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映画『ドクター・スリープ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ドクター・スリープ』の概要:サイコホラーの名作「シャイニング(1980)」の40年後を描いた作品。展望ホテルの惨劇から逃れた少年は大人となり、特別な力=シャイニングを隠して生きていた。同じ能力を持つ少女から、あるメッセージを受け取る。

映画『ドクター・スリープ』の作品情報

ドクター・スリープ

製作年:2019年
上映時間:152分
ジャンル:ファンタジー、ホラー
監督:マイク・フラナガン
キャスト:ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カラン、クリフ・カーティス etc

映画『ドクター・スリープ』の登場人物(キャスト)

ダニー(ダン)・トランス(ユアン・マクレガー)
少年時代に展望ホテルで父に殺されかけるという壮絶な体験をし、その後はシャイニングの能力を隠して生きている。アルコール依存症の自堕落な生活を断ち切るため、ニューハンプシャー州に流れ着く。ホスピスで働き始め、患者からドクター・スリープと呼ばれる。
ローズ・ザ・ハット(レベッカ・ファーガソン)
カルト集団トゥルーノットを率いる超能力者。不老不死の糧となる若いシャイニングの生気(スチーム)を貪りながら、長い年月を変わらぬ姿で生き続けている。自分より能力が高いアブラを強く警戒する。
アブラ・ストーン(カイリー・カラン)
最強のシャイニングを持つ中学生。ダンとはテレパシーで通じ合う。拷問を受けている野球少年ブラッドリー(ジェイコブ・トレンブレイ)の痛みをキャッチし、トゥルーノットの存在に気付いてローズを破滅させようとする。
ビリー・フリーマン(クリフ・カーティス)
ダンの友人。バスから降りて来たダンの顔を見た瞬間に、世話を焼こうと行動する。同じアパートの空き部屋を紹介し、アルコール依存症の会に連れて行く。
ディック・ハロラン(カール・ランブリー)
前作の展望ホテルでダンの父親に殺された料理長。善き亡霊となってダンを支え、能力の使い方や悪霊を箱に封じ込める方法などを指南している。
スネークバイト・アンディ(エミリー・アリン・リンド)
催眠術をかける能力を持ち、出会い系で知り合ったオヤジから金を盗む少女。能力を買われてローズにスカウトされ、トゥルーノットのメンバーとなる。

映画『ドクター・スリープ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ドクター・スリープ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ドクター・スリープ』のあらすじ【起】

1980年、フロリダ州の湖。幼い少女バイオレットがローズ・ザ・ハットとその仲間、カルト集団トゥルーノットに襲われた。

一方、呪われた展望ホテルから逃れた母子は、フロリダ州で暮らしていた。息子のダンには特別な力=シャイニングがあり、彼のみ見える善良な亡霊のディックが話し相手。ダンは能力の使い方や悪霊の封じ方を彼から学び、老婆の悪霊を封じ込めた。

2011年。大人になったダンは無精髭を生やし、自堕落な生活に溺れていた。女の財布から金を盗もうとしてディックに咎められ、自分のだらしなさを反省する。

ニューヨーク州の少女アンディは催眠術を操れる超能力者。出会い系で知り合った中年男から財布を盗み取る悪さを繰り返していた。ローズが彼女に近づき、永遠の若さを手に入れないかと勧誘する。アンディはバイオレットの生気を吸う儀式で半不老不死の体を手に入れ、彼らの仲間となった。

ダンは最強のシャイニングを持つ少女アブラに導かれるように、ニューハンプシャー州に流れ着いた。友人となったビリーの世話で住む部屋が見つかり、断酒の会の医師からホスピスの仕事を与えられる。ダンは末期患者から慕われ、ドクター・スリープと呼ばれるようになった。夜勤明けに帰宅すると、黒板に「ハロー」の文字が。それはまだ見ぬアブラから送られたメッセージだった。

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映画『ドクター・スリープ』のあらすじ【承】

8年後。断酒を達成したダンは無精髭を剃り落とし、別人のように明るい表情に変わっていた。ホスピスの仕事も続いている。アブラからは久しぶりにメッセージが届いた。

ローズ率いるトゥルーノットは、新しい生気を求めて移動生活を続けていた。シャイニングを持つ野球少年ブラッドリーを誘拐し、拷問で苦しめながら生気を貪るローズたち。アブラは少年の痛みをキャッチし、ダンに殺人が起きたとメッセージを送った。

ローズは自分より高い能力を持つアブラの存在を警戒した。アブラはブラッドリーの行方不明記事を元に透視し、死体が埋められた場所を突き止める。さらに、超能力で時空を超えてローズの体に侵入。ローズはアブラのパワーに負けて弾き飛ばされ、別の場所にいたダンも衝撃を受信して気を失った。

アブラは初めてダンを訪問し、アブラはブラッドリーを両親の元に返してあげて欲しいと、死体の場所を伝えた。ダンは断るものの、8年ぶりに現れたディックの説得を受けて、死体を探しに行くことを決意する。

映画『ドクター・スリープ』のあらすじ【転】

ローズは森の中で瞑想し、アブラがいる街にジャンプする。アブラの部屋に侵入して彼女の頭の中を覗こうとしたが、逆に頭の中を覗かれてしまう。ローズは命からがら仲間の元に戻った。最高齢の男が死ぬ寸前となり、他のメンバーと一緒に彼の生気を吸い合うのだった。

ダンはビリーを伴い、ブラッドリーの死体を探しに行く。アブラもテレポートで車に同乗。その場所に到着すると、ビリーも感じるほどの「死」の匂いが漂っていた。土を掘り返すとアブラの言う通り、ブラッドリーの無残な死体が見つかった。

アブラはブラッドリーの遺品のグローブに触れ、トゥルーノットの居場所を特定した。ダンとビリーはその森へ行き、彼らを猟銃で襲撃する。ダンは催眠術少女アンディに襲われる直前にビリーに助けられるが、ビリーはアンディの催眠術で自害させられる。ナンバー2のクロウはアブラを見つけ出し、強力な麻酔で彼女を気絶させて連れ去った。

ダンはシャイニングの力で、クロウに拉致されたアブラの体に侵入。クロウを交通事故に遭わせて殺害し、アブラを救出した。

映画『ドクター・スリープ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ダンとアブラは展望ホテルへ向かった。ダンはボイラー室のスイッチを入れて館内を巡り、かつて父が母を襲った扉の前で、あの惨劇を振り返る。バーカウンターに座ると、バーテン姿の父が現れた。父はダンに酒を強く勧めるが、ダンは頑なに拒否した。

ローズもホテルに到着。彼女はエレベーターの前で血の海を見ても驚きもしなかった。ダンとアブラはローズと対決となり、彼女の頭の中の迷路で戦った。現実に戻ったローズがダンの生気を吸い取ろうとした時、彼の頭の中の棺桶が開いて、双子の少女や老女などホテルの悪霊が現れる。ローズは悪霊に生気を吸い尽くされて絶命した。

悪霊はダンに憑依し、かつての父のように斧を振りかざしてアブラを襲い始める。悪霊はホテルそのものであった。アブラに手を触れられて我に返ったダンは、彼女を逃がしてボイラー室を炎上させ、ホテルを焼き尽くした。

家に帰ったアブラは、亡霊となったダンとお喋りをする。ダンは死後も存在しているのだと母に告げると風呂場へ行き、ダンがしたように老婆の悪霊を封じ込めるのだった。

映画『ドクター・スリープ』の感想・評価・レビュー

スティーブン・キング原作、「シャイニング(1980)」の40年後。スタンリー・キューブリック監督による前作は、父親を主人公にホラー調に描かれていた。本作はシャイニング(超能力者)同士のバトルがメインで、前作の流れを引き継ぎながらも、全く別物のスピリチュアル的なホラーとなっている。超能力同士の時空を超えた対決や、生気を吸って生き延びるカルト集団の登場などの新たな展開に引き込まれ、152分という長さを感じさせないほど一気に楽しめた。(MIHOシネマ編集部)


かの有名な『シャイニング』の40年後を描いた作品だが、原作の著者スティーブン・キングは今作こそが本物と絶賛したと言う。そもそも、原作の『シャイニング』はダンが主人公なので、父親が主人公である前作の映画は絶対に認めないと断言しているらしい。
序盤では過去の出来事やシャイニングという能力を隠すため、ダンは酷く荒んだ生活を送っている。最底辺での生活になるのは分からないでもない。そこから復活した彼が自分の後継となる少女と出会い命を落とすものの過去と決別する。この歳になるまで復活できなかったのは、幼少期の痛ましくも鮮烈な経験と能力のせいだったのだろう。それでも、少女と出会い過去と決別したことで、少女を導く存在となれたのは良いことだったのかもしれない。シャイニング同士の戦いと展望ホテルの恐怖再びで胸が躍る作品となっている。(女性 40代)

関連作品

前作 シャイニング(1980)

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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