映画『チャーリング・クロス街84番地』の概要:アメリカ在住のヘレーヌは、安い値段で買える絶版本を探していた。そこで、ロンドンのチャーリング・クロス街84番地にある古書店に手紙を送り、目当ての本がないか確認した。店主のフランクは手紙と共にヘレーヌに本を送った。
映画『チャーリング・クロス街84番地』の作品情報
上映時間:95分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:デヴィッド・ジョーンズ
キャスト:アン・バンクロフト、アンソニー・ホプキンス、ジュディ・デンチ、ジャン・デ・ベア etc
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映画『チャーリング・クロス街84番地』の登場人物(キャスト)
- フランク・ドエル(アンソニー・ホプキンス)
- イギリス在住。古書店店主。妻と子供がいる。真面目な性格。
- ヘレーヌ・ハンフ(アン・バンクロフト)
- アメリカのニューヨーク在住。貧乏作家。本を読むのが好き。皮肉屋。
映画『チャーリング・クロス街84番地』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『チャーリング・クロス街84番地』のあらすじ【起】
ヘレーヌはロンドンのチャーリング・クロス街84番地に出かけ、人がおらず埃が積もった店に入った。彼女はそこで過去に思いを馳せた。1949年10月5日。アメリカ在住のヘレーヌは絶版本を探し歩いていたが、なかなか希望する金額でお目当ての物を見つけられずにいた。彼女は貧乏作家で、本を買うためにお金をかけることができなかった。そこで、イギリスのマークス社という古書店に本のリストを送り、安い値段で本を販売していないか確認することにした。
1949年11月3日。ヘレーヌの元に古書店から本が送られてきた。ヘレーヌは感謝の気持ちを手紙に認め、本の代金を同封して送った。それからも本の売買と手紙のやり取りは続いた。ヘレーヌは聖書を購入するが、希望していた物とは違った。彼女は皮肉を交えながらそのことを手紙に書き、支払代金と共に古書店に送った。古書店の店長であるフランクは謝罪の言葉と共に、ヘレーヌが求める聖書を探しておくと手紙に書いて返信した。
ヘレーヌは階上に暮らす女性の恋人・ブライアンに話を聞き、ロンドンでは食糧が配給制で肉も卵も手に入らないことを知る。彼女はブライアンカップルの助けを借り、食糧をフランク宛てに贈った。食糧は古書店で働く者達で分けられることになった。ヘレーヌが送ってくれた食糧は闇市場でしか手に入らない物ばかりだったため、皆喜んだ。
映画『チャーリング・クロス街84番地』のあらすじ【承】
ヘレーヌは古書店で働く女性・セシリーから手紙を貰う。そこには、フランクがとてもいい人であること、フランクはヘレーヌのことを顧客ではなく文通相手だと思っていること、ヘレーヌはどんな人か店で噂になっており正体を知りたいので写真を送って欲しいこと、食糧を送ってくれたことへの感謝の言葉が書かれていた。ヘレーヌは「謎の女」でいたかったため、写真を送るつもりはなかった。
ヘレーヌはニューマンの『大学論』を求めていた。店にあったのは貴重な初版本だったが、フランクは破格の安さでヘレーヌに販売した。ヘレーヌは喜ぶが、届けられた本の包装紙に古書が使われているのを見て腹を立てた。ヘレーヌは怒りの文言を手紙に書いた。フランクは包装紙に使われた古書は表紙が剥がれた半端本で、まともに販売できない物だったことを手紙に書いて返信した。
ヘレーヌはセシリーとも手紙のやり取りを続けていた。ヘレーヌは自分が書いた戯曲がプロデューサーに気に入られ、テレビの脚本を書かないかと誘われたことを手紙に書いてセシリーに送った。
映画『チャーリング・クロス街84番地』のあらすじ【転】
復活祭。ヘレーヌは再び食糧を古書店に送った。すると、古書店の図書目録係のビル・ハンフリーズから感謝の手紙が届いた。彼は75歳の大叔母と暮らしていた。大叔母は久しぶりのお肉に、笑顔を浮かべて喜んだ。フランクからも手紙が届いた。彼は現在本の在庫を補充するために、イギリス中の古い家を訪ねて回っていた。家になかなか帰れないため妻からは「下宿人」と皮肉られるが、食糧を持ち帰ったことで機嫌が直ったことが手紙に書かれていた。フランクは感謝の印として社員を代表し、ヘレーヌが求めていた恋愛詩集を贈った。偶然にもその本はヘレーヌの誕生日に届いた。
ヘレーヌの仕事はうまくいっており、報酬が上がった。彼女はイギリスに行くことを考えるが、皮肉たっぷりの手紙を書いていたため決心がつかずにいた。その一方で、ヘレーヌは友人のマキシーンに頼み、ストッキングを3足古書店にこっそり置いて来て欲しいと頼んだ。それは、フランクの妻や古書店の従業員に宛てた物だった。フランクは感謝の言葉と共に、同僚のジョージが亡くなったこと、イギリスに来ることを待ち望んでいることをヘレーヌへの手紙に綴った。
映画『チャーリング・クロス街84番地』の結末・ラスト(ネタバレ)
ヘレーヌは歯科で診察を受ける。そこで、歯科医から根管治療をして歯冠を被せないといけないと診断される。治療にかかる費用は、約2500ドルだった。ヘレーヌは治療を受けたので、イギリスに行くための費用が捻出できなくなる。フランクは手紙でヘレーヌが来ないと知りがっかりする。
数十年後、ヘレーヌとフランクの手紙のやり取りと本の売買は続いていた。幼かったフランクの子供は大きく成長し、長女のシーラは24歳になった。彼女は教師を目指して秘書の仕事を辞め、大学へ進学した。
セシリーは古書店を辞め、音信不通になっていた。他にも何人か辞めた者がいた。しかし、フランクは変わらず古書店で働いていた。シーラは教師になり、次女のメリーは婚約した。だが、メリー達カップルはお金がないため、結婚はまだ先のことになりそうだった。
1969年1月8日。ヘレーヌの元に古書店の秘書から手紙が届く。そこには、12月22日にフランクが他界したことが書かれていた。彼は12月15日に虫垂破裂で緊急入院し手術を受けたが、腹膜炎で1週間後に亡くなっていた。ヘレーヌは涙を流して悲しんだ。
ノーラはヘレーヌに手紙を送った。そこには、ヘレーヌはとフランクの仲睦まじい様子に嫉妬していたこともあったこと、亡くなる前にフランクに会って欲しかったことなどが書かれていた。
ヘレーヌはイギリスに行くことを決める。彼女が訪れた古書店は、本が全て無くなり無人だった。ヘレーヌは微笑み、亡くなったフランクにやっと来たことを報告した。
映画『チャーリング・クロス街84番地』の感想・評価・レビュー
静かに心温まる一本。
ニューヨークに住む貧乏脚本家がロンドンの古本屋に手紙で注文を送りその本が届く、文通ですらないやりとりの中で、やがてお互いに親密さを感じていく。一度も会ったことがなく仕事のやりとりだけでも、そこに思いやりと誠実さがあれば人と人は繋がれる。ちょっとした言葉使いの変化にその過程を見て、静かに涙が湧いて出る。
これが作り話ではないところがまた良い。時代背景やアメリカとイギリスの対比等にも興味があればこの作品の味わいはさらに深まる。
自分の中に何か大事な物がある人には必ず響く作品。(男性 40代)
スマートフォンやパソコンからのやりとりが主流となり、手紙を送り合う「文通」という言葉は廃れつつある今だからこそ、古き良き時代の人と人とのコミュニケーションが美しく思えました。ましてや、アメリカのイギリス文学を好む女性とイギリスの男性書店員という、異国の異性との手紙のやりとりだなんて夢があってとても素敵でした。最終的な結果は少し切なくもなりましたが、会いたい人には早めに会っておく必要性を今一度突きつけられた気がします。(女性 20代)
私は手紙を書くことが好きです。プレゼントやちょっとしたお返しにも一言メッセージを添えて渡すんです。すると、相手からお手紙までありがとうなんて言われて渡したこちらまで嬉しくなってしまうんですよね。もしかしたら、言葉を伝えるよりも文字にする方が心が伝わることもあるのかもしれません。
この作品を見ると、文字を通して気持ちが伝わり親密になっていく様子が本当に素敵で心が温かくなりました。
2人が会えるラストに期待しましたが、人生はそんなに上手くいかないというメッセージも込められているのかも知れません。(女性 30代)
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