映画『CAGED 監禁』の概要:紛争地帯で偶然拉致、監禁されてしまった犬嫌いの看護師と同僚たちが、命の危険にさらされながら脱出を試みる様子を描いたサスペンス作品。2010年のフランス映画で、監督はヤン・ゴズラン。
映画『CAGED 監禁』 作品情報
- 製作年:2010年
- 上映時間:84分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:ヤン・ゴズラン
- キャスト:ゾエ・フェリックス、エリック・サヴァン、アリエ・エルマレ、イヴァン・フラネク etc
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映画『CAGED 監禁』 評価
- 点数:65点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『CAGED 監禁』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『CAGED 監禁』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『CAGED 監禁』 あらすじ【起・承】
治安が悪いユーゴスラビアの病院に派遣された看護師キャロルは、20年前に犬に襲われて友人ローラを失い、それから犬が苦手になった。
仕事最終日を終え、故郷に妻と2人の子供を置いてきた同僚マティアス、キャロルに気がある同僚サミールと一緒に、車で国境に向かって移動するが、長時間の通行止めを余儀なくされる。
迂回して移動するものの道に迷い、武装集団に捕らえられてしまう3人。
マティアスは足を撃たれ、3人の他にも捕まっている人がいた。
武装集団の中には医者がいて、3人をすぐに殺したり痛めつけるつもりは無いようだったが、突然鳴り響いた電話のベルと共にサミールが連れていかれ、バラバラにされてしまった。
そこでは臓器売買が行われていて、数多くの犬が飼われていた。
マティアスは、マットレスのスプリングに使われている針金を細工し、脱出しようとするが失敗に終わる。
一方のキャロルはふさぎ込むようになっていたが、子供が閉じ込められているとわかり、生きる力を取り戻す。
だが、ついにキャロルの順番がやって来る。
映画『CAGED 監禁』 結末・ラスト(ネタバレ)
手術台に縛り付けられたキャロルだったが、手枷が偶然取れて、医者にメスを突き立てる。
捕らわれている少女アナやマティアスを助け出そうとするが、鍵がないため扉を開けることも出来なければ、犬が怖くて工具を探すことも難しい。
食事係の女性マリッツァを殺害し、ローラの写真が入ったネックレスを取り戻して、ようやく工具を手に入れた。
そして武装集団のボスであるゴランを殺害し、マティアス、アナと共に脱出。
だが、仲間の死とキャロルたちの脱走を知った武装集団は、凶暴な犬を連れて追いかけてくる。
足を怪我していたマティアスは、足手まといになるからと森の中に残り、キャロルとアナは逃げ続ける。
アナを逃がすため、自らも犬に対しての囮となったキャロルだったが、偶然見つけた地雷を利用して凶暴な犬を全滅させる。
そして背の高いトウモロコシ畑の中を逃げまどっていた2人だったが、キャロルは腹部を銃で撃たれてしまう。
それでもアナを助けたい一心で、銃を持った男性に反撃するキャロル。
気が付いたキャロルは、アナと共に軍に保護されていた。
映画『CAGED 監禁』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『CAGED 監禁』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
残酷描写が少ないフランス製ホラー映画
フランス製のホラー、スリラー映画といえば、「マーターズ」や「屋敷女」のように残酷描写を前面に押し出したものが多いが、本作は残酷描写を極力控えてスリル感を味わえるようにしている。
残酷描写だらけの作品と期待して見るとガッカリさせられるだろうが、大衆向けのホラー作品としてはちょうど良いくらいの不気味さが漂う。
キャロル、マティアス、サミールの中の誰かが臓器売買側の人間などというどんでん返しや、かつての友人ローラの親しい人の復讐劇という意外なストーリー展開はせず、単純に臓器を奪われる順番がいつ来るのかという恐怖と脱出のスリル感だけを描いた。
キャラクターの背景にあるものが薄れがちだが、キャロルの犬へのトラウマという設定が、自然と彼女の人間性を映し出すものになっている。
同様に監禁されていたアナの存在が失った友人ローラとかぶって、キャロルに生きる力を与えたり、アナだけでも救おうとする姿の根拠になっている。
犬のトラウマを生かしきれなかった
犬がトラウマのキャロルが監禁された場所が犬に囲まれていたりするのに、肝心の犬への恐怖感はあまり目立って描かれておらず、極力近づかなければ大丈夫という展開にはガッカリ。
逃げるキャロル、アナ、マティアスを追う犬も大活躍というわけではなく、犬へのトラウマを生かしきれなかった無難な脱出スリラームービー。
不気味さが漂うセットの数々
ジメジメとした印象の薄暗い檻の中や、臓器の注文が来る時の死神の役割の電話のベル、血まみれの手術室などはトラウマもの。
地雷で吹き飛んだ犬の亡骸は、犬好きにとっては作り物とわかっていてもいい気分はしない。
残酷描写が少なめとは言っても、サミールの遺体を運びながら笑顔で会話をする臓器売買集団にはゾッとさせられる。
犬が大嫌いな私にとってこの作品は最悪すぎる地獄でした。グロテスクな描写もホラーもスプラッターも大好きですが、犬だけは本当に苦手で触ることはもちろんできないし、近づくこともできません。
犬へのトラウマを抱えるキャロルに感情移入しながら、どうやって脱出するのだろうと考えていましたが、思っていたよりもトラウマは軽いようでそこまで犬が苦手ではないように見えてしまいました。もしくは、極限状態になった時には嫌い、怖いなんて言っている暇はないのかもしれません。
改めて、日本は本当に安全な土地だなと感じました。(女性 30代)
映画『CAGED 監禁』 まとめ
終始陰気なムードが漂う映画で、ハッピーエンドとまではいかない終わり方だが救いも見える作品。
フランスのホラー映画、スリラー映画といえば残酷描写メインのものばかりの中で、純粋な監禁&脱出サスペンスになっている。
人間を商品としてしか見ない臓器売買集団と、生きるために集団のボスや食事係の女性、追ってきた犬さえも容赦なく殺してしまうキャロルの容赦なさが淡々と描かれていて、それはそれで不気味。
特に犬好きの場合は気分が悪くなるシーンもあるが、残酷描写だらけのフランスホラーが苦手な場合は見やすい作品。
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