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映画『ブラウン・バニー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブラウン・バニー』の概要:恋人と別れた悲しみから立ち直れないバドは、カリフォルニアへ向かう道中、出会う女性達に恋人の面影を求める。多才なアーティスト、ヴィンセント・ギャロが主演から音楽まで全ての作業を手がけた自主制作ロードムービー。

映画『ブラウン・バニー』の作品情報

ブラウン・バニー

製作年:2003年
上映時間:90分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ヴィンセント・ギャロ
キャスト:ヴィンセント・ギャロ、クロエ・セヴィニー etc

映画『ブラウン・バニー』の登場人物(キャスト)

バド(ヴィンセント・ギャロ)
バイクレーサー。ネバダ州出身。隣家の幼馴染みのデイジーと恋人同士になり、ロサンゼルスで同棲していた。デイジーと別離した悲しみから立ち直れず、幸せだった日々を思い出しては涙ぐむ。レースに出場するため、カリフォルニアへ向かう。
デイジー(クロエ・セヴィニー)
バドの幼馴染みの恋人。ある日、バドの前から突然姿を消す。幼い頃からウサギを飼っており、バドとの同棲中も小さな茶色いウサギを飼育していた。薬物依存症。アレルギーがあるため抗生物質が手放せない。
ヴァイオレット(アンナ・ヴァレスキ)
カリフォルニアへ向かうバドが、最初に出会う若い女性。道路沿いのガソリンスタンドの商店の店員。
リリー(シェリル・ティーグス)
バドが二番目に出会う中年の女性。道路沿いのベンチに、物悲しげな様子で座っている。
ローズ(エリザベス・ブレイク)
バドが三番目に出会う女性。ラスベガスの外れで、昼間から道に立って売春している無許可の娼婦。

映画『ブラウン・バニー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブラウン・バニー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブラウン・バニー』のあらすじ【起】

ロサンゼルスで暮らすバイクレーサーのバドは、恋人デイジーと別れてから数年経った今でも、悲しみから立ち直れないでいる。バドは孤独な日々を過ごし、デイジーを思い出す度に涙ぐむ。カリフォルニアで開催されるバイクレースに参加するため、バドはバンにバイクを積み、ロサンゼルスを発つ。

ガソリンスタンドに立ち寄ったバドは、給油中に商店に入る。バドは、暇そうにしている店員ヴァイオレットに話しかける。ヴァイオレットは、レーサーのバドに憧れを抱く。

バドは、一緒にカリフォルニアに行こうとヴァイオレットを誘い、店から連れ出す。ヴァイオレットは、店の経営者である叔父夫妻宛に置き手紙を残し、バドのバンに乗り込む。

バドはヴァイオレットの自宅の前にバンを停め、荷物を纏めてくるよう促す。バドはヴァイオレットに愛を語り、キスをする。ヴァイオレットが準備をしている間に、バドは一人で出発する。

バドはデイジーの実家に立ち寄り、デイジーの母親に会う。幼少期、バドとデイジーの家は隣同士だった。数年前にデイジーの恋人として会っているにも関わらず、デイジーの母親はバドを全く覚えていない。

バドは、家の中で一羽の茶色い子ウサギが飼われていることに気付く。バドとの同棲中、デイジーはそれとそっくりのウサギを飼っていた。

バドは、ペットショップへ立ち寄ってウサギの寿命を店員に尋ね、デイジーの家にいたウサギはかつて自分たちが飼っていたものと同じはずがない、と確認する。

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映画『ブラウン・バニー』のあらすじ【承】

バドは、道路沿いの小さな公園の前にバンを停めた際、ベンチに座って煙草を燻らせているリリーに目を留める。物悲しげに誰かを待っている風情のリリーが気になり、バドは声をかける。

名乗り合うなり、バドとリリーはキスを交わして抱き合う。リリーは、泣き出したバドの頭を撫でる。バドはおもむろに立ち上がってバンに乗り込み、公園を後にする。バドはデイジーを想って泣き続ける。

ユタ州に入ったバドは、モーテルで一夜を明かし、荒んだ身なりを整えて出発する。運転しながら、バドはまだ泣き続ける。

バドは、砂漠の真ん中でバンを停め、バイクに乗って無人の荒野を走り回る。

バドは再びバンに乗り、一昼夜走り続けてラスベガスに入る。路上をたむろしている無許可の娼婦達が、ドライバーに声をかけて売り込んでいる。バドは、デイジーの面影を宿す娼婦がいないか、運転しながら探して回る。

バドは、声をかけてきた娼婦ローズを一度は断るが、思い直してローズをランチに誘う。昼食後、バドはローズを出会った場所で降ろして金を渡す。一人になったバドは、再び泣き出す。

映画『ブラウン・バニー』のあらすじ【転】

レース会場に到着したバドは、翌日の試合に備えてバイクを整備する。バドは宿泊先のホテルへ行き、荷物を預けた後、再びバンに乗って郊外へ向かう。

バドは、かつてデイジーと一緒に住んでいた家へ行く。家は寂れており、扉や窓は全て閉ざされている。バドは家の扉を叩き、何度もデイジーの名を呼ぶ。バドを不審に思った隣人は、現在、家は空き家であることを教える。

バンの中で泣いた後、バドは、再びデイジーの名を呼びながら家の扉を叩く。バドは、自分が来たことを知らせるメモを扉に挟み、その場を後にする。

ホテルに帰ったバドは、自分に電話がかかってきていないかフロントに確認する。バドは、もし電話があればすぐ繋ぐことと、デイジーという女性が来たら部屋に通すことをフロントに言付ける。

ベッドでまどろむバドの前に、突如、メモを見てやってきたというデイジーが現れる。ぎこちない空気の中、デイジーは今でも自分のことが好きかとバドに問う。バドがまだ自分を愛していると知ったデイジーは、以前のようにバドの膝に乗り、二人は抱き合う。

映画『ブラウン・バニー』の結末・ラスト(ネタバレ)

デイジーは、バドに隠れてトイレでマリファナを吸う。デイジーはバドにアルコールを勧めるが、バドはデイジーと別れてからは禁酒している。

デイジーは、二人が映った写真を今でも持ち歩いている。デイジーは、バド以外の男とは交際できない、やりなおしたいと切望するが、バドは浮気したデイジーが信用できない。

触れ合ううちに欲望を抑えられなくなった二人は、ベッドに入る。バドは、デイジーの浮気をなじりながらも、デイジーを激しく求める。行為の後、バドは、体を繋ぐことで無理矢理関係を戻そうとしたデイジーを責め、拒絶する。

デイジーは、二人が別離した本当の理由について語り始める。

数年前、あるパーティーで、バドは数人の男達と絡んでいるデイジーを目撃した。バドは、デイジーが自主的に男達を受け入れたと思い込んでいる。実は、酒とドラッグで前後不覚になったデイジーは、意識の無いまま男達に犯されていた。デイジーが裏切ったと誤解したバドは、ショックのあまりデイジーを助けずにその場を去った。

その後、デイジーは意識が無いまま吐瀉物を喉に詰まらせて窒息死し、バドはデイジーの遺体に縋りついて泣き叫んだ。

バドはデイジーの死を認められず、デイジーはただ出て行ったのだと思い込もうとしていた。バドが目を覚ますと、デイジーは姿を消している。

バドはバンに乗り、再びどこかに向けて出発する。

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