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映画『特捜部Q 檻の中の女』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『特捜部Q 檻の中の女』の概要:殺人課のカール刑事は、自分の指示ミスのせいで1人の部下を亡くし、1人の部下が半身不随の怪我を負ってしまう。カール自身も怪我を負い、3か月間休職した。職場に復帰するが、上司から新部署「特捜部Q」への転属を命じられる。

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映画『特捜部Q 檻の中の女』の作品情報

特捜部Q 檻の中の女

製作年:2013年
上映時間:97分
ジャンル:ミステリー
監督:ミケル・ノルゴート
キャスト:ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス、ソニア・リヒター、ミケル・ボー・フォルスゴー etc

映画『特捜部Q 檻の中の女』の登場人物(キャスト)

カール・マーク(ニコライ・リー・コス)
殺人課の刑事。ある事件のとき、自分の指示ミスのせいで1人の部下が殉職し1人の部下が半身不随になってしまう。妻とは別居中。イェスパという名の義理の息子がいる。無骨な性格で、同僚達から疎まれている。
アサド(ファレス・ファレス)
新部署「特捜部Q」に配属され、カールの部下になる。孤立するカールを心配している。
ミレーデ・ルンゴー(ソニア・リヒター)
議員。自動車事故で脳に障害を負った弟と一緒に暮らしている。5年前から失踪しており、自殺として捜査が打ち切られた。
ラース・イェンスン(トールス・リュービュー)
通称ラセ。自動車事故で父と妹が亡くなり、母が車椅子で生活するようになる。母から引き離され養父母の元で暮らすようになるが、性的虐待を受ける。キレやすく乱暴的な性格。

映画『特捜部Q 檻の中の女』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『特捜部Q 檻の中の女』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『特捜部Q 檻の中の女』のあらすじ【起】

殺人課のカール・マーク刑事は、ハーディとアンカーと共に張り込みを行っていた。その時、仲間の到着を待たずに現場に突入し、アンカーが射殺されハーディが怪我を負う。自身も怪我を負ったカールは、3ヶ月間休養した。カールは職場に復帰するが、一緒に組みたがる者がいないと上司から言われ、新部署「特捜部Q」への転属を命じられる。「特捜部Q」では過去20年の未解決事件の書類ミスを探し、分類するのが仕事だった。カールは不満を抱くが、拒否権はなかった。

カールは病院に入院しているハーディの病室を訪れた。ハーディは半身不随になり、絶望していた。カールは言葉をなくす。別居中の妻のヴィガに縋るように電話をかけるが、迷惑がられるだけだった。次の日、カールが資料室に足を運ぶと、軽快な音楽が聞こえてきた。そこにいたのはアサドという名の男で、カールの助手として配属されていた。

カールは5年前に起こったミレーデ・ルンゴー議員失踪事件のことが気になった。その事件はフェリーから投身自殺を行ったとして捜査が打ち切られていた。捜査を担当したのは、カールが無能だと思うバク刑事だった。フェリーにはミレーデの弟もいた。カールは自殺をする場所に、弟をわざわざ連れて来る訳がないと考えた。

ミレーデは弟のウフェと一緒に暮らし、日中家政婦に家のことを任せていた。ウフェは家政婦に懐いていたが、最近不機嫌そうに庭を見ていた。ミレーデとウフェの姉弟は仲が良く、一緒にゲームをして遊ぶこともあった。夜中、ミレーデは庭をじっと見つめるウフェを見つける。ミレーデは声を掛けるが、ウフェが何を見ているのか分からなかった。

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映画『特捜部Q 檻の中の女』のあらすじ【承】

カールはアサドと共に、ミレーデの事件の捜査を行うことにした。資料に書かれた目撃情によると、甲板でミレーデとウフェが口論していた。その後、船内の売店でミレーデの姿が目撃されていた。その時、天気は雨だった。最後の目撃証言によると、到着の20分前にミレーデとウフェは再び甲板に向かっていた。この直後、ミレーデは自殺していた。なぜ、雨の中甲板に出たのか謎だった。

ミレーデが男子トイレに来たという証言があった。カールは目撃者が酔っていたので気に留めなかったが、アサドから美人が来たら酔っていても忘れないと指摘され考え方を変える。ミレーデは弟を捜索していたのではないかと予想した。カフェにミレーデが1人でいたという証言もあった。さらに、濃い緑色のレインコートの男とウフェが一緒にいたという証言もあった。バクはその証言を無視していた。ミレーデが雨の中甲板に出たのは、ウフェを探していた可能性が高かった。偶然甲板に出るとき男性がミレーデと一緒に出たため、ウフェと間違えられたのだ。

カール達はウフェがいる療養所に足を運んだ。ウフェは8歳の頃に事故に遭い、脳に外傷を負っていた。さらに、その事故で両親は亡くなり、ウフェは解離性障害を患っていた。職員はウフェを興奮させないよう注意し、ウフェとの面会を許した。カールはレインコートの男についてウフェに尋ねた。しかし、ウフェは何の反応も示さなかった。ウフェが心を開くには、多くの時間が必要だった。

カール達はバゲスン議員に話を聞きに行った。バゲスンはミレーデと2回だけデートに行っていた。2回と回数が少ないのは、バゲスンが妻帯者だからだった。バゲスンはそのことがマスコミにばれるのを恐れ、カール達を追い返そうとした。カールは最後にレインコートの色を尋ねた。色は緑だった。

映画『特捜部Q 檻の中の女』のあらすじ【転】

アサドはウフェの元に足を運び、カールはミレーデの秘書のススに話を聞きに行った。ススはミレーデが政界の男に興味がなく、バゲスンとは友人関係だったと証言した。ミレーデの恋人関係の有無を尋ねると、ミレーデがスウェーデンの会議で出会った男と親しくなり、朝までホテルに戻って来なかったことを教えられる。それは、ミレーデが失踪する1か月前の出来事だった。

2009年2月8日。ミレーデが監禁されてから127日が経っていた。水も満足に与えられず、ミレーデは外に出ることを求め続けた。ミレーデは必死に自我を保ち、生きていた。監禁されてから1年が経った後、部屋の気圧が上げられた。犯人はまた1年後と言葉を残した。

カールは妻の家から出てきた息子のイェスパと暮らした。イェスパは部屋に女性を連れ込んでいた。カールは庭に出てお酒を飲むが、そのまま眠ってしまう。次の日、電話に出ないことを心配したアサドが訪ねてきて起こされる。アサドは終始不機嫌で、自分にも他人にも関心が無いカールを心配する。だが、カールはそんなアサドの優しさを突っぱねた。

カール達はミレーデがスウェーデンで出会った男を捜索しながら、アサドはウフェの元に通った。しかし、上司に勝手に捜査していることがバレてしまい、カールは捜査の中止を命じられる。だが、カールはそれを無視して、アサドと共にウフェの元に向かった。ウフェの機嫌を損ねないようにするため、まずはアサドが1人でウフェに話しかけ、会議出席者の写真を見せながら知っている人がいないか確認することになった。カールは回りくどいやり方にもどかしい思いを抱く。

ウフェはある写真を見て興奮した。その写真に写っていたのは、スウェーデンにあるバイオ・ダイナミクス社に勤めるダニエル・ヘイルという男だった。ダニエルのことを調べると、ミレーデの失踪後に事故で溺死しているのが分かった。カール達はダニエルのことを調べた。それにより、本物のダニエルが溺死し、別の男がダニエルに扮して会議に出席していたことが分かった。

映画『特捜部Q 檻の中の女』の結末・ラスト(ネタバレ)

カール達はダニエルの仕事相手だったJ・ルンドクイストに会いに行った。ルンドクイストは偽のダニエルのことを知っていた。その男はラセという名前で、ダニエルと同じ孤児院で育っていた。カール達は孤児院を訪ねようとするが、上司の要請を受けたスウェーデン警察に捕まってしまう。カールは調査で新たに分かったことを説明しようとするが、アサドと共に警察手帳を取り上げられ上司に停職を言い渡される。

失意のカールは、ハーディの病室に足を運んだ。ハーディはカールのことを頑固者だから最高の刑事なのだと評した。ハーディに励まされたカールは、アサドの元に向かった。カールは事件の調査を続けることを決めていた。アサドも孤児院のことを調べており、事件の調査を続ける気でいた。

カール達は孤児院に足を運び、職員から話を聞いた。ラセはキレやすい子供で、職員も体を傷つけられていた。ダニエルはラセのことを尊敬しており、常に一緒に行動していた。ラセの実母のウラは自動車事故に遭い、身体に障害が残って車椅子で生活していた。

ミレーデの家族が乗っている車とラセの家族が乗っている車は並走していた。ミレーデは運転している父の目を隠して遊ぶが、そのとき正面からはトラックが来ていた。ラセはそんなミレーデの姿を見ていた。次の瞬間、ミレーデとラセの家族が乗った車は横転した。その事故で、ラセの妹と父は亡くなった。ラセは酒に溺れる母を世話するが、引き離されて他の家庭に引き取られる。ラセはそこで養父に性的虐待され、逃げ出した。孤児院で暮らすようになるが、ダニエルと一緒にいるとホモカップルだと少年にからからかわれた。ラセはからかってきた少年を血が出るまで殴り倒した。そして、大人になると養父を殺した。ある日、テレビでミレーデの姿を見つけ、事件を引き起こした。

カール達はウラの家を訪ね、ラセの居場所について話を聞いた。すると、海に出ていないと言われる。カール達はウラの嘘を見抜き、ラセのことを探した。その頃、ラセはカール達が来たことを知り、ミレーデがいる部屋の空気を抜いて減圧しようとしていた。空気が抜ければ、血管が破裂して全細胞が死滅する恐ろしい結果が待っていた。

カール達が物音を聞きつけ探りに行こうとしたとき、ラセが現れる。カールはミレーデやダニエルの件を尋ねるが、ラセは弁護士がいないと何も話さないと言って口を閉ざした。ラセを連れて警察署に行こうとするが、カールは物音がしていた倉庫が気になった。カールが車を引き返すよう指示を出した瞬間、ラセはカールを殴り、アサドを刺して逃走した。カールはアサドを心配するが、アサドはカールを倉庫に向かわせた。

カールは減圧を止め、瀕死の状態のミレーデに必死に声を掛けた。しかし、ラセが再び減圧を行い、カールは首を絞められてしまう。カールは殺されそうになるが、アサドがラセを殴って助けた。カールは減圧を止め、倒れ込んだ。ミレーデは病院に運ばれた。衰弱は激しかったが、生きていた。カール達はミレーデの姿を見て微笑んだ。そこに、職員に連れられてウフェがやって来る。

上司はカールを殺人課に復帰させようとするが、断られる。カールは特捜部Qにいることを望んだ。カールはアサドと秘書を1人配属させるよう求めた。上司は了承し、手帳を返した。アサドとカールは微笑み合った。

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