード店に入った。ネイサンはこだわりが強いため、メニューの番号や入っている商品の個数が素数でなければならなかった。いつも店員の好意で商品の個数を変えてもらっていたのだが何も知らない新人が担当したため、ジュリーは必死に説明して商品の個数を変えてもらった。購入した物をネイサンに渡すが、箱の中で商品が少し混ざってしまっていた。ネイサンが文句を言ったため、ジュリーは苛々を我慢できずに怒鳴ってしまう。

ネイサンは選抜チームに合格し、台湾で行われる合宿に参加することになった。その一方で、マーティンは病状が悪化し、解雇に近い形で学校を休職することになっていた。それでも、ネイサンへの指導は続けるつもりだった。

ジュリーとマーティンに見送られながら、ネイサンは台湾に旅立った。マーティンは自分が使っていたコンパスをマーティンにプレゼントした。ネイサンは他の選抜者と顔を合わせるが、上手くコミュニケーションが取れず困惑する。イギリスの代表に選ばれるのは、16人集まった選抜者の内6人だけだった。合宿にはイギリスの他に、中国を始めとした他の国の選抜チームもいた。

イギリス選抜チームは中国選抜チームと行動を共にした。そこで、ネイサンは中国選抜チームの1人であるチャン・メイとペアを組むことになる。ネイサンはいつもと違う環境に戸惑い、自分よりも優秀な人達が集まっていることに萎縮していた。母から電話が入るが、拒否してしまう。ネイサンはマーティンに電話をかけ、不安な気持ちを吐露した。ネイサンは幼い自分を寝かしつける父を思い出しながら眠りについた。

映画『僕と世界の方程式』のあらすじ【転】

ジュリーはネイサンに少しでも近づこうと、マーティンに数学を教えてもらうことにした。マーティンはネイサンを1人で育てているジュリーの大変さを慮り、ジュリーは1人で病気と闘っているマーティンを慮った。惹かれ合っていた2人はキスをするが、マーティンはジュリーを巻き込んで倒れてしまう。マーティンはジュリーに失望されることを恐れ、家に帰ることにした。気まずい空気になるが、マーティンは冗談を言ってジュリーを笑わせた。

ネイサンはメイと出かけた。食事を購入するが、箱に入っていたシュリンプは8個だった。ネイサンが素数ではないことを気にすると、メイはごく普通にシュリンプを1個取って食べた。ネイサンは数学でいつもの実力が発揮できずにいたが、メイに応援され克服することができた。

マーティンは拒んでいた多発性硬化症患者が集まるグループセッションに参加した。そこで、好意を感じている女性がいるが、関係を深めることに不安を抱いていることを話した。数年後には体が動かなくなるので、手を握ることも抱擁することもままならなくなるからだった。マーティンはそのことが怖くてたまらなかった。参加者達は素直に気持ちを吐露したマーティンに拍手を送った。話し終えた後のマーティンの表情は明るかった。

選抜メンバーの1人であるルークは、他の選抜メンバーと喧嘩になってしまう。他の選抜メンバー達はルークのことを自閉症の悪い特徴が出ていると蔑んだ。その特徴とは、独りよがりで社交性ゼロだった。その後、代表メンバーを選ぶための試験が行われた。試験終了後、ネイサンは思ったような力が出せずに落ち込んだ。上位5名が決まり、ルークとネイサンの成績が均衡していた。最後の1枠に選ばれたのは、ネイサンだった。

映画『僕と世界の方程式』の結末・ラスト(ネタバレ)

ルークはテレビ番組の会話を用いてメンバーと交流を図るが、上手くいかなかった。その日の夜、ネイサンは腕から血を流すルークを見つける。ルークはコンパスの針で、自分の腕を傷つけていた。ルークは自閉症で、ネイサンが自閉症だということも見抜いていた。自閉症だと診断された後、ルークは家族から「特別な存在」だと言われて育てられた。しかし、数学を楽しむこともできず、周囲に溶け込めず苦悩していた。

文化交流の一環で、ネイサンの家にメイが来ることになった。一緒に家に帰ると、母とマーティンがネイサンの列車を使って出迎えを演出した。ネイサンは勝手に自分の列車を使われたことに機嫌を損ねてしまう。ジュリーはドア越しにネイサンに話しかけた。その時、メイのことを褒めるネイサンの言葉を聞き、ネイサンがメイに惹かれていることに気づく。しかし、ネイサンには恋愛感情の好きがよく分からなかった。

第59回国際数学オリンピックが開催され、マーティンはネイサンを見守るために監視員の役に就いた。試合前日、メイは眠れなかったため、ネイサンの部屋を訪ねた。2人はキスをして同じベッドで眠った。次の日、中国チームの監督でメイの叔父にその姿を見られてしまう。叔父は厳しくメイを叱った。ショックを受けたメイは、試合に出場せず帰ることを決めてしまう。

ネイサンは試験を受けている最中、メイや父を亡くしたことや母のことを考えていた。そして、突然席を立つと、試合会場を飛び出していった。イギリスチームの監督がネイサンを追いかけようとするが、マーティンがそれを阻止した。ネイサンの目を見て、その方が良いと判断したのだ。その話を聞いたジュリーは、マーティンにキスをしてネイサンを追いかけた。

ネイサンはメイのことが好きなのか分からず困惑していた。だが、メイと一緒にいると、普段とは体も心も違うことを感じていた。ジュリーは愛について必死にネイサンに説明した。話を聞いたネイサンは、愛する父がいなくなったことを理解できない気持ちを打ち明けて涙を流した。ジュリーはネイサンを抱き締めて慰めた。

ネイサンが望んだため、ジュリーは車でメイを追いかけることにした。その時、いつも後部座席に座っていたネイサンが、助手席に座った。そして、初めて母の手に自分の手を重ねた。

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