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映画『ICHI』あらすじ・ネタバレ結末と感想

映画『ICHI』の概要:2008年公開の日本映画。座頭市が女だったという設定で、自分に刀を教えた男を探している旅の最中やむなく戦うことになってしまった万鬼組との決闘を描いた時代劇アクションドラマ。

映画『ICHI』 作品情報

ICHI

  • 製作年:2008年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:時代劇、ラブストーリー、アクション
  • 監督:曽利文彦
  • キャスト:綾瀬はるか、中村獅童、窪塚洋介、利重剛 etc

映画『ICHI』 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

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映画『ICHI』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ICHI』のあらすじを紹介します。

市(綾瀬はるか)という盲目の女芸人は旅をしていた。
その目的は自分に刀を教えた男を見つけるためであった。
市は元々芸人一座にいたが、追い出されていたのだった。

ある日、市の仲間が男たちに襲われる。
そこに助けに入ったのが十馬(大沢たかお)だった。
しかし、すかさず市が切り捨てる。

十馬は武家の跡取りであるのだが、幼少期の過去のせいで刀を抜くことが出来ない。
そのため市の刀裁きに憧れる。
そしてこの日から市の側にいるようになった。

ある日、宿場町で白川組の若がしらが声をかけて来た。
先日の事件で刀を抜いたのが十馬だと勘違いし、用心棒を頼んで来たのだ。
本当は市だということを言えずにそのまま過ごす十馬。
しかし白川組は万鬼という凶暴な組に狙われていた。

そして戦いは訪れる。
万鬼が白川組を圧倒的な強さで襲ったのだ。
そこに市が追っている男が万鬼の敵であったことを知った。
市は万鬼組を訪れる。
しかしその男は死んでいるという。
用は済んだ市だったが、万鬼に気に入られた市は囚われてしまう。

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映画『ICHI』 結末・ラスト(ネタバレ)

十馬は市が囚われたと知り救出に向かった。
そして救出に成功し、市は怪我した体を介抱してもらった。
二人の間に愛情のような感情が芽生え始めている。
その間にも白川組と万鬼組の最後の決闘が始まろうとしていた。
十馬は今まで抜けなかった刀を抜く決意をし、万鬼に挑んだ。
しかし万鬼は無事、十馬が命を落としてしまった。
市は怒り、一人十馬の敵を討つため万鬼に挑む。
そして勝利するのだった。

映画『ICHI』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ICHI』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

殺陣のこだわり

本作品の主人公は言うまでもなく女性の剣士。
それもかなり細身の女性である。
もちろん女優だからというのもあるが、物語としてそれが事実である以上リアルに演じなくてはならない。
しかしこの映画は細部にまでこだわり抜いている。
体の大きい男を相手に斬りまくる芝居は明らかにおかしい。
そこでこの市がやるのが瞬間的に物凄い スピードで剣を抜き一撃で斬る早業なのだ。
それであれば納得がいく。
時代背景や人物設定まるで無視の映画が増える中、細やかな気遣いが観られる映画であった。

音楽の壮大さ

この劇中でかかる音楽が物語に深みを与えている。
時代劇となるとやはり三味線や尺八などの和楽器が主流だ。
しかし本作品は壮大なスケールのオーケストレーションが流れる。
それも美しいまでのものだ。
作曲家は外国人らしい。
しかし、これがはまっているのだ。
時代劇の枠を越えた切なさがうかがえる。

美しい時代恋愛劇

主人公が女だとどうしても絡みがちなのが恋愛。
そういう俗っぽいのは勘弁してほしいと思っていたのだが綾瀬はるか効果だろうか、割りと良い。
美人で繊細そうなヒロインを守りたいと思う気持ちに共感できるからなのか、あまり違和感を覚えなかった。
それどころか座頭市と比較しなくてよいオリジナルの作品として観ることができ心地よかった。
他にも座頭市を演じている役者も多いので、敢えて女で勝負したという賭けは成功したと言えるだろう。


綾瀬はるかが、眩しいくらいに輝いています。全く笑わず、ボロボロの着物を着ていても、美しさが損なわれません。さらに、盲目の演技が自然です。視線が一定のまま、アクション等の高度な動作を難無くこなしていて驚きました。殺陣シーンは潔く、大変華麗です。スローを多く使ったり、カメラアングルに工夫を凝らして迫力満点に仕上がっていました。大沢たかお、窪塚洋介、中村獅童と、豪華な出演者等の貴重な和服姿を拝めて感無量です。(女性 30代)


綾瀬はるかと大沢たかおの組み合わせはテレビドラマ『JIN』のイメージが強く、綾瀬はるかに対しては女の子らしくて可愛らしいけど芯の強い女性のイメージを持っていたので、今作で演じた市は意外性がありました。
綾瀬はるかの今までのイメージを覆すような迫力のある殺陣は、思わずおぉと声が出てしまうほどパワーがあり、男相手でも見劣りしません。大沢たかお演じる十馬の役どころは少し可哀想でしたが、女性が主役の時代劇にはこういった役も必要なのでしょう。(女性 30代)

映画『ICHI』 まとめ

新しいタイプの時代劇であった。
女性が主人公の時代劇というと、上戸彩が演じた「あずみ」の印象が強い。
あのか弱い腕で男性と渡り歩くというのに違和感を覚えたことがあり、どのようになるのかが心配な作品だった。
しかしクオリティーが違うのだ。
細部にまで計算された時代背景とストーリー構成、観ているものに違和感を感じさせない演出は流石であった。

またありがちではあるが知り合った男性との恋愛模様。
これもやっぱり出たか!と思いつつも期待している気持ちもあるため待ってました!と紙一重である。
座頭市自体が何本も存在するため、敢えて競争しないストーリーにしたのも感心できる。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. 古風主義者 より:

    今も昔も、レイプされた女の人が周りの人間に迫害されるなんて不公平すぎる。市だって、彼女の方に一切非はない。悪いのは男なのに、みんなは市を汚れた女だと傷つけ追い出す。ゆくゆくは母親になって性経験は持つんだから、処女じゃなくてもいいじゃないか❗