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映画『ヘルドッグス』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

岡田准一が悪役を演じる!?普段、絶対的な正義の味方を演じることの多い岡田准一の新たな姿を堪能できる一本。岡田准一だけでなく、坂口健太郎や大竹しのぶ、北村一輝といった大物俳優が勢揃い。

映画『ヘルドッグス』の作品情報

ヘルドッグス

タイトル
ヘルドッグス
原題
なし
製作年
2022年
日本公開日
2022年9月16日(金)
上映時間
138分
ジャンル
アクション
監督
原田眞人
脚本
原田眞人
製作
ウィリアム・アイアトン
村松秀信
勝股英夫
藤島ジュリーK.
製作総指揮
上木則安
柳迫成彦
西山剛史
キャスト
岡田准一
坂口健太郎
松岡茉優
MIYAVI
北村一輝
大竹しのぶ
金田哲
木竜麻生
製作国
日本
配給
東映、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画『ヘルドッグス』の作品概要

かつて日本アカデミー賞を席巻した、俳優岡田准一と原田眞人監督。そんな両者のタッグが、三度実現。2作目にあたる『燃えよ剣』は2021年に公開されたばかり。2年連続という非常に急ピッチでの公開が続いている。これまでの全てが時代劇を題材にしていたことに対し、本作は初の現代もの。深町秋生による大人気小説『ヘルドッグス 地獄の犬たち』を超豪華キャストで実写映画化。『人を選ぶと思う』と主演の岡田准一自身が発言しているが、そういった作品こそ熱心なファンがつくもの。これまでにはない、新たな岡田准一の魅力をとくと見せつける一本に仕上がっている。果たして、2人の新たな新境地を見せることができるのか。

映画『ヘルドッグス』の予告動画

映画『ヘルドッグス』の登場人物(キャスト)

兼高昭吾(岡田准一)
最愛の人を失い、復讐に取り憑かれた元警察官。関東最大のヤクザへの潜入を命じられてしまう。
室岡秀喜(坂口健太郎)
東鞘会のヤクザ。兼高と相性が非常に高いという理由から、このミッションの相棒として選抜される。
吉佐恵美裏(松岡茉優)
ヤクザの愛人。どんな鍵でも解錠できるという特殊スキルを持っている。

映画『ヘルドッグス』のあらすじ(ネタバレなし)

かつてその男は、人々を守る警察官だった。しかし、とある悲劇が彼を襲う。彼の愛する人が悪によって殺されてしまったのだ。それからというもの、彼は警察官という仕事を辞し、復讐のためだけに身を投じるようになっていた。そんな彼の自分を顧みない危険な行動は、自然に警察組織に目をつけられるようになってしまう。そして、彼に一つのミッションが言い渡される。それは、関東最大のヤクザである『東鞘会』に潜入すること。その東鞘会のトップ、十朱から秘密ファイルを盗み出すことになってしまった兼高。そのミッションのために、東鞘会の室岡というヤクザが選ばれた。彼は兼高と相性が98%であると、警察のデータ分析が弾き出したのだ。果たして彼らは、この危険なミッションを達成できるのか。

映画『ヘルドッグス』の感想・評価

岡田准一の例外

今や日本を代表する俳優となった岡田准一。どの俳優にも言えることではあるが、その俳優のイメージというものが少なからず存在する。あの俳優は実写映画にばかり出演する、あの女優は気の強いライバル役ばかり演じている、など。岡田准一も例外ではない。岡田のイメージといえば、その卓越した武道の腕と日本人離れした彫りの深い顔を存分に活かしたアクション。真面目で硬派なイメージを持っている人も多いのではないだろうか。しかし、本作の岡田准一はこれまでとは違う。今作で彼が演じるのは、復讐に取り憑かれた元警察官。外見も髭を携えやや小汚く、ワイルドな容貌。 むしろ真逆をいくような設定になっているのだ。しかし、流石はアカデミー俳優。新境地であるこの役を、岡田は見事に演じ切っている。本作をきっかけに、今後こういった役どころが増えていくかもしれない。

岡田准一×原田眞人

本作の監督である原田眞人と主演の岡田准一がタッグを組むのは、なんと今作で3度目。映画を制作するということは、生半可な作業ではない。長時間厳しい環境で撮影を続ける集中力と体力が必要な上、さらには映画が成功するかといったプレッシャーもかかってくる。監督と主演という立ち位置であれば、そのプレッシャーはさらに重いものとなるだろう。そんな中、3度にも渡ってタッグを組むというのは、よほど相性が良かったのか、はたまた深い信頼関係で結ばれているのだろう。また、本作はこれまでの彼らの作品とは大きく異なる。これまでは戦国時代や新撰組など、やや古い時代をテーマとして取り扱ってきたが、本作では一気に舞台が現代に。全く新しい試みの行方は。

ダークヒーローの魅力

岡田准一は、ヤクザという『社会の敵』に相対する的警察官の主人公を演じる。しかし、社会の敵に立ち向かっているからと言って、主人公の兼高が正義の存在かと問われると肯定し難いものがある。兼高は目的のためには手段は選ばないし、ヒーロー然としていない部分も多い。どちらかというと、彼はダークヒーローに分類されるのだろう。では、ダークヒーローの魅力は一体なんだろうか。完璧な人間などこの世にいない。全員何かしらの後ろめたさや後悔などを少なからず背負って生きているだろう。そんな中、完璧超人の主人公を見せられたとして、イマイチ感情移入ができないのではないだろうか。また、ダークヒーローは自分達が思っていても現実的に中々実行できないことを代わりにやってくれるという、爽快感があるのかもしれない。『普通』の主人公が苦手だという人も、本作であれば楽しめるかもしれない。

映画『ヘルドッグス』の公開前に見ておきたい映画

映画『ヘルドッグス』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『ヘルドッグス』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

関ヶ原(2017)

最新作をもって3度目となる岡田准一×原田眞人。これまで数多くの超大作を世に送り出してきた2人のタッグは、ここから始まった。タイトルからも分かるように、日本の歴史においても非常に有名な関ヶ原の戦いがテーマ。原作は、歴史小説を書かせれば右に出る者がいない司馬遼太郎。これまで司馬遼太郎の作品を原作とした映画作品は数多く作られてきたが、本作はその代表作のひとつであろう。鬼気迫る演技と細部まで拘った舞台設定や脚本などで、第41回日本アカデミー賞を総なめした超大作である。なぜあの日、関ヶ原の戦いは勃発したのか。よく描かれる合戦中の様子だけでなく、関ヶ原の戦いに至るまでも丁寧に描かれた、新しい作品である。

詳細 関ヶ原(2017)

来る

軍人、SP、武士…。岡田准一が演じる役として多いのはこれらだろう。いずれも硬派なキャラクターばかりであるが、岡田が過去に演じたもののなかでも、特に異例であるのが本作。本作で岡田が演じているのは、胡散臭いオカルトライター。女性に暴言は吐くし、時折暴力も振るう。キャスト陣を見てみると、超豪華な面々が揃っていることが分かる。それもそのはず。本作の監督を務めているのは中島哲也。『告白』や『乾き。』などで、過去には日本アカデミー賞を獲得したこともある名監督なのである。いずれのキャスト陣の演技も印象的ではあるが、特に柴田理恵のそれは圧巻。バラエティでの彼女の姿しか知らない人であれば、必ず衝撃を受けるはず。

詳細 来る

コラテラル

岡田准一のイメージといえば硬派で強く、所謂『正義サイド』の俳優。一方、ハリウッドが誇る名優であるトム・クルーズもまた、正義というイメージがあまりにも強いのではないだろうか。長いキャリアの中で彼が唯一演じた悪役が本作。悪役を演じた経験がたった一度のみという事実も驚異的だが、何より注目なのがトム・クルーズの恐ろしさ。普段はその圧倒的な身体能力やカリスマ性で地球の危機に対処してきたトム・クルーズであるが、一度敵に回った時の恐怖感は凄まじい。駅のホームで、あの走力でトム・クルーズに追い回されるシーンはトラウマものだろう。普段彼が味方であることに大いに感謝したくなる作品。

詳細 コラテラル

映画『ヘルドッグス』の評判・口コミ・レビュー

映画『ヘルドッグス』のまとめ

既に公開になっている本作のヴィジュアルポスターを見てみると、監督がいかに苦心してキャスト陣を厳選したかが見て取れる。北村一輝は持ち前の顔の濃さとワイルドさで遺憾なく存在感を発揮しているし、普段は可愛らしい印象の強い松岡茉優も、気の強いヤクザの女のミステリアスさを醸し出している。大女優大竹しのぶに関しては、最早言うまでもないだろう。かつて監督を務めた作品で、日本アカデミー賞優秀美術賞、最優秀撮影賞、最優秀監督賞などあらゆる賞を総なめしている原田眞人。流石のこのクオリティといったところだろうか。この夏、日本一やばい狂犬が牙を剥く。

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