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クリスチャン・ベールが出演するおすすめ映画5選

演じる役柄は個性的かつ、プロ中のプロと呼ばれ、密かに尊敬を集める俳優がクリスチャン・ベール。彼の人気の秘密は役作りともいえますので、役作りとおすすめ映画をみていきましょう。

クリスチャン・ベールが出演するおすすめ映画5選

13歳の時に『太陽の帝国』で4000人の候補者の中から主役に選ばれたのが、クリスチャン・ベール。
その才能にほれ込んだスピルバーグから、さらに仕事をオファーされたものの、『貴方のお膝元にいると自分が駄目になる』とオファーを蹴って学業に専念した後、役者に復帰している。

クリスチャン・ベールといえば、その役作りに定評があり、脚本や役が気に入らないと出演をOKしない。
その証拠に『バットマンシリーズ』も、新作『バットマンVSスーパーマン』のオファーに対して、あれだけ前作に心血注いだのだから、という理由で断っている。

『マシニスト』で1年間不眠症・拒食症の役を演じる為に、毎日ツナ缶1つ、リンゴ1つで激やせした後に『バットマン』の撮影に入るため、アイスクリームを食べまくったという逸話も持つ。
『アメリカン・サイコ』では、中身のないヤッピーを演じる為に、わざわざボイストレーニングを付け、『ザ・ファイター』では13キロの減量だけでなく、髪も抜き、歯並びはわざわざ、すきっ歯にしている。

そうかと思えば、『アメリカン・ハッスル』では実在した天才詐欺師を、本人と思えないぐらい激太りして演じ、その後に体型を元に戻して、『エクソダス:神と王』でモーゼを演じているのだから、この体型、体調維持に関するプロ意識には驚かされるばかりである。

ザ・ファイター

注目ポイント&見所

数ある米国産のボクシング映画の中でも、この話が実話に基づいている所に説得力が感じられる。
それだけに、選ばれるキャスティングには演技力が要される事も注目ポイントだ。

町の期待を一身に浴びた、かつての期待の星である兄をクリスチャン・ベール、地味で目立たないが自分の全てをかけて世界チャンピオンを目差す弟マーク・ウォルバーグが選ばれている所は、対照的だ。
マーク・ウォルバーグが、俳優になる前から映画のモデルとなったミッキー・ウォードにアプローチをかけ、兄ディッキーの役に、これまた申し分ないクリスチャン・ベールを選んでいるという点は、ゴールデングローブ受賞の意味も頷ける。

また彼ら2人が才能を生かしたくても生かせなかった原因として、母親と姉に精神的に支配されている事は、映画を観ている男性観客にとっては複雑な思いを抱くかもしれない。

弟のミッキーが世界チャンピオンになれたのは、ガールフレンドのシャーリーンが、彼を家族から引き離したという行為によるものが大きかった所も注目ポイントだ。
それにより、母親、姉、町の住民からの期待という三つの概念に縛られもがき苦しんでいた兄・ディッキーが、弟のセコンドに付く事を決め、弟のミッキーが世界チャンピオンオンの座をかけあがるシーンは感動的でもある。

詳細 ザ・ファイター

アメリカン・サイコ

注目ポイント&見所

『レス・ザン・ゼロ』でデビューしたブレット・イーストン・エリスの衝撃作の映画化。

20代後半にしてウォール街一流証券会社の副社長を務めるベイトマンは、高級フラットに住み、オーダーメイドのスーツを着こなし、毎夜の様に一流レストランに同僚と出かける。
献身的な秘書と共に昼間は仕事、プライベートでは美しい婚約者と魅力的な愛人との間を行き来する、一見満ち足りた人生を送っているはずだった。

それが、バカにしていたはずの同僚アレンに、些細な事で先を越された事からベイトマンの人生の歯車は狂っていく…。

途中からクリスチャン・ベール演じるベイトマンの『現実』なのか『こうなればいいのに』という狂気じみた妄想なのか判らない展開になっている所が見所のサイコサスペンス。
傍目からみれば、どうでもいい事に金をかけ、見栄を張り続ける『親の金で遊び続けるヤッピーたちの狂気とプライドの高さ』をクリスチャン・ベールが鬼気として演じている所がポイント。

映画の設定は’80年代後半のNYとなっていて、ベールが演じるベイトマンが語る音楽のウンチクがポップスになっていたり、ウォークマンで音楽を聴いていたりするが、そのプライドの高さは現代の起業家に通じるのではと思う。
成功の証に、体を鍛え、いつ自分が出し抜かれるかもしれないという恐怖にさらされるあまりに、同僚や周囲の者を殺す悪夢を見る。

演じたベール本人は『中身のない人間を演じるのが大変だった』というこの演技、蓋をあけてみると見ごたえはある。

詳細 アメリカン・サイコ

ダークナイト

注目ポイント&見所

ヒース・レジャー演じるジョーカーの不気味さと、アーロン・エッカート演じる『トゥー・フェイス』・ハーヴェイ、そして、クリスチャン・ベール演じるブルース・ウェイン/バットマンという際立ったキャラクターが見せるドラマが見所。

ゴッサムシティで、マフィアの金しか狙わない強盗が現れる。
その集団の頭はジョーカー(ヒース・レジャー)で、白塗りの顔、切り裂かれた口元に赤い口紅、不気味な縁取りの目をした男だった。

同じ頃、マフィアのマネーロンダリングを捜査していたウェイン(クリスチャン・ベール)の元に、香港系ラウ社が融資を申し出るが、背後にマフィアがある事が判明。
彼に救いの手を差し伸べようと現れたのが、恋人レイチェルの上司ハーヴェイ(アーロン・エッカート)だった。

しかし小悪党も叩きのめす彼と、小悪党は見逃し、諸悪の根源のみを叩くというウェインのやり方は対立し、そこに全て存在の中から悪を引き出す、ジョーカーが絡んでいく。

善人説を信じるウェインは、トラウマが故に人の善意を信じられなくなったジョーカーに、これでもかとその良心を試される。
レイチェルを守るという事だけで、均衡が保たれていたハーヴェイとウェインの関係もレイチェルが爆死した事により、壊れてしまう所も見所である。

既に悪のイメージがついているバットマンを『闇の騎士(ダークナイト)』として社会的に葬り去り、ハーヴェイ・デントを祭り上げることで、ゴッサムシティの平和を保とうとするラストは、考えさせられる。

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プレステージ(2006)

注目ポイント&見所

中堅のマジシャン(ヒュー・ジャックマン)とボーデン(クリスチャン・ベール)は、水中脱出のマジックの最中に助手を溺死させた事がきっかけで敵となる。
その後、2人はお互いの伴侶や助手志願の女性に恵まれる事となるが、心を癒してくれる存在はなかった。

やがて、ボーデンは『瞬間移動』というトリックを発表し、観客を魅了する。
アンジャーは、これには替え玉を使ってるはずだと思い、自分と瓜二つの三流役者のルート(ジャックマン二役)を使い『瞬間移動』を真似するが、それは満足できるものではなかった。

アンジャーは、なんとしてでもボーデンのトリックを見破ろうとするが、それにはとてつもない『代償』を払う事となる…。

ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールという豪華キャストは滅多な事で見られる顔合わせではない。
映画の核となる『瞬間移動』にかけたボーデン、アンジャーお互いの種明かしが明かされた後が、見物となる所は、見逃せない。

映画の最後、その一瞬まで見逃せない映画は珍しいだろう。

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マシニスト

注目ポイント&見所

工場で部品加工の仕事をしているトレバーは、バーでコーヒーを飲むだけでほぼ1年間食べてないどころか殆ど寝ていなかった。
しかし、ある日同僚が機械で手を挟まれた事をきっかけに、生活の歯車が変わり始める。

映画のスタイルは、ガイ・ピアースの『メメント』や『アメリカン・サイコ』に似ていて、主人公の記憶が逆行しながら、半分は現実、半分は妄想が混じっている所がポイントである。
主人公は最初から拒食症の不眠障害だったのではなく、ある日までは、派手な格好で赤い車を乗り回す男だった事が判る。

ただ『メメント』や『アメリカン・サイコ』の主人公と、この作品のトレバーとの決定的な違いは、前者2作の主人公は保身とプライドの高さから、自分の犯した罪を忘れるために記憶をなくしたり、妄想に走っている面がある。
しかしトレバーは、罪をいつか償いたいとおもうが故に、拒食症になり不眠症となり、最終的には罪を償っている。

この役作りの為に、クリスチャン・ベールが、ツナとリンゴだけしか食べていなかった話はあまりにも有名だが、これらの点にも注目すると面白い。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

あえてアクの強い役を選び、その役に自分を溶け込ませる、クリスチャン・ベール。
ここに挙げた作品は、極僅かですが、他にも様々な面白い作品がある上、待機作も期待できる。

世代を超えた大物俳優との共演も楽しみな俳優である。

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