映画『LOGAN/ローガン』の概要:『X-MEN』シリーズの代表的キャラクターのウルヴァリンことローガン、彼を主役に描くスピンオフ『ウルヴァリン』シリーズの第3作。ミュータントの大半が死滅した世界で、ローガンが、新しいミュータント、ローラを守る姿を描く。
映画『LOGAN/ローガン』の作品情報
上映時間:138分
ジャンル:SF、アクション
監督:ジェームズ・マンゴールド
キャスト:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、リチャード・E・グラント、ボイド・ホルブルック etc
映画『LOGAN/ローガン』の登場人物(キャスト)
- ローガン / ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)
- X-MENの一人。リムジンの運転手として日銭を稼ぎ、もう一人のミュータントのキャリバンと一緒に、国境近くの廃工場で、時々暴走してしまうチャールズを匿っている。
- チャールズ・エグゼビア / プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)
- かつては、X-MENおよびミュータントたちの指導者だったミュータント。老化による認知症を患っており、持っていたテレパシー能力が時々暴走するのをコントロールできなくなっている。
- ローラ(ダフネ・キーン)
- トランシジェンの研究施設において、ローガンの遺伝子からクローニングによって生み出されたミュータント。ローガンと同じ鋭い爪を備えており、自分の身を守るためなら、躊躇なく人を殺す凶暴性も持つ。
- ガブリエラ・ロペス(エリザベス・ロドリゲス)
- トランシジェンの研究施設からローラを連れ出し、「エデン」と呼ばれる場所に、ローラを連れていくように、ローガンに依頼をする。直後、ピアースに殺されてしまう。
- ドナルド・ピアース(ボイド・ホルブルック)
- ローラ捜索のためにトランシジェンから送り込まれた部隊の主任。身体の一部をサイボーグ化しており、身体能力を強化している。
- X-24(ヒュー・ジャックマン)
- ローガンの遺伝子から作られたクローンミュータント。ローガンと同じ能力は持っているが、人間性はなく、凶暴性だけが植え付けられた兵器としてのミュータント。
映画『LOGAN/ローガン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『LOGAN/ローガン』のあらすじ【起】
ウルヴァリンことローガンは、リムジンの運転手をしていた。かつては不老不死と不死身の肉体を持つ最強のミュータントだった彼も、その力は衰え、傷の回復にも時間がかかるようになっていた。
ある日ローガンは、ガブリエラという名の見知らぬ女性から助けを求められる。しかし、面倒に巻き込まれたくない彼は、彼女を無視して立ち去る。その後、ピアースという男が現れ、ガブリエラのことをローガンに尋ねる。ピアースは、ガブリエラがあるモノを奪ったと言い、「アルカリ・トランシジェン」の名刺を置いて、立ち去る。
ローガンは、メキシコ国境近くの廃工場で、XメンのリーダーだったプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビアとキャリバンというミュータントと一緒に生活をしていた。年老い認知症を患い、薬が切れるとテレパシーが暴走してしまうチャールズに、注射を打ってはその暴走する能力を抑えているのだった。
ローガンは、リムジンの予約が入ったモーテルへ向かう。その予約は、ガブリエラがしたものだった。モーテルの一室には、ローラという少女がいて、ガブリオレはローガンに、彼女を「エデン」という場所まで連れて行ってほしいと依頼する。前金を2万ドル、残り3万ドルを「エデン」に着いたら仲間が払うという約束をし、ローガンは依頼を引き受けるのだった。
映画『LOGAN/ローガン』のあらすじ【承】
ローガンが廃工場に戻ってくると、チャールズのテレパシーが暴走していた。注射をして、発作を抑えたローガンは、チャールズに金が入ったら船を買って南方で暮らそうと言う。
再びガブリオレのいるモーテルに行くと、彼女は殺されており、ローラの姿はなかった。ローガンはガブリオレのスマホをモーテルの部屋で見つけ、それを持って立ち去るのだった。
廃工場に戻ると、ピアースたちが後をつけて来ていた。ピアースは、ローラを引き渡せと言ってくるが、ローガンはローラがどこにいるのかは解らない。実はローラは、トランクに隠れ、ローガンたちの廃工場まで付いて来ていたのだった。ローラは、ピアースを鉄パイプで気絶させる。そのローラを見たチャールズは、彼女が新しい世代のミュータントだと言う。
気絶したピアースを、キャリバンは砂漠に捨てに行く。しかし、逆に目を覚ましたピアースに、キャリバンは捕えられてしまう。再び廃工場にやって来たピアースたちから逃げようとするローガン。そんな中、ローラはローガンと同じような金属爪を出し、ピアースの手下たちを次々と殺していくのだった。そしてローガンは、チャールズとローラを車に乗せ、廃工場から脱出するのだった。
映画『LOGAN/ローガン』のあらすじ【転】
ガブリオレのスマホに残されていた動画には、「トランシジェン」の研究施設で、ミュータントの遺伝子によって生み出された子どもたちが、兵器として育てられる様子が写っていた。さらに、X-24という新しい人間兵器が完成し、子供たちが不要になり安楽死させられる様子が写っていたのだった。
逃亡するローガンたちは、輸送中の馬に逃げられてしまったマンソン一家と出会う。チャールズは、テレパシーを使って逃げた馬を集め、マンソン一家を助けてやる。お礼にと夕食に招かれ、ローガンたちはマンソン宅を訪れ、穏やかな時間を過ごし、一晩泊めてもらうことになる。その夜、家の水道が止まり、マンソンとローガンはポンプの様子を見に、家の外へ出る。給水ポンプの修理中、マンソンに因縁をつけて来た男たちを追い払うローガン。ローガンがマンソン家に戻ってくると、見た目がローガンそっくりのX-24が、マンソン家族を殺しており、チャールズも瀕死の重傷を負っていた。同じ能力を持つX-24と戦うローガンだったが、衰えてきている彼は劣勢に追い込まれる。X-24にやられそうになるが、マンソンが散弾銃をX-24に打ち込み、何とか危機を脱する。しかし、チャールズは息をひきとってしまう。そして、ローガンは森の中にチャールズを埋葬するのだった。
映画『LOGAN/ローガン』の結末・ラスト(ネタバレ)
ローラは、ローガンが車を停め眠り混んでしまうと、自分で運転をし、エデンへと向かう。ローガンが目を覚ますと、そこはローラの仲間の子どもたちが住んでいる場所「エデン」だった。
子どもたちは、国境を越え、逃亡する計画を立てており、ローラは一緒に行こうとローガンを誘うが、彼はそれを断る。そして、再び眠りに落ちるローガン。次にローガンが目覚めたとき、子ども達は国境へ向けて出発していた。ローガンが、崖の上から国境の方向を見ると、ピアースの追っ手が子どもたちに迫っていた。ローガンは子どもたちが、彼のために残していった血清を打ち、ローラたちの後を追うのだった。
ローラの仲間たちはピアースに捕まり、ローラも追いつめられていた。そんな彼女の元に、ローガンが駆けつけ、再びX-24と戦う。しかし、ローガンはX-24には敵わず、倒木に串刺しにされてしまう。X-24がトドメを刺そうとするその時、ローラは、ローガンが自殺用に持っていたアダマンチウム製の銃弾を撃ち込み、X-24を倒すのだった。
瀕死のローガンは、ローラの「ダディ」という呼びかけに「悪くない」と呟き、息を引きとる。ローラ達は、ローガンを埋葬し十字架を立てる。その十字架を、Xの文字になるように立て直し、ローラは国境を越えるために歩き出すのだった。
映画『LOGAN/ローガン』の感想・評価・レビュー
ウルヴァリンは1作目のみ、X-MENはすべて見てからこの映画を鑑賞。今までのX-MENシリーズとは異なる雰囲気で、アメコミ、SFアクションというよりかはヒューマンドラマ的な要素を強く感じた。アクションが苦手な人は今作だけでも十分楽しめると思うが、全盛期のウルヴァリンを知っていたほうが、年老いた彼との対比や最期にやっと大切なものに気付いていく様子に、より感動できるだろう。
ラストシーン、ローラがそっと十字架を斜めにする演出がたまらなかった。彼の生き様を見届けた余韻が胸に残り続ける。ウルヴァリンの最期にふさわしい映画だ。(女性 20代)
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