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映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』の概要:ゴッホは画家としてパリでの成功を夢見るも絵がなかなか売れず苦心していた。ゴーギャンから南へ行け、の一言でアルルへ旅立ち自らの美を求めて創作に励む一方で、「目に見えないもの」の存在に怯える生活を送る。「不遇」というイメージの強い画家は果たして本当に不遇だったのか。主演のウィリアム・デフォーがゴッホになりきり見事、第75回ヴェネチア国際映画祭最優秀男優賞に輝いた作品。

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映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』の作品情報

永遠の門 ゴッホの見た未来

製作年:2018年
上映時間:112分
ジャンル:ヒューマンドラマ、伝記
監督:ジュリアン・シュナーベル
キャスト:ウィレム・デフォー、ルパート・フレンド、マッツ・ミケルセン、マチュー・アマルリック etc

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』の登場人物(キャスト)

フィンセント・ファン・ゴッホ(ウィリアム・デフォー)
「まだ見ぬ絵のため、新しい光を見つけに」アルルへ越してくるも地元住民とのいさかいが絶えず暴動事件を引き起こす。同時期に「見えないもの」の存在が彼を脅かし日常生活に支障をきたす。
テオ・ファン・ゴッホ(ルパート・フレンド)
ゴッホの弟であり良き理解者。美術画商を営みゴッホに金銭的援助を行う。ゴッホの「目に見えないもの」の存在を聞かされ、精神状態を心配しゴーギャンに彼と一緒に過ごしてほしいとの手紙を送る。
ポール・ゴーギャン(オスカー・アイザック)
ゴッホの憧れる画家。ゴッホの弟テオの頼みでしばらくの間ゴッホとアルルで生活を送る。
ジヌー夫人(エマニュエル・セニエ)
ゴッホにアルルで黄色い家を貸したカフェの女主人。ゴーギャンとゴッホの絵のモデルも務めた。
神父(マッツ・ミケルセン)
サン=レミ療養院の聖職者。入院患者の退院を決める権限を持つ。ゴッホが描いた絵が嫌い。
ポール・ガシェ医師(マチュー・アマルリック)
サン=レミ療養院の退院後、ゴッホが生涯を終えるオーヴェールの地で世話になった医師。

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』のあらすじ【起】

パリで画家としての成功を夢見るも絵は全く売れずに苦心するゴッホ。カフェのオーナーにはこんな絵は売れない、とぞんざいな扱いを受けてしまう。そんな時、画家が集う集会で1人の画家ゴーギャンと出会う。周りとの意見の違いから憤慨しカフェを後にしたゴーギャンの後を追ったゴッホはゴーギャンに「まだ見ぬ絵のため、新しい光を見つけたい」と切実な思いを伝える。ゴーギャンはゴッホにそれならば南へ行けとアドバイスし、この一言でゴッホは南、アルルへと旅立ち新しい生活をスタートさせる。

春を迎えたアルルでの新しい生活は自然と密接に関係していたものだった。強風が窓を打ち鳴らす音、枯れてしまったひまわり畑、黄昏時に金色に光る麦畑、その全てがゴッホの五感を刺激し創作意欲をかき立てた。自然の中にある絶対的な美を見出したゴッホは毎日キャンバスを持って出かけて行く。しかし、地元住民との折り合いが合わずある日暴動事件を起こしたゴッホは入院を強いられる。パリから飛んできた愛弟のテオに向かってゴッホは「目に見えない」存在が自分を脅かしていると初めて口にする。

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映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』のあらすじ【承】

ゴッホの精神が病んでいることを心配した弟テオはゴッホが憧れているゴーギャンに資金的援助をする代わりにゴッホとしばらくの間アルルの地で一緒に生活をしてほしいと頼みの文を送る。

待ちに待ったゴーギャンとのアルルでの新しい生活。2人で外に出かけながら芸術論を交わす内に2人の間にスタイルの差異が生じる。デッサンをしながら、と同時に自分の頭の中にあるイメージをゆっくりと描き出していくゴーギャンと、何よりも素早く荒々しいタッチで描いていくゴッホ。刺激に満ちていたはずの2人の生活は破綻目前であった。

その日も2人の芸術論争はヒートアップし、もっと落ち着いてゆっくり描けとアドバイスするゴーギャンにゴッホは「抑制なんかしていられない . . . もっと熱狂していたい」と声を張り上げてしまう。そんなゴッホにパリに戻る、田舎は合わないと言い捨てていったゴーギャン。それを聞いたゴッホは錯乱し、ゴッホの記憶が途切れてしまう。もう一度ゴーギャンに自分の元へ戻ってほしい想いで左の耳を自ら切り落とすという奇行に走り、精神疾患患者を収容するサン=レミ療養院へ入院することとなる。

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』のあらすじ【転】

サン=レミ療養院での生活は穏やかでゴッホの精神も幾分回復していた。きちんと生活していれば自由時間を与えると入院前に約束されていたので庭で建物や人をデッサンするなど静かな日々を送っていた。

そんな矢先のある日、ゴッホはキャンバス片手に療養院を抜け出し1人の羊飼いの少女と出会う。突然のゴッホの出現に驚き怯える少女に向かってゴッホは今この瞬間絵のモデルになってほしいとリクエストする。渋々了解する少女。ゴッホは少女にポーズを取らせようとするもなかなか思い描くようなポーズにならず指導に熱が入る。地面に横にならせようとし、腕の細かな角度に対しての注文に乱暴さが見え、ゴッホの強引さに恐怖を覚えた少女は逃げ出そうとする。ついにはゴッホと取っ組み合いのような形に入り、ここでゴッホの記憶がまたも途切れてしまう。再び目を開けた先は療養院のベッドの上であり、「目に見えない」存在がゴッホの精神を蝕んでいることは確かであった。

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』の結末・ラスト(ネタバレ)

見張りが塀の上から監視する中、手首が自由に動かせないように重い制服を着せられて他の精神疾患者と列をなして歩くゴッホ。ゴッホの名が呼ばれて行くとそこには神父がいた。これは君が描いた絵か、と1枚の絵画を見せられゴッホがそうだと頷くと神父は「私はこの絵が嫌いだ . . . 醜い」と目を背けられてしまう。そう言われてもゴッホは怒りもせず「それではなぜ神は私にこのような醜い絵を描かしたのだ」と呟く。そして「未来の人々のために神は私を画家にしたのだ」と断言する。その姿勢は嘘偽りなく、目は澄んでいた。

サン=レミ療養院の退院後、弟テオの勧めでオーヴェールの医師を紹介されゴッホはガシェ医師の元に身を寄せる。ガシェ医師のデッサンをしながらゴッホの容態も安定していた。

その日も自然を前にデッサンに励んでいたゴッホは銃を持った2人の少年に羽交い締めにされる。デッサン途中のキャンバスや筆、絵具などを池の中に投げ捨てられ、自身も腹部を銃で撃たれてしまう。腹部からの出血で身体を引きずりながらやっとの想いでガシェ医師の元にたどり着く。一体何があったのだ、と問うガシェ医師に「自分の望んだことだ」と言い残し短い生涯を終える。

ゴッホの棺の周りには生前描いた作品がゴッホを取り囲むようにして飾られ、喪服に身を包んだ人々がゴッホの作品を鑑賞し購入していた。

映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』の感想・評価・レビュー

孤独、不遇の死というイメージが強いゴッホだが、実は短い37年間を十分に思うように生き切ったのではないかと思えた。孤独だったからこそ自分の芸術を信じた結果、ゴッホ特有の素早いタッチが活かされたのだし、不遇の死を迎えたことによってゴッホの知名度は確固たるものになった。今回、自身も画家であるシュナーベル監督によって特殊な撮影方法が試みられ、鑑賞者はゴッホの目の中へ、思考の中へと誘われる。この作品を観たあとで見るゴッホの絵画はまた違う作品として私たちの目に映るかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


本作は、ゴーギャンと出会ってから晩年までのゴッホを描いたヒューマンドラマ作品。
接写やぐるぐると回るカメラワークは、ゴッホの見たであろう世界を忠実に表現していて、特に南フランスのアルルは息を呑むほど美しかった。
また、逆光や控えめな色合いの映像が多い中で、ゴッホの代名詞でもあるひまわりの作品の鮮やかな色合いが際立って強く印象に残った。
彼の晩年の葛藤や苦労を知りながら観ると、生前に認められなかった彼を思い涙が止まらなかった。
監督自身が画家というのが納得できる素晴らしい作品。(女性 20代)


美術に深い知識のない私がイメージする「ゴッホ」がそのままパッケージにいたので思わず鑑賞してしまったこの作品。ゴッホを演じるのはウィレム・デフォー。
とにかく切なかったです。今はこんなにも価値のある絵画として評価されている「ゴッホ」の作品ですが、作品が評価されるのは亡くなってからのこと。とても苦しい人生を歩んでいたのだと知り、今沢山の人に評価されていることを教えてあげたくなります。
弟や親友がいたからこそ、今の時代に評価される絵が描けたのだと感じます。才能を潰さないためにも、部外者は黙って見守って欲しいです。(女性 30代)


ゴッホを演じたウィレム・デフォーの演技が素晴らしく、肖像画でしか見たことのないはずのゴッホが目の前にいる!と思わせるものがある。天才であり狂人というイメージの強いゴッホだが、本作では全てを捨ててひたすらに自分にとっての美を求め続けた彼の純粋さが痛いほど伝わってきた。同じ画家としての顔ももつジュリアン・シュナーベル監督が独特な感性で撮っているのも興味深い。(女性 20代)


ゴッホがどんな人物であるのかは知っていても、彼が何を観たのかは知らなかった。それを確実に表現してくれた映画だと思う。独特のカメラワークに、主観的に映し出される自然の風景や、木が風に揺れる音までもが近くにあったようで質感がリアルに伝わってきた。

ウィレム・デフォーは作品を観れば観るほど好きになる俳優だ。どんな人物にもなれる超自然な演技は未だにオスカーを獲得していないのが信じられないくらいだ。夏に日本公開が決まった「ライトハウス」は絶対に観たい。(女性 20代)

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