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映画『フットルース』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『フットルース』の概要:娯楽の禁止された町に歌とダンスを取り戻す為、転校生レンが奮闘する青春映画。サウンドトラックは今も愛される名曲揃いで、ケニー・ロギンスの「フットルース」やボニー・タイラーの「ヒーロー」はあまりにも有名。

映画『フットルース』の作品情報

フットルース

製作年:1984年
上映時間:107分
ジャンル:ラブストーリー、青春、ミュージカル
監督:ハーバート・ロス
キャスト:ケヴィン・ベーコン、ロリ・シンガー、ジョン・リスゴー、ダイアン・ウィースト etc

映画『フットルース』の登場人物(キャスト)

レン(ケヴィン・ベーコン)
シカゴから越してきた青年。冗談好きで無駄な争いは好まないが、売られたケンカは買う度胸もある。都会的な雰囲気が女子に人気。父に捨てられてから自信を失っていたが、町にダンスを取り戻すという目標を見つけ、立ち上がる。
アリエル(ロリ・シンガー)
町の牧師の娘。美人で人気者だが、不良と付き合ったり夜遊びをしたり、危ない事ばかりして厳しい父と対立している。5年前に兄を失ったショックをまだ引きずっている。
ムーア牧師(ジョン・リスゴー)
町の牧師。アリエルの父。ダンスや歌を、若者を堕落させる元凶と考えている。町の有識者達からの支持は厚く、ダンス反対運動の先頭を切った人物。アリエルとはかつて仲良し父娘だったが、今はどう接していいか分からない。
ウィラード(クリス・ペン)
転校してきたレンが、初めて仲良くなった友人。ひょうきんで、素直な青年。リズム感が無く、ダンスが苦手。
ラスティ(サラ・ジェシカ・パーカー)
アリエルの親友で、ウィラードのガールフレンド。楽しい事が大好きな、明るい性格。夜遊びには繰り出すが、あまりに無鉄砲なアリエルの事は心配している。

映画『フットルース』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『フットルース』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『フットルース』のあらすじ【起】

アメリカ中西部の田舎町に、高潔なムーア牧師の説教が響きわたる。彼は歌や踊りといった娯楽を世の乱れと呼び、犯罪の元と決めつけた。それらの危険な魅力をはねつける事こそ、神の試練だ。そして、町の大人達もまた、ムーア牧師に賛同していた。

もちろん、その厳しすぎる風潮は、若者たちにとっては苦痛でしかない。ムーア牧師の娘・アリエルもその一人だ。彼女は父に隠れて、説教中に赤いマニキュアを塗り、チャック達町の不良とつるんでいた。最近気になる男の子は、転校生のレンだ。都会から越してきたレンには、田舎の不良には無い洗練された魅力があった。

レンは父親が家を捨て出ていってしまい、母と共に伯父の家に身を寄せ、この町に越してきた。シカゴのクラブで踊っていたレンにとっては、この町からダンスが消えて5、6年も経っている事が信じられなかった。音楽をかけて車を走らせただけで、警察の尋問だ。

レンはウィラードと友人になり、製粉所でアルバイトをし、体操部で汗を流す。普通の学校生活を送っているだけなのに、よそ者のレンは目立っていた。早々にチャックに目を付けられ、呼び出されるレン。チャックは、ガールフレンドのアリエルにも、レンを負かすところを見せつけたいのだ。

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映画『フットルース』のあらすじ【承】

チャックとの勝負は、トラクターでのチキンレースだった。都会育ちのレンは、トラクターなど乗った事が無い。ウィラード達のレクチャーを受け、乗り気ではないがエンジンをかけるレン。一方のチャックは、ドラッグでハイテンションだ。レンは手当たり次第にレバーを動かし、迫って来るチャックのトラクターを見て、逃げ出そうとする。しかし、靴紐が引っ掛かって動けず、前に進み続けるしかない。結局、チャックがトラクターを捨て、用水路に逃げ落ちた。

このチキンレースで、レンは完全に不良達から敵対視されてしまう。ドラッグ所持の濡れ衣を着せられ、チャックが乗り捨てて畑を荒らしたトラクターも、レンのせいにされていた。チャックは消防署長の息子で、力があるのだ。レンは、伯父からも疑われ、家に居づらくなってしまう。

倉庫で思い切り踊り、苛立ちを鎮めるレン。そこに現れたのは、アリエルだ。彼女は、友人のラスティにレンのスケジュールを探らせていた。自分に色目を使わないレンに我慢しきれず、自ら誘いに来たのだ。アリエルは、レンにとっておきの場所を見せた。若者達が、こっそり歌や本の一節、自作の詩を壁に書きつけている「記念アルバム」だ。そこへ、貨物車の警告音が鳴り響く。線路に立ちはだかり、挑発するように叫ぶアリエル。間一髪のところでレンがアリエルを引き寄せた。

その晩、遅くに帰宅したアリエルを、ムーア牧師が待ち構えていた。ムーア牧師は、娘の素行に目をつぶれきれなくなっていた。特に、レンとの交際は認められない。しかし、アリエルはこれがあなたの娘だと言って、父の言いなりにはならなかった。

映画『フットルース』のあらすじ【転】

レンは、体操部を辞めさせられた。アリエルを遅くまで連れ回した事が原因だという噂だ。あまりに保守的なこの町に、レンは嫌気がさしていた。この町を変えるには、ダンスしかない。レンは、町に歌とダンスを取り戻す事に決めた。自分達の高校卒業を祝う、ダンスパーティーを開くのだ。

レンはアリエル達を連れ、隣の州のダンスホールへ出かけた。ひと際目立つダンスで場を盛り上げるレンとアリエル。一方、ウィラードは踊れず、誤魔化しながら酒を飲む。ラスティは何度も彼をフロアに誘うが、気まずい雰囲気になるばかり。とうとう、ラスティは一人フロアに出て、他の男と踊りだしてしまう。その男とケンカになるウィラード。派手に殴られたウィラードを連れて、店を逃げ出すレン達。

帰り道に通った橋は、5年前、飲酒運転をした高校生が死んだ場所だった。それが、この町から歌とダンスが消えた理由だ。アリエルの兄も、死んだ高校生の一人だった。ムーア牧師が、頑なにダンスを嫌う理由を理解したレン。しかし、強力に人々を導くムーア牧師も、彼の妻から見れば一人ひとりとの関係を築くのが苦手な弱い人間だった。

レンは、ダンスパーティー開催の為に地道な活動を続けた。チャック達の悪質な妨害にも負けず、友人達に声をかけ、ついに町の有力者が一堂に会する集会への参加を決めた。それまで、ウィラードはダンスの猛特訓だ。拍の取り方から叩き込まれ、レン顔負けのステップを踏めるようになったウィラード。アリエルも、チャックと完全に手を切った。

映画『フットルース』の結末・ラスト(ネタバレ)

いよいよ集会の日。若者を代表するレンの訴えは、あっけなく却下されてしまう。しかし、アリエルの母の助けで、スピーチを許されたレン。彼は、聖書を取り出し、ダンスが昔から神と人々に愛されてきた事を主張した。聖書を引用したのは、アリエルのアイディアだ。それでも評決は変わらなかったが、ムーア牧師は、いつしか大人達の行き過ぎた躾を諌めるようになっていた。

集会で案を却下され、打つ手が無くなったレン。しかし、まだ彼を応援してくれる大人がいた。製粉工場の雇い主が、ダンスパーティーの為に倉庫を解放してくれるという。町から離れた場所にある倉庫なら、ダンス禁止令の範囲外だ。レンは早速仲間達と倉庫へ向かい、パーティーの準備を進める。

レンには、もう一つやるべき事があった。アリエルをダンスに誘う許可を貰うのだ。一人アリエルの家を訪ね、ムーア牧師にお願いするレン。父を失ったレンは、息子を亡くしたムーア牧師の気持ちを尊重し、ムーア牧師もレンを正しく評価するようになっていた。アリエルの参加は許され、ムーア牧師は、ダンスに行く娘にブーケのリストレットを贈った。

ダンスパーティー会場には、着飾った多くの若者が集まっていた。皆、慣れない場にぎこちない。それでも、レンとアリエルが踊りだしたのをきっかけに、少しずつダンスを楽しみ始める。倉庫の外では、アリエルの両親が様子をうかがいにやって来ていた。漏れ聞こえる音楽に乗って、若き日を思い出しダンスを楽しむ二人。

会場には、チャックもまた姿を現した。仲間を連れ、妨害しに来たのだ。今日ケンカが起これば、またダンスが禁止されてしまう。レンとウィラードは、彼らを中に入れることなく打ちのめした。そんなトラブルがあったとも知らず、若者達は、ようやくダンスができる喜びをステップに込めて踊り続けるのだった。

映画『フットルース』の感想・評価・レビュー

ケヴィン・ベーコン目当てで鑑賞しました。これまで癖のある役ばかり見てきましたが、これは正統派ヒーローのキャラクターですし、80年代の青春映画なので眩しいです。ただ、ヒロインが破天荒すぎて感情移入は出来ませんでした。特に電車のシーンはいただけないですね。
父と娘の和解など人間関係の要素もしっかり入っていますが、やはり印象的なのはダンスシーンです。音楽も良く、足元のカットが多いのでとてもリズミカルに見えます。(女性 30代)

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