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映画『北のカナリアたち』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『北のカナリアたち』の概要:かつての教え子が殺人犯として指名手配されていることを知った女。彼女は、教え子に会うために向かった北海道の離島で、当時の生徒達と再会していく。そこで浮き彫りになっていく真実と、感動の結末とは。

映画『北のカナリアたち』の作品情報

北のカナリアたち

製作年:2012年
上映時間:122分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:阪本順治
キャスト:吉永小百合、柴田恭兵、仲村トオル、森山未來 etc

映画『北のカナリアたち』の登場人物(キャスト)

川島はる(吉永小百合)
元教師。図書館で務めた後に定年退職する。殺人犯となったかつての教え子の信人と再会するため、離島へと向かう。かつての生徒達と再会し、最後にみんなで合唱をする。優しくて包容力がある。過去に、阿部という刑事と不倫関係にあった。
鈴木信人(大人:森山未來 / 小学校時代:小笠原弘晃)
はるの元生徒で鳶職人。妻に暴力を振るっていた会社の社長を殺し、殺人犯として指名手配される。はるの元生徒で、はるのことを慕っている。はるに言われて、故郷である北海道の離島へと逃げ、そこでかつての旧友達と再会する。
生島直樹(大人:勝地涼 / 小学校時代:相良飛鷹)
はるの元生徒。札幌の会社に勤めるも、倒産して財務整理をしている。子供の頃は貧乏で、その原因を結花の母親のせいだと思っていた。
戸田真奈美(大人:満島ひかり / 小学校時代:渡辺真帆)
はるの元生徒。北海道で結婚し、仕事をしながら幸せに暮らしている。行夫が死んだのは、自分せいだと自分を責め続けている。
安藤結花(大人:宮崎あおい / 小学校時代:飯田汐音)
はるの元生徒で保育士。小学校時代、合唱コンクールの寸前に直樹と喧嘩して声が出なくなってしまう。足を滑らせて崖から落ちてしまい、助けに向かった行夫が死んでしまう。
藤本七重(大人:小池栄子 / 小学校時代:佐藤純美音)
はるの元生徒で溶接工。はるの不倫現場を目撃し、はるを憎む。しかし、自分も妻を持つ男を愛してしまい、はるのことを理解する。
松田勇(大人:松田龍平 / 小学校時代:菊池銀河)
はるの元生徒。警官で医者の息子。成績優秀な兄に対して劣等感を感じていて、信人にちょっかいを出していた。
川島行夫(柴田恭兵)
はるの夫。余命を宣告され、死に対する恐怖を感じながら生きている。妻の不倫を黙認し、妻の生徒を助けようとして死んでしまう。死に怯え、凶暴になるときがある。
阿部英輔(中村トオル)
元刑事。敏腕刑事だったが、自分の勇気のなさで人が死んでしまった過去を自ら責め続けている。はるに恋をする。外国で、地雷撤去の仕事をしている。

映画『北のカナリアたち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『北のカナリアたち』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『北のカナリアたち』のあらすじ【起】

20年間図書館で務めたはる。その日、彼女は最後の勤務を終えて定年退職を迎える。無事定年退職したはるを、二人の刑事が訪ねてくる。鈴木信人という殺人犯の部屋に、はるの連絡先があったのだと警察は話す。

はるはかつて、北海道の離島で小学校の教師をしていた。信人はその学校の生徒で、はるにとっての最後の生徒だったのだ。

20年前、離島の小学校には鈴木信人、酒井真奈美、生島直樹、安藤結花、藤本七重、松田勇という六人の生徒がいた。鈴木信人は、その中でも一番の年少だった。

はるは、信人のことを尋ねるために真奈美のもとを訪れる。真奈美ははるとの再会を喜び、過去の話をする。

20年前、6人の生徒達はみんな新人教師のはるのことを楽しみに待っていた。そしてそこに現れたのは、はるとその夫の行夫だった。はるは優しく、これまで退屈していた生徒達も学校生活を楽しみ始める。

信人のことはあまりよく知らないと話す真奈美。彼女は、20年前に起きたある事故のことを話し始める。

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映画『北のカナリアたち』のあらすじ【承】

20年前の合唱コンクールを間近に控えたある日。緊張で、結花がソロパートを歌えなくなってしまう。はると行夫と生徒達は、その緊張をほぐすためにバーベキューをする。

独唱がやりたかった真奈美は、そこで結花に自分が独唱をやりたいと告げる。すると、私が死ねば良いのだと真奈美は叫び、崖から海に飛び込んでしまう。助けに向かった行夫は、溺れて死んでしまう。

真奈美はそのことに責任を感じていた。そして、何か分かるかもしれないと直樹の住所を教える。

会社が倒産して、財務整理をしている最中の直樹に会ったはる。彼もまた、行夫が死んだのは自分のせいだと思っていた。

直樹の家は貧乏で、父親は結花の母が経営する飲み屋に入り浸っていた。それに腹が立ち、直樹は結花に酷いことを言う。直樹は、それが原因で結花の声が出なくなったのだと思っていた。

直樹に案内され、はるは結花のもとを訪れる。結花もまた、自分のせいで行夫が死んでしまったのだと思っていた。しかも結花の母親は、結花の事故のときにどこかへ抜け出していたはるのことを揶揄し、別の男と会っていたという噂を流した。それが原因で、はるは町にいれなくなってしまう。はるは、それは事実だと結花に告げる。

映画『北のカナリアたち』のあらすじ【転】

20年前、行夫の余命が残り少ないことを知っていたはると行夫。彼女達は、最後の人生を送るために行夫の故郷に帰ってきたのだった。

行夫は、差し迫る死をはるに見せまいとしていた。行夫はいつも、自分に構わず好きなことをしてくれとはるに言っていた。そんなある日、はるは自分の過去を責め続ける阿部という刑事に出会う。

真奈美に紹介され、七重のもとを訪れるはる。七重は東京で信人と再会し、今度結婚するという報告を受けていた。20年前にはるが阿部と会っているところを目撃していた七重は、そのときはるを少し憎んだと告白する。しかし、妻を持つ男を愛してしまった七重は、今でははるの気持ちが分かると話す。

警官になった勇は、信人が町に戻っていないか調べて欲しいという命令を受ける。ボロボロになった小屋を訪れた勇は、そこで信人を発見する。信人は逃げようとして高所から転落し、意識不明になってしまう。

信人を病院に連れて行った勇のもとを、はるが訪れる。

映画『北のカナリアたち』の結末・ラスト(ネタバレ)

勇ははるに、行夫のことが嫌いだったと話す。勇が可愛がっていた野良犬を、行夫が木の棒で叩いているのを目撃したことがあったのだ。

20年前のバーベキューの数日前。行夫とはるが買い物をしているところを目撃した阿部は、ショックを受ける。そのときは、行夫も阿部の存在を知っていた。

バーベキューの日、阿部が警察を辞めて島を出ることを知った行夫。彼ははるに、阿部のもとへと行って話をしてあげなさいと話す。

意識不明だった信人が目を覚ます。東京から警察が訪れ、信人の事情聴取を始める。信人の会社の社長は、妻に暴力を振るっていた。それを助けた信人と彼女は、恋に落ちる。離婚を決意した妻に酷いことを言った社長と揉み合い、信人は社長を殺してしまう。

勇が警察に頼み込み、信人を廃校になったかつての教室に連れていく。そこには、信人を待っていたはるとかつての生徒達が待っていた。彼らはそこで、合唱を始める。

信人が連行されるのを見送るはると生徒達。彼らはみんな、信人のことを待っていると叫ぶ。

はるの実家に、阿部から手紙が届く。外国で地雷撤去の仕事をしている阿部の手紙には、生きているとだけ書かれていた。

映画『北のカナリアたち』の感想・評価・レビュー

吉永小百合と「雪」って本当に美しくて幻想的な組み合わせですよね。彼女の美しさと、何かを訴えかけるような目に一瞬で作品の世界観に引き込まれてしまいました。
昔の教え子が殺人犯になってしまったら…。「昔」のことだからと関わりを持たないようにする人が多数でしょう。しかし、吉永小百合演じるはるは違いました。昔のことだからこそ、寄り添おうと教え子の元を訪ねます。
何故かと考えた時に、私が思ったのは夫のこと、不倫相手のこと、何かに対する「罪悪感」があったのでは無いかという事です。そう感じてからのラストの展開は非常に納得がいくものでした。(女性 30代)

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次作 北の桜守
前作 北の零年

みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    回想画面と今との堺が解りにくい。
    監督は注意しよう、回想はセピア色にするとか。