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映画『奇蹟がくれた数式』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『奇蹟がくれた数式』の概要:ケンブリッジ大学にて。数学者のハーディは、インドから届いた1通の手紙に驚愕する。それは独創性に富んだ、天才としか思えない数式が所狭しと綴られていたものだった。差出人は学歴のないインド青年。ハーディはその青年を英国へ招待する手紙をしたためた。

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映画『奇蹟がくれた数式』の作品情報

奇蹟がくれた数式

製作年:2015年
上映時間:108分
ジャンル:ヒューマンドラマ、歴史
監督:マシュー・ブラウン
キャスト:デヴ・パテル、ジェレミー・アイアンズ、デヴィカ・ビセ、スティーヴン・フライ etc

映画『奇蹟がくれた数式』の登場人物(キャスト)

シュリニヴァーサ・ラマヌジャン(デーヴ・パテール)
1887年南インド生まれ。学歴がないものの、15歳で数学と出会ってから、閃きと直感で数式を編み出していく。1914年にケンブリッジ大学のハーディ博士に思いが伝わり、以降5年間にわたり共同研究を行う。
G・H・ハーディ(ジェレミー・アイアンズ)
1877年、英国生まれの数学者。ダイヤモンドの原石であったインド人ラマヌジャンをサポートした人物。また、ラマヌジャンをケンブリッジ大学の特別研究員(フェロー)に推薦すべく、尽力を尽くした。
ジョン・リトルウッド(トビー・ジョーンズ)
1885年イギリス生まれの数学者。ハーディとの30年に及ぶ共同研究で知られる。

映画『奇蹟がくれた数式』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『奇蹟がくれた数式』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『奇蹟がくれた数式』のあらすじ【起】

1920年のケンブリッジ大学、トリニティ・カレッジ。窓の外は暗く、雨が降っていた。G・H・ハーディは机に向かいながら、ラマヌジャンへの手紙を書いていた。ラマヌジャンはインド人であった。英国人とインド人が果たしてわかり合えるのだろうか。しかし、彼との研究は私の人生においてロマン溢れるものであった、とハーディは窓の外を見ながら振り返る。

時はさかのぼり1914年のインド、マドラス。ラマヌジャンは1人、マドラス中の大学に駆け寄って雇用を求めていた。しかし当時理事を務めていた英国人達は、学位がないことを理由に断り続けられた。しかし、やっとある大学でナーラヤーナという人物から雇用が認められる。そして、ラマヌジャンが持参した独自の数学理論が書かれたノートを手に取り、良くわかる人にこのノートを見てもらう必要があると言った。その時ラマヌジャンの妻、ジャーナキが彼の帰りを心配してやってくる。2人で家路に戻るまでの間、ジャーナキはラマヌジャンに質問をする。その数学は役に立つのかと。すると彼は、数学は自分にとっての全てで、世界中の理解できる人にとっても必要なものだと話した。ラマヌジャンの熱意を肌で感じ、妻も理解したいと口にするのだった。

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映画『奇蹟がくれた数式』のあらすじ【承】

ラマヌジャンの上司であるラーマヤーナは、彼に発表すべきであると、世界の著名な学者に手紙を送ることを強く勧める。その内の1通はトリニティ・カレッジのG・H・ハーディのところへ届いた。何通にもわたって書かれたその手紙には、彼が唱えた「無限の位数」の論文に異議を唱えるものもあった。寝食を忘れてラマヌジャンの数式を読み、彼を英国へ迎え入れることにした。

重厚で崇高な建築物に驚きを隠せないラマヌジャン。期待を胸にキャンパスの門をくぐった彼であったが、英国の、学歴がないインド人を出迎える目は冷たいものであった。試しにある教授の授業に参加しても、授業態度が気に食わないという理由で怒鳴られ、食事も菜食主義者のラマヌジャンにとっては胃に受け付けないものであった。ある日、ハーディの研究室でラマヌジャンは自分の作った数式に間違いはない、と食って掛かる。しかし、ハーディは、数学は閃きだけでは通用せず、証明の義務がある、とラマヌジャンを制した。一時は納得したラマヌジャンであったが、未だ研究発表をできない焦りは募るばかりであった。ある日ラマヌジャンは、自分が以前書いた分割数の公式に赤ペンが入っているのを見つける。ハーディに、自分は間違っていないと食い下がるも、最善の努力をしろ、そうすれば見事な結果を得られるだろう、と言われてしまう。しかし、ハーディはそう言いながらもラマヌジャンの名前で「高度合成数」の発表を行ってくれていた。ラマヌジャンは感謝と喜びで叫んだ。こうして初めて、ラマヌジャンの発表が「ロンドン数学会」の会報に掲載された。

映画『奇蹟がくれた数式』のあらすじ【転】

喜びもつかの間、戦争の影が確実に迫っていた。学びの大学も負傷した兵士の救護施設となった。ラマヌジャンは英国兵に捕まり暴行を受ける。ハーディもまた、インド人とつるんでいることに周りは目を付けていた。そんな矢先、数学者として戦地に赴いているリトルウッドからハーディ宛に手紙が届く。内容は、ラマヌジャンの素数定理は間違っていること、そしてラマヌジャンの研究が発表できるよう尽力を尽くせ、の2点であった。しかし、直感型のラマヌジャンと論理型のハーディは意見が割れ、大激突する。「先生は僕のことを何もわかろうとしない」と叫び、ラマヌジャンは研究室を飛び出して行った。

明朝、証明に忙しいハーディの研究室にノートが投げ込まれる。ラマヌジャンは一夜で証明をし直し、再提出をしたのだった。見事なまでの証明にハーディは喜んだ。カレッジの救護テントのそばを通り抜けようとした際、毛布を被ったラマヌジャンを見つける。その日からラマヌジャンの様態が少しずつ悪化する。

ラマヌジャンの公式に成功の兆しが見えたハーディは、ラマヌジャンを連れてメイジャー・マックマーン博士の研究室を訪れる。「組み合わせ論」で有名なマックマーン博士は自分の論に絶対的な自信をもっており、インド人のラマヌジャンのことを毛嫌いしていた。しかし、ラマヌジャンが自ら考えた公式でマックマーン博士の導き出した数字と2%の近似値を叩き出した。マックマーン博士は驚きと笑顔でようやくインドから来たこの青年を受け入れた。

夜、ラマヌジャンは自室で転び込み、翌朝また病院へと向かう。結核の初期兆候が身体に表れていた。結核とは知らず、ハーディは弱っているラマヌジャンを元気づけようと特別研究員であるフェローに推薦する。しかし、結果は散々であった。ラマヌジャンは度々1人病院へ向かい、もう長くはないこと、そして身辺整理をしておけと医者から言われてしまう。失意のどん底に陥ったラマヌジャンはふらふらと地下鉄に向かい、倒れてしまう。

映画『奇蹟がくれた数式』の結末・ラスト(ネタバレ)

ロンドンの病院に駆け付けたハーディは医者から軌跡が頼りだと言われる。ハーディは、今度はラマヌジャンを王立協会(FRS)のメンバーに推薦すべく、マックマーン博士を頼りに各方面に走り回る。そして、教授陣を招待し、ラマヌジャンの分割数の定理を証明して見せた。ハーディは聴衆に向かって、ラマヌジャンの研究の重要性や、数学の未来への影響力には多くの意見がある。しかし確かなことは、深遠でゆるぎない独創性である。公式は新たに創るものではなく既に存在し、ラマヌジャンのような類まれなる知性が発見し証明するのを待っている。ラマヌジャンを疑うことは誰にもできない、と力強く語った。

ハーディは急いで電報局へと向かう。病院で手紙を受け取ったラマヌジャン。その手紙には、彼がFRSの会員になったと記載されていた。FRSの会員になったことで、遂にラマヌジャンは歴代フェローの名前が載っている本に特別研究員としてその名が刻まれた。ハーディの目にもうっすらと涙が浮かんでいた。インドへ帰京する日、ハーディとラマヌジャンはしっかりと手を取り合い、抱き合った。1年後に必ず帰って来いとハーディはラマヌジャンの背中に声を掛ける。しかし、その約束は果たされることはなかった。インドへの帰路の途中で病気が再発し、32歳の若さでこの世を去ったのだ。

1972年、ラマヌジャンの最期の研究を記したノートが見つかる。それは、ベートーヴェンの「交響曲第10番」と同じ重要性を持つとされる。1世紀後、ラマヌジャンの公式はブラックホールの研究に役立っている。ラマヌジャンの5年にわたる成果は、これからも数学者達に影響を与え続けるのだろう。

映画『奇蹟がくれた数式』の感想・評価・レビュー

支配する国とされる国、1914年はまさにそれが顕著だった年でもあるだろう。ラマヌジャンは想像以上に人種差別を受けたに違いない。それでも彼は、自分の論を発表し妻の元に帰る、という揺るぎない思いを胸に、遠く離れたイギリスに人生を賭けたのだ。ハーディがラマヌジャンにどこから着想を得るのかと質問をし、それに対して、寝ている時に神が舌の上に数式を置いて行く、と答えた場面。無神論者のハーディは眉をしかめたが、きっとこれは本当なのだろう。ラマヌジャンの強い思いに神が力を貸し、加速させ、濃く短い人生になったのだと感じる。ラマヌジャンが80歳くらいまで生きていたら、世界はもっと違うものになったのだろうか。(MIHOシネマ編集部)


もしラマヌジャンがもっと長くこの世に存在していたら…と考えてしまう作品でした。戦争や支配によって悪化する国同士の関係は、人々の心を疲弊させ、大事な命までも奪っていくのだと感じます。
天才的な数学の知識を持ったラマヌジャンもその一人でした。自分の「数式」が正しいと言うことを世に知らしめるために「敵地」へと一人で向かい、自分自身の全てである「数学」と向き合い、その能力を世に知らしめることになった彼。あまりにも早すぎる死に、もっと沢山のことを残せたのに、まだまだ引き出せる力があっただろうにと、ただ悲しくなりました。(女性 30代)

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