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映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』の概要:第二次世界大戦末期。かつてナチスの最高司令部があったフランスの城を見張るため、5人のアメリカ兵が派遣される。しかしそこは、不可解な超常現象が次々と発生する呪いの城だった。

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』の作品情報

ヘル・フィールド ナチスの戦城

製作年:2020年
上映時間:94分
ジャンル:アクション、ホラー、戦争
監督:エリック・ブレス
キャスト:ブレントン・スウェイツ、テオ・ロッシ、スカイラー・アスティン、カイル・ガルナー etc

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』の登場人物(キャスト)

クリス(ブレントン・スウェイツ)
アメリカ兵の隊長。ナチスの最高司令部があったフランスの城を見張るため派遣される。城内で怪奇現象が相次ぐため、原因を探ろうとする。
タッパート(カイル・ガルナー)
緑の帽子を被った狙撃兵。いつも銃を担いでいる。ユージンいわく、内臓が飛び散る血の海で平然と座っていたという逸話を持つ男。
ブッチー(アラン・リッチソン)
ナチス兵との戦いで手榴弾を全身で受け止めて、手足を失う大怪我をして昏睡状態に陥る。
カーク(テオ・ロッシ)
冒頭で軍靴が合わずに足を掻きむしる兵士。終盤で、足を掻きむしる本当の理由が明かされる。
ユージン(スカイラー・アスティン)
ドイツ語が読めてモールス信号も解読できる兵士。ナチスが残した日記を手掛かりに、不可解な現象を解明しようとする。
ナチス将校 / ドクター・エンゲル(ビリー・ゼイン)
冒頭はナチス兵の将校として登場。後半はドクター・エンゲルとして登場し、クリスたちが置かれている状況を説明する。

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』のあらすじ【起】

第二次世界大戦末期。アメリカ兵のクリス隊長、タッパート、ブッチー、カーク、ユージンの5人はフランスの田舎道を歩いていた。ナチス兵のジープを爆破させ、将校とボクシング対決をして後殺害する。さらに歩き続けると、集団で逃走中のユダヤ人と遭遇。タッパートはユダヤ人親子にお金を手渡した。

一行は任務地の古い城に到着する。以前ナチスが最高司令部を置いていたこの城を見張るのが彼らの仕事だ。前任の隊員は彼らと交替すると、足早に城を離れて行った。

暖炉のある広間で休んでいると、上から物音が聞こえてきた。クリスとカークが様子を見に行くと、ドアが開いて首吊り死体のような幻を見る。広間に戻ると暖炉の奥からモールス信号のような音が聞こえたためユージンが解読。それは「脚がない」という言葉だった。タッパートがスコープで庭を眺めていると、首吊り死体や子供の亡霊が現れる。

翌朝、ユージンはタッパートにまつわる噂話を仲間に話す。それは彼がナチス兵の内臓が散らばる血の海で平然と座っていたという奇妙な話。そこへタッパート本人が現れたため、ユージンは話すのを止めた。

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映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』のあらすじ【承】

兵士たちは屋根裏部屋で、床に黒魔術のサークルを発見する。壊れた無線機を修理していると、「ここを去れば死ぬ」というモールス信号が聞こえてきた。同時に無線機からも、同じ言葉が流れ出した。

しばらくすると、ナチス兵が城に攻撃を仕掛けてきた。クリスたちはバリケードを築き戦闘態勢を整える。城の中に手榴弾が投げ込まれ、ブッチーが覆いかぶさり重傷を負った。ナチス兵との交戦中も怪奇現象は止まらなかった。子供の声が聞こえたり、バスタブでナチス兵が溺死したり、炎上する亡霊を見るなど、不可解な現象が相次いだ。

ナチス兵との戦闘を終え、ユージンは地下で見つけたナチスの日記を読み上げた。その日記には、この家の息子はバスタブで溺死、娘は首吊り、夫は灯油をかけられて焼死したと書かれてあった。一連の怪奇現象はナチスに殺された一家の呪いだろうと彼らは推測する。その後も怪奇現象は続き、昏睡状態だったブッチーが起き上がり、「これは現実じゃない、俺たちがやったんだ」と叫んで息を引き取った。

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』のあらすじ【転】

ブッチーの死体を庭に埋めて、クリスたちは城を出ることにした。しかし、どんなに歩いても同じ場所へ戻ってしまう。野宿をしていると、タッパートは自分が首吊りをする悪夢を見た。目の前には「ヴェトルレク」という謎の文字が書かれてあった。

一家の呪いを解くため、クリスたちは一家の死体を埋葬することにした。城に戻ったクリスは霊の足跡を残すため、床に白い粉を撒く。ユージンはナチスの日記の続きを読んだ。それにはヴェトルレクとはイスラム語であり、悪事を働いた者はその10倍苦しむという意味だと書かれてあった。

亡霊が足跡を残しながら現れて、彼らに死体の場所を伝える。死体を埋葬し祈りを捧げた後、ユージンは日記の続きを読んだ。すると、この一家はフランス人ではなくアフガニスタン人であり、生き残った夫人がヴェトルレクの呪いをかけた、と書かれていた。読み終えると亡霊が再び出現。しかしその姿は、みるみるデジタル映像に変わる。

次の瞬間、クリスは現代の病室のベッドで目覚めた。頭部には装置を付けられ、エンゲル医師や看護師が彼を覗き込む。クリスには両足が無く、他の隊員たちも手足や体の一部が欠損した状態で眠っていた。

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』の結末・ラスト(ネタバレ)

エンゲル医師は状況を説明する。クリスたちはアフガニスタンの任務で負傷し昏睡状態となったこと、生きる気力を回復させるため、コンピューターで疑似体験をさせたことをクリスに告げた。第二次世界大戦を選んだのは、仲間意識が生まれやすいためだと言う。

クリスはアフガニスタンの記憶を思い出した。それは、アフガン人医師の家族を避難させる任務。その医師の協力でイスラム国の要人4人を殺害したが、情報が漏れて一家が危険に晒されたのだ。医師の家に着いた直後、イスラム国の部隊が近づいたため、アメリカ兵だけが壁の裏に身を隠す。イスラム国は医師を焼死させ、娘を首吊りにし、息子を溺死させると、あっという間に去った。何もせず、家族を見殺しにしたクリスたち。彼らに向かって、生き残っていた母親が爆弾を持って飛びかかった。母親は「ヴェトルレク!」と呪いの言葉を浴びせながら自爆。クリスたちは吹き飛ばされた。

夢の中で見た不可解な現象、「脚がない」のモールス信号などの超常現象は、潜在意識の現れであり、無いはずの足が痒いのは幻肢痛であったのだ。クリスがそう気付いた瞬間、病室で超常現象が発生する。クリスは家族に罪を償うため夢に戻してもらうが、夢に入る直前に、コンピューターが彼の記憶を消去してしまう。クリスは記憶が消去された状態で、夢の世界に戻されてしまった。彼は父親の亡霊に会っても、一体誰なのか分からなくなっていた。

映画『ヘル・フィールド ナチスの戦城』の感想・評価・レビュー

バタフライ・エフェクト』のエリック・ブレス監督の最新作。終盤までは第二次世界大戦末期の呪われた城が舞台だが、それはコンピューターによる夢の中の話でしたという、ある意味夢オチ。繋がりが曖昧なシーンが多くて違和感があったが、夢の中の出来事だとすると納得できた。共通の夢を見せるコンピューターが突如登場する終盤の流れがちょっと強引だが、主人公たちは呪いをかけられたまま昏睡状態になったため、夢の中で呪われてしまうという発想は面白いと思うし、見返したくなる映画だった。(MIHOシネマ編集部)

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