映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の概要:愛情を与えてくれる兄と、優秀な幼馴染、影のある人気モデルというタイプの異なる男性に囲まれた自分に自信のない女子高校生・初。関係性の変化とそれぞれの行く末を追った、相原実貴原作の同名コミックを原作に山戸結希が監督を手掛ける。
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の作品情報
上映時間:120分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、青春
監督:山戸結希
キャスト:堀未央奈、清水尋也、板垣瑞生、間宮祥太朗 etc
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映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の登場人物(キャスト)
- 成田初(堀未央奈)
- 自分に自信がなく、大人しい女子高校生。周りを取り囲む男性たちに翻弄されながらも、少しずつ成長し、強くなっていく。
- 橘亮輝(清水尋也)
- 初と同じ団地に住む幼馴染。学力的にも全国レベルで優秀な生徒だが、初が好きなあまり上手く対応できずきつく当たってしまう。
- 小田切梓(板垣瑞生)
- 親の都合で離れ離れになっていた幼馴染の一人。母親が家族を捨てた理由を突き止めるために団地へ戻ってきた。人気モデルとして活躍する陰では、心に大きな傷を負っている。
- 成田凌(間宮祥太朗)
- 初の兄。しかし、初が生まれる前に養子として迎え入れられており、血のつながりはない。幼い頃から初に愛情を抱いており、感情を押し殺しながら生きている。
- 成田茜(桜田ひより)
- 初の妹。中学生ながら、恋愛に対して自由奔放で初を翻弄している。しかし、本心は決めた相手がいて振り向いてもらうためにいろいろな経験を積んでいた。
- 八木すばる(上村海成)
- 初と茜の幼馴染。大人しいが、芯のある存在で唯一ぶれない。茜の好意には気付きながらも、ずっと初を追っている。
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』のあらすじ【起】
自由な妹・茜に頼まれ、妊娠検査薬を代わりに買いに出た初。断れない性格のため中学生の妹に翻弄されっぱなしなのである。同じ団地に住む幼馴染の亮輝は、そんな初の性格に苛立ちながらも構わずにいられずに居た。しかし、上手に好意を示せない亮輝は、検査薬のことを材料に初と奴隷契約を結ぶのである。その矢先、モデルとして活躍していた梓が団地に戻ってきた。元々梓に好意を持っていた初だったが、住む世界が変わってしまった幼馴染に引け目を感じていた。
人気モデルが転校してきたことで学校中が沸き立つ中、他の女子生徒の目を気にせずに初に接してくる梓。初恋の相手が高校生になっても自分に興味を持ってくれることが嬉しくて仕方ない初。浮かれ切った初を心配する亮輝は必死に自分の傍に置きたがる。キスをするように無理な命令をしたり、梓の言動に心躍らせる様子の初に頭を冷やさせようと必死であった。そして兄の凌も初の周囲でうろつく、男の影に気を張っていた。
たまたま梓の父親と遭遇し、届け物を頼まれた初は梓の仕事場に出向くことになる。煌びやかな女性モデルたちに囲まれながらも、自分だけを見て真っすぐに好意を言葉にする梓にさらに惹かれていく初。「幼馴染」の域を超えたいという初の願いは現実となり、二人は付き合うことになった。しかし、梓が提案した初デートは夜に仲間が開催するイベントであった。
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』のあらすじ【承】
出向いたことがない場所ではあるが、梓に似合う彼女でありたい初は懸命に背伸びをしていた。そんな初の姿をよそに、梓は飲み物に睡眠薬を仕込み仲間たちと何か企んでいるようであった。偶然にもその会場は凌のバイト先であり、寝込みを襲われそうになっているところを助け出された初。梓への疑念を膨らませていく凌。一方で初は梓に夢中で、帰宅してからも嬉しそうにテレビ電話をするのである。徐に「裸が見たい」と願い出た梓。困惑しながらも、初は梓の希望を叶えたいと必死で応えてしまった。翌朝、テレビ電話の映像は初のセルフヌードとしてSNSに投稿されてしまう。梓の思惑は初の身体であったのだ。
動画に気付いた凌は、初を心配し寄り添おうとする。悪びれる様子もなく梓は電話を掛けてくるも、初はまだ裏切られた確信ができずにいた。しかし梓の言葉で現実を突きつけられる。実は、梓の母親は不倫の果てに家庭を捨てて出ていってしまっていた。その不倫相手が初の父親だと踏んだ梓は、何とか仕返しをしようと目論見行動に移したという。梓の計画を気付いていた梓のマネージャーは、素人相手にこれまでの実績を無駄にさせまいと必死にフォローした。直接初に会いにもやってきた。初の家族について調べ上げた梓からいろいろと聞いていたマネージャーは、何気なく初と茜、凌は本当の兄弟ではないことを口にしてしまうのだった。落ち込む初に、不器用ながら寄り添う亮輝。テスト勉強を一緒にするという口実で、昼下がりの公園に呼び出し穏やかな時間を過ごすのだった。
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』のあらすじ【転】
梓と対峙した凌。恨むべき母親の不倫相手は、見当違いであると伝えた。翌日、梓は仕事から逃げ出した。誰も連絡がつかず、途方に暮れたマネージャーは、初を訪ねてくる。しかし初はもちろん居場所はわからない。居ても立っても居られない初は、街中に梓を捜しに向かった。予想は当たり、梓はとあるビルから人を見下していた。自分の勝手な思い込みで初を傷つけたことで自暴自棄になっていたのである。面向かって梓が初恋であった事実を伝え、涙した初。二人はお互いの恋心に終止符を打つのであった。
その頃、妹の茜はずっと恋していた幼馴染のすばると過ごしていた。すばるは初が好きなことはずっと気づいていた。無垢な姉には勝てないと知り、男性を悦ばせる術を知るために遊び惚けていたという。どんなに愛情を伝えようと、すばるの気持ちは変わらない。茜は第失恋をし、初の胸を借りて泣きじゃくるのだった。
凌は家を出る決断をする。最後に母親に挨拶するように呼び戻しに来た初とエレベーターに乗るも、突然止まってしまい二人は閉じ込められてしまった。これまでの感情を抑えきれなくなった凌は、思わずキスをしてしまう。それは梓から受け取った一枚の写真が引き金になった心境の変化である。
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の結末・ラスト(ネタバレ)
凌は亮輝の元を訪ねた。梓から受け取った写真を渡しに行ったのである。その写真は梓の母親が残した胎内写真で、そこには亮輝の父親の字で「永遠に愛してる」と残されていた。塾の講師として父親譲りの癖のある亮輝の文字を見ていた凌。すぐに梓の母親の不倫相手は、亮輝の父親であると勘づいていた。もちろん亮輝の状況を理解し、自暴自棄になってしまう。そんな時、亮輝を迎えに来ていた初。「家を出よう」という亮輝の異変に勘づき、寄り添うことにした初はすべての告白を受け入れた。しかし当の亮輝は気持ちの整理がつかず、初を拒否してしまう。咄嗟に凌の元へ向かってしまった初。凌はもちろん拒むことなく、自分を選んでくれたことを喜んだ。
何よりも自分を優先してくれる凌ならば間違いないと思いつつも、亮輝への気持ちが断ち切れない初。亮輝の元を女子生徒が訪ねてきていることを知り、嫉妬にまみれた初は衝動のまま動き出した。亮輝と本音でぶつかり合った初。住宅の灯りが照らす中、亮輝はきちんと好きだと伝え、二人はキスをしてようやく結ばれた。
映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の感想・評価・レビュー
果たして何に鬱々としているのだろうか。鬱憤の先にある対象が見えない閉塞感に追われた120分であった。原作を読み込んでいる方ならば、愛せる空気感なのかもしれないが断片的なPVに朗読が乗ったような雰囲気に「チェッ」と舌打ちしたくなった。淀んだ青春の汲み取り方と、靄のかかった演出。斬新なカットも多くみられ、若手俳優のぶつかり合いは十分に楽しめるであろう。明るさを見いだせない間宮祥太朗の死んだ目は、実に秀逸。言葉数が多い中で、目線と間合いで憎めないキャラクターを作り上げた清水尋也もまた、他の作品に興味を広げられるいい配役であった。(MIHOシネマ編集部)
ストーリーに感情移入して入り込める作品ではないのですが、表現の仕方や空気感がとても好みです。「溺れるナイフ」を観てから山戸監督のファンですが、どちらの作品もストーリーは好みではないのに、自分に自信はないが人と必死に関わろうとするヒロインの姿が自分と重なるような気がして、見入ってしまいます。山戸監督の映像は、透明感がすごいと感じているのですが、全体的に切ない雰囲気の強いこの作品でも感じられて、益々好きになりました。
突然ミュージカル風に大げさに話し出したり、会話っぽくないセリフがあったりと、苦手な方も多いかと思いますが、強く生きようとする女性がきれいに映っていて私は好きです。(女性 20代)
主人公の初が3人の男性の間で揺れ動きながら、空っぽだった自分の価値を見出してゆく。
いわゆるキラキラ系の青春恋愛ものではない、斬新な映画的表現を楽しめる作品だ。映像の間に写真のカットを挿入する、会話のシーンで人物ではなく背景の建物等を印象的に写すといった独自な編集方法で、映画の世界観や人物の感情をより豊かに表現している。
内容は主人公の優柔不断さやセリフ回しが臭い部分があるため、好みの分かれる作風だと思う。(女性 30代)
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