映画『ニュー・ミュータント』の概要:「X-MENシリーズ」最新作。奇妙な竜巻で壊滅した村の生存者ダニーは、ある病院で目が覚める。そこは自分の能力を制御できない若いミュータントたちが、共同生活を送っている病院だった。
映画『ニュー・ミュータント』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:SF、アクション、青春
監督:ジョシュ・ブーン
キャスト:アニャ・テイラー=ジョイ、メイジー・ウィリアムズ、チャーリー・ヒートン、ヘンリー・ザガ etc
映画『ニュー・ミュータント』の登場人物(キャスト)
- ダニエル・ムーンスター(ブルー・ハント)
- 愛称ダニー。先住民シャイアン族の娘。突然発生した謎の竜巻で居住区が壊滅し、唯一の生存者となる。潜在能力が現れ始めたばかりのミュータントで、自分の能力が分かっていない。亡くなった父の形見の熊のネックレスをお守りにしている。
- イリアナ・ラスプーチン(アニャ・テイラー=ジョイ)
- 地獄と天国の間にあるリンボー界と、現在の世界を行き来できるミュータント。ロッキードと名付けたパペットは、リンボー界ではドラゴンとなる。
- レイン・シンクレア(メイジー・ウィリアムズ)
- 狼に変身するミュータント。新しく入所したダニーに優しく接して恋人になる。かつて神父から魔女だと迫害され、背中に「M」の焼き印を押されている。
- サム・ガスリー(チャーリー・ヒートン)
- キャノンボールのように高速飛行をするミュータント。鉱山で作業中に能力が目覚め、父や多くの作業員を殺してしまった罪悪感を背負っている。自傷行為を繰り返し傷だらけである。
- ロベルト・ダ・コスタ(ヘンリー・ザーガ)
- 体内で太陽エネルギーを操るミュータント。力を制御できずに恋人を焼死させたことを悔やんでいる。実家はブラジルの富豪。病院では皿洗いを担当している。
- セシリア・レイエス(アリシー・ブラガ)
- 病院の医師。ミュータントを見分けられる上司に仕え、若いミュータントが自分の力を制御できるよう指導している。彼女自身もフォース・フィールド(攻撃を遮断する壁)を生成できるミュータントで、施設周辺に見えない壁を張り巡らせている。
映画『ニュー・ミュータント』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ニュー・ミュータント』のあらすじ【起】
先住民族の少女ダニーは、父からある言い伝えを聞かされていた。それは、人間の心には二頭の熊が存在し、善良で愛情のある熊と、邪悪で自己破壊をもたらす熊がいるというもの。ある夜、ダニーの村に得体の知れない怪物が出現。竜巻のような威力で村を壊滅させ、父を含めて村人は全員死亡し、ダニーだけが生き残った。
極秘の研究施設の病室で目覚めたダニー。レイエス医師は突然変異(ミュータント)とは思春期に現れるものだと説明し、その力を自己制御できるまで、ここで他のミュータントと一緒に暮らしてもらうと彼女に伝えた。
ダニーは同世代のミュータントのサム、イリアナ、ロベルト、レインを紹介される。彼らはその能力を制御できずに身内に犠牲者を出し、罪悪感を抱いて生きていた。イリアナはレイエス医師に命じられて、ダニーに施設の説明をする。ダニーは病院から逃亡しようとしたが、施設の周辺に張り巡らされたフォース・フィールドに激突し、鼻血を出して倒れてしまう。イリアナはその姿を見て嘲笑った後、ダニーに殴られる前にテレポートで姿を消した。
映画『ニュー・ミュータント』のあらすじ【承】
父を失い、病院からの逃亡も不可能。全てに絶望したダニーは、時計塔から飛び降りようとした。その姿を心配そうに見つめる一匹の狼。その直後、レインが時計塔に上がり、優しい言葉でダニーに声を掛けて自殺を食い止めた。
その夜、監視システムがダニーの体から発する超常エネルギーを探知する。その瞬間、サムは父と鉱山で働いていた頃の幻覚に襲われた。
ダニーとイリアナが喧嘩騒動を起こし、それぞれ独房行きに。ダニーは独房で眠りながら、無意識に超常エネルギーを上昇させる。すると、イリアナは少女時代の悪夢にうなされ、ダニーもまた熊(デーモンベア)に襲われる夢を見た。翌日、ダニーがレイエス医師に採血されている最中に、礼拝堂の懺悔室にいたレインは、自分が殺した神父の亡霊に襲われる。
ミュータントたちは夜になると、レイエスの目を盗んでは屋根裏部屋で遊び、別の日の夜にはレイエスに睡眠薬を飲ませて羽を伸ばした。レインとダニーは通気孔から屋外へ。彼女たちは夜空の下で、見つめ合って口づけをした。
映画『ニュー・ミュータント』のあらすじ【転】
室内プール。ロベルトはイリアナに誘惑されてキスをすると、体が発火した。イリアナは姿が変わり、かつてロベルトが焼死させた恋人の亡霊に。気が動転して全身が炎上するロベルトを、レイエス医師がプールに突き落として鎮火させた。
ダニーはレイエスから精神安定剤を注射されて問診を受けている時に、彼女の記憶を垣間見る。それは大勢の子供たちが施設に監禁されている異様な光景だった。同じ頃、イリアナはテレポート先のリンボー界にいる、スマイルマスクのモンスターに襲われていた。レインも再び神父に襲われ、体に「M」の焼き印を押された後、体が狼に変わって気絶する。
イリアナは悪魔を呼び寄せるのがダニーの能力だと悟り、このままでは全員彼女に殺されると訴えた。ダニーは自分をコントロールできないのだとイリアナに打ち明ける。
レイエス医師の元に、「ダニーを抹殺せよ」とのメールが届く。送り主はエセックス・コーポレーション(「LOGAN/ローガン」に出てくる会社。ミュータントを殺人鬼に養成している。)であった。ダニーはレイエスに呼び出され、検査だと騙されて毒ガスを注入される。
映画『ニュー・ミュータント』の結末・ラスト(ネタバレ)
ダニーの意識が混濁すると、イリアナ、サム、ダニーの前にスマイルマスク軍団が現れた。レインは狼の姿でレイエス医師を襲ってダニーを救出する。イリアナはリンボー界を行き来しながら戦士となって敵と対決。サムはキャノンボールのような高速移動で敵を倒し、ロベルトも太陽光線で敵を退治した。
彼らはこの病院に投資しているのはX-menではなく、エセックス・コーポレーションだと知る。レイエス医師はフォース・フィールドを生成し、彼らの力を封じ込めた。すると、ダニーはデーモンベアを出現させて、レイエス医師を飲み込ませた。フォース・フィールドは消えたものの、制御不能のデーモンベアが彼らを襲う。どんなパワーを駆使しても、デーモンベアを倒せなかった。
ダニーは夢の中で父に励まされ、デーモンベアと対峙することに。正面に立って戦いを止めるようになだめると、デーモンベアは大人しく目を閉じ、静かに姿を消した。
ようやく自由となったミュータントたち。廃墟と化した病院を背に、前を向いて歩き始めるのだった。
映画『ニュー・ミュータント』の感想・評価・レビュー
「X-MENシリーズ」の最新作と位置付けられる本作。「LOGAN/ローガン」に登場するエセックス・コーポレーションの映像が出てくるが、よく知るX-MENのメンバーは出てこない。
若いミュータントの新しい顔ぶれに新鮮さがあった。コミックの上では、イリアナはマジック、ダニーはミラージュというコードネームでX-MENとして活躍するらしい。ロベルトはサンスポットという名で「X-MEN フューチャー&パスト」で既に登場している。本作の続きがあるかどうかは詳細不明だが、X-MENがこれからも続くなら大いに楽しみだ。(MIHOシネマ編集部)
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