映画『エスコート』の概要:「エスコート」と呼ばれる高級娼婦の女子大生と、仕事を失った元ジャーナリストが偶然出会う。お互いを軽蔑しながらも、取材という名目で会話を重ね距離を縮めていく様子を描く。
映画『エスコート』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ゲイリー・グレイヴァー
キャスト:ショーナ・オブライエン、ランドン・ホール、スコット・コッポラ、グレゴリー・S・オルーク etc
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映画『エスコート』の登場人物(キャスト)
- ナタリー(リンジー・フォンセカ)
- 高学歴の女子大生だが、母親に迷惑をかけないよう自分で稼ぎながら学校に通っている。価値観の違うミッチと知り合い、少しずつ素直になっていく。
- ミッチ(マイケル・ドネガー)
- 裕福な家系に生まれながらも、ジャーナリストとしての成功を目指し仕事一筋に突き進んできた男性。しかし突如解雇され、再就職に向けて記事を書くために高級娼婦の取材を始める。
映画『エスコート』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エスコート』のあらすじ【起】
厳しい形相で仕事の電話をしながら、ナタリーを待たせる男。その男性の装いは決して良く仕事ができる男には見えない。おむつを穿かされ、頭には青い被り物をしている。まさに「赤ちゃんプレイ」の最中であった。顔色を変えずに“仕事”をこなすナタリー。一仕事終え、身支度を進めるナタリーに客は一緒にテレビを見ようと提案するも、追加料金を要求する。ナタリーにとって対価なく時間を共にすることはあり得ないのだった。
その頃、ジャーナリストのミッチはいとこに誘われ食事に来ていた。待っていたのは見知らぬ女性。アプリを使って時間さえあれば女性と関係を持つ「セックス依存症」のミッチを心配して、見合いをセッティングしてくれたのだった。しかしミッチはその女性に異性としての興味が湧かず、トイレに籠り他の女性の動画を見ていた。いとこはるもミッチには響かなかった。後日、ミッチは仕事終わりにホテルのバーで女性を待っていた。すると声をかけてきたブロンドヘアの女性。それはナタリーだった。てっきりアプリで連絡を取っていた女性と勘違いしたミッチだったが、ナタリーはお客探しに来ていたのである。なかなか噛み合わない会話にしびれを切らしてミッチがアプリのことを切り出すと、ナタリーは自分が“エスコート”であることを話し料金を提示する。しかし、ミッチは「売春婦」とナタリーを蔑み、怒りを買うのであった。
映画『エスコート』のあらすじ【承】
翌日、ミッチは職場で上司に呼び出される。それはリストラ勧告だった。27歳にして職を失ったミッチ。途方にくれ、自宅に引きこもるが衝動が抑えきれずアプリに頼り、その日限りの女性と関係を重ねるのだった。
いとこに昼食に誘われたミッチ。職無し、彼女無し、やりたいこともないミッチに現実を突き付けるためだった。ようやく立ち上がったミッチは、必死に再就職の面接に駆け回る。しかし思い通りにはいかない。何とか一軒だけ記事を書くチャンスをくれる職場に巡り合ったミッチだったが、帰宅すると大家が待ち構えていた。実は家賃を滞納し続けていたのだ。追い込まれたミッチは必死になって面白い記事のネタを探していた。そこで見つけたのが「売春婦摘発」のサイト。ホテルのバーで一度会ったナタリーのことを思い出し、取材したいと申し出に行く。しかしナタリーは「エスコート」という仕事を侮辱されたことを根に持っていたので、取材は受けないと断るのである。
その日、ナタリーが相手をしたのは最低の男だった。むしゃくしゃしながら帰宅したナタリーは、もらっていたミッチの名刺を見つけ連絡してみる気になった。
映画『エスコート』のあらすじ【転】
エスコートの仕事の他に家庭教師もしているナタリー。ミッチの取材を受けることになり、日中に呼び出したのはその様子を見せるためだった。そして自宅にミッチを迎え入れたナタリーは身の上話を始める。父親を知らずに育ったナタリーは、大学の学費を払うためにエスコートをしているというのだ。より興味を持ったミッチはバーで客を探すナタリーに着いていくのだった。翌日も10時に集合し、取材を続けるミッチ。ネイルサロンや自宅でストレス発散の運動をするナタリーに付き合い、夜はバーで護衛のように見守った。少しずつお互いに必要とし始めていた二人だったが、ナタリーはずっと携帯を気にするミッチの様子が気にかかっていた。
とある日、急いで帰ろうとするミッチの後をつけてみたナタリー。ミッチは誰かと待ち合わせをしている様子だった。そこへ現れた一人の女性。決して親しげではない二人は、トイレへと共に向かった。こっそりナタリーが覗くと、行為の真っ最中で、そこには見知らぬミッチの姿があった。仕事柄、初めて会った人と関係を持つことに抵抗はないナタリーだが、ミッチの意外な一面に驚きを隠せなかった。アプリで知り合った女性と関係を持つならば病気に気を付けるべきだと忠告するナタリーに、ミッチは冷静に言葉を返していく。振り切った姿に共感したナタリーは、勝手に覗いた謝罪としてミッチの頼みを一つ聞くのであった。
映画『エスコート』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌日、ミッチは実家へナタリーを招待した。父親の機嫌を伺いながら、家賃を払うためにお金を借りに行くつもりだったのだ。しかし、父親は占い師の忠告を受けたばかりだと、力になってはくれなかった。
気晴らしも兼ねて二人は食事に向かうことにする。そこでナタリーの過去の過ちについて聞いたミッチ。気が強くしっかりしたナタリーの弱みを初めて見るのであった。その日、ナタリーとミッチは初めてキスをする。仕事では絶対にキスをしないナタリーは、異性としてミッチを意識していた。そしてミッチもアプリで知り合った女性に対して興味を失っていた。
ミッチが自宅へ帰ると、家族が待ち構えていた。セックス依存症のカウンセリングをしようというのだ。自分を受け入れてくれない家族に悶々とするミッチ。素っ気ないミッチの態度に苛立つナタリーは感情をぶつけてしまい、二人は口論になった。ナタリーの言葉が気にかかるミッチは思うように記事が書けず、言い過ぎたと反省するナタリーは仕事に身が入らない状態であった。更にミッチは再就職の面接先から「飢えが無くなった」と見捨てられてしまうのだった。その夜、ミッチはナタリーの仕事中、無理に会いに行った。しかしナタリーはミッチに依存しないよう突き放した。その態度を受けて、ミッチは振り切れたようにナタリーを題材とした記事を書き上げた。
再び一人で前を向いて歩き始めたナタリー。過去のトラウマを活かした論文が称され、希望の大学院からオファーを受けるのである。その頃ミッチは、父親と和解していた。お互いに依存から目を覚まし向き合えたのだ。安堵したミッチの元に記事を読んだナタリーが訪ねて来た。「エスコート」という仕事に向き合ってくれたミッチにお礼を言い、大学院への進学を伝えた。ミッチも心につかえていたものが取れ、健やかな気持ちで二人は再びキスをするのだった。
映画『エスコート』の感想・評価・レビュー
自分の置かれている現実から逃げるために、“欲”を利用するということはきっとある。ナタリーとミッチ、どちらにも共通するのは寂しさに対する免疫が欲しいという「飢え」である。仕事という良い逃げ道を使いながら迷子になった大人にならば、特効薬になるような一作だろう。すごくコンパクトな世界観でまとまっているが、日常に当てはまる要素があるとぐっと引き込まれる展開であった。若手と呼ばれる俳優と監督の力の集結である。(MIHOシネマ編集部)
「性」に対する仕事って偏見を持つ人がいますが、「需要」があるから仕事として成り立っているんですよね。そういう仕事をする人に偏見を持っている人だってPC、スマホ、お店など様々な場面でお世話になっているかもしれないのに、いざその人と向き合うことになると「軽蔑」する。そういった仕事に対して共感する人は多くないのでしょう。
そういった仕事もしっかりとした「仕事」であり、意味もなく軽蔑するのではなく、その仕事をしている理由や環境を知り偏見を持たなくなるのはすごくいいストーリー展開でした。(女性 30代)
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