「2年限定」という約束付きで始まった恋愛。2年たった現在、彼女は関係を続けたいと思い、彼は約束を守りたいと思っていた。実はこの約束を言い出した彼には、ある秘密があるのだった。果たしてこの恋は本当に終わってしまうのだろうか?
映画『HERO 2020』の作品情報
- タイトル
- HERO~2020~
- 原題
- なし
- 製作年
- 2020年
- 日本公開日
- 2020年6月19日(金)
- 上映時間
- 100分
- ジャンル
- コメディ
ラブストーリー - 監督
- 西条みつとし
- 脚本
- 西条みつとし
- 製作
- 村田泰介
- 製作総指揮
- 石田誠
中西研二 - キャスト
- 廣瀬智紀
北原里英
小松準弥
前島亜美
小早川俊輔
小築舞衣
中村涼子
米千晴 - 製作国
- 日本
- 配給
- ベストブレーン
映画『HERO 2020』の作品概要
西条みつとしの率いる劇団「TAIYO MAGIC FILM」にて行われていた公演「HERO」を映画化したもの。西条本人が脚本、監督を務めている。主人公のカップルは「2年限定」という条件つきで交際をしていたものの、2年の期限が迫ったことで関係を継続するか、終了するかの問題が勃発。彼の妹を巻き込んだドタバタ劇が始まる。予測のつかない展開が見るものを飽きさせない、新感覚ラブ・コメディだ。
映画『HERO 2020』の予告動画
映画『HERO 2020』の登場人物(キャスト)
- 広樹(廣瀬智紀)
- 「2年間限定」という条件で、浅美と付き合い始める。2年経った今も、その約束を守るつもりでいる。
- 浅美(北原里英)
- 条件を受け入れて広樹と付き合っていたものの、2年の間に彼の気持ちも変わると思っており、別れる気がない。
映画『HERO 2020』のあらすじ(ネタバレなし)
広樹と浅美のカップルは、付き合い始める時にひとつの約束をしていた。その約束の内容とは「この恋は2年間限定で」という条件のもとで付き合うこと。広樹が言い出したこの約束は浅美も承諾していたものの、浅美は内心では、2年間で彼の気が変わるのではないかと思っていた。
2年が過ぎ、約束の期限が訪れた。怪我で入院中の広樹は、お見舞いに来た浅美と約束通りきちんと別れるつもりでおり、それを知って落ち込む浅美。実は広樹には考えがあった。しかしふたりの約束を知って行動に出たのは広樹の妹だった。周りの人間たちをどんどん巻き込みながら、ふたりの「約束」は思わぬ方向へと転がってゆくことになる。
映画『HERO 2020』の感想・評価
独特な世界感
特別な設定をつけただけの、ありきたりなロマンス映画…と思いきや、突然出てくる戦隊ヒーロー。本人たちだけでなく、個性的な周りの人々も巻き込んで話が展開していくため、どんな話になるのかの予想がつかないままでどんどんと先に進むことになる。
ハッピーエンドを迎えるのか?悲しい結末になってしまうのか?コメディのテンションで、うやむやにされてしまうのか?ハラハラしつつも笑い、共感しながら最後まで楽しむことができるだろう。舞台から飛び出してきた、他に類を見ない空気感を味わい楽しんでいきたい。しっとりした恋愛物に飽きてきた人、一風変わったロマンス・コメディを求めていた人におすすめの一作だ。
主演・廣瀬智紀とは?
今年33歳の廣瀬智紀は、あまり話題作には出演していないものの「HIGH&LOW」シリーズや「映画 刀剣乱舞-継承-」、新作「貴族降臨 PRINCE OF LEGEND」など、女性人気の高いイケメン揃いの作品へ引っ張りだこだ。すらっとした身長と、その整った顔立ちが彼の持ち味である。
映画だけではなくドラマや舞台でもかなりの仕事量を誇り、「2.5次元俳優」としての評価も高い。特に舞台の「弱虫ペダル」は彼の代表作であると言える作品だ。2019年に結婚もしており、子供も生まれる彼は、公私ともに非常に順調な勢いのある俳優の一人だろう。これからの活躍に期待したい。
劇団「TAIYO MAGIC FILM」
本作の元となった「HERO」が、西条みつとし率いる劇団「TAIYO MAGIC FILM」の旗揚げ公演だった。2012年に行われて以来継続的に公演を続けており、当初は代表の西条一人だった劇団には現在、6名が在籍している。
オリジナリティのある公演を多く行っており、少し不思議な出来事のなかで人生を考え直すことのできる、あたたかなテーマを取り扱うことが多い。特にコメディの形をとることが多いため、本作は劇団が抱える普段の空気感を味わう絶好のチャンスであると言えるだろう。とはいえ、媒体が違えば、映画と違う楽しみ方もある。本作を気軽に見に行ったあとは、劇団の公演にも足を運んで、また笑ったりほっこりしたりしてみてはいかがだろうか。
映画『HERO 2020』の公開前に見ておきたい映画
めがみさま
「日本の各都道府県の1地域を取り上げ、映画を製作・公開する」という企画で公開された作品の、2作目となる。2017年に公開されており、元SKE48、乃木坂46のメンバーの松井玲奈が主演を務めている。
松井玲奈演じる主人公の理華は、いじめや母親の過干渉から自殺をしようと思っていたが、同じような境遇から立ち直り、セラピーを行っている「ラブ」と出会う。彼女と過ごしていく中で、理華の心境が変化してゆくというストーリーだ。
本作出演の廣瀬智紀が演じるのは、理華が心酔してゆくセラピスト「ラブ」に救われた過去を持つ男だ。彼の存在がこの物語をかき回してゆくことになる。理華が立ち直るストーリーかと思いきや…という意外性もあり、こちらも一癖ある作品だ。
詳細 めがみさま
としまえん
北原里英といえばこちらの作品である。仲良し女子高生グループの一人としてホラー映画の主演に抜擢されている。実在する遊園地・としまえんを舞台にして、「としまえんの呪い」という都市伝説を実行してしまった少女たちに起こる悲劇を描いてゆく。
それぞれの少女たちは個性的ながら、北原里英も負けずに存在感を発揮している。全員がとても可愛いのだが、見ていくうち、一見仲良しに見える集団なのに実は…?という意外な事情が判明してゆく。もちろん、ホラー映画としての怖さや理不尽さもしっかり楽しめるので、一見の価値ありだ。実際のとしまえんはもうすぐ閉園となるので、せっかくならその前に見ておくというのもありかもしれない。
詳細 としまえん
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脚本家のはしもとこうじの実体験を元に西条みつとしが脚本を書き上げ、斎藤工が初の長編監督を務めた作品。上海国際映画祭など、非常に多くの映画祭にて評価を受けた。
主人公が幼い頃、タバコを買いに行ったきりで失踪した父親は13年ぶりに、余命3ヶ月となって現れた。借金だらけでいなくなったせいで苦労させられた家族は見舞いを拒否。主人公だけは幼い頃の思い出から父に会いにいくが、父親は最期まで借金に溺れていた。父親が死んでから、空白だった13年間に何があったのか、真実が明かされてゆくことになる。主演は高橋一生、失踪した父親を演じたのはリリー・フランキー。邦画らしい空気感から、予想外の展開を見せてくれる衝撃の映画である。
詳細 blank13
映画『HERO 2020』の評判・口コミ・レビュー
映画「HERO〜2020〜」を観た。舞台の愉快さはそのままに、違和感があった部分が解消されて物語の主題がよく伝わってきた。斎藤さんと松尾さんの場面、印象的。浅美が広樹に訴えかける場面は自分に語りかけられているように感じられて、私の心に響くメッセージだったので涙がこぼれてしまった。
— ふくらしこ (@M0tiM0tiM) June 20, 2020
昨年舞台を観劇した時には解らなかった部分が、映画では細かく描かれていたので 、舞台を観劇された方もより楽しめると思いましたね。勿論、映画が初めての方も文句なく楽しめますよ~😆
沢山の方に観に行って欲しいな✨#映画HERO2020感想#廣瀬智紀— ほーちゃん (@bigbearmama9119) June 19, 2020
HERO〜2020〜観てきました!舞台では見れなかったシーンやアクションがあったり、より表情が見えて舞台とは違った楽しみ方ができました!
そして笑いあり、涙ありのハートウォーミングコメディでした✨#映画HERO2020感想 pic.twitter.com/ApqBIwX5hK— りと (@rrrrrrrito) June 19, 2020
映画『HERO 2020』のまとめ
フレッシュでありながら実力派の脚本・監督に、容姿が可愛く、かっこよくありながら演技派でもあるキャストたち。多様な魅力を見せるメンバーの世界観に、安心して楽しませてもらうことができる。ほっこりしたいけど、退屈もしたくない。というどちらの期待にも応えてくれる本作は、まさにこれからの時期に公開するのにぴったりの一作である。元気をもらって前を向くため、次の一本には本作を選んでみてはどうだろうか。
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