「キクとイサム」のネタバレあらすじ結末と感想。動画フルを無料視聴できる配信は?

キクとイサムの概要:混血児の姉弟が、差別に苦しみながらもたくましく生きる姿を描く。当時のキネマ旬報ベスト・テン第1位を獲得。今井正監督は、等身大の混血児の子役を見つけるために、全国各地を回って探し当てたという。

キクとイサムの作品情報

キクとイサム

製作年:1959年
上映時間:116分
ジャンル:ヒューマンドラマ、歴史
監督:今井正
キャスト:高橋エミ子、奥の山ジョージ、北林谷栄、三国連太郎 etc

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キクとイサムの登場人物(キャスト)

川田キク(高橋恵美子)
混血児の小学生。同年代の男子たちよりはるかに図体がでかく、肌の色が黒い。町を歩くと好奇の目に晒されるため、外見にコンプレックスを感じている。差別に苦しみ、自殺まで図ってしまう。アメリカに行くより、祖母・しげ子の元で生きることを望む。
川田イサム(奥の山ジョージ)
キクの弟。キクとは違い、周囲と自分との差異については気にしておらず、「クロンボ」と呼ばれても傷つかない。アメリカの家庭に養子として引き取られることに。
しげ子(北林谷栄)
キクとイサムの祖母。二人を娘から引き取って育てる。齢70を迎え、体を痛めて子育てが難しくなり、姉弟をアメリカに養子として出そうと考え始める。
おかつ(岸輝子)
母屋に住む。大事な赤ん坊をキクに預けたところ、キクだけ帰ってきて赤ん坊は行方不明になる。赤ん坊は見つかったが、キクに対しての信頼を一切失う。
清二郎(清村耕次)
川田家の隣に住む。夫婦でキクたちに親切にする。姉弟を養子に出すことについて、彼らを思い猛反対する。
きみえ(朝比奈愛子)
清次郎の妻。夕食の支度を手伝ったり、重い荷物を代わったり、キクを可愛がる。周囲の姉弟への差別を体験して、彼らをアメリカにやるべきだと考え始める。

キクとイサムのネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『キクとイサム』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

キクとイサムのあらすじ【起】

川田キク・イサム姉弟は、他の子供たちより肌が黒く、キクに至っては随分と図体がでかい。彼女は、同年代の男児にも取っ組み合いで負けない。家は貧しいが、祖母・しげ子の元でのびのびと育った。今日も兄弟喧嘩が絶えず、しげ子を困らせている。

川田家は畑仕事で生計を立てていた。高齢のしげ子が腰を痛めている現在、キクは立派な稼ぎ頭だ。二人は、農作物を売るために町へ出る。隣に住む親切な夫婦と遭遇し、妻・きみえも途中まで同行することになる。

町に到着し、二人はきみえと別れる。野菜は順調に売れたが、人々はキクの容姿に釘付けだ。金が貯まったところで、しげ子の腰を診てもらうため、二人は病院に寄る。待合室での視線に耐えられなくなったしげ子は、キクを先に帰す。

しげ子にもらった小遣いを握りしめ、キクは雑貨屋の前で立ち止まると、女性らしい櫛に一目惚れする。買い物をするキクを、やはり通行人が見つめて噂する。

キクについて医者に聞かれたので、娘から預かることになった経緯をペラペラと喋るしげ子。医者は、彼女たちにはアメリカの血が流れているのだから、母国に養子に出すべきだと話す。悩むしげ子。

夜になってもしげ子は帰らなかった。待ちくたびれた姉弟が探しに行くと、しげ子は道中の草むらに座り込んでいた。キクが尋ねると、治療は高額だったため断ったという。代わりに、二人に土産を渡す。姉弟は喜び、先ほどまで喧嘩していたにも関わらず、仲睦まじく会話する。

キクとイサムのあらすじ【承】

カメラを持った男が突然現れて、キクとイサムの写真を撮りたいという。照れたキクはまともに写らなかったため、男はしげ子を訪ね、キクの写真を要求する。しげ子は、キクが母親と写っているものを数枚見せる。

キクはしげ子に、先ほどのカメラマンについて聞くが、しげ子は話を逸らそうとする。しつこいキクの追撃に、しげ子は口を割る。実父のいるアメリカに、姉弟の貰い手を探すと言うのだ。好奇の目が絶えない日本の貧乏な家で暮らすより、仲間に囲まれた本来の環境で過ごすべきだと説得され、ふてくされるキク。肌の黒い腕をじっと見つめる。

しげ子の話があってから、キクは学校でも物思いに耽ってしまい、授業に身が入らない。一方、事情を知らないイサムは、相変わらずやんちゃをしていた。担任に教室を締め出され、友人と口論になったところ、「クロンボ」と罵られる。イサムはよく分からぬまま憤慨し、担任もきつく叱る。その様子を遠巻きに見ていたキクは、うなだれてしまう。

体育の授業でドッジボールをするキク。一番体格が大きく、男児に負けず劣らず活躍する。だが、明るい気持ちにはなれないようで、ふと考え込んでしまう。

イサムは帰宅すると、「クロンボ」と言われたことを告げる。しげ子を始め、家に集まっていた清二郎夫婦、母屋に住むおかつは口を閉じてしまう。そんななか、キクだけは物分かりがよくイサムに説明する。

キクとイサムのあらすじ【転】

秋祭りの日を迎え、川田家と清二郎夫婦は遊びに出かける。皆で綱渡りに見入っていると、イサムの姿が見えない。一同はイサムを探して歩き、途中呼び込みの喋りに足を止め、しばし聞き入る。ところが、通行人はキクの方にばかり目を向ける。見兼ねた呼び込みの男は、商売にならないと言ってキクたちを追っ払う。

イサムは男子たちにそそのかされ、高い柱を危なげによじ登っていた。キクたちが気づいて駆けつけると、近くにいた大人たちも止めに入ろうとする。イサムは手を滑らせて落ちてしまうが、用意された布団の上に着地したため助かる。イサムを肌の色を見て、見物は口々に噂をする。すっかり肩身をなくしたしげ子たちは、すごすごと帰ろうとする。キクだけは大衆に振り向くと、「黒んぼ黒んぼって言わねぇでけろ!黄色んぼ!」と怒りを露わにする。

一同が川田家に着いたところ、おかつが一通の手紙を届けにくる。内容は、イサムの引きとり先が決まったというものだ。大人たちは討論を始め、姉弟の命運について意見を分かつ。イサムは傍で耳を傾けていたが、事の重大性を飲み込んでおらず、アメリカ暮らしという響きに夢を見る。一方、キクの背中は不安げだ。

その夜、キクはイサムの寝顔を見つめて悲しそうな目をする。しげ子は、キクにもアメリカに行くようやんわりと勧める。

イサムが旅立つ日が来た。うまく言葉を言いだせない顔つきで、汽車に乗り込むイサム。皆は口々に、別れの挨拶を口にする。汽車が走りだすと、突然哀情に襲われ、イサムは泣き叫ぶ。キクは汽車を最後まで追いかけたあと、涙が溢れて止まらない。

キクとイサムの結末・ラスト(ネタバレ)

おかつの赤ん坊を預かったキクだが、男児たちにからかわれると、赤ん坊をトラックの荷台に置いて喧嘩しに行ってしまう。そこへ、学校をずっと休んでいるキクを訪ねて、担任教師がやってくる。キクは、肌の色が違うことについて、純粋な質問を投げる。教師はキクをなだめ、学校に来るよう説得する。

キクは赤ん坊がいなくなったことに気づく。たちまち騒ぎになり、村人総出で探すこととなった。のちに赤ん坊は見つかったものの、キクはひどく責められ、故意ではないかとあらぬ疑いまでかけられる。自信を失ったキクは、清二郎の家にあった白粉を顔に塗りたくり、黒い肌をごまかそうとする。大人たちは、キクを尼にさせるべきだと確信し始める。

昼間の事件を聞きつけて、川田家に新聞記者が押しかけてくる。むりやり写真を撮られたキクは憤慨し、鍬を振りかざして彼らを追い返す。そんなキクを見て、しつけは不可能だと感じたしげ子は、尼寺へ行くよう説得する。

翌朝、しげ子が目を覚ますと、隣にキクの姿がない。探し回って納屋を覗いたところ、キクが突っ立っている。その上には、切れた綱がぶら下がっていた。キクは自殺しようと試みたのだ。二人は泣きながら崩れ落ち、しげ子はキクへの愛情を語る。すると、キクに生理が来る。しげ子はキクの成長を、心から噛みしめる。

しげ子は自分の元でキクを育てると決意する。学校を休み、百姓として一人前になるために仕事を手伝うキク。偶然、男児たちと遭遇するが、大人の女性になったという自覚を胸に、彼らを無視して歩いてゆく。

キクとイサムの感想・評価・レビュー

テーマが直接に社会的でありながらも、全くくどくないのは、子役たちがあまりにも自然体だからだろう。姉弟を取り囲む作中の様々な境遇は、彼らの等身大の日常であるという。だからこそ、①目を背けたくなるような残酷な現実を、②子供らしい逞しさで生き抜いてゆく、この二つの要素の釣り合いが非常に取れているのだ。今井正という人間の、人間に対する向き合い方が、私は好きになった。真面目で、何よりも活力の漲る映画であった。(MIHOシネマ編集部)

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