大人気俳優、田中圭が新たに演じるのは、女子高生に殺されたいという野望を秘めた人気教師。大人気漫画家、古屋兎丸が描く美しくも狂気的な世界観を、業火キャストが見事に再現する。
映画『女子高生に殺されたい』の作品情報
- タイトル
- 女子高生に殺されたい
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年4月1日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- サスペンス
- 監督
- 城定秀夫
- 脚本
- 城定秀夫
- 製作
- 鳥羽乾二郎
- 製作総指揮
- 福家康孝
- キャスト
- 田中圭
南沙良
河合優実
莉子
茅島みずき
細田佳央太
大島優子 - 製作国
- 日本
- 配給
- 日活
映画『女子高生に殺されたい』の作品概要
独自の世界観で、唯一無二の立ち位置を築いてきた漫画家、古屋兎丸。その不思議な世界観に熱狂的なファンも多く、これまで『帝一の國』や『ライチ☆光クラブ』など数多くのヒット作を世に送り出してきた。そんな彼が、自身の画業20周年を記念して2013年から2016年に渡って連載していたのが本作。記念すべき作品が、この度超豪華キャストで実写化されることとなった。生徒からの信頼も厚い教師が、実は狂気的な願望を胸の内に秘めていた。先のストーリーが全く予想できない、最後の最後までハラハラしながら楽しむことができる良作に仕上がっている。
映画『女子高生に殺されたい』の予告動画
映画『女子高生に殺されたい』の登場人物(キャスト)
- 東山春人(田中圭)
- 女子高生に殺されたいがために、9年をかけて自分殺人計画を立案した教師。着実にそのプランを遂行していくが…?
- 佐々木真帆(南沙良)
- 春人に目をつけられている生徒。正統派の美少女だが、とある悩みを抱えており…?
- 深川五月(大島優子)
- 春人の学校に異動してきたスクールカウンセラー。実は、春人の元恋人。春人のとある過去を知っているようで…?
映画『女子高生に殺されたい』のあらすじ(ネタバレなし)
多くの生徒たちが通う平和な学園。そんな学園内でも高い人気を誇る教師が、東山春人だった。穏やかで人当たりのいい性格、そして、顔も整っている春人。誰から見ても理想の教師である春人だったが、彼にはとある秘密があった。その秘密とは、なんと女子高生に自分を殺してもらう計画を企てていること。そもそも彼が教師になったのも、女子高生に殺害されるためだったのだ。自分殺害計画のルールは、1.完全犯罪であること、2.全力で殺されること。その目的のため、彼は9年もの月日をかけて計画を練り上げた。そして、美少女真帆に目をつけた春人はいよいよ計画を実行に移そうとするが…?果たして、春人の野望は達成されるのか。
映画『女子高生に殺されたい』の感想・評価
教師が抱える闇
教師が生徒に与える影響は計り知れない。子供にとって、親以外の大人と関わる数少ない機会、それが教師との関わりである。そのため、教師は生徒にとってロールモデルとなる必要がある。しかし、現実問題必ずしもそうはいかない。勿論、中には恩師と慕われ人の心に残り続ける存在もいる。しかし、報道されているニュースなどに目を向けると、教師が起こした不祥事があることも残念ながら事実だ。思えば、教師も一人の人間なのだ。自分達と同じように、個性があり感情がある。本作の主人公のように、その笑顔の面にどんな闇を抱えているのか分からないのだ。果たして、あなたの近くにいる人は大丈夫だろうか。
映画化のために作られた作品
作者、古屋兎丸が、本作を執筆する上でのテーマは、『もしも自分が映画を撮るとしたらどんな物語にするか』。本作は、もともと映画化を見据えて作り上げられた作品であるといえる。しかし、古屋兎丸は漫画家。彼一人の力で映画を作り上げることは難しいだろう。しかし、古屋兎丸はただの漫画家ではない。これまでに、『帝一の國』や『ライチ☆光クラブ』など映像化作品を何作も世に送り出してきた、実力派漫画家なのである。そんな古屋兎丸の新作を、世間が放っておくはずもない。こうして、連載終了から6年の時を経て、めでたく作者の想定していた映画化という形を迎えたのだ。しかも、主演に田中圭、監督に城定秀夫というこれ以上ない布陣。作者の思い描いていた世界観が、見事再現されているだろうか。
田中圭の演技力
田中圭は、現在日本で最も忙しい俳優といっても過言ではないだろう。ドラマには殆ど毎クール出演しているし、それと並行してこうして映画にも複数本出演している。しかも、その多くが主演。休む暇もない大活躍だが、田中圭が演じている役柄は誠実な、常識人が多いような印象を受ける。バラエティなどにも出演しており、その際には明るく人当たりの良い好印象を視聴者に与えている。それだからこそ、田中圭に持ちかけられる仕事はそういった役柄が多くなるのだろう。本作の主人公、東山春人も、一見そういった人当たりのいい性格。しかし、彼は内心には『女子高生に殺されたい』というとんでもない野望を秘めていた。まさに、究極の2面性を持つという難しいキャラクター。これまでとはまた違う、新たな田中圭の魅力が見られるかもしれない。
映画『女子高生に殺されたい』の公開前に見ておきたい映画
悪の教典
生徒に寄り添い導く立場の教師という役職。しかし、だからといって全ての教師が人間的に優れているわけではない。最新作の主人公、東山春人は、女子高生に殺されたいというとんでもない理由から教師を志した。一方、こちらの主人公も正真正銘、本物のサイコパスが教師になってしまったパターン。猟奇殺人犯が自分の犯行を生徒に見られてしまい、とある決断を下す。衝撃的な映像と展開に、途中で席を立つ人が続出したという問題作。生徒の命を理不尽に次々と奪っていく分、こちらの主人公の方がよりタチが悪いのかもしれない。本筋からは外れるが、作中で見られる伊藤英明の肉体美にも注目。
詳細 悪の教典
帝一の國
多くのヒット作を生み出してきた漫画家、古屋兎丸。最新作もそうだが、これまでいくつもの作品が映像化されてきた。その中でも、近年最も大きな話題を呼んだのが本作だろう。菅田将暉を主演に、志尊淳や竹内涼真、千葉雄大など、超豪華キャストを揃えての大作に仕上がっている。舞台は昭和。全国でも最も才のあるといわれる生徒達が通う名門校、海帝高校が存在した。そこに入学した一人の生徒。その生徒、赤場帝一は、将来総理大臣となり自分の国を作るという壮大な野望があった。その野望への足がかりとして、この名門校の生徒会長になることを志した赤場。しかし、名門校故、他にも赤場に負けず劣らず優秀な生徒が多く揃っており…?果たして、誰が名誉ある海帝高校生徒会長の座を勝ち取るのか。
詳細 帝一の國
あなたの番です 劇場版
最新作の田中圭が演じるのは、狂気の二面性を持ったキャラクター。田中圭がその難しい役どころをどう演じるのかが、本作の大きな見どころの一つだ。田中圭は、過去にも狂気に満ちた作品、役所に出演した経験がある。それこそが本シリーズ、『あなたの番です』。元々はドラマとして幕を開けた本シリーズは、その先が読めない脚本と役者陣の好演、作品中に満ちた狂気が受け大ヒットとなった。そして、この度劇場版の制作が決定したのだった。田中圭が演じたのは、歳の差夫婦婚を経て幸せの絶頂にいた旦那。そんな2人の結婚パーティーが、クルーズ船で行われることとなる。しかし、逃げ場のない密室で連続殺人事件が幕を開けたのだった。
詳細 あなたの番です 劇場版
映画『女子高生に殺されたい』の評判・口コミ・レビュー
映画『女子高生に殺されたい』鑑賞。
自分を受け入れた主人公の危険性を理解しながらも、自分に重なる部分もあり憧れてしまう。
彼が語る逆説的な死生観に新たな生き方の構築法を見つけた。その生きる目標を確立する過程に想いを馳せて感動!
狂気的だけど真っ直ぐ気持ちに胸を打たれてしまった傑作! pic.twitter.com/nK6W4GQo6i— かいちょー (@kaicho_nandana) April 2, 2022
『女子高生に殺されたい』
今年ベスト…いやたぶんベスト3内候補作品変態映画かと思いきや「その方向へ行くの?!」と驚かされたし、終盤はなんか共感オブ共感過ぎて泣きそうになる自分がいた
とにもかくにも素晴らしい演技、素晴らしい脚本、素晴らしい演出とはまさにこのこと
10点中10点 pic.twitter.com/rzIr859lUd
— KOUTA@映画ブロガー(かも) (@KOTA_fm1025) April 2, 2022
“女子高生に殺されたい”田中圭演じる主人公春人、彼の思いは理解が及ばないないが、その思いに執着し、突き動かされる様には、どこか共感を感じながら見てた物語は、シュールでいて面白く、堪らなく楽しい鑑賞時間っとなった。南沙良、河合優実に、大島優子と、魅力的な俳優の好演が活きた、良い作品。 pic.twitter.com/I2BUYGlkkE
— 常山の住職 (@CinemaCLAIRfan) April 2, 2022
女子高生に殺されたい観た。こんなメインビジュアルだし、フワフワした変態の話かな?と思ってたら映像よし音よし脚本よし演技よしと揃ったガチのサイコスリラーでした。田中圭の微妙なニュアンスが醸す不気味さ!今のところ今年ベストの映画です。 pic.twitter.com/QaMDCj4rtP
— じばばん⭕tiamat (@JP_Jibaba) April 3, 2022
『女子高生に殺されたい』
なんか途中からシャマラン作品観てるんじゃないかって思ったし、ラストはジョジョ観てるんじゃないかって思えた巧みな脚本が見れる人間賛歌で俺の好き&好きが溢れてました pic.twitter.com/7JvEJyX1Ax— KOUTA@映画ブロガー(かも) (@KOTA_fm1025) April 2, 2022
映画『女子高生に殺されたい』のまとめ
作者念願の映画化である本作。最高の監督、キャスト陣を揃えた話題作ではあるものの、たった一つ懸念事項がある。それは、ストーリーが原作とは少々異なるというところ。原作が人気であればあるほど、原作との相違に違和感を覚える多い。実際に、オリジナル要素を付け加えたことで実写化に失敗したケースもこれまで沢山見受けられる。一方で、見事な脚本で原作と同等、もしくはそれ以上の評価を得たケースも確かに存在する。果たして、本作はどちらに転ぶだろうか。原作者である古屋兎丸は、『こうすればよかった』とオリジナル脚本を高く評価している様子。原作とどのような違いがあるのか見比べてみるのも楽しいかもしれない。
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