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映画『ジャンヌ・ダルク』あらすじとネタバレ感想

映画『ジャンヌ・ダルク』の概要:フランスの国民的ヒロイン「ジャンヌ・ダルク」の生涯を描いた作品。リュック・ベッソン監督と、主演のミラ・ジョヴォヴィッチは「フィフス・エレメント」に続いてタッグを組んだ。

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映画『ジャンヌ・ダルク』 作品情報

ジャンヌ・ダルク

  • 製作年:1999年
  • 上映時間:157分
  • ジャンル:伝記
  • 監督:リュック・ベッソン
  • キャスト:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジョン・マルコヴィッチ、フェイ・ダナウェイ、ダスティン・ホフマン etc

映画『ジャンヌ・ダルク』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

映画『ジャンヌ・ダルク』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ジャンヌ・ダルク』のあらすじを紹介します。

フランスの田舎町に住むジャンヌ・ダルクは、毎日教会に通う信心深い少女。
美しく不思議な魅力がある、神のような少年に会うという楽しみもあって、理由をつけては懺悔をする日々。
ある日、ジャンヌが草原でうたた寝している間に村が英国軍に襲撃され、目の前で姉カトリーヌが殺されてしまう。
自分を庇って姉が死んだ事にショックを受けたジャンヌは、親戚の家に預けられた。

フランスとイングランドの戦争が激化する中、シャルル王太子の元に、神の使いだという“ロレーヌの乙女”からの手紙が届いていた。
ヨランド王妃の一存で面会が決まり、王太子からの信頼と魔女ではない証拠を得た“ロレーヌの乙女”ことジャンヌは、軍隊を与えられ戦地オルレアンへ向かう。

オルレアンで戦っているデュノワ伯たちと合流したジャンヌだったが、デュノワ伯たちから“小娘”と馬鹿にされていると知り、苛立ちのあまり髪を切り落としてしまう。
その後、ジャンヌの機転で命を救われたデュノワ伯たちは、彼女を仲間として認めるようになっていく。
途中、ジャンヌが弓で撃たれてしまうが、彼女は驚異の回復力を見せ、ついにフランス軍がオルレアンの地を取り戻した。
しかしジャンヌは、流された血の多さに戸惑いを隠せなかった。

その後、ジャンヌはイングランドで魔女と称されるようになり、“救世主”とされたフランスでも魔女扱いされるのは時間の問題になっていた。

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映画『ジャンヌ・ダルク』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ジャンヌ・ダルク』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

「聖人ジャンヌ・ダルク」ではなくひとりの少女の物語

“ロレーヌの乙女”を名乗るジャンヌは、最初こそシャルル王太子の偽者と本人を見分ける奇跡のような行動を起こす。
しかしその後のジャンヌの行動は、病的なまでにヒステリックで癇癪も起こす、感受性の強い変わり者の少女としか描かれていない。
だが、感受性の強い少女だからこそショックを受ける、勝利の喜びにあふれただけではない死体や血が流れる光景の残酷さは、リアルに表現されている。

戦の途中で急に怒り出したり、そうかと思えば嬉しそうに戦う方法を話し出したり、神の啓示があると言い出すジャンヌにはついていけないし感情移入もできない。
二言目には“神”と言い出すジャンヌの行動には、理解しがたい部分が多すぎる。
戦の直後に告解したいと言い出して周囲を巻き込んだり、魔女裁判での死よりも告解を望むというのは、宗教に疎いとまったく理解できない。

謎の黒衣の男

ジャンヌの前に現れる黒衣の男は悪魔にも見えるが、ジャンヌの幻覚のようにも見える存在で、裁判中の牢屋の中でのやり取りの映し方が絶妙。
彼の正体が最後まで明かされないのは、実際に存在した人物ジャンヌ・ダルクの生涯を、独自の解釈で見るという作品にピッタリの設定。

また、彼が解説する“ジャンヌに起こった奇跡”についてが、言われてみればそういう可能性がある、という盲点を突いているが確かなものばかり。
偶然誰かが落としたかもしれない剣を神の印だというのは無理があるが、その時は奇跡をにおわせていて、後から覆すという演出にはやられたと思う。

魔女裁判や王族のワガママがリアル

フランスとイギリスの間で起こった百年戦争の時代が舞台で、魔女裁判の理不尽すぎる尋問の様子にはぞっとさせられる。

求めていた王位を手にできる事が確実になったとたん、式をもっと豪華にしたいと言い出すシャルル王太子には驚かされる。
ジャンヌが魔女でないことを証明する検査や、ラストの火あぶりのシーンのリアリティは素晴らしい。

しかし、幻想的な場面が多すぎるため、どっちつかずの演出が多くなっている。


見終わった後に胸にずんと重いものが圧し掛かってくる、一言では感想を言い尽くせない作品。

リュック・ベッソン監督のジャンヌ・ダルク像は「天啓を受けて戦った強い女性」というよりは、「時代に翻弄された悲劇の人物」というものだ。

ヒーロー(アイドル?)として祭り上げられて、用済みになったらすぐ捨てられる悲しきジャンヌ・ダルク。残酷な戦闘描写。そして、火刑に処されるまでの顛末を見ながら胸が痛んでどうしようもなくなっていく。ジャンヌ・ダルク以外にもこうして闇に葬られてきた人物が沢山いたのだろう。

エンドロールに彼女が聖人として数えられたとあるが、それにいったい何の意味があったのだろうかと考えずにはいられない。(男性 30代)


「信じる」ということの魅力と危険性を描いている作品です。映像もとても綺麗で見応えがあり、ジャンヌの内面に焦点を当てているところが面白いです。
果たして信じているものは本当に神なのか、単なる思い込みではないか、信じることで正義だったことが簡単に悪に転じることをミラ・ジョヴォヴィッチがとても上手く演じています。
ジャンヌ・ダルクを英雄として描くのではなく、1人の女性として描いている珍しい作品で、感情移入しやすいです。(女性 30代)


ジャンヌ・ダルクは英雄のような描き方をする作品が多い中、今作は私たちが思い描く「ジャンヌ・ダルク」という人間がどんな風に作られたのかを見せてくれました。
ただの普通の女の子だったジャンヌ・ダルクですが信心が強すぎるため、自分自身を神の化身だと「思い込んでしまった」ことが彼女の人生を大きく変えたのでしょう。
思い込むだけならまだしも、それを行動に移して何だかんだ上手くいってしまったのも怖いですが、時代に翻弄された彼女の姿を見ると、同じ女性としてなんとも言えない気持ちになりました。(女性 30代)

映画『ジャンヌ・ダルク』 まとめ

キリスト教の聖人にも加えられている「ジャンヌ・ダルク」を、感情豊かなひとりの少女として描いた作品。
宗教的な要素はあまり多くなく、ジャンヌの妄信的な部分を除けば楽しめる内容。
むしろ、教会の奇跡の油が無くなったと不穏な空気になる神父たちを横目に、ヨランド王妃が中身を継ぎ足して「奇跡」と言ってしまうシーンもある。

ジャンヌ役の主演、ミラ・ジョヴォヴィッチの髪型が、女性的なロングヘアから男性的なベリーショートに変わるなど、見ていて飽きない部分が多い。
ジョン・マルコヴィッチ、ダスティン・ホフマンといった豪華キャスト陣もそろっている。

2時間30分以上という長い作品で、オルレアンでの戦と魔女裁判にスポットが当てられているが、その他の出来事についてはほとんど描かれていないので、時間の長さは感じにくい作品。

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みんなの感想・レビュー

  1. ノグブラック より:

    そんなに長い映画だったんですね!
    地上波放送で2回観て、肝心な場面がカットされているな…とは感じていましたが、そんなレベルではありませんね。
    業界的には低評価のようですが、個人的には気に入っています。
    『フツーの少女の思い込みと勘違い。』と言ってしまえばそれまでですが、自分自身も思い込みが激しいたちで『どのように理解したら良いのだろう?』と迷う事がよくあります。
    選んだ結果がたまたまどちらに転ぶかで都合良く解釈するとか…
    草むらに落ちていた剣のシーンの辺りは好きですね。
    混乱してどんどん悪い状態に追い込まれていくジャンヌは、自分を見ているようで痛々しいです。
    皆さんはどのように感じたのかな?と気になっていました。

  2. 匿名 より:

    ためになる