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映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』の結末までのストーリー
  • 『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』を見た感想・レビュー
  • 『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』を見た人におすすめの映画5選

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』の作品情報

君を忘れない FLY BOYS,FLY!

製作年:1995年
上映時間:114分
ジャンル:戦争、ヒューマンドラマ
監督:渡邊孝好
キャスト:木村拓哉、唐沢寿明、松村邦洋、袴田吉彦 etc

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』の登場人物(キャスト)

望月晋平(唐沢寿明)
海軍史上最年少で総司令部入りしたエリート軍人。第302飛行隊の隊長。軍人である父を持ち、エリートコースを歩んでいたが特攻という作戦に反対し、その意を示す為に自ら特攻へ志願する。上田とは海軍学校からの仲だが、1人の女性を巡って関係がギクシャクしている。
上田淳一郎(木村拓哉)
自分の事を落ちこぼれと言いつつ海軍学校を首席で卒業したゼロ戦パイロット。特攻で二度出撃したが帰還した過去がある。喧嘩っ早い一面があるが、仲間想いの兄貴肌。家族の反対を押し切って海軍へ入隊したため休暇中も宿舎に残る。日本軍人には珍しくキリスト教を信仰していることから十字架を持っている。
高松岩男(松村邦洋)
女にモテるという理由で海軍飛行兵に志願した。体がコックピットに詰まるぐらい大きく、飛行訓練がない時は瘦せるために走ったり縄跳びをしたりしている。歳の近い森と仲が良く何かと行動を共にしている。隊のムードメーカー。
早川乙彦(袴田吉彦)
東京帝国大学卒の秀才だが本人はそれを隠したがる。ゼロ戦を使ってグラマーを落とす戦略を考えるのが好きで海軍へ入隊したが、時代は変わっていた。遊郭で出会った緑に亡くなった妹の面影を見て、彼女に惹かれていく。
三浦草太(反町隆史)
熱血の軍国青年。フィリピン撤退まで22機を撃墜するという上田に劣らない操縦技術を持っている。しかし戦果確認機として仲間達が笑顔で死んでいく姿を何度も見てきており、その記憶を少しでも早く消したいと思っている。軽率な言動を取る高松や飛行技術が乏しい森の良き教育係のような一面を持つ。
佐伯正義(池内万作)
寡黙で人付き合いが悪いが、第302飛行隊で会った仲間達と徐々に打ち解けていく。音楽をやっていて耳が良く航空機の整備不良も音だけで気が付く。妻子がおり、出撃前夜に会うことができ、未来を託す。
森誠(堀真樹)
予科練出身で第302飛行隊の最年少。整備兵を務めていたことがあり、戦歴がある上田や三浦に憧れを抱き訓練に励む。挺身隊に所属している瑞穂に恋心を寄せる。

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のあらすじ【起】

1942年、エリート軍人の望月大尉は総本部から蓑屋航空基地へ向かっていた。彼は父が立案した特攻作戦に反対しており、その意を示す為に隊長となって第302特別飛行隊を組織したのだった。飛行隊に集まったのは個性も飛行技術も様々なパイロット達だった。整備兵出身の森一飛曹、巨漢の高松一飛曹、寡黙な佐伯少尉、反戦主義者の早川少尉、熱血軍国青年の三浦少尉。そして海軍士官学校で望月大尉の後輩にあたる上田少尉だ。

上田は着隊早々、望月と険悪な雰囲気を醸し出す。彼は尊敬していた望月が部下を見捨てて戦況の悪化した前線から総本部へ逃げたと感じていたのだ。彼らの確執の原因はその事だけではなく志津子という女性の事もあった。望月は志津子と婚約していたにもかかわらず、姿を消して戦地へ赴いていたのだ。上田はその事を許せずにいた。

飛行訓練が始まったが、戦歴がある上田と三浦を除く全員の操縦技術はからきし駄目だった。それでも隊として絆を深めようと全員で一緒に酒を飲んだり、上田と三浦が訓練の手伝いをしたりした。望月はそんな様子を遠くから寂しそうに見ていた。彼には上官の父から参謀本部へ移るように命が下るが、望月はこれを拒否する。特攻を立案した父、それを採用した海軍に未来はないと失望していたのだ。

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のあらすじ【承】

訓練が進み、それぞれの飛行技術も上達し始めていた。そんなある日、森の友人が特攻兵として基地にやって来る。練習機に乗って行くとの事だった。上田はその現実を見て望月に日本の将来の為に考えた結果が若者達を戦地へ行かせることなのかと尋ねた。

その晩、司令官会議の最中に沖縄から電報が入り、沖縄守備隊が全滅したことが知らされた。飛行隊では三浦が「自分達が出撃していれば」と嘆いていた。しかし早川から出撃したところで何も変わらないと反論を受ける。激昂する三浦は戦果確認要員として笑顔で死んでいく仲間を何度も見てきたことやその記憶から早く解放されたいと吐露した。

三浦を励ます意味も込めて上田が酒を飲みに行こうと皆を誘った。お互いに打ち解けてきていた為、普段は人付き合いなんてしない佐伯も加わった。呑み屋は多くの軍人で賑わっていた。そこには以前から望月隊を目の敵にしている憲兵隊の姿もあった。最初は無視していた上田達も憲兵達が望月の事を揶揄し始めたら我慢ならなかった。店では全員を巻き込んでの大乱闘が始まった。そこへある男が2階から降りてきて上田達を一括する。彼の名は小沢啓二。海軍航空隊のエースの中でもトップクラスのパイロットだ。しかしそんな彼も特攻隊に呼ばれていた。憧れの存在達が死んでいく辛さを上田は思い知ったのだった。

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』のあらすじ【転】

望月は全員に3日間の休暇を与え、家族を呼ぶことを許可した。この休暇が何を示すのかを誰もが理解していた。三浦は故郷に残していた祖母を呼び、別れる際には涙を見せて心から甘えた。早川は遊郭で知り合った妹似の緑との時間を過ごし、日本が戦争に負けるという不安を吐露する。佐伯は妻子が来るのを待っていたが、手紙が遅れたことにより休暇の最終日にやっと会うことが出来た。その際に佐伯は息子にハーモニカを聞かせてやり、未来を託した。

各々が休暇を過ごした後、ついに出撃命令が下された。上田は以前に望月から教わった様に出撃命令が下った後に自分が乗るゼロ戦に頭を下げた。そこで彼は望月に自分の人生観や神様への想い、人間として神様に許してもらえない事が怖くなって2度の出撃から戻ってきた旨を話した。そんな上田に望月は志津子から届いたお守りを渡した。そして例え負けたとしても自分達の思いは後世に残ると話した。

出撃の日が迫る中、ある事件が起きる。早川が夜にいなくなったのだ。翌朝になって探すが宿舎内には見つからなかった。そこへ憲兵隊の車がやってくる。荷台には手を縄で縛られた早川が乗せられていた。早川は前の晩に緑の所へ行き、別れを告げてきていたのだ。それを脱走と捉えられていたが望月の機転により早川は無事に解放された。

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』の結末・ラスト(ネタバレ)

出撃前日の晩、望月は戦果確認機を付けるように父から命令を受ける。その命令が自分を助ける為の計らいであると考えた望月は拒絶するが、軍の命令であると言い渡されてしまう。上田達が暮らす士官部屋では最後の夕食の準備がされていた。そこに望月も加わった。いつになく清々しい笑顔で隊員たちの輪に加わったのだ。「みんなに出会えて良かった。」「何故自分達は出会ったのか。」「何の為に生まれてきたのか。」それぞれがお互いの想いを話し合い、絆を深めた。

出撃当日。望月は戦果確認機を付ける事を全員に告げる。絆を深めて最後に自分だけが戻ってくるのだ。誰も志願する者はいない。そんな中、望月は佐伯に戦果確認の命を下した。普段は寡黙で大人しい佐伯もこれには激昂した。望月の胸倉を掴み、命令を拒む佐伯。その時、望月が拳銃で佐伯の右手を打ち抜く。その結果、佐伯は操縦桿を握れず、残る他ならなかった。息子がいる彼に望月は自分達の事や想いを伝えてほしいと託したのだった。

各々が何かを吹っ切り、清々しい顔で整列する望月隊。固い絆で結ばれた彼らにもはや死への恐怖はなかった。自分のゼロ戦へ乗り込む前に全員で円陣を組み、また会う事を約束する。望月達が乗ったゼロ戦は間もなく飛び立ち、空の彼方へと消えていった。

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

木村拓哉に唐沢寿明、反町隆史など名優揃いの今作は戦争映画が苦手な私にもとても見やすく、戦争そのものと言うよりも、ゼロ戦に乗る男たちの日常とその生き様、そして絆を描いた作品でした。
木村拓哉演じる上田がとにかくかっこいいです。喧嘩っぱやい男ですがキリスト教を信仰していて十字架を持っている様子は上田の顔立ちと雰囲気にすごくマッチしていました。松村邦洋や袴田吉彦演じる他のメンバーも個性豊かなキャラクターでストーリーを盛り上げてくれます。
ラストの男たちの団結する姿はこの時代はこれが何よりも勇敢な行動だったのだと感じさせる気迫があり、圧倒されてしまいました。(女性 30代)


素行の悪い人間が集められる特別攻撃隊での人間模様が、やや明るく描かれています。明るさが皮肉だと思えば、かなり重い作品です。海軍で鍛えられたと思えない線の細い人たちが気になってしまいます。一人極端に太った高松が、良い感じに体重のバランスを取っています。設定上鍛えていないほうが自然ということだったのでしょうか。ただ特攻は事実である以上、国のために命をはった軍人達へ敬意は、忘れてはいけないと思わせられた作品です。(男性 20代)


第二次世界大戦下の日米開戦直後に、陸軍航空隊に志願した若者たちの青春と挫折、友情を描く本作は、戦争映画でありながら明るさと哀しさが共存した物語でした。竹中直人の演じる先輩士官が、新兵たちに語る「空を飛ぶのは自由だ」というセリフに、胸が熱くなります。訓練中の事故で命を落とす仲間のラストシーンには自然と涙がこぼれ、生きることの重みを突きつけられました。しかしそれでも志した若者たちの清々しさは希望にも通じていて、観後はしばらく言葉を失うほど心に刺さります。(20代 男性)


本作の描くのは、飛行機が翼ではなく「心」で飛ぶということ。同期たちの訓練風景が、ただの訓練ではなく、ひとりひとりが「空を飛びたい」という純粋な願望を抱えているのを感じさせる描写として胸に響きました。真のクライマックスは、ラストで主人公が仲間の教えを胸に、高く飛ぼうとするシーン。視覚的な美しさに加え、友情と覚悟が静かに溢れる、どこか詩的な戦争映画だと感じました。(30代 女性)


「君を忘れない」のタイトルが、単なる思い出の甘さではなく、生きた証や誓いとしての意味を帯びているのが印象的でした。戦友が散っていく現実を、自分はどう生きていくかという問いが主人公に問いかけられます。訓練中の失敗、飛行への恐怖、それでも一歩一歩前に進もうとする姿勢に、強く引き込まれました。エンタメ性の高い戦争映画ではないけれど、静かに心に残る珠玉の一作です。(40代 男性)


戦闘シーンよりも、兵士たちの心情を重視した構成が独特でした。特に、上官から「なぜ飛ぶのか?」と問われる場面で、それぞれが語る言葉は、空への憧れだけでなく、生きる意味や仲間への誇りが込められていて、泣きました。実際に飛べずに散っていった仲間たちへの鎮魂のような空気を持った映画です。重厚な演出が嫌味なく伝わる傑作だと思います。(50代 女性)


若者が夢に向かって懸命に突き進む姿に、まるで自分の青春を見ているようでした。特に、飛べない焦燥や同期との距離の描写は共感しかないです。ひとりが事故で命を落としたとき、胸がぎゅっとなった。だがそれでも空への挑戦を諦めず、また立ち上がる主人公の姿には励まされました。戦争という背景でも、普遍的な“成長と友情”のドラマとしておすすめしたいです。(20代 女性)


戦争映画にありがちな過剰な演出がなく、逆に静かさとリアルさが際立つ作品でした。仲間を失い、心が折れかける主人公が、それでもふたたび飛ぶことを選ぶラストには、希望が感じられて救われました。音楽も過度ではなく、飛行機のエンジン音や風の音が心に響くようで、映像と音の融合にうっとりしました。名もなき若者たちの物語として、忘れられません。(60代 男性)


主人公が仲間に送る「君を忘れない」という言葉に、青春の輝きと刹那さが同時に映し出されていて、泣けました。涙の理由は友情だけでなく、戦争という巨大な背景があったからこそ。“今日を生きること”がこんなにも尊いと気づかせてくれる映画です。飛行機のシルエットが夕日に溶け込むクライマックスは映像としても美しく、心に焼き付きました。(40代 男性)

映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『君を忘れない FLY BOYS,FLY!』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

永遠の0

この映画を一言で表すと?

命をかけて空を飛んだ若き特攻隊員の真実と誇りを描く、涙なしでは観られない戦争ドラマ。

どんな話?

元特攻隊員の祖父の過去を辿る若者の視点から、零戦パイロットとしての誇りと葛藤を描く物語。戦争の悲惨さと人間の強さ、そして家族愛が交差し、観る者の心を揺さぶる一作。

ここがおすすめ!

飛行機への情熱と生きることへの執念、戦争に翻弄されながらも真っ直ぐに生きた一人の男の姿が胸を打ちます。空撮や戦闘機の描写もリアルで迫力があり、臨場感に満ちた映像美も必見。

風立ちぬ

この映画を一言で表すと?

夢と現実、愛と戦争が交錯する、切なくも美しい飛行機設計者の人生賛歌。

どんな話?

堀越二郎をモデルに、戦闘機設計にすべてを捧げた青年の人生と、愛する女性との出会いと別れを描いた物語。戦争の影と夢の美しさが交差する、ジブリらしい深い人間ドラマ。

ここがおすすめ!

戦争映画というより“生きること”を問いかけるドラマ。背景美術や音楽、細やかな心理描写が非常に丁寧で、静かに感情を揺さぶります。淡々としていながら、涙を誘う余韻のある名作です。

風の谷のナウシカ

この映画を一言で表すと?

空を愛する少女の勇気が世界を救う、壮大で深いメッセージを持つアニメーション作品。

どんな話?

腐海と呼ばれる有毒の森が広がる終末世界で、空を駆ける少女ナウシカが、人類の未来と自然との共生を懸けて闘う物語。環境問題と戦争への警鐘を含んだ、普遍的なテーマが詰まった作品。

ここがおすすめ!

主人公の生き様が「君を忘れない」の主人公たちの姿と重なる部分が多く、強さと優しさを兼ね備えたヒーロー像が心に残ります。空への憧れ、平和への祈りを描いた傑作です。

TOP GUN

この映画を一言で表すと?

スピードと友情、恋と誇りが詰まった、空を愛する者たちの青春ドラマ。

どんな話?

アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校“TOP GUN”に挑む若きパイロット、マーヴェリックの成長と葛藤、仲間との絆、そして恋愛を描く、熱くて切ないストーリー。

ここがおすすめ!

飛行機の迫力ある空中戦はもちろん、青年たちの友情や恋愛、戦いに臨む覚悟と恐れなど、人間ドラマもしっかり描かれています。「空を飛ぶとは何か」という原点に立ち返れる映画です。

スウィング・キッズ

この映画を一言で表すと?

戦火の時代、音楽と友情で心をつなぐ、青春と反抗の物語。

どんな話?

第二次世界大戦下のナチス・ドイツに反発し、スウィングジャズに夢中になる若者たちの姿を描いた青春群像劇。自由への憧れと体制への反抗、そして友情と裏切りが描かれた一作。

ここがおすすめ!

抑圧された時代でも自分を貫こうとする若者たちの姿は、『君を忘れない』と同様に“信念と犠牲”を描いており、心を打ちます。音楽が象徴的に使われていて、感情の揺れが強く伝わります。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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