12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』
スポンサーリンク
スポンサーリンク

映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』あらすじネタバレ結末と感想

この記事では、映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ドクトル・ジバゴ(1965)』の結末までのストーリー
  • 『ドクトル・ジバゴ(1965)』を見た感想・レビュー
  • 『ドクトル・ジバゴ(1965)』を見た人におすすめの映画5選

映画『ドクトル・ジバゴ』 作品情報

ドクトル・ジバゴ

  • 製作年:1965年
  • 上映時間:194分
  • ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
  • 監督:デヴィッド・リーン
  • キャスト:オマー・シャリフ、ジュリー・クリスティ、トム・コートネイ、アレック・ギネス etc

映画『ドクトル・ジバゴ』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『ドクトル・ジバゴ』 あらすじネタバレ(起承転結)

映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『ドクトル・ジバゴ』 あらすじ【起・承】

ロシア革命前夜。ユーリ・ジバゴ(オーマ・シャリフ)は軍医。かつて愛した女性ラーラの娘を探していた。ジバゴの腹違いの兄エフグラフ・ジバゴ(アレックス・ギネス)は、ラーラの娘が見つかったという知らせを受け、戦災孤児として生きてきたターニャと名乗る娘に会った。

エフグラフは、ターニヤをラーラとその夫ストレハニコフとの娘だと考えるが、ターニャはストレハニコフという名前を知らないと言う。

時は遡って、ジバゴの少年時代。母親を病気で亡くし、グロミーコ家に引き取られたジバゴ。医学生として勉強に励み、医師免許を取ると同時に恋人トーニャ(ジェラルディン・チャップリン)と結婚した。

一方、ラーラ(ジュリー・クリスティ)は17才。洋品店を営む母と2人暮らしだったが、母には愛人で弁護士のコマロフスキー(ロッド・タイガー)がいた。彼は、美しく成長したラーラを狙っていた。

ラーラの母親は、コマロフスキーとラーラの仲を誤解して、自殺未遂をしてしまう。その時にボリス・カート教授とジバゴは治療に呼ばれ、ラーラとコマロフスキーのただならぬ関係を知るのだった。

教授のおかげで、ラーラの母親は一命を取り留めた。しかし、母から誤解して悪かったと謝られるが内心穏やかではいられない。そこで、ラーラはコマロフスキーに恋人パーシャを紹介した。

パーシャ(トム・コートネイ)は、高潔で革命に生きる人。教職に就いていた。コマロフスキーは、ラーラに彼との結婚はやめておけと忠告した。その後、コマロフスキーはラーラが洋品店に1人でいる時を狙い、強姦するのだった。

クリスマスの夜。ラーラはコマロフスキーに復讐するため、銃を持って彼が出席するパーティへ乗り込んだ。コマロフスキーの腕を撃つが、殺す事は出来なかった。この怪我の治療をしたのがジバゴだった。

ラーラの異変に気が付いたパーシャは、ラーラをパーティ会場から連れ出した。その後、ラーラはパーシャと結婚した。そして1人娘カーチャが誕生した。

映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『ドクトル・ジバゴ』 結末・ラスト(ネタバレ)

1914年、第1次世界大戦が始まり、ラーラの夫パーシャは名前をストレハニコフと変えて軍に参戦した。夫の無事を信じ、娘を両親に預け従軍看護婦として戦場に向かったラーラは、野戦病院で軍医として働くジバゴと出会う。

ラーラはジバゴの事を覚えていなかったが、4年前のクリスマスの夜にパーティ会場で見かけたと話す。”あの勇気は尊敬するよ。”とジバゴはラーラを元気づけます。数か月後の夏。終戦を迎え、2人はそれぞれの場所に戻ることに。

ジバゴは勇気を出して、ラーラにモスクワ行きを誘うが、彼女は断った。モスクワに戻ったジバゴは、医師として働き始めるが、政府の富裕層への監視が厳しくなり、財産没収が行われていた。ジバゴは当局から目をつけられているらしい。

そんな折、ジバゴは軍人の兄と再会。詩を愛する2人だったが、互いの考え方は全く違っていた。やがて、妻トーニャと息子サーシャ、そして父と共に田舎町ヴァルイキノへ疎開することになった。

しかし、ジバゴは赤軍の義勇軍パルチノザンに軍医として拉致されてしまう。ジバゴの消息は途絶え、家族は国の大量国外追放に乗じてフランスに出国したらしい。ジバゴは、軍を脱走したが家族に会えなくなってしまう。

戦線中にジバゴは一度、ストレハニコフと名乗るラーラの夫に会う。ストレハニコフは冷徹な思考の持ち主で個人生活を否定していた。戦禍が悪化すると、ストレハニコフは自ら命を絶った。

町に戻ったジバゴは、ユラティン村の図書館でラーラと再会した。そしてラーラと共に暮らし始め、ジバゴの子供を宿した。だがジバゴはラーラに別れを告げた。ラーラは、赤軍から逃れる際に協力してくれたコマロフスキーに人生を託すことに。

後にジバゴの子供を出産するが、コマロフスキーの元を去った。その後の行方は知れない。1929年、心臓発作でユーリ・ジバゴが死去。かつて愛した女性ラーラの娘は、ターニヤであることが分かった。

映画『ドクトル・ジバゴ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

名優オーマ・シャリフの存在感が光る!大河ドラマ

オーマ・シャリフは、エジプト・アレクサンドリア出身。「アラビアのロレンス」(62)にも出演し、本作と共に存在感を魅せつけています。とにかく古い映画は上映時間が長い。

加えて、雪の降るロシアの寒々とした風景が広がり観ている私達の心も凍えそうです!ロシアの知識階級が共産主義に異を唱えて、より良いロシアを作るため革命を起こすが失敗するという流れ。

ロシア革命前夜を背景として、男女が出会うが2人とも家庭があり、悲恋に終わるというのが一連の物語です。ただのメロドラマだと思って観ては魅力が半減です。”革命”と”運命の愛”の物語なんです!

オーマ・シャリフは、「ドクトル・ジバゴ」を通じて、思いやりや知性だけでなく、情熱溢れる人物像を演じています。誰かを想う気持ちは止められない!ただ、現在のように肉欲で猛進するわけにもいかない。

そしてこの大河ドラマを象徴するシーンとして、夜に革命団が町を行進するシーンと図書館でジバゴがラーラと再会するシーンを挙げたいと思います。

映画と音楽のおいしい関係~名曲ラーラのテーマ

「ドクトル・ジバゴ」を彩る名曲として、有名な「サムホエア・マイ・ラブ~ラーラのテーマ」があります。壮大さと大河の流れを感じさせるメロディが心を打ちます。

作曲はモーリス・ジャール。「ドクトル・ジバゴ」や「アラビアのロレンス」の音楽も手掛けています。民族色が濃く、かつ親しみやすいメロディというのが2つの作品の共通点です。

現在では、大河ドラマ自体が映画として作られることが減っているので、貴重な作品といえよう。モーリス・ジャールは、2009年3月29日に亡くなられました。

映画の名曲は、「ラーラのテーマ」として今も愛されている曲です。ぜひ、映画と音楽を併せて楽しんで下さい。


ロシア革命という激動の時代に翻弄されながらも、詩人で医師のジバゴが愛と芸術を手放さない姿が胸に残りました。ララとの恋は決して成就しないと分かっていながら、再会のたびに希望を見せるのが切ないです。氷に覆われたヴァリキノの屋敷の美しさと、その裏にある孤独が強く印象に残りました。革命は人々を平等にすると言いながら、個人の幸福を容赦なく奪っていく。その現実を静かに描いた壮大な悲恋映画だと思います。(20代 男性)


若い頃は長く感じた作品でしたが、今観ると人生の重みが違って見えました。ジバゴが家庭を持ちながらもララへの想いを断ち切れない姿は弱さでもあり、人間らしさでもあります。トーニャの献身と沈黙があまりに切なく、報われない人の愛が最も心に残りました。ラストでジバゴが何も成し遂げられないまま倒れる結末は、時代に押し流された個人の象徴のようでした。(40代 女性)


映像美と音楽の力に圧倒されました。特にララのテーマが流れるたびに、物語の運命性を強く感じます。ジバゴとララの愛は情熱的でありながら、どこか現実逃避にも見え、その危うさが物語に深みを与えています。革命側として生きるストレリニコフが、かつての純粋な青年パーシャだったと明かされる展開は非常に悲劇的でした。(30代 男性)


女性の立場から見ると、ララの生き方がとても過酷に感じられました。男性たちの理想や思想の狭間で、彼女は常に選択を迫られ続けます。それでも凛とした強さを失わない姿が印象的でした。ジバゴとの愛は救いであると同時に、彼女をさらに孤独にするものでもあったと思います。美しくも残酷なラブストーリーです。(50代 女性)


歴史映画としても見応えがあります。革命の理想が現実の暴力と抑圧に変わっていく過程が、ジバゴの人生と重なって描かれるのが見事です。彼は政治に深入りしない人物ですが、だからこそ時代の犠牲者になってしまう。才能や良心だけでは生き抜けない時代の厳しさが、淡々と突きつけられました。(60代 男性)


正直、恋愛映画として観ると歯がゆさが残ります。なぜジバゴはもっと決断できなかったのか、と何度も思いました。しかしそれこそが、この映画のリアルさなのだとも感じます。理想と現実、責任と情熱の間で揺れ続けた彼の姿は、多くの人の人生と重なるのではないでしょうか。派手さはなくとも、深く心に残る作品です。(30代 女性)


壮大なスケールの中で描かれるのは、あくまで個人の感情だという点が印象的でした。戦争や革命の場面よりも、静かな会話や視線のやり取りの方が強く記憶に残ります。ラストで娘の存在がほのめかされながらも、再会が叶わない構成はあまりにも切ない。人生は物語のように完結しないのだと痛感しました。(20代 男性)


年齢を重ねてから観ると、トーニャの存在が非常に大きく感じられました。彼女は裏切られながらも家族を守り、最後まで気高さを失いません。ジバゴとララの愛よりも、残された者の人生の方が現実的で重いと感じます。華麗な映像の裏にある、無数の我慢と諦めが胸に刺さる映画でした。(60代 女性)


映画としての完成度は非常に高く、特に演出と編集の巧みさに感心しました。時間の経過とともに登場人物がすり減っていく様子が自然に描かれています。ストレリニコフの最期は、革命に人生を捧げた者の虚しさを象徴していて忘れがたいです。愛も思想も救いにならない世界を、ここまで美しく描いた作品は稀だと思います。(40代 男性)


長編映画ですが、最後まで観終えた後に深い余韻が残りました。ジバゴの詩や思想は時代に合わず、結果的に何も守れなかったようにも見えます。それでも彼が愛し、感じ、書き残したこと自体に意味があったのではないかと思いました。人生の不完全さを受け入れる覚悟を問われる、大人向けの名作です。(70代 男性)

映画『ドクトル・ジバゴ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ドクトル・ジバゴ(1965)』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

風と共に去りぬ(Gone with the Wind)

この映画を一言で表すと?

激動の時代に翻弄されながらも愛と誇りに生きた女性の壮大な人生絵巻。

どんな話?

南北戦争前後のアメリカ南部を舞台に、強気で情熱的な女性スカーレット・オハラが、愛と生存をかけて生き抜く姿を描く。戦争によって価値観も生活も崩壊する中で、人々の愛憎と執念が絡み合っていく壮大な物語。

ここがおすすめ!

歴史の大きなうねりに個人の愛が押し流される構図は『ドクトル・ジバゴ』と共通。ロマンスと歴史ドラマを両立させた圧倒的スケールと余韻の深さは、長編大作好きにはたまらない一本。

戦争と平和(War and Peace/1956)

この映画を一言で表すと?

戦争の時代に生きる人間の愛と苦悩を描いたロシア文学の映像化。

どんな話?

ナポレオン戦争期のロシアを背景に、複数の貴族たちの人生と恋愛、戦争体験を交錯させながら描く壮大な群像劇。戦場と社交界という対照的な世界で、人々の価値観が揺れ動いていく。

ここがおすすめ!

ロシアの歴史と個人の感情を重ねる語り口は『ドクトル・ジバゴ』が好きな人に最適。クラシックな演出と重厚な物語をじっくり味わいたい人におすすめ。

イングリッシュ・ペイシェント(The English Patient)

この映画を一言で表すと?

戦争が引き裂いた愛を、静かに見つめる大人の悲恋。

どんな話?

第二次世界大戦末期、重度の火傷を負った謎の男と彼を看病する女性を軸に、過去に起きた禁断の恋が回想として描かれていく。戦争と砂漠を背景にした、時を超える愛の物語。

ここがおすすめ!

美しい映像と音楽、報われない恋というテーマが『ドクトル・ジバゴ』と強く響き合う。感情を抑制した演出が、かえって深い余韻を残す名作。

レッズ(Reds)

この映画を一言で表すと?

革命に魅せられた男と女の理想と現実の物語。

どんな話?

ロシア革命に関わったアメリカ人ジャーナリストと恋人の実話を基に、政治的理想と個人の愛が衝突していく様子を描く。信念を貫くことの代償が、重く突きつけられる。

ここがおすすめ!

革命という巨大な思想が個人の人生を左右する点が共通。理想と現実のズレに苦しむ人間ドラマが、『ドクトル・ジバゴ』の政治的側面に惹かれた人に刺さる。

いつか晴れた日に(Sense and Sensibility)

この映画を一言で表すと?

理性と感情の間で揺れる女性たちの静かな恋愛劇。

どんな話?

19世紀イギリスを舞台に、性格の異なる姉妹がそれぞれの恋と現実に向き合っていく物語。社会的制約の中で、愛をどう選ぶかが丁寧に描かれる。

ここがおすすめ!

派手さはないが、抑制された感情表現と報われない想いが胸を打つ。『ドクトル・ジバゴ』の人間ドラマや余韻を重視する人におすすめの一本。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
ヒューマンドラマ映画ラブストーリー映画

みんなの感想・レビュー

  1. 典子 より:

    デビッドリーンという監督には壮大な背景を持つドラマが多い。アラビアのロレンス、ライアンの娘、ドクトルジバゴ等、中に旅情などと言う作品もありますが、アメリカ人のオールドミス?がイタリアでつかの間の恋をする話。映画館で見るにはピッタリの映画です。