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映画『シンデレラ(2015)』あらすじとネタバレ感想

映画『シンデレラ(2015)』の概要:『シンデレラ(2015)』は、名作童話「シンデレラ」を実写化したディズニー映画。主演に抜擢されたリリー・ジェームズや、継母を演じるケイト・ブランシェットなどのキャスティングも話題になった。

映画『シンデレラ』 作品情報

シンデレラ

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー
  • 監督:ケネス・ブラナー
  • キャスト:ケイト・ブランシェット、リリー・ジェームズ、リチャード・マッデン、ステラン・スカルスガルド etc

映画『シンデレラ』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

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映画『シンデレラ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『シンデレラ』のあらすじを紹介します。

両親の愛を受けて幸せに育った少女エラ。
幼くして母を病気で亡くすも、父と共に明るく前向きに生きていた。
貿易商の父は、家を空けることが多く、エラのために再婚をする。新しい母にはドリゼラとアナスタシアという二人の娘がいた。
エラは三人を歓迎し、仲良く暮らしていこうとするが、継母は夫がエラを一番愛していることに嫉妬する。

そんな中、旅の途中で父は事故により亡くなる。
継母の態度は一気に悪くなり、エラは召使いとしてこき使われ始める。残飯を与えられ満足に食事をとることもできず、風が吹きすさぶ屋根裏部屋へ追いやられたエラは、寒さをしのぐために暖炉の前で寝起きをしていた。暖炉の灰をかぶったエラを、継母や意地悪な姉たちは「シンデレラ」とからかう。

耐えきれなくなったエラは家を飛び出す。馬で駆けているところへ偶然出会ったのが、キッドと名乗る青年だった。お城に勤めているという彼と接するうちに明るさを取り戻したエラは、家に戻る。

一方、キッドと名乗った青年は、一国の王子であった。国王である父は息子の行末を案じ、政略結婚をさせようとするが、王子はエラのことが好きになっていた。そこで、国中の未婚女性を舞踏会へ招待し、エラと再会しようと考える。

国から知らせを受け、招待した女性の中から妃を選ぶと知った継母と姉二人は喜び浮足立つ。
エラも亡き母のドレスで舞踏会に行きたいと頼み込むが、ドレスは引き裂かれ、置いていかれる。
涙にくれるエラの前に現れたのは、フェアリー・ゴッドマザーだった。彼女の魔法によって馬車とドレス、靴を手にしたエラは、急ぎ城へ向かう。

エラは、キッドと再会し、彼が王子であることを知る。二人は幸せなひと時を過ごすが、12時を知らせる鐘が鳴り始める。魔法は12時までしかもたないのである。エラは急いで城から出るが、途中でガラスの靴を片方落としてしまう。

エラを探す手がかりはガラスの靴一つ。王子は国中の未婚女性に靴を履かせてエラを探し、とうとう二人は再会する。

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映画『シンデレラ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『シンデレラ(2015)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

リメイクによってどう変わったか

公開前の宣伝などで、度々「今までのシンデレラではない、新しいものになった」というような期待を煽る文句が繰り返されていたように思う。
確かに、ディズニーアニメーションの「シンデレラ」では登場人物それぞれの心の描写はあまりされず、表面的な部分しかわからないものだった。
しかし、その表面的な、単純で分かりやすいアニメーションこそ、アメリカのアニメだったのである。
最近のディズニーアニメでは過去の作品の単純で、登場人物の心理などそっちのけの作りとは異なり、繊細な心情描写がされるようになり、ヒロインにも個性が生まれている。
これはもしかしたら日本のアニメーションの影響ともいえるかもしれない。
よって、本作でもアニメ「シンデレラ」を超えたといえるだろう。継母の心や王子の立場、そしてシンデレラ自身の心の葛藤などが明らかにされた。
しかし、「今までにないシンデレラ」とは、過大評価ではないかと感じた。それほどまでの新しい発見も感動もなかった。

継母の立場とは

ケイト・ブランシェット演じる継母の存在感は絶大である。美しく、威厳がある女性。
童話やアニメの「シンデレラ」で描かれる継母はとにかく意地悪で血も涙もない女性の様な印象がある。
本作でもシンデレラをいじめ抜くことに変わりはないが、継母には彼女なりにそういう行動に出た理由があるのである。
シンデレラの物語の時代については、童話がいくつも存在することからはっきりしない点もあるが、一番なじみ深いものから考えると1600~1700年頃だと思われる。
この頃、社会は家父長制であり、女性は男性に頼らねば生きていくのも難しい時代である。エラの継母も、夫を亡くし、二人の娘を育てていくには支えが必要だったのである。そうして彼女はエラの父と再婚する。
しかし、夫はエラの為に再婚したと言う。夫の愛を受けるエラに嫉妬し、焦りを感じたのである。
そして夫の死後、また頼る人を失った継母は、いっそうエラにつらく当たる。
若く美しいエラに対して、自分は老いていく一方。若さと美しさでエラはこれからいくらでも幸せをつかむかもしれないが、自分にはそれがなく、激しい嫉妬に燃える。
安定した生活を手に入れるには、自分の子供達を良い所へ嫁がせるしかないのである。
彼女のエラに対する容赦ないいじめは、こういう理由があったことをこの映画では語られるのである。


アニメの名作の実写化だが、以前のアニメにはない要素が追加されていて非常に出来が良かった。

特に感じたのは、シンデレラと対峙するケイト・ブランシェット演じる継母を全くの悪役にしていなかった事。継母からすればこう感じることもあるかと、彼女の心情にも光を当てていたのが新鮮だった。正義と悪という構図だけではなく、それぞれに感情があるのだと思うと物語に深みが出て好きだ。

映像面では幻想的で美しく、流石ディズニーといったところだ。(男性 30代)


おとぎ話の『シンデレラ』を忠実に再現した作品です。色とりどりのドレスがひしめく舞踏会シーンは見応えバツグンです。ただ、シンデレラのドレスが1人だけ酷く豪華なのでインパクトが強すぎます。その分、王子様のインパクトが霞んでしまっています。
1番この作品で雰囲気があったのは継母を演じるケイト・ブランシェットです。意地悪ながら気品がありどのシーンでも美しく、貴族らしさがありました。
おとぎ話が好きではない人は、ケイト・ブランシェットだけでも観る価値ありです。(女性 30代)


ディズニー映画が大好きな私ですが、シンデレラはアニメ版よりもこちらの実写版の方がはるかに好きです。時代に合わせてストーリーも少し変えられていますが、女性の憧れというプリンセス像は変わらぬまま。エラのように優しさを忘れずに生きたいな…と感じる女性も多いでしょう。
個人的に一番好きなのはフェアリーゴッドマザーの魔法のシーン。女の子の夢が詰まっていて、キラキラの青いドレスにパパのパピヨンをあしらって、素晴らしいの一言です。ヘレナ・ボナム・カーターが演じているというのもとても良かったです。
アニメ版よりも芯のある、強い女性を感じられるシンデレラ。ぜひ多くの人に鑑賞して貰いたいです。(女性 30代)

映画『シンデレラ』 まとめ

映画のストーリー自体は、特に目新しさもなく、今まで親しんできた「シンデレラ」そのものであった。
実写映画化して一番良かったと感じたのは、映像の美しさである。シンデレラのドレスや屋敷の調度品、自然など、CGの力も大きいが、目を奪われる美しさであった。合わせて、音楽も素晴らしい。日本語吹き替え版で話題になった「夢はひそかに」も良かったが、舞踏会のシーンで流れる曲なども華麗で素晴らしい。映像と音楽は映画の評価に一役買っていると思う。
また、エラを演じたリリー・ジェームズ、継母のケイト・ブランシェットが華やかで美しく、ぴったりな配役だった。
リリー・ジェームズは、イギリスのドラマ『ダウントン・アビー』でようやく名前が知られるようになった新人だが、シンデレラの役として全く文句のつけようもない、愛すべきキャラクターになっている。

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